中学受験・国語 偏差値45~55から伸びない方へのオススメ問題集

7月に入り、模試を受けたり、夏期講習の前の総復習をしたり、日々の塾の授業の中で総合演習問題や過去問を解いたり、という機会が増えていると思います。

受験勉強の国語は、漢字やことばに関する問題と文章読解問題(文章とそれについての設問)で構成されていることが多いので、比較的「習ったことがない」「まったく知らない」という意識は少ないかもしれません。また、普段から耳から入り、口から発する「日本語」の教科ですから、すでに夏休み前から塾の授業でもさまざまな中学校の過去問を扱っていることも多いと思います。

そのような中で、過去問や模試を中心とした国語の問題を解いたときの点数や成績はいかがでしょうか。

この時期非常にご相談を受けることが多いのですが、「国語の成績が上がらない」「どんどん下がってきてしまった」ということはないでしょうか。そのようなご相談を受ける際に、国語の勉強の状況をお聞きすると、「国語はセンスだし、そのときに合う問題と合わない問題があるから成績に波があっても仕方ない」という答えがかえってくることが非常に多いです。

ですが、国語は「センス」で片づけられる教科ではありません。国語が苦手、成績が安定しないという受験生のご家庭ほど、「前回はよかったけれども、今回は成績がよくなかった。苦手なタイプの文章が出たからよね」とおっしゃいます。

算数や理科・社会で「苦手なタイプの問題が出たから仕方ない」という気持ちになれるでしょうか?何とか克服しなければいけない、何から手をつけよう、と対策をお考えになると思います。ですが、国語に関しては、いずれなんとかなるだろうと考えていらっしゃるご家庭が非常に多いのが現実です。

国語は決してあてずっぽうにセンスで解くべき教科ではありません。むしろ、非常に論理的に、正しい解法に基づいて解いていかなければ、点数に結びつかない教科なのです。

そのことをご存じないために、「あとからでもなんとかなるからとりあえず後回し」にしていらっしゃる受験生のご家庭は非常に多いです。また、塾も国語はこれから何とかなりますから、たくさん問題演習していれば解けるようになりますよ、ということが多いのではないかと思いますが、これは大きな間違いです。

たしかに、算数などと違って、〇か×かがはっきりしない教科であるという一面を持っていることは否定できませんが、後回しにすればするほど、これから一気に難化してくる各教科の問題文を読むこともままならなくなり、全体の成績が下がる一方になってしまうという、国語の「怖さ」を意識しないがための成績低下を招いてしまいかねません

近年の中学入試では、英語入試や思考力入試といった、従来とは異なった形式の入試も増えてきていますが、基本的には4教科あるいは算数・国語の2教科の入試が依然として多くを占めます。そして、合格するのは、4教科まんべんなく志望校レベルの実力を持っていることに加えて、どれかとても得意な科目がある受験生です。ただ「1科目だけ」突出してできたとしても合格できません。4教科の土台の力がなければいくら得意な科目があっても合格するのは難しいのです。

これまでもたくさんの模試やテストを受けてこられたと思います。その結果を見て一喜一憂することも多いことと思いますが、振り返ってみて、どの教科が安定していて、どの教科がテストによって成績が安定しないのか、ということを「なんとなく」はつかんでおられると思います。

4教科の中でも、安定しにくい科目、できるときとできないときの差が激しい科目はなんでしょうか?もちろんお子さんによって異なると思いますが、一番多いのはやはり「国語」なのです。国語の成績が悪かったとき、お子さんはなんとおっしゃいますか?多いのは、「文章の意味が分からなかった」「何が書いてあるのかわからなかった」「登場人物の気持ちがわからなかった」などの理由をおっしゃるでしょう。

ですが、国語は算数と同じく配点の高い科目です。その科目で、テストによって成績が安定しないということは、実際の入試でも「当たるも八卦、当たらないも八卦」、つまり、その日問題文を読んでみないと結果がわからない、ということになってしまいます。それでは、志望校に合格するかどうか当日までわからない、ということと同じです。そのような不安な状態で入試に向かうわけにはいかないはずです。

国語の成績が安定しないというお悩みをお持ちであれば、受験勉強が一層本格化する今、夏休み前と夏期講習中が成績を安定させていくために残された大きなチャンスです。国語はけっして「なんとなく読んで」正解できる科目ではありません。必ず正解に導く「論理的な法則」があるのです。それを身につけずに、ただ文章を読んで、解答を文中から探して選択肢を選んだ、苦手だけど何とか記述を埋めた、そのような気になっていても、成績は上がりません。

