【中学受験】つるかめ算のわかりやすい解き方

小学校では扱わないが、中学受験では必要な特殊算のひとつに「つるかめ算」があります。

小学校の指導要領で扱わない理由としてはおそらく、「いずれ中学校で連立方程式を習うから、小学校でやらなくてもよいだろう。」ということなのでしょう。しかし、中学受験をする上ではつるかめ算を利用した問題は割と頻繁に出題されています。つるかめ算が単独の問題で扱われることもあれば、速さの問題や割合の問題の中で利用することもあります。

つるかめ算を知らずに受験を乗り切るのは、雨具を持たずに山登りをするようなもの。100%必要だとは言い切りませんが、もし必要になったときには無いと困るものです。

この記事では、つるかめ算を解くときの代表的な解き方(表、面積図など)をわかりやすく説明していきます。

つるかめ算とは

2つ以上の異なる種類のものがあり、その総数だけがわかっている場合に、それぞれがいくつずつあるかを考えるという問題です。

その代表例が、「つるとかめが合わせて10いて、足の合計本数が28本です。つるは何羽いますか。」というような内容の問題になります。つるの足は2本、かめの足は4本ということと、頭の数の和と足の本数の合計が条件として与えられています。そこからつるが何羽でかめが何匹いるのかを考えるという問題です。つるかめ算は面積図で解くというのが一番有名な解き方ではないでしょうか。

つるとかめ以外にも、様々なパターンがあります。

  • イカとタコが合わせて20いて、足の合計本数は186本です。イカは何はいいますか。
  • 50円玉と100円玉が合わせて10枚あり、合計金額は750円です。50円玉と100円玉はそれぞれ何枚ありますか。

など、つるとかめ以外でも2種類のものの合計がわかっていれば、つるかめ算です。また、次のようなパターンもあります。

  • 家から学校までは800mあります。初めは分速70mで歩き、途中から分速150mで走ったところ8分かかりました。歩いた時間は何分ですか。
  • ある商品Aを定価の500円で売っていましたが、あまり売れなかったので次の日は400円で売りました。この2日間で売れた商品Aは120個で、売り上げは52000円でした。定価で売れた商品Aは何個ですか。

これは、速さや割合の問題の中で利用するパターンです。水量変化のグラフの中で使うこともあります。このように、つるかめ算は様々な形で使われているのです。

表で考える

要するに、「順番に当てはめて解く」という、最も原始的なパターンの考え方です。これならばつるかめ算の王道である「面積図による考え方」を知らなくても、答えを求めることができます。

上の図のように、例えば「つるが0、かめが10だとすると足の合計が40」「つるが1、かめが9だとすると足の合計が38」というように、順に調べていくことができます。これで該当するところまでひたすら書き続けても求めることができますが、数が多い場合には書ききれなくなりますので、足の合計本数が等差数列になっていることを利用するとよいです。

この場合は、「かめ1匹をつる1羽に変身させるごとに足の合計が2ずつ減る」ということを利用して考えています。

普通のつるかめ算の場合、表で考えることのメリットというのはあまりないです。ただ、2つの合計から考える「2段つるかめ(いわゆる普通のつるかめ算)」ではなく、3つの合計から考える「3段つるかめ」になると面積図が複雑になってくる場合があるので、そのような時には表を利用しても良いかもしれません。3段つるかめについては、またいずれ別の記事を書きたいと思います。

面積図で考える

さて、「つるかめ算というと面積図」というのが有名な気がしているのですが、「そもそも図の意味がわからないんだよね」という人もいるのではないでしょうか。

ということで、まず面積図の書き方から見ていきましょう。

上のように、左右2つの長方形を組み合わせた図形を使います。片方は「つるの足の合計を表す長方形」、もう片方が「かめの足の合計を表す長方形」です。横の長さで頭の数を表し、たての長さで1匹(1羽)あたりの足の数を表しています。

今回はつるが左の長方形、かめが右の長方形となっていますが、左右が反転した形でも問題ありません。面積図の最初の形を作ったあとは、考え方が2つのパターンに分かれます。

全部かめだったら?

