これで解決!頌栄女子学院中学校理科の特徴と対策法を徹底検証

頌栄女子学院中は、東京都港区白金台にあるキリスト教系の私立中学校です。都内私立女子校の中でも難関校として位置づけられる人気校として有名です。

一貫校の高校は毎年優秀な大学合格実績を残し、年々注目を浴びるようになっています。運動系・文化系ともに部活動が盛んであったり、学校行事や研修といった学業以外にも力を入れており、そのような活動も人気の理由の一つです。

今回は、頌栄女子学院中の入試について、理科の出題傾向や入試対策方法についてご紹介します。

問題構成・解答形式

頌栄女子学院中学校の理科は、試験時間が40分、合計100点満点です。例年大問数は4と安定した傾向が見られますが、小問数は40〜50問程度と年度によって大幅に変わります。また全4問の大問で理科の4分野をすべて網羅するように出題されており、各大問ごとに1分野からずつ出題されていることが分かります。

 頌栄女子学院中学校の理科では、様々な形式の問題が出題されることが特徴的です。中学受験理科でよく出題されるような記号選択・正誤選択・適語補充・用語記述と言った問題はもちろん、グラフのなかにデータを記入させるような問題や、現象についての記述問題などが出題されることもあります。

近年の出題内容

2020年度

分野・単元
大問1 化学〜水溶液の性質・水溶液の中和〜
大問2 生物〜植物の特徴・動物の生態〜
大問3 地学〜恒星の特徴・ブラックホールについて〜
大問4 物理〜電流と電圧〜

2019年度

分野・単元
大問1 化学〜水溶液の判別、金属の溶け方〜
大問2 生物〜人体の特徴、血液の循環、筋肉〜
大問3 物理〜力のつり合い〜
大問4 地学〜星の運動〜

2018年度

分野・単元
大問1 物理〜原子の性質〜
大問2 生物〜人体の特徴、血液の循環〜
大問3 地学〜フェーン現象の特徴〜
大問4 物理〜電流回路の特徴〜

出題傾向

概要

頌栄女子学院中の理科は、試験時間40分に対して大問が4問、総設問数が40〜50問程度となっています。

難関男子校で出題されるような、難問・奇問といった問題は出題されておらず、あくまで単元についての基本的な理解を問うような良問が揃っています。

そのため、受験生の知識の定着度や演習量がそのまま得点に反映されるような内容となっています。

大問は全部で4問あり、物理、化学、生物、地学の4分野からそれぞれ1問ずつ出題される、というパターンが多いです。二つ以上の分野を組み合わせたような融合問題はあまり出題されておらず、あくまで一つの分野に対して一つの大問が設定されています。

また、当校の理科は様々な形式の問題が出題されることも特徴的です。一般的な中学受験理科でよく出題されるような、記号選択や適語補充、用語記述、正誤選択などはもちろんですが、そのほかにも計算問題やグラフ問題、記述問題など幅広く出題されています。

出題傾向についての詳細

頌栄女子学院の理科では、物理・化学・生物・地学の4分野からまんべんなく出題されることが特徴的です。

特定の分野からばかり出題されるというわけではなく、毎年趣向を変えて様々な分野から出題されています。

そのなかでも、物理からは電気回路・光・ものの燃え方が、化学からは水溶液の性質・水溶液の中和・気体の性質が、生物からは人体の性質・生物の性質が、地学からは天体がよく扱われる頻出テーマとなっています。

また当校の理科では様々な形式の問題が出題されることが特徴的で、一般的な中学受験理科で出題されるような記号選択、正誤選択、用語記述、適語補充といった問題のほかにも色々な問題が見られます。

例えば、当校の理科では記述問題、グラフ問題、計算問題などがよく出題されています。

記述問題は、現象が生じた理由を説明させたり、現象自体について説明させるような問題が多いです。

グラフ問題は、主に化学の水溶液や気体の発生に関する問題でよく出題されており、自分自身がグラフを書き込むタイプの問題がメインです。

計算問題は、主に水溶液の中和などに関する問題で出題されることが多く、男子校顔負けの、手応えのある問題もよく見られます。

試験時間40分に対して大問が4問、総設問数が40〜50問となっており、1問あたりにかけることができる時間は平均しても1分弱と、かなり時間に余裕がないことが特徴的です。