なかなか成績が安定しないとはいっても、ある程度は取れてしまう、それが国語を軽視しがちな原因の一つです。ですが、これから取り組んでいく入試問題や模試などではそのような言い訳は通用しません。そして、大体同じような偏差値をとってくるということが多いのも国語の特徴です。ですから、成績を振り返って、自分の国語の成績のレベルがどのくらいにあるのかを分析して、それに合わせて段階的に実力をつけていく必要があります。

今回は、国語の読解の方法も交えて、特に国語の偏差値が45から55の間で安定しない受験生の方が成績を底上げし、ブレのない成績をとるのに役立つオススメ問題集をご紹介していきたいと思います。

国語の偏差値45から55の受験生の特徴は?

国語の偏差値がよくて55前後、あまりできなかったときは45前後、という受験生の方は非常に多いのではないかと思います。言い換えれば、模試やテストによって国語がの成績が安定しないゾーンの皆さんということになります。

偏差値が10違うということは、模試やテストの種類にもよりますが、おおむねテストを受けるごとに点数で20点以上差がつくということだと思っていただけるとイメージがつきやすいかもしれません。

20点差がつく、と具体的に数字を認識すると、それが模試やテストの結果、また志望校の合格可能性に大きく影響してくるということをご理解いただけるのではないでしょうか。

国語の偏差値が45から55の受験生は、けっして「国語ができない」というわけではない方がほとんどです。いわば、「特別できるわけでもないけれど、全くできないわけでもない」あるいは「特に解法を意識しないで模試やテストを受けているので、結果が出てみないとどのくらいできたか予測がつかない」という受験生が、このゾーンに集中しています。そして、受験生の母集団のうち、一番多いゾーンがこの偏差値45から55の中にとどまり、それ以上にもそれ以下にもあまりならず、「低め安定」という状態にあるのが現状です。

算数で偏差値45というと眼の色を変える保護者の方は非常に多いのですが、国語に関しては、「まあ、なんとかなるでしょう」「それより算数を何とかしなきゃ」と考える方が多く、結局国語は後回しにされてしまうことが多いので、次の模試でもテストでも、成績に大きな変化が見られないことが多いので、このゾーンを突破できないということが多いのです。

では、国語の偏差値が45から55をいったりきたりという受験生に多いタイプをいくつか挙げてみましょう。あてはまることがあると思います。

知識の問題があやふやで正答率が低い

模試やテストでは、必ず漢字やことばの知識が出題されます。塾にもよりますが、総合模試では、漢字や知識の問題が100点から150点満点のうち、20点から40点を占めることも多いのです。

記述問題などに気をとられて、最初の方に配置されている漢字やことばの問題でつまずいてしまい、他の受験生が必ずとってくるような問題でかなりの差をつけられてしまっては、偏差値が簡単に10、あるいは20下がってしまうことも珍しくありません。

ですが、模試やテスト、また入試問題にも、必ず漢字やことばの問題が出題され、一定以上の点数が配点されているのです。これを「直前に対策すればなんとかなる」と思っていると、あっという間に直前期になり、悠長にまとめて覚えるということはできなくなってしまいます。

中学入試は、小学校で習った内容をきちんと習得していることが大前提としてさまざまな問題が出題されます。国語も例外ではありません。むしろ、学校の国語の授業で習った漢字やことばの知識を形を少し変えて聞くことで、しっかり習得することができているかどうかを見ています。

ある難関校でも、毎年のように漢字だけで10点から15点程度出題していますが、それは中学校に入学してから漢字検定などを受けるにあたり、必要な基礎力が備わっているかどうかを見るために出題しているのです。

国語の配点が高いのは長文読解問題であることはたしかですが、10点から20点、知ってさえいれば答えられる漢字や知識の問題を落としてしまっていては、いくら長文読解問題で頑張って点数を稼いでも帳消しになってしまいます。

漢字やことばの知識は、長文読解も含め、いかに知っていることを使いこなすことができるかどうか、ということを見るために最適な問題なのです。だからこそ、難関校でも必ずと言ってよいほど出題されるのです。

ましてや入試を意識した模試やテストで、漢字やことばの知識の問題は、必ずとらないと、他の受験生に大きく差をつけられてしまい、結果として偏差値が安定しないということになるのです。

