中学受験・理科 偏差値45以下の方にオススメの基礎力底上げ問題集

今の時期、模試を受けたり過去問を解き始めたりと、受験生の皆さんは入試直前期に突入しますね。問題を解いてみてどういう感触をつかんでいますか?4教科バランスよく得点できているでしょうか。

最近は、入試方式もバラエティー豊かになってきましたが、やはり基本は4教科受験です。誰でも1つは苦手科目があるかもしれませんが、最近の入試は4教科バランスよく得点できてこそ合格できる傾向にあります。

理科や社会は直前に詰め込めば何とかなる、と思ってこれまでおろそかにしてきてしまった、そんな方も多いと思います。学校によっては科目に足きり点を設けているところもありますから、それほどの高得点が取れなかったとしても、やはりほかの受験生が正解してくるような基本問題はきちんと解けるようにしておかなければなりません

今回は、理科に苦手意識があり、なかなか成績がとれないという受験生向けに、実力を底上げする基礎問題集や参考書、図鑑をご紹介していきます。

理科で偏差値45ラインをなかなか取れない原因は?

塾のカリキュラムにそって勉強してきたはずなのに、なかなか理科の偏差値が45を超えない、どうしたらいいのか、という悩みを抱えている受験生は多いと思います。偏差値が50に届かないということは、受験生の2人に1人が解いてくる基本問題をぽろぽろ落としてしまっているということです。

なかなか点数がとれないと焦ってしまい、難しい問題にばかり目がいって、確実に得点しなければならない基本問題をおろそかにしていると、さらに得点できないという悪循環に陥ってしまいます。

ですが、理科は、勉強のやりかたを見直せば、比較的短期間で成績を伸ばすことが可能な科目です。まずは、自分がなぜ理科で得点できないのか、原因を分析しましょう。

なぜ成績が上がらない?理由をつきとめましょう

勉強しているのに成績が上がらない、でもなんとかしなくては、とむやみに問題を解こうとしても原因をつきとめなければ対策の打ちようがありません。理科の成績がなかなか上がらない理由を挙げてみましょう。

難しい問題ばかり解こうとして基本的な知識を理解していない

理科はどうしても計算の絡む難しい問題に目が行きがちです。そして、それが解けないので成績が上がらないのだ、と焦ってますます難しい問題ばかり解こうとしてしまいます。

ですが、理科の成績を上げるために第一に必要なことは、そのような難しい問題の前提となっている基本的な知識を理解し、覚えるべきことは覚える、ということです。それができていなければ、どんな問題を解こうとしてもヒントすらつかめません。

特に、地学や生物といった分野は、暗記事項の多いところです。このような暗記事項があやふやなままでは、単に知識だけを聞く基本問題すら正解できないでしょう。化学や物理分野でも、計算問題ばかりが出るわけではなく、基本的な暗記事項を覚えていることが前提となっています。

この時期になると難問を解くことに目が行きがちですが、理解しておくべき基本的知識に抜けがないかどうか、まずチェックしましょう。

問題を見てもイメージがわかない、聞かれていることがわからない

理科の場合、問題を読んでイメージを持てるかどうかが非常に重要です。何について聞かれている問題なのか、それに必要な知識はどんなものなのか、グラフや資料は何のためにあるのか、など、イメージがつかめないと正解するのが難しくなってしまいます。

たとえば天体などは、太陽や月、星など、毎日のように見ているにもかかわらず、いざ問題という形で出されると、混乱してしまう受験生はとても多いです。天体の動きを自分で図に描くことができますか?そのようにイメージがしっかり持てていれば、問題もしっかり解くことはできます。逆にイメージがわかない場合は、解答の糸口をつかむことも難しくなってしまいます。

計算問題が出ると頭が真っ白になる

計算問題が出ると身構えてしまう受験生は非常に多いです。じつはそれほど難問ではないのだけれど、計算が入るだけで難しく見えてしまうからです。これは成績の良し悪しにかかわらず見られる傾向ですが、特に理科が苦手な場合は計算問題だ、と思った瞬間に逃げ出したくなるということが多いのではないでしょうか。

特に化学、物理といった分野は計算問題が多く出題されますから、計算問題に必要以上に苦手意識があると、解けるはずの問題も手を付けずに白紙で出してしまう、ということもあるのではないでしょうか。

覚えるべき知識は入っているけれど、計算は苦手でその部分をまるまる落とすという受験生もいます。理科は知識と計算力が基本ですが、特に算数に苦手意識を持っている場合には計算問題だと思うだけで解けない、と敬遠してしまっていることが多いです。

偏差値45以上に届かないという受験生にオススメの問題集

なかなか理科の成績が偏差値45に届くかどうか、また波がありすぎる、といった受験生にオススメの問題集をご紹介します。必要なのは基本的な知識をしっかり身につけること、苦手意識を少しでも減らすことです。

中学入試理科のつまずきを基礎からしっかり

 

 

シリーズで出版されている、理科の全体像をつかむのにオススメの問題集です。特に中学受験生が苦手とする分野である力、電気、水溶液、気体、ものの燃え方、天体、気象についてわかりやすくまとめられています。