つるかめ算の考え方の極意は、この「全部〇〇だったら?」と仮定するところに尽きます。仮定してから、実際の数値との差を考えていくのです。これは面積図を使っても使わなくても重要な考え方のひとつです。

まずは、「全部かめだったら?」というところから考えてみましょう。

上の図のように全部がかめだとすると、足の合計は40本になるはずです。しかし実際には28本のはずなので、12本多い計算になります。

そこで、かめ1匹をつる1羽に変身させていくと、足の数を2本ずつ減らすことができます。

よって、12÷2=6(羽)とつるの数を求めることができます。

このように、最初に「全部かめだったら?」を考えたときには、かめの数より先につるの数が求められることになります。

全部つるだったら?

では今度は逆に、「全部つるだったら?」というところから考えてみましょう。

上の図のように全部がつるだとすると、足の合計本数は20本しかありません。しかし実際には28本のはずなので、8本少ない計算になります。

そこで、つる1羽をかめ1匹に変身させるごとに、足の数を2本ずつ増やすことができます。

よって、8÷2=4(匹)とかめの数を求めることができます。しかし、問題で聞かれているのはかめの数ではなく、つるの数です。

つるの数は、10-4=6(羽)となります。

このように、最初に「全部つるだったら?」を考えたときには、つるの数より先にかめの数が求められることになります。聞かれている方によって使い分けてもいいですし、自分の好きな方で解くのでもよいでしょう。

消去算で考える

つるかめ算と同じく、小学校では扱わない特殊算のひとつに「消去算」というものがあります。消去算の場合は、図を使わずに式のみで処理していきます。

今回の問題を消去算風に解くと、次のようになります。

つるかめ算も消去算も、中学校で習う数学の連立方程式の基礎になっています。つるかめ算の考え方の極意である、「全部〇〇だったら?」というのは、連立方程式の加減法と同じ考え方にすぎません。

「だったら最初から方程式で教えればいいんじゃないの?」というところでは、賛否両論分かれるところだと思います。

方程式で解くのはダメ?OK?

これは本当に賛否両論ある内容のところなので、完全に自分の意見としてはというところの記述内容になります。

自分が教える場合には、小学生のうちは最初から方程式を教えるようなことはしません。xやyなどの想像もできないよくわからないものを相手にするより、まずはりんごやみかんというような、身近で想像できるものを題材にしたほうが理解が早いのではないかと思います。

一度考え方を理解したうえで、りんごとみかんをxとyに置き換えるのであればまた話は別だと思います。一番最初にどう教えるか?という点では想像のできる範囲内のことで教えてあげたいです。

成長途中の子どもは、まず自分と他者の違いを認識しはじめるところから徐々に成長します。それから身近な人間について考えるようになり、見ず知らずの世界の人々のことを考えるのはもっと成長できてからではないでしょうか。

同じように、まずは身近な例で考え、成長してからは数学のように一般化した考え方を学んでいくのが自然ではないでしょうか。初めて学習する時期が小学校5年生以下の場合には、まずは身近なところを題材にするべきだと思うのです。

もしくは、もっと雑な例え話でいくと、「方程式=電子レンジ」じゃないかと思うのです。料理が出来ない人の強い味方です。便利です。

だからこそ、最初から方程式でいいんじゃないの?という意見に対しては、「煮るのも蒸すのも教えなくても、最初からラップして電子レンジでチンすれば一緒じゃないの?」と似たようなものかなと思っています。あくまでも個人的なイメージですが。

 

(ライター:桂川)

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6 件のコメント

    • コメントありがとうございます、記事を書いております桂川です。
      受験生さんでしょうか?頑張ってくださいね!

    • コメントありがとうございます、記事を書いております桂川です。
      わかりやすいと言っていただけて私もうれしいです!!

  • 今までは学校で、いきなり鶴亀算の公式を使っていたので、理解がイマイチだったのですが、面積図を使ったり、身近なものから考えたりする。それによって、理解も深まりました‼︎

    • コメントありがとうございます。公式はただ機械的に使うのではなく、その成り立ちを考えることで理解が深まり、興味関心も高まります。本記事がよい気付きにつながったなら何よりです!

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