書き抜き問題でよく間違える

広範囲でいえば書き抜き問題も、記述問題の一種類と言えます。長文読解問題の中で、あてはまる部分を〇字で抜き出しなさい、あるいは、該当する部分の最初と最後の5文字を書きなさい、という問題がよく出題されますね。

このような書き抜き問題ですが、毎回必ず確実に得点できていますか?設問をよく読まずに飛びついて、聞かれたことに答えていない、的外れなところを抜き出していませんか?あるいは、答えだと思うところを見つけたけれど、書き抜く際に一行間違えてしまったり、ひらがなをカタカナで書いてしまったり、漢字をひらがなで書いてしまったりと、設問の条件にしたがっていないのにできた気になって、結果を見たら不正解とされていた、そのような経験はないでしょうか。

書き抜き問題は、書かなければいけない文字数は決して多くはありません。しかし、設問で「これを書き抜きなさい」と指定された内容を、指定された形で間違いなく抜き出すということが求められます。簡単なようでいて、実は「指定された形で」抜き出すことができていないという受験生は非常に多いのです。

ですから、書き抜き問題は、受験生の中で差がつきやすい問題形式の典型的なものと言えるのです。

これまで受験してきた模試やテスト、授業中に解いた問題を見直してみてください。設問の指示通りに書き抜けているでしょうか?書き抜き問題は一字一句間違えても不正解にされてしまう、非常に注意力の必要な問題です。書き抜き問題でこれまでまちがえたものを見直してみて、自分がどのようなパターンの問題で失点しているか確認してみましょう。

中には、「句読点を入れない」「句読点を入れる」という細かいともいえる指示が設問に書かれていることもあります。それを見落としているパターンも非常に多いのです。それでも、句読点も一文字ですから、それを入れるか入れないかによって、問題によっては不正解になってしまうこともあります。

つまり、書き抜き問題は、設問に書かれていることを正確に把握し、聞かれていることに一字一句間違いなく抜き出さなければならない問題です。そのため、書き抜く文字数が少ないからといって一文字一文字に気を配らないと、不正解になってしまいます。

書き抜き問題は部分点がありません。正解か不正解かのどちらかです。しかも、一文字の間違いが命取りになります。もちろん、設問に合った内容の箇所を見つけることが第一に大切なことですが、それを見つけたら、設問の条件をもう一度確実に確認して、間違いの内容に書き抜く習慣を身につけることで、間違いを防ぐことができます。

もし、書き抜き問題でよく間違えてしまうという方はこの点に気をつけてください。長文の記述問題よりむしろ正解か不正解か、の二択であるために難度が上がる場合があります。そして、書き抜き問題は雑に答えては決して正解することはできません。

単に文章中に書かれていることを抜き出せばいいというような軽い気持ちではなく、一文字ごとに注意を払って書き抜くように習慣づけるようにしましょう。

時間切れになってしまい、最後まで問題を解ききれない

覚えられていないものに時間をかけすぎる

国語のテストは、漢字やことばの知識の問題、長文読解問題2題程度で作られていることがほとんどです。長文読解問題にやはり一番時間がとられるので、漢字やことばに関する問題は、時間をかけずに解き進んでいくことが第一に重要なことです。

しかし、このような知識に関する問題は、「知っているか知らないか」のどちらかです。ですから、必要以上に時間をかけてはいけない問題です。ですが、知識に自信がないと、書いては消し、書いては消しを繰り返し、知識問題で多くの時間をとってしまい、場合によっては長文問題まるまる1題手つかずで終わってしまうということもあるのです。

そうすると、50点近くの失点となってしまい、取り返しのつかないことになってしまいかねません。

少し考えて思い出せるようであればよいのですが、知らない知識はいくら考えても正解は出てきません。ですから、とき直しや復習をするときに、わからなかったものは正確に覚えることとし、時間配分を忘れないようにする必要があります。

どの教科でもそうですが、手をつけられなかった問題は白紙で出すことになるので0点になってしまいます。しかも、中心となる文章読解問題に手をつけられなかったとしたら、大量失点してしまい、成績が安定しないのも無理はないのです。

