詩は表現がわかりづらくてニガテ?詩の種類と読み方を徹底解説

この記事では詩の種類や読み方について説明していきます。

詩は表現などが分かりづらくてニガテだという人も多いと思います。入試問題として出てくることは決して多くないですが、中学校によっては毎年必ず出題されることもあります。しっかりと対策して本番に備えましょう。 

詩の種類 

 詩にはいくつかの種類があり、その名前が問題となることもあります。まずはどのような種類があるのか、言葉づかい・形式・内容の3つの分類から考えてみましょう。 

言葉づかいによる分類 

 言葉づかいによる分類では、2つの種類に分けられます。 

  • 文語(ぶんご)詩(し)昔の書き言葉(文語)で書かれた詩です。平安時代の言葉がもととなっています。

  • 口語(こうご)詩(し)…話し言葉をもととした現代の言葉づかい(口語)で書かれた詩のことです。 

形式による分類 

 形式による分類では3つに分けられます。 

  • 定型(ていけい)詩(し)詩句の数(音の数、字数、行数)とその配列順序(じゅんじょ)が一定している詩の形式です。和歌俳句などが分かりやすい例です。

  • 自由(じゆう)詩(し)…伝統的な韻律(いんりつ)(音の長短や強弱・リズム)や形式にとらわれず、自由な発想や形式で感動を表現した詩の形式です。

  • 散文(さんぶん)詩(し)韻律がなく、行分けもされないふつうの文章のような形式(散文形式)で書かれた詩です。内容や調子が詩の表現になっています。 

内容による分類 

 内容は2つの分類に分けられます。日本の詩の多くは上の叙情詩です。 

  • 叙情(じょじょう)詩(し)作者の感動や感情、思ったことなどを主観的・情緒的に表現した詩のことです。

  • 叙事(じょじ)詩(し)神話や伝説、歴史的事件や英雄の行動などをうたった詩のことです。物語のような形で進められます。

形式のまとめ

言葉づかいによる分類と形式による分類はまとめられることがあり、「口語自由詩」「文語定型詩」のように区別されることがあります。

中学受験でよく出題されるのは「口語自由詩」ですが、それ以外が問題になることもあるのでまずは詩を見て区別できるようにしましょう。 

詩の例 

 

まだあげ初(そ)めし前髪(まへがみ) 

林檎(りんご)のもとに見えしとき 

前にさしたる花(はな)櫛(ぐし) 

花ある君と思ひけり 

 

やさしく白き手をのべて 

林檎をわれにあたへしは 

薄紅(うすくれなゐ)の秋の実に 

人こひ初めしはじめなり 

 〈以下略〉 

 

(島崎藤村 「初恋」より(『若菜集』より)) 

 

 

何が面白(おもしろ)くて駝(だ)鳥(てう)を飼かうのだ。 

動物園の四(よ)坪(つぼ)半のぬかるみの中では、 

脚(あし)大股(おおまた)過ぎるぢゃないか。 

頚(くび)があんまり長過ぎるぢゃないか。 

雪の降る国にこれでは羽がぼろぼろ過ぎるぢゃないか。 

腹がへるから堅(かた)パンも喰(く)ふだらうが、 

駝鳥の眼(め)は遠くばかり見てゐるぢゃないか。 

身も世もない様に燃えてゐるぢじゃないか。 

瑠璃(るり)色の風が今にも吹いて来るのを待ちかまへえてゐるぢゃないか。 

あの小さな素朴(そぼく)な頭が無辺大の夢で逆(さか)まいてゐるぢゃないか。 

これはもう駝鳥ぢゃないぢゃないか。 

人間よ、 

もう止(よ)せ、こんな事は。 

 

 (高村光太郎 「ぼろぼろな駝鳥」) 

 

上の2つの詩がどんな分類になるか分かるでしょうか。 

 

 ①は文語定型詩の叙情詩です。1行あたりの音数が5・7という一定のリズムになっています。また、「見えし」「思ひけり」という言葉づかいから分かるように文語体で書かれています。 

 ②は口語自由詩の叙情詩です。音数・音韻に決まりがないことから自由詩だと分かります。また、この詩は「ゐ」や「ぢゃないか」といった旧仮名づかいで書かれているため文語詩だと思った人もいるかもしれません。しかし、「文語」と「口語」を分けるのは仮名づかいではなく言葉づかいだということに注意してください。この詩の中での言葉づかいは現代と同じなので口語詩になります。 

詩の読み方 

 それでは、実際に詩を読む時に注目すべきポイントを説明していきます。「練習問題と詳しい解説付き!比喩・倒置法・擬人法などの「表現技法」を学ぶ【中学受験】」の記事も参考にしてください 

つながりを正しく読む 

 基本中の基本ですが、おろそかになっている人も多いのではないでしょうか。詩は行の分かれ目が独特だったり倒置法が使われていたりして言葉どうしのつながりが分かりにくいことがあります。どこからどこまでが言葉のまとまりになっているかを正確に読み取りましょう。 

 表現技法をさがす 

 別の記事でも詳しく説明していますが、詩では様々な表現技法がさかんに用いられます。特に比喩(ひゆ)表現や倒置法、反復法などは作品の主題を探すヒントになるので注意して読むようにしてください。 

 たとえば倒置法や体言止めが使われている場合、倒置された言葉(順番がふつうとちがう言葉)や最後にある体言(名詞)は作者が強調したい言葉であることが多いです。 

 また反復法によりくり返された言葉や比喩表現により何かにたとえられた言葉も作者が感動をおぼえた対象であると言えます。 

 主題をとらえる 

 叙情詩の場合、作者が何に感動してその詩を作ったかを想像することが大切です。心情が表れている言葉がある場合その表現に注目し、どんな感情を伝えようとしているのかを考えましょう。 

おわりに 

今回は詩の種類と読み方について説明しました。 

詩の問題が出てきたら表現技法や感情を表すことばを探して作者が何に感動したのか・何を伝えたいのかを考えるようにしましょう。入試問題としては口語自由詩が一番多く出題されます。話し言葉と同じ言葉で書かれているぶん、細かい表現ひとつひとつに注意することが大切です。 

 また、問題となるときん張してしまうかもしれませんが、作品として豊かな表現を楽しみ、作者がその詩を作ったときの感情を想像しながらリラックスして読んでみるのもいいと思います。 

 

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