【芸能活動可能!?】品川女子学院中学校の理科の特徴とは?最新の出題傾向や入試対策方法ついてもご紹介!

品川女子学院中学校は、東京都品川区北品川3丁目にある私立女子中学校です。

完全中高一貫校であるため、高校からの募集は行っていません。

また、創立は1926年に遡り、首都圏の女子校のなかでも歴史が長いです。

今回は、そのような品川女子学院中学校の、理科の出題傾向や入試対策方法についてご紹介します!

入試情報

問題構成・解答形式

品川女子学院中学校の理科は、社会と合わせて試験時間が60分、満点が60点となっています。また、大問数は3問、総設問数が20〜25程度となっています。ここ数年の入試では、大問数総設問数ともに大きな幅もなく、安定した傾向が見られます。

基本的には物理・化学・生物・地学の4分野のうちから1問ずつ出題されており、同じ分野から複数問出題されるということはほとんどありません。

近年の出題内容

2021年度

2020年度

2019年度

出題傾向

概要

品川女子学院中学校の理科は、社会と合わせて試験時間が60分、満点が60点となっています。試験時間に対して大問が3問、総設問数が20〜25問程度出題されています。そのため、理科・社会それぞれの試験時間の目安は30分となっています。

試験時間30分に対して総設問数は20〜25問と、時間に余裕はありません。しかし、問題の難易度自体はそこまで高くないため、全く時間が足りなくなるというわけではありません。

基本的には、各分野からそれぞれ1問ずつ出題されており、複数分野を組み合わせた融合問題などは見られません。

例年第1問のみ2パートに分かれ、2分野から出題されています。

また、難関男子校で見られるような、難問・奇問は見られません。高度なひらめきや思考力を必要とするというよりは、単元についての本質的な理解を問うような良問が揃っています

また当校の理科は、さまざまな形式の問題が出題されることが特徴のうちの一つだと言えるでしょう。一般的な中学受験理科でよく出題されるような、記号選択・用語記述・並び替え問題・正誤選択問題が大部分を占めています。

そのほかにも、各大問につき、1〜3問程度の記述問題や、計算問題が出題されていることも特徴的です。

計算問題に関しては、途中式や考え方についての記述を求めるような問題も出題されています。

出題傾向についての詳細

品川女子学院中学校の理科では、物理・化学・生物・地学の4分野からまんべんなく出題されることが特徴的です。基本的に、各分野からそれぞれ1問ずつ出題されています。

なかでも物理からは「電気回路」「熱」「光の角度・反射」といったエネルギーに関する問題が、化学からは「ものの溶け方」「飽和」「水溶液の性質」といった化学物質に関する問題が、生物からは「光合成」「生物のからだの仕組み」が、地学からは「大気・気流」「地層」「天体」に関する問題がよく出題されています。

最難関男子校で出題されるような難問・奇問といった、高度なひらめきや思考力を問うような問題は見られません。あくまで受験生の単元についての本質的な理解を問うような問題がほとんどです。

知識問題の割合が大きいため、受験生の演習量や知識の豊富さがそのまま得点に直結するような内容となっています。難易度がそこまで高くない分受験生同士で点差がつきにくいことも特徴的です。

合格平均点は65〜70%程度、受験者平均点は50〜55%程度となっており、そこまで高得点は求められません。一方で、全体的に点差がつきにくい内容となっており、少しのミスが命取りになりかねないので、油断せずに取り組みましょう。

また当校の理科では、出題形式がある程度一定であることが特徴としてあげられます。一般的な中学受験理科でよく出題されるような記号選択・用語記述・並び替え問題・正誤選択問題が大部分を占めています。

そのほかにも、各大問につき、1〜3問程度の記述問題や計算問題が出題されています。内容は、基本的な知識を問うような問題がほとんどです。

計算問題では、しばしば途中式や考え方を記入させるような問題も出題されています。

また当校の理科は、時間にあまり余裕がないことが特徴的です。試験時間が30分程度であるのに対し、総設問数は20〜25問となっており、1問あたりにかけることができる時間は最大1分程度しか与えられていません。

一見余裕があるように思えるかもしれませんが、記述問題や計算問題などは時間がかかる問題も多いため、決して時間に余裕があるわけではありません。

完成度の高い解答が求められるので、高得点を取る上では解くスピードも非常に重要です。

入試対策法

分野別対策法〜実際の過去問で実力試しをしてみよう!〜

品川女子学院中学校の理科では、物理・化学・生物・地学の4分野からまんべんなく出題されることが特徴的です。

そのなかでも化学の問題について、実際の過去問を抜粋しつつ、対策法をご紹介します。

(2019年度第1回・第2問より抜粋)

〔2〕

身の回りにはたくさんの種類の金属があり、それぞれ加工されて色々な製品がつくられています。例えば、金、白金(プラチナ)、銀はうすい酸やアルカリなどに入れても変化がないなど、非常に反応しにくいことが特ちょうで、多くのアクセサリーに利用されています。そうじ機などのコードに使われている(あ)導線は金属でできていますが、その主成分は銅です。銅は10円玉などにも使われている反応しにくい金属です。アルミニウムと鉄などをふくむ物質は岩石の中にたくさん存在し、そこから金属が取り出されて使われています。(い)アルミニウムは飛行機の機体の主成分であり、一円玉やアルミはくとして使用されていますが、非常に反応しやすいため表面が加工されています。一方、(う)鉄はフライパンなどの調理器具や電車のレールなどに広く使用されていますが、「さび」を生じやすく、反応しやすい金属です。