知っているものはその場で解き、知らないものは復習に回す、そのような「割り切り」も今だからこそできることです。

書き抜き問題や選択肢問題に時間がかかりすぎる

先ほども書きましたが、書き抜き問題は、答えにあたるところを探すのに時間がかかったり、書き抜きを正確にできなくて点数に結びつかないということがよくあります。

また、選択肢問題は、長文読解問題の設問で非常に多く出題されます。内容は、問題文の傍線部に書かれている内容と一致するものを選ぶものや、結論と対応する理由となる選択肢を選ばせるなど、さまざまな種類があります。

選択肢問題は、問題文と設問をよく読み、問われていることを正確に把握できれば正答できるようにできています。ですが、長い問題文を読んだうえで、設問の文も読まなければなりません。そして、最近は設問の文が非常に長くなっていて、一見しただけでは内容を把握できないようなものも増えています。

そうすると、読む分量そのものが非常に増えるので、集中力が切れてしまい、正解を選び損ねる、あるいは適当に「それらしいもの」を選んでしまうことになりがちです。これが、選択肢問題で点数を落としてしまう一番大きな原因です。

集中力を保ったまま、書き抜き問題、あるいは選択肢問題にきちんと答えるためには、問題文の段落ごとに、あるいは場面ごとに、重要な文に線を引いたり印をつけておくことが必要です。何も印をつけずに読み続けても、最後まで読み通した段階で、結局その文章のどこが重要部分だったのかがわからないまま設問に突入することになってしまいます。

文章の中で重要なのは、結論を書いている段落はどこなのか、理由や具体例を書いているところはどこだったのか、主人公の気持ちが変化したきっかけは何だったのか、どのように変わったのか、などという点が挙げられますが、そういうことに注意せずに時間に追われてただざっと問題文を読んでも、また読み直差ないと設問が解けない、ということになってしまいます。

それでは、最後まで設問に答えきれず、時間切れになってしまいます。国語の偏差値が45から55の間の生徒さんには、このような症状をかかえている方が非常に多いです。

このような「時間切れ」問題は、国語の能力自体は高い受験生でも起こりえます。読みとる能力は高くても、深読みしすぎて迷ってしまったり、いつの間にか筆者の伝えたいことから離れていってしまうことがよくあります。そういった場合、ほかの教科では成績がとれても、国語だけガクッと成績が下がってしまうので、注意が必要です。

偏差値45から55のレベルを脱却するために必要なこと

このように、国語の偏差値が45から55の間を行ったり来たりしているお子さんには、漢字やことばの知識があやふやであったり、書き抜き問題や選択肢問題を問題文に沿って適切に解くことができないという特徴があります。

書き抜き問題や選択肢問題も、受験レベルになってくると、傍線部からすぐのところに解答となることが書かれているとは限りません。かなり離れたところに書かれている正解部分を把握するのはなかなか難しいことです。中には、文章の冒頭部分に傍線が引かれており、対応する解答部分はかなり後ろの方に書かれているような問題もあります。

また、この成績帯をいったりきたりしている受験生の場合、「記述問題」に手が出ない、という方が非常に多いです。記述問題は文章全体を読み通さないと書けないものも多いので、設問の中でも最後の方に配置されていることがありますが、ある程度読み進んだ段階で書くことができるものもあります。

ですが、記述問題というだけで敬遠してしまい、手をつけずに白紙のまま出してしまうことが多いのです。記述問題は完璧に書かなければいけないわけではありません。大人が出題し、子どもが答えるわけですから、大人と同じ解答が書けるわけがないのです。ですが、模範解答を読んで自分の考え方と実はあっているのに全く違うものに見えてしまい、苦手意識が強くなってしまうということもあります。

すべての問題に一度に対処できるようになるわけではありません。国語は、正しい勉強法で文章を読み解く訓練をすれば、必ず成績が上がる教科です。ですが、センスやカンというものに頼って、解法を意識せずにいくらたくさん文章を読んでも、設問に答えて点数を積み上げていくことはできません。

偏差値45から55の間の受験生の方は、決して国語ができないわけでもないけれど、得意科目とは言えない、という意識を持っている方が多いと思います。自分が苦手とする種類の設問に対応することができるようになるために、正しい解法を理解し、少し時間はかかるかもしれませんが、克服できるものを一つひとつつぶしていきましょう。

国語の成績を向上させていくために、塾のテキストや宿題、授業時間中の演習も大切ですが、同じ問題は入試問題ではまず出ません(文章は同じものが出題されることはありますが)。ですから、やはり苦手なところにフォーカスした問題集で弱点を克服していくことが大切です。

