説明文が苦手な人必見!「段落」ごとの意味を考える

これまでの記事では文章の役割指示語接続語などを説明しました。これらはどんな問題を解くときにも必要になる知識なのでいつも頭に入れておくようにしてください。

今回は、実際に何をすればいいのか、文章から何を読み取ればいいのかを考えていきます。

まずは段落についてです。文章を「形式段落」「意味段落」という2つの段落に分けることで文章全体の流れをつかむことができます。説明文の解き方はとてもシンプルなので、たとえ難しいことばを使っている問題でも大事な部分さえ理解すればかんたんに解くことができます。

形式段落

形式段落とは、形式的にひとまとまりに区切った文章のことです。文章の初めが1文字分下がっているので見た目ですぐ分かると思います。この形式段落は文章を見えやすくするという役割があります。例えば下の文章を見てみてください。

以前アメリカ人の友人ジョンが日本に来ることになり、大阪に行きたいというので大阪の名物について考えてみました。大阪にはおいしいものがたくさんあります。一番有名なのはお好み焼きです。お好み焼きは小麦粉やキャベツなどを焼いたもので、肉やエビ・イカなどの具を入れて最後にソースとマヨネーズで味付けをします。また、同じ「粉モノ」のたこ焼きはボールのような形をした小麦粉の生地の中にタコなどの具を入れて焼いた食べ物で、これもソースやマヨネーズで味付けをします。ポン酢やしょう油で味付けをするお店や、たまごを入れてふんわり焼いたものにだしをつけて食べる「明石焼き(あかしやき)」などの種類もあります。それでは、大阪には食べ物以外に何が有名でしょうか。大阪城は外国人もたくさん来る大阪で一番有名な観光地です。天守閣(てんしゅかく)の中にはよろいかぶとや古い絵(びょうぶ絵)などが飾ってあります。「あべのハルカス」は300メートルある日本一高いビルです。展望台からは大阪の街を見渡すことができます。また、ビルの中にはレストランがあり大阪の名物を楽しむことができます。若い人には「ユニバーサルスタジオジャパン」や「海遊館(かいゆうかん)」もおすすめです。「ユニバーサルスタジオジャパン」は日本でいちばん有名なテーマパークの一つで、「ハリーポッター」や「ミニオン」「ジュラシックパーク」などを題材にしたアトラクションが人気です。「海遊館」は世界最大級の水族館で、とても大きなジンベエザメを見ることができます。さて、ジョンに大阪旅行の感想を聞いたところ、彼は大阪城がとても気に入ったと言っていました。やはりアメリカにはない日本風のお城はとても珍しく、きれいに思えるようです。

上の文章には形式段落がありません。とても読みづらく、意味もつかみづらかったと思います。それでは、下の文章を見てください。

以前アメリカ人の友人ジョンが日本に来ることになり、大阪に行きたいというので大阪の名物について考えてみました。

大阪は「食い倒れのまち」と呼ばれていて、おいしいものがたくさんあります。一番有名なのはお好み焼きです。お好み焼きは小麦粉やキャベツなどを焼いたもので、肉やエビ・イカなどの具を入れて最後にソースとマヨネーズで味付けをします。

また、同じ「粉モノ」のたこ焼きはボールのような形をした小麦粉の生地の中にタコなどの具を入れて焼いた食べ物で、これもソースやマヨネーズで味付けをします。ポン酢やしょう油で味付けをするお店や、たまごを入れてふんわり焼いたものにだしをつけて食べる「明石焼き(あかしやき)」などの種類もあります。

それでは、大阪には食べ物以外に何が有名でしょうか。

大阪城は外国人もたくさん来る大阪で一番有名な観光地です。戦国時代から続く長い歴史があり、天守閣(てんしゅかく)の中にはよろいかぶとや古い絵(びょうぶ絵)などが飾ってあります。

「あべのハルカス」は300メートルある日本一高いビルです。展望台からは大阪の街を見渡すことができます。また、ビルの中にはレストランがあり大阪の名物を楽しむことができます。

若い人には「ユニバーサルスタジオジャパン」や「海遊館(かいゆうかん)」もおすすめです。「ユニバーサルスタジオジャパン」は日本でいちばん有名なテーマパークの一つで、「ハリーポッター」や「ミニオン」「ジュラシックパーク」などを題材にしたアトラクションが人気です。「海遊館」は世界最大級の水族館で、とても大きなジンベエザメを見ることができます。

さて、ジョンに大阪旅行の感想を聞いたところ、彼は大阪城がとても気に入ったと言っていました。やはりアメリカにはない日本風のお城はとても珍しく、きれいに思えるようです。

同じ文章を形式段落で分けてみました。さっきより読みやすくなかったですか?