⑴下線(あ)は金属のもつ、どのような性質を利用していますか。

⑵下線(い)はアルミニウムのもつ、どのような性質を利用していますか。

⑶下線(う)は金属のもつ、どのような性質を利用していますか。

⑷A〜Eは、金、銀、アルミニウム、鉄のいずれかの金属でできた小さな立方体で、同じ金属でできたものもあります。どの金属でできているかを調べるため、次のような実験を行いました。この実験について、あとの問いに答えなさい。

実験1:見た目を観察したところ、Bのみ違う色をしていた。

実験2:うすい塩酸の中に入れたところ、A、C、Dが反応して小さなあわを生じたが、B、Eは反応しなかった。

実験3:それぞれの密度を調べるため、A、C、Dの重さと体積をはかったところ、次のような結果が得られた。※密度とは1㎤あたりの重さ(g)のことで、単位g/㎤で表されます。

①実験2で生じた小さなあわは何ですか。物質の名前を答えなさい。

②実験3で、立方体の体積をはかるには、右図のメスシリンダーと水を使います。メスシリンダー1本と水のみを使えるものとして、立方体の体積のはかりかたを説明しなさい。

③表の(ア)、(イ)にあてはまる数字を求めなさい。

④A〜Eは何ですか。名前をそれぞれ答えなさい。

 【答え】

  • ⑴電気を通しやすい性質
  • ⑵金属の中でも密度が小さい性質
  • ⑶熱を伝える性質
    • ①水素
    • ②立方体が沈むのに十分な量の水をメスシリンダーに入れて目盛りを記録する。その後、水の中に立方体を入れ、目盛りを再び記録する。水の中に立方体を入れたときの目盛りから、立方体を入れる前の目盛りを引くと立方体の体積をはかることができる。
    • ③ア:39 イ: 2.7
    • ④A:アルミニウム B:金 C:鉄 D:アルミニウム E:銀

〔ポイント〕

  • 品川女子学院中学校の理科では、基本的に各単元からそれぞれ1問ずつ出題されています。
  • 今回の問題のように、用語記述や適語補充といった基本的な知識問題がほとんどです。
  • また、各大問で1〜3問程度記述問題が出題されますが、いずれも1〜2行程度の軽めの分量の問題が多いです。。
  • 難しいことは出題されていないため、受験生の演習量や知識量がそのまま得点に直結するような内容となっています。

高得点を目指すためには?

知識問題では満点を目指す

品川女子学院中学校の理科では、難関男子校で出題される難問・奇問と呼ばれるような問題は出題されていません

あくまで単元についての本質的な理解を問うような良問が揃っています。受験生の知識量や演習量がそのまま得点に直結するため、苦手分野を残さないようにしっかり対策を行いましょう。

一方で、問題によって難易度に少しばらつきがあることも特徴的です。問題によっては「今まで学習したことを関連づけて、論理を組み立てる」ような、一筋縄ではいかないようなものも見かけられます。

覚えていればすぐに答えることができるような知識問題は、時間をかけずに解き終え、なおかつ満点を目指しましょう。

過去問演習は入念に

品川女子学院中学校の理科では、さまざまな形式の問題が出題されることが特徴的です。

一般的な中学受験理科でよく見られるような、記号問題、適語補充、用語記述といった問題がほとんどです。

また、各大問につき1〜3問程度は、記述問題や計算問題なども出題されています。

入試本番で独特の形式に戸惑うことがないよう、過去問演習は事前にしっかりと行うと良いでしょう。

時間配分は慎重に

品川女子学院中学校の理科は、社会と合わせて試験時間が60分、満点が60点となっています。また、試験時間に対して大問が3問、総設問数が20〜25問となっています。

1問あたりにかけることができる時間は1分程度しかなく、まったく時間に余裕がないことが特徴的です。

試験時間が始まったらまずは全ての問題に目を通し、得意な分野や解きやすそうな問題から手をつけましょう

試験終了前の5〜10分間は必ず見直しの時間とし、計算ミスや解答の抜け落ちがないかどうかしっかりと確認しましょう。

まとめ

今回は、品川女子学院中学校の入試情報や、理科の出題傾向、入試対策方法についてご紹介しました。

当校の理科は、社会と合わせて試験時間が60分、大問が3問、総設問数が20〜25問程度となっており、試験時間に対する問題量が多いことが特徴的です。

高度なひらめきや思考力を問うというよりは、単元についての本質的な理解を問うような問題がほとんどで、受験生の知識の定着度や演習量がそのまま得点に直結するような良問が揃っています。

また「記号選択、用語記述の問題がほとんど」、「様々な分野からまんべんなく出題される」といった点も特徴的です。過去問研究は抜かりなく行い、入試本番で動揺しないようにしましょう。

入試本番まで時間は限られていますが、他教科とのバランスを考えつつ、できる限りの対策を行いましょう。

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参考

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こんにちは!ライターの福久はなです。
都内の中高一貫校出身で、大学受験を経て東京大学に入学しました。
塾講師や家庭教師のアルバイト経験があり、算数・数学・英語を中心に教えていました。
これらの科目に限らず、中学受験の経験を活かして理科・社会といった科目の対策方法や、学校別の受験対策、学校情報についてなど、幅広く記事を執筆しています。
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