偏差値45~55の状態から上げるためのオススメ問題集

国語の偏差値が上がると、他の教科の偏差値も上がってきます。偏差値45から55の状態から脱却するために、オススメの問題集をご紹介します。

 

文章読解の「解法」がまとまっている参考書です。親御さんは国語は読めば解答がわかる、と思っていてもお子さんはなかなか正解にたどり着けないので、「なぜこの子はこんな文章も読めないんだろう」と普段から疑問に感じていらっしゃる場合には特におすすめです。

「国語の解き方がわからない」というお子さんにも分かりやすく解法のセオリーが書かれており、親御さんが教えるためのヒントも多く載っているので、ていねいで親切な指導書としても使うことができます。

お子さんがひとりで完璧に解説を読んで理解しきるには少し難しいところもあるので、親御さんが疑問に答えてあげるような形で利用されるとよいでしょう。

1冊を項目ごとに分けて分冊化し、いつも持ち歩いて苦手な文種の解法を繰り返し勉強するのもオススメの方法です。入試の国語に必要な勉強の方法や、考え方の手順の参考が詰まっているので、効率よく苦手なところを克服するのに役立ちます。

国語の偏差値が45から55の間を行ったり来たりで、その壁を越えられない、という受験生は、漢字やことばの知識が決定的に欠けていることが多いです。塾でも、漢字やことば、語句、文法などは、小テストはあっても、基本的には宿題として家庭でやっていく、ということが多いと思います。

毎日の習慣として日々着実に訓練を積んでいれば頭に入るものでも、小テストがある日の直前にちょこちょこっと目に焼き付けて覚えた気になってテストを受け、終わったら忘れてしまう・・・そういう状態になっていないでしょうか。

漢字やことばなどの知識は、「忘れない」ことが何より大切です。つまり、わかった気になってその場しのぎで終わるのではなく、きちんと次に出てきても書けるように「定着させる」ところまで練習することが必要ですが、日々の宿題などに追われて後回しになってしまいがちです。

しかも、受験学年ともなると、かなりの数の漢字やことばを習ってきているでしょうし、長文読解の文章の中にも当然たくさん出てきます。これからさらにたくさんの文章を読むことを考えると、どの漢字やことばは定着していて、わからないものや定着していないものはどれなのかということがごちゃごちゃになってしまい、どこから手をつければよいのかわからないという状態になっている可能性が非常に高いです。

これから日々の勉強の中で漢字やことばなどの知識をしっかり定着させていくためには、やはり「でる順」シリーズが使いやすいでしょう。四谷大塚の四科のまとめなどもありますが、かなり細かいものも出てくるので、まずどこまでを克服すべきかという点をつかむためにも、この「でる順」シリーズはオススメです。

最近の中学入試の傾向を分析して、頻出のものを集めているので、まずこれを押さえることから始めましょう。どちらも、ステップをふんで学習できるようになっています。「まとめのページ」→「スピードチェック」→「入試問題でチェック」という三段階からそれぞれの項目が作られているので、日々の学習に無理なく採り入れることができる点が使いやすいと思います。

「中学入試問題分析」や「直前チェック」の問題もあり、ことわざ・語句・文法編には読解問題で整理をするように作られています。

漢字やことばの練習は、一気にやろうとしても頭に入る量には限界がありますし、次の日まで覚えていられる量にも限界があります。ですから、日々コツコツ積み重ねていくことが大切です。

長文読解が苦手で・・・という悩みを抱えていらっしゃるならなおのこと、文章に出てきている漢字やことばの知識がしっかり定着しているかどうかをまずチェックするべきです。漢字やことばは、文章読解をするうえで、知らなければ問題文そのものを読むことすらおぼつかなくなってしまう、実はとても重要なものなのです。

まとまって勉強する時間がある夏こそ、文章読解の「道具」として非常に重要な漢字やことばの知識を日々、無理のない数を決めて必ず学習していくことをオススメします。そうすると、長文読解問題の成績も上がってきますので、相乗効果が狙えます。ぜひ今のうちに少しずつ時間を割いて学習をすすめましょう。

 

「文章読解の解法」、つまり、文章をどのように読んでいけばよいのか、その要点がわかりやすく解説されています。説明文・論説文、物語文、随筆文といった中学入試で頻出の文種ごとに分かれているので、自分が苦手意識が強いな、という文種から順にトライするとよいでしょう。