全体的には難易度がそこまで高いわけではなく、単元についての基本事項を一通り理解していれば、難なく解くことができるような問題が多いです。かといって易しすぎるというわけでもないので、しっかりと対策をしておきましょう。

合格者平均点は例年60〜70点程度と、受験生には完成度の高い解答が求められます。その分受験生同士で差がつきにくい内容となっていることが特徴的です。

入試対策

分野別対策法〜実際の過去問を解いてみよう〜

実際の出題例1〜化学〜

(2019年度第1回・第1問より抜粋)

1.気体を発生する化学変化について、以下の各問いに答えなさい。ただし、計算の答えが割り切れない場合は、少数第一位を四捨五入して、整数で示しなさい。

〔Ⅰ〕5種類の粒状の個体A~Eがそれぞれ容器に入っています。A~Eはアルミニウム、銅、鉄、食塩、石灰石のいずれかですが、どの容器に何が入っているかは示されていません。これらが何であるかを調べるために、A~Eをそれぞれ試験管に取り、次の各実験を行いました。

⦅実験1⦆水を加えてよく振ったところ、Aだけが溶けた。

⦅実験2⦆塩酸を加えたところ、B、C、Eでは気体を発生して溶けた。

⦅実験3⦆水酸化ナトリウム水溶液を加えたところ、Cだけが気体を発生して溶けた。

問1 実験1で、Aが溶けてできた水溶液はどのような色になっていますか。次のア〜オから1つ選んで、記号で答えなさい。

ア 赤色  イ 青色  ウ 黄色  エ 緑色  オ 無色

問2 実験2で、BとEから発生した気体は異なるものです。これらの気体が何であるかを調べる方法2つについて、その結果とともに説明しなさい。

問3 A、C、Dはそれぞれ何ですか。

【答え】

  • 問1  オ
  • 問2 〔解答例〕マッチの炎を近づけポンと音を立てて燃えれば水素、石灰水に通して石灰水が白く濁れば二酸化炭素であるとわかる。
  • 問3 A 食塩  C アルミニウム  D 銅

〔解説〕

  • 問1 アルミニウム、銅、鉄、食塩、石灰石のうち、水に溶ける物質は食塩のみ。食塩は水に溶けても特に色は変化しないため、無色。
  • 問2 条件を整理していくと、B、Eは水素化二酸化炭素のどちらかであると分かる。水素と二酸化炭素の判別方法としては、「炎に近づけると音を立てて燃える」のが水素、「石灰水に通すと白く濁る」のが二酸化炭素であるため、両方記述すれば良い。
  • 問3 実験1でA→食塩、実験2でB、Eが水素と二酸化炭素のどちらかだと分かる。次に実験2、3で塩酸をかけて気体が発生し、水酸化ナトリウムをかけても気体が発生していることから、Cがアルミニウムだと分かる。A、B、C、Eが特定できたので、残るDが銅だと分かる。

〔ポイント〕中学受験理科でよく出題される水溶液の性質、化学物質についての問題。難しいことは何一つ聞かれておらず、基本事項が主となっているため、満点を目指したい。このような知識問題は点差がつきにくいので、細かいところまで抜け忘れがないよう勉強しておきたい

実際の出題例2〜生命〜

(2017年度第1回・第1問より抜粋)

1.生物はさまざまな環境に適応して進化してきました。生物の進化や分類について、以下の各問いに答えなさい。

〔Ⅰ〕次のa〜kの生物について、あとの問1〜2に答えなさい。

a.ウミガメ b.アゲハチョウ c.ムササビ d.ペンギン e.トキ f.オオサンショウウオ g.コウモリ h.コアラ i.アブラゼミ j.クロマグロ k.マッコウクジラ