とはいえ、形式段落はむやみに分けていいものではありません。文章の筆者は、ある程度まとまった話題ごとに形式段落を分けています

つまり、形式段落がちがえば文章の内容が少しちがうということです。

形式段落ごとの要点

先ほど、形式段落は話題ごとにまとまっていると書きました。言いかえれば、1つの形式段落には1つの話題が書かれているということです。

形式段落の内容を理解するために、段落ごとの要点を読み取ってみましょう。上の文章には8つの段落(①~⑧とします)がありますが、それぞれの要点が分かるでしょうか。要点は1つの文章かもしれませんし、いくつかの文章にまたがっているかもしれません。

  1. 「大阪の名物について考えてみました。」
  2. 「大阪は~おいしいものがたくさんあります。」 具体例:お好み焼き
  3. 食べ物の説明 具体例:たこ焼き 
  4. 「食べ物以外に何があるでしょうか。」
  5. 観光地の説明 具体例:大阪城
  6. 観光地の説明 具体例:あべのハルカス
  7. 観光地の説明 具体例:ユニバーサルスタジオジャパン、海遊館
  8. 「ジョンは~大阪城がとても気に入ったようです。」

上の文章の形式段落ごとの要点をまとめるとこのようになります。②・③と⑤~⑦は食べ物と観光地の具体例について書いている段落です。

実際に文章を読んだ時は、このように段落ごとに要点をまとめることで次の意味段落にもつながる段落どうしの関係が分かりやすくなります。

意味段落

話題が似ている形式段落をまとめたものが意味段落です。意味段落は文章全体を大きなまとまりに分けるので文章全体の流れをつかむ大きな手がかりになります。

意味段落とは

意味段落は、文章全体をより大きな内容・話題のまとまりごとに分けたものです。それでは上の文章の場合、意味段落はどこで区切れるでしょうか。

2つ目の意味段落のはじめの文章が分かりますか?

この場合、第4段落の「それでは、食べ物以外には~」より後ろで内容が大きく変わっています。それまでは食べ物の話だったのが、観光地の話になっていますね。第8段落もジョンの感想の話で、第7段落とは違う話題と言えそうです。

つまりこの文章は①~③、④~⑦、⑧という3つの意味段落に分けることができます。

実際の問題では「この文章全体を大きく4つに分けた時、3つ目はどこから始まりますか。」のような問題が出てきます。これはつまり、文章を意味段落に分けろということです。

意味段落の手がかり

上の文章はとてもやさしい文章ですが、もっと区切りが分かりづらい問題もあります。形式段落の話題ごとの関係性を考えることで意味段落に分けることができますが、そんな時に目印になるものは指示語接続語です。

表1 意味段落の手がかり

(髙橋作成、転載は名前・記事名を明記の上で許可)

段落のはじめにこのようなことばが来た場合、意味段落を分ける手掛かりにすることができます。ただし、必ずしも分かれ目にならないこともあるので形式段落ごとにしっかり意味を理解することが一番大事です。

もう一度さきほどの文章を見てください。この文章にも形式段落どうしの関係について分かる合図があります。

③の「また」並列の接続語なので、前の形式段落と同じ話題(食べ物について)が続くことが分かります。もっと分かりやすいのが④の「それでは」で、これは転換の接続語なので意味段落が変わる合図です。⑧の「さて」も話題が変わる合図です。ここからは大阪の説明ではなくジョンの感想の話になっています。

まとめ

今回は形式段落と意味段落についてまとめました。形式段落どうしの関係を読み取ることで文章を意味段落に分けることができます。そしてその意味段落の流れを見ていくことで文章全体の流れも分かるのです。

考える順番は

  1. 形式段落の要点を考える
  2. 要点どうしの関係を考える
  3. 全体を意味段落に分ける
  4. 意味段落どうしの関係を考える
  5. 文章全体の話題の変化を考える

です。

もちろん意味段落などを考えなくても解けることもあるかもしれませんが、難しい問題で手づまりになってしまった時は段落の関係についても考えてみてください。

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