算数には解法があるけれど、国語には解法はないから「今日の文章は自分に合っていた」「合わなかった」という受験生の方、保護者の方は非常に多いのですが、国語にもしっかりとした「解法」があるということが詳しく解説されています。

受験国語の文章には、文章構成や、つかわれていることばにも、必ず決まりごとがあるものですが、それに気づいている受験生はほぼいないといってもよいでしょう。国語が得意、というお子さんでも、読解力が高く、長文に抵抗がないので高得点がとれるけれど、崩れるときは崩れてしまうは、「国語に解法がある」という意識がないからです。

説明文・論説文であれば、筆者が繰り返し使うことばが「キーワード」です。このキーワードを繰り返すことによって、筆者は読者に対して自分が伝えたいメッセージを表現しているわけですが、「キーワード」を読み飛ばしてしまうために、説明文・論説文が苦手、という受験生の方も少なくありません。

「キーワード」を意識しながら文章の構成を読み解いていく、それこそが説明文・論説文の「解法」なのです。実はシンプルな解法なのですが、これは保護者の方でも気づいていないことが多い、重要なポイントです。

取り上げられている文章は、環境問題や歴史、政治・経済・言語・コミュニケーション・日本文化など、中学入試に頻出のテーマに基づいて著者が書き下ろしたものです。この問題集でしか読めない文章が集まっており、文章を読み、設問を解くことによって入試に必要な知識も身につけることができます。

最初はたった3行の文章からトレーニングをスタートします。かなり短いので始めやすいようになっています。そして、先に進むごとに文章量が増えていくように作られているので、苦手意識を持っている受験生が無理なくレベルアップをはかるのにちょうどよくできています。合計30回分なので、毎日1問ずつ解いていけば、1か月で読解力が飛躍的に強化されていきます。問題文の長さに応じて記述問題も適宜配置されているので、抵抗なく取り組むことができるのも優れたところです。

無理にすべてやろうとせずに、まずできそうな長さの文章にトライして、その後、少し高度なものにトライしてみるとよいでしょう。最後の方はかなりの長文で難しいものもあるので、まずは基礎固めをしっかりとすることを意識して学習をすすめましょう。

模試などで物語文の長文読解の問題を解いてきたとき、お子さんはなんとおっしゃるでしょうか?「おもしろかった」「読みやすかった」と、文章に対する感想はおっしゃるかもしれませんが、設問についてどのように解いたかと質問すると、「なんとなくこれだと思った」「こんな感じで解いてきた」と、とたんにあいまいになってしまうことが多いのではないでしょうか。

しかし、中学入試の物語文は、受験生がその文章を面白いと思ったかどうか、だけを目的として出題されているわけではありません。物語文には説明文などとは異なり、登場人物がいて、心情の変化などを読みとりますが、その文章の内容を「情報」として正確に分析しながら読み進まなければ、ミスリードされてしまい、勘違いして芋づる式に失点してしまう怖さがあるのです。物語文は、特に感情移入してしまい、主観的に読んでしまう傾向が強く出るからです。

だからこそ、フィーリングで、なんとなく読んでしまいがちな物語文こそ、解法に沿ってシステマチックに読み進む読解方法を身につける必要があります。この問題集では、今まで体系立てて学習する機会の少なかった物語文を読解するテクニックが非常にわかりやすく解説されています。物語文の読解力を養成するのに持っていて損はありません。

先ほども書きましたが、物語文は比較的読みやすいはずなのに、いざ設問を解く段階になると迷ったりして苦戦してしまうが非常に多く、「読めるのに点数がとれない」という厄介な点があります。

物語文の読解問題でなかなか点数がとれない原因は、やはり文章を「自己流に解釈してしまう」、つまり主観的に読んでしまい、作者が意図したストーリーとは異なる自分のストーリーを作ってしまう点にあります。だから、「おもしろかった」「読みやすかった」というようなあいまいな答えしか返ってこないのです。

物語文を楽しみながら読むことは大切ですが、入試を意識した読解問題の問題文として読むのであれば、文章の内容を「情報」として正確に捉える必要があります。趣味の本を読むときとは異なる読解方法のアプローチが必要なのですが、心情が出てくる文章であるだけに、システマティックに読むということを理解できない受験生が多いです。