問1 次の⑴〜⑸の生物のなかまに当てはまる物を、a〜kからすべて選んで、記号で答えなさい。ただし、当てはまるものがない場合は「なし」と答えなさい。

⑴魚類 ⑵ 鳥類 ⑶両生類 ⑷ほ乳類 ⑸は虫類

問2 次の⑴〜⑻の特徴に当てはまるものを、a〜kから()内の個数だけ選んで、記号で答えなさい。

⑴翼やはねで空を飛ぶことができる。〔4〕

⑵海の中で生活していて、陸に上がることがない。〔2〕

⑶子育てのからだのしくみが、カンガルーに似ている。〔1〕

⑷水中で卵を産む。〔2〕

⑸飛ぶための器官が、ハトの場合とは大きく異なる部分からできている。〔2〕

⑹日本に生息していたものは近年絶滅してしまった。〔1〕

⑺えらで呼吸することがある。〔2〕

⑻食材として日本では一般に利用されているが、最近絶滅危惧種に指定された。〔1〕

【答え】

  • 問1⑴ j  ⑵ d,e  ⑶f  ⑷c,g,h,k  ⑸a
  • 問2⑴b,e,g,i  ⑵j,k  ⑶h  ⑷f,j  ⑸b,i  ⑹e  ⑺f,j  ⑻j

〔解説〕

  • 問1 生物の分類問題。基本中の基本問題なので、自信をもって正答したい。
  • 問2 それぞれの特徴に合致する生物を選ぶ問題。生物の名前を聞いてその特徴が挙げられるようにしたい。

〔ポイント〕

頌栄女子学院中の理科では、単元の基本事項がテーマとなっている問題が多いです。

全体の中で見ても難易度が易しめに設定されているため、このような問題はなるべく時間をかけず、素早く解き終えましょう。

試験を一通り解き終わったら、記号の選択ミスがないかどうか必ず見直しを行うように心がけると良いでしょう。ケアレスミスによる失点は防ぎましょう。

高得点を目指す上での「カギ」とは?

知識問題では満点を目指す

頌栄女子学院中の理科では、難関男子校で出題されるような、高度なひらめきや思考力を必要とする問題は見られません。あくまで単元についての基本事項を問うような問題が多く、受験生の知識量や演習量がそのまま得点に直結するような良問が揃っています。

全体的にそこまで難易度が高いわけではありませんが、その中でも特に難易度が易しい知識問題ではできるだけ満点を目指しましょう。その際、記号選択や正誤選択ではひっかけの選択肢に注意する適語補充や用語記述の問題では誤字や記述欄の入れ間違いをしないように注意する、といったことを意識すると良いでしょう。

例年の合格者平均点は60〜70点程度と、受験生には完成度の高い解答が求められます。ケアレスミスなどは極力減らしましょう。

過去問演習はしっかりと

頌栄女子学院中の理科では、様々な形式の問題が出題されることが特徴的です。

一般的な中学受験理科で出題されるような記号選択、正誤選択、用語記述、適語補充の問題はもちろん、計算問題やグラフ問題、記述問題なども出題されています。

本番で慣れない出題形式に動揺することがないよう、過去問研究はしっかりと行い、万全に対策しておきましょう。

スピーディーに解く

頌栄女子学院中の理科は、試験時間40分に対して大問が4問、総設問数が40〜50問となっています。1問あたりにかけることができる時間は1分弱と、試験時間に対する問題分量がかなり多いことが特徴的です。

最後まで解き終えることができないと大幅に失点してしまうため、知識問題などの比較的易しい問題は、なるべく時間をかけずに取り組むよう意識すると良いでしょう。

まとめ

今回は、頌栄女子学院中の学校情報や、理科の出題傾向、入試対策方法などについてご紹介しました。

頌栄女子学院中の理科は、試験時間40分に対して大問が4問、総設問数が40〜50問程度となっています。

全体的に試験時間の割に問題分量が多く、その分難易度はそこまで高くありません。高度なひらめきや思考力を問うのではなく、あくまで受験生の知識量や演習量がそのまま得点に直結するような内容となっています。

全分野からバランスよく出題されるため、苦手な分野は特に念入りに対策しておきましょう。

入試本番まで時間は限られていますが、他教科とのバランスを考えつつ、できるだけの対策を行いましょう。

参考