問題
下のように、高さが異なる2種類のブロックA、Bがあります。このブロックを図1のように、上から見て1段目はAを、2段目はBを、3段目はAを...とブロックA、Bを格段ごとに交互に使って積み重ねます。20段積み重ねて出来た階段状の立体の体積の求め方を和美と詩織の2人が次のように考えました。ア~オに当てはまる数を答えなさい。
和美「いきなり20段を考えると大変そうだから、まずは6段積み重ねたときのことを考えてみよう。」
詩織「6段のうち、1段目、3段目、5段目の3段がブロックAになって、2段目、4段目、6段目の3段がブロックBになるね。それぞれの個数を考えてみると・・・」
和美「Aの個数が\(1+3+5\)で求められるでしょ。Bは\(2+4+6\)だね。」
詩織「あっ、Aの計算って1から数えて3個の奇数を足してるけど、足した答えがア×アになってない?」
\(1+3+5=ア \times ア\)
和美「本当だ。そういえば、Bのほうも2から数えて3個の偶数を足してるけど、これって、イ×(イ+1)で求められるってお兄ちゃんが言ってたよ。」
\(2+4+6=イ \times (イ+1)\)
詩織「へえ、そうなんだ。ねえ、この考え方を使えば20段あっても簡単にブロックの個数が出せそうじゃない?」
和美「そうだね。えっと、20段積み重ねたとき、ブロックAは何段あるかな・・・Bは・・・分かった!ブロックAの個数はウ個、ブロックBの個数はエ個になるから、立体の体積はオだね。」
解説
まずは、問題文の流れに沿って、普通に計算してみると、
アを含む式は、
\(1+3+5=9=3 \times 3\)
イを含む式は、
\(2+4+6=12=3 \times (3+1)\)
となるので、ア=3、イ=3とわかります。
また、上の問題で読み取ってほしいのは、Aのブロックの平均の段数が分かれば、6段の時と同じような計算で体積が求められるという点です。(別の言い方をすれば、1から順に奇数を足していくと、個数の平方数が和になる、ということです)
そこで、20段のうちAの奇数段の段数だけを取り出すと、
\(1, 3, 5, 7, 9, 11, 13, 15, 17, 19\)
この平均を求めると10となるので、6段の場合と同様に、Aのブロックの個数を求めると、
\(10 \times 10=100\)
より、ウ=100(個)とわかります。
同様にして、Bのブロックの個数を求めると、
\(10 \times 11=110\)
より、エ=110(個)とわかります。
以上より、Aのブロックが100個、Bのブロックが110個ある立体の体積は、
\(8 \times 100+4 \times 110=1240\)
より、オ=1240(㎤)とわかります。
答え:
- ア=3
- イ=3
- ウ=100
- エ=110
- オ=1240