難関校では、物語文を出題する学校が多いです。理系志向の強い駒場東邦中学などはその代表ですが、問題文の内容を客観的にとらえられているかどうか、自分の思い込みだけで読んでいないかということを見るために出題されています。

入試に合格するためには、「点数に結びつかない読み方」をするのではなく、どのように「問題としての物語文」と向き合い、理解し、「客観的に読むことができるようになっていくか」ということが大切です。この問題集では、そのような悩みに答える形で論理的な解法がしっかり解説されているのが一番のオススメポイントです。

特に目を引く点として、以下のような説明があります。塾でも学校でも、あまり聞いたことのない物語文の読み解き方です。

  • 登場人物は三種類に分けられる
  • 主人公の個人情報を集めよう
  • 重要な小道具を探そう

この問題集は、このようになかなか学ぶことのない、ですが物語文の読解のハードルを下げてくれる、イメージのつかみやすい表現がたくさんこめられています。挙げた3つ以外にも、さまざまな物語文の読み方のコツを、オリジナルの「キーワード」を用いて、理解しやすい作りになっているので、物語文の成績が安定しない方は、ぜひこの問題集の流れに沿ってキーワードやポイントといった解法を身につけていきましょう。

このシリーズの第三弾として出版されているのが「随筆文」の読み方テクニックの問題集です。随筆文は、説明的な文章の場合もあれば、物語的なものもあり、文章もくだけたものが多いです。しかし、随筆文の読み方は意外に難しいのです。

くだけた口調で書かれているとはいえ、大人が書いた文章です。また、随筆文は事実と意見や感想が混在する形で書かれていることが多く、「読み分け」をせずに読み進んでも、物語文以上にミスリードされてしまい、重要な部分を読み誤る文章なので、対策が難しい文種と言えます。

そのような、とらえどころのない「随筆文」ですが、随筆文にもしっかりした読解方法があります。まず大切なのは、随筆文の文章の構造をしっかりつかむことですが、ここで苦戦する受験生が多いです。この問題集では、そんなつかみにくい随筆文の読解ポイントを徹底的に解説してくれている、数少ない問題集です。

先ほども書いたように、随筆文は、読みやすいように見えても「正確に読みこなす」ことが非常に難しい文章なのです。筆者が体験したことは珍しいことであったり、おもしろいことであること、あるいは悲しいできごとなど、とっつきやすいものもありますが、論説文のような歴史や文明、言語、文化といった、小学生にはなかなか理解の難しいテーマの文章もたくさんあります。

また、物語文のようだな、と思いながら読んでいると突然論説文のように変化する文章などもあり、「これ」といった決まった形がないのも特徴です。そして、塾では、テキストをご覧になるとわかると思いますが、授業のカリキュラムで随筆文を扱う回数が非常に少ないのです。ですが模試やテストではよく出題されます。習っていないのに解かなければいけない、そんな受験生泣かせの文種が随筆文です。ですから、対策はご家庭でしっかりやる必要があります。

随筆文の文章中には、筆者が伝えたいことが詰まっているのですが、そこに至るまでにいろんな体験談やエピソードが入っているので、読み分けがしっかりできないと、一通り読んだけれども何も頭に残らない、筆者が何を言いたいのかわからない、ということになりがちです。

随筆文が入試で出題される場合には、筆者の意見と事実の読み分け、文章のテーマに関する設問が中心です。ですが、文章が正確に読めなければ、そのような設問に答えることは非常に難しいのです。

この問題集では、随筆文に触れる機会が少ない受験生のために、「講義」がきちんとつまっています。その講義の中で、随筆文を正確に読み解くためのポイントが解説されています。随筆文も、解法をしっかりおさえれば点数がとれるので苦手意識を持つ必要はありません。

ただ、文章の特徴をとらえ、話の本筋をきちんと追いかけていくのは、普段授業で触れる機会が少ないこともあり、お子さん一人では難しいかもしれません。随筆文を読みこなすためのコツをぜひ保護者の方も一読してつかんで、お子さんが迷ったときにはアドバイスをしてあげてください。

 

模試やテストを受けた後の復習はどうしていますか?受けっぱなしにしていませんか?特に間違えた問題や、苦手な教科の復習なんてしたくない・・・とおっしゃる受験生の方は非常に多いですが、それはただ「間違えた問題を解き直しなさい」とだけ指示するからです。

解けなかったということは、なにかしら理解できていないことや、覚えきれていないことが関係しているはずです。そして、解けなかった問題のレベルにも大きな幅があります。大きく分けると、以下の3種類が挙げられます。