「中学入試まんがBON!」と銘打っていることからも分かるように、内容はまずまんがでまとめられています。まんがを読んで理解したら、「重要ポイントのまとめ」と「基本例題」でポイントの理解度がチェックできるようになっています。

さらに、「入試問題に挑戦!」「ハイレベル総合問題」というパートもあるので、まんがで全体像を理解し、ポイントをつかんで基本知識がしっかり定着するまで繰り返すことができ、さらに発展的な問題を使って、実際にそれらの基本をどのように使って問題を解くのか、という実戦感覚を養うことができるように作られています。

短時間で集中的に全体像をつかみ、基本知識を理解するのに適しています。苦手意識を持っている受験生の方にもとっつきやすい問題集です。理科が苦手だといわゆるテキスト、参考書を読むのも苦痛、ということがあるかもしれません。マンガでまとめてくれていると読む気も出ますよね。また、このシリーズは単元別に分かれているので、苦手な単元のみ購入して学習することもできます。

中学入試くらべてわかるできる子図鑑理科(中学入試できる子)

中学入試の理科では、「比較する」という視点を持てるかどうかが重要なポイントになってきます。たとえば、生物分野の植物の中で裸子植物と被子植物、この2つにどのような違いがあるのか、比較して理解しておくと、記憶に残りやすいですし、忘れにくいです。また、どちらか1つを覚えておけば、残りはそれ以外、というように迷ったときの助けにもなります。

この図鑑は、この「比較すること」によって理科の重要事項が理解しやすいように作られています。イラストや図版が多く使われているので、中学入試に必要な「比較する」という視点を養うことができ、おさえておくべき「違い」が理解しやすいようになっている、普通の図鑑とは違う、勉強向け図鑑といえるでしょう。

理科は、実験や観察をすることによって、「違い」を比べながら理解していく教科です。ただ1つ1つ淡々と暗記していこうとしてもなかなか知識を実際に問題を解くときに応用することは難しいことです。「比較する」ことによって、知識が芋づる式につながっていき、頭の中に知識の引き出しをたくさん作ることができます。その引き出しから何を取り出したらいいか判断するのに必要なのが「比較する」という視点なのです。

イラストと文字のボリュームも適度で、コンパクトに知りたいことがまとまっています。比較しながら知識を確実にものにし、興味を持つことができるようになるという意味でオススメの図鑑です。自信がないところがあったらすぐに確認するようにするとよいでしょう。

?に答える!小学理科

 

辞書的に使うことができる用語集です。テキストをよんだり、塾で習ったことやニュースをみて「?」と思ったらすぐに調べることができます。イラストや図など、ビジュアルがたっぷり載っているので、調べるのも楽しくできる良さがあります。理科で必要な「イメージを持つ」ことにも役立ちます。

ただばらばらに用語が載っているのではなく、ことばをつなげるリンクが充実しており、理科には欠かせない算数とのつながりもわかるようになっているので、理解が深まり、何より自分で調べる、という受験勉強に必須の姿勢を身につけることができます。自分で調べることにより理解が深まり、知っている知識も増えていくことによって、理科への苦手意識を薄くしてくれる効果があるのでオススメです。

教科書の内容を核としながら、「メダカからiPS細胞まで」理科に関してかなりの量の情報が収録されています。本当に学力をつけたいなら、やはり自分で調べる習慣を身につけることがとても重要です。塾の宿題で困ったとき、ニュースに出てきたことで「これって何だろう」と疑問をもったときに常に自分で調べるということを繰り返していくと、学習習慣として定着し、学力も伸びていきます。

問題集の使い方

いくら良い問題集、参考書を見つけても、使い方が悪ければ、得られるものは少なくなってしまいます。特に、偏差値45を中々超えられなかったり、成績が安定していないなら、かなり教科に対する苦手意識がある状態ですから、まずその意識を払しょくすることが必要です。

今回ご紹介したのは、ビジュアルが充実している問題集や参考書、図鑑です。それは、まず理科という科目の全体像を短期間に集中して把握し、自分の弱点を見つけることが、苦手意識をお持ちの受験生にとってまずやらなければならない必要なことだからです。

一度ですべて理解できるとは限りません。あれ?と思ったらすぐに基本知識に戻る、自分で調べる、そういう習慣が身についていくと、理科は短期間で成績を伸ばすことができる教科です。「比較する」「自分で調べる」といった理科の学習に欠かせないことを意識しながらまずは基本知識を短期間で理解しましょう。

そして、どの教科の問題集でもいえることですが、問題を解いたらただ解答を見て答えを直して終わりにするのではなく、解説を読んで何が自分に足りなかったのかを知り、参考書や図鑑を使ってわかるまで調べ、また解いて自力でできるレベルまで繰り返すことがとても大切です。その点にも気をつけて、基本知識を理解し、応用できるようにするために、ご紹介した問題集などを使って学習してみることをオススメします。

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一橋大学卒。 中学受験では、女子御三家の一角フェリス女学院に合格した実績を持ち、早稲田アカデミーにて長く教育業界に携わる。 得意科目の国語・社会はもちろん、自身の経験を活かした受験生を持つ保護者の心構えについても人気記事を連発。 現在は、高度な分析を必要とする学校別の対策記事を鋭意執筆中。