【中学受験】国語-文法問題-文法の基本をおさえよう!〜文節の分け方〜

出題頻度は高くないですが、中学受験において出題されることもある文法問題。今回は文法を理解するにあたって必要な文節の分け方について解説していきます。 

文節は、意味の通じる文の最も小さい区切りのことをいいます。文節の中は単語で構成されており、単語は最も小さい単位ですが、単語単体では意味を成しません。単語が集まり文節となり、文節が集まって文となります。 

では実際に例をあげて文の作りを細かく分けていきましょう。 

(例)今日の天気は雨です。私は出かけることをやめて、家で本を読んでいました。 

句点「。」までが一つの文とみなすことができ、上記は2つの文で構成されています。それぞれ分けてみましょう。 

今日の天気は雨です。 

私は出かけることをやめて、家で本を読んでいました。 

このように2つに分けることができます。下の文に着目してさらに分けていきましょう。

私は/出かける/ことを/やめて、/家で/本を/読んで/いました。 

このように、文を更に区切りで分けたものの一つの区切りを文節といいます。では更に細かく単語で分けてみましょう。 

私/は/出かける/こと/を/やめて、/家/で/本/を/読ん/で/いました。 

次に文節の構成についてみていきます。単語には自立語付属語があり、文節の中には必ず自立語が含まれています。では自立語と付属語とは何でしょうか。 

自立語…単独でも文節を構成できるものであり、自立語にあたる品詞は名詞・代名詞・動詞・形容詞・形容動詞・副詞・連体詞・接続詞・感動詞です。 

付属語…付属語はそれ単体では意味をなさず、単独で文節を作ることはできません。自立語に付属することで意味をなします。付属語にあたる品詞は助詞・助動詞です。 

品詞の種類については以下の記事を参照してください。 

文法の基本「品詞」を攻略!難しい判別問題もこれでカンペキ!品詞例題集&解説

私は/出かける/ことを/やめて、/家で/本を/読んで/いました。 

以上の文節において、自立語付属語の組み合わせは、「私/は」「こと/を」「家/で」「本/を」となります。 

文節について説明してきましたが、文節を分ける際にはどこに着目すればいいのでしょうか。文節の切れ目を見つける際に効果的と言われているのが「」「」「」です。この言葉で区切れる部分文節の切れ目となるのです。例を挙げて実際に分けてみましょう。 

(例)彼女は猫を飼っています。 

彼女は/猫を/飼って/います 

ここで注意したいのは必ずしも全ての文節に「」「」「」が当てはまり、区切ることができるわけではないことです。あくまで目安として文節の区切りを見つける際に活用しましょう。単語の構成などにも着目すると文節の区切りが見つけやすくなるでしょう。 

最後に連文節について説明していきます。連文節とは、連続した2つ以上の文節がまとまって一つの文節のような働きをするもののことをさします。 

連文節の文の成分の種類か以下の5つがあります。 

  1. 主語・主部…「何が・誰が
  2. 述語・術部…「どうした・どんなだ・なんだ
  3. 修飾語・修飾部…「いつ・どこで・なにを・どのように」術部を詳しく説明する働き 
  4. 接続語・接続部前後を繋ぐ働き
  5. 独立語・独立部独立した働き

それぞれについて例をあげて説明していきます。 

1.主語・主部

(例)私の父親は教授です。
文節に分けると⇨私の/父親は/教授です。
この文の主語は「父親は」ですが、「私の/父親は」の2文節で連文節となり、「教授です」に対する主部となっています。

2.述語・術部

(例)鳥が鳴いている。
文節に分けると⇨鳥が/鳴いて/いる。
述語は「いる。」ですが、「鳴いて/いる。」の2文節で連文節となり、「鳥は」に対する術部になっています。

3.修飾語・修飾部

(例)チーターはとても速く走れる。
文節に分けると⇨チーターは/とても/速く/走れる。
「とても/速く」で連文節となり、「走れる」にかかっています。「走れる」は述語であるので、この連文節は術部を説明する修飾語・修飾部であるとわかります。

4.接続語・接続部 

(例)雨が上がったので、出かけることにした。
文節に分けると⇨雨が/上がったので、/出かける/ことに/した。
「雨が/上がったので、」という部分が接続部となり、前後関係をつなげて説明する働きを持ちます。

5.独立語・独立部

(例)私の目標、それは試合に勝つことだ。
文節に分けると⇨私の/目標、/それは/試合に/勝つ/ことだ。
「私の/目標、」という部分が独立した部分を成しています。

まとめ 

説明してきたことを踏まえて次の文を文節に分けましょう。 

ある日の暮れ方のことである。一人の下人が、羅生門の下で雨やみを待っていた。 広い門の下にはこの男のほかに誰もいない。

(芥川龍之介『羅生門』)

【解答】 

ある/日の/暮れ方の/ことで/ある。/一人の/下人が、/羅生門の/下で/雨やみを/待って/いた。 

広い/門の/下には/この/男の/ほかに/誰も/いない。

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