  • 受験生なら必ず得点できるはずの問題(正答率70%以上)
  • 受験生の理解度によって「差がつく」問題(正答率30%~70%程度)
  • 時間をかけても糸口が見えない難問=捨て問(正答率8~9%以下)

このように幅がある問題を、一度に「もう一度解きなさい」と言っても、お子さんはまず嫌がるでしょう。調べればすぐ「あ、そうか」とわかる問題であればよいですが、そういう問題ばかりではありません。

この中で必ずとき直し、復習をしっかりしていただきたいのは、「受験生なら必ず得点すべき問題」と「差がつく問題」です。そして、「差がつく問題」は幅がありますので、お子さんの今のレベルに合わせて、解けたはずの問題を中心に、それができたらもう少し頑張ってみよう、と言いうように知らず知らずのうちに解ける問題の数や種類を増やしていきたいものです。

国語の偏差値が45から55くらいでしたら、「差がつく問題」をぽろぽろ落としている可能性が高いです。中でも、基本的な問題を落としてしまっていることが少なくありません。受験定番の基本的な問題は全ておさえたうえで、さらに少し正答率の低い、受験生が筆禍りやすい問題をプラスアルファで得点できれば、偏差値60も見えてきます

もちろん、偏差値は模試を主宰する塾によって幅があるのですが、受験生なら解けるようになっておきたい問題を確かめるなら、この問題集はオススメです。

首都圏模試は、すでに受けたことがある方も多いと思いますが、首都圏最大級の公開テストです。レベルは、中堅上位校狙いの受験生が多く受験している模試だと考えていただければよいでしょう。

その首都圏模試から、正解者が多い問題をピックアップしたのがこの問題集です。2人に1人が解いているということは、自分の実力が全受験生の中でどのくらいなのかをはかるのにちょうどよい難易度の問題が集められているといってもよい問題集です。

正答率がすべての問題についているので、それで自分は基礎的な問題を落としたのか、差がつく問題の中でもやさしい問題を落としてしまったのか、あるいは今の自分の実力では解けなかっただろう問題なのかがわかります。

正答率50%前後の問題が多く含まれているので、そのような問題をしっかり得点できるようになっていれば、受験の基礎はしっかり固められているといってよいでしょう。要点のまとめや練習用の模試もついているので、問題集を解いたら仕上げの意味で、「みんなが解いてくる問題は絶対に落とさない」という意識を持って解いてみることをオススメします。

まとめ

国語の偏差値が45から55あたりからどうしても上がらない、という方は、おそらくほかの教科の成績も徐々に下がってきていると考えられます。読解力や語彙がなければ、どの教科の問題文も正確に読むことができず、結果として聞かれていることに答えることができないからです。

国語は後回しでもいい、それより覚えなければいけないことや解かなければいけないほかの教科に時間を・・・そう思いたくなるお気持ちはよくわかります。ですが、国語の成績を魔法のように上げる劇薬はありません。

どのような文章にも、「読み方」「解き方」のセオリーがあります。国語は決して、なんとなくぶっつけ本番で問題を解けばよいというような教科ではありません。基礎がきちんとできていないのに、これから始まる夏期講習や過去問演習で高得点をとることはまずできません。

国語に時間をかけずにあとから後悔する、そういう受験生の皆さんを毎年見てきましたが、国語こそ学習習慣をしっかりつけて、少しでも早く対策を打つべきです。残念ながら集団塾の国語の授業は、塾や教室によってばらつきがあります。

今お通いの塾の勉強で成績が上がらないなら、今回ご紹介した問題集などを使って、苦手な文種から順に克服していきましょう。そして、確かに自分の考えたこと、とった解法が正しいのか、ということを塾の先生や個別指導で見てもらってください。国語は一番個別指導と相性の良い教科です。

集団塾で配られる模範解答通りに記述をかけるお子さんは少ないですし、選択肢の選び方もテキストにはていねいに書かれていません。これからの時期、おすすめの問題集などを使って「自分の勉強」をすすめることこそ大事です。ぜひ、参考にしていただき、困ったときに相談できる指導者を確保しておくことをオススメします。

国語の成績が上がるとほかの教科の成績も上がってきます。最終的に全教科の成績を底上げしてくれるのは、国語だということを忘れずに学習をすすめていただきたいと思います。

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