国府台女子学院中等部-2019年度算数大問3(1)規則性-過去問解説

問題

下のように、高さが異なる2種類のブロックA、Bがあります。このブロックを図1のように、上から見て1段目はAを、2段目はBを、3段目はAを...とブロックA、Bを格段ごとに交互に使って積み重ねます。20段積み重ねて出来た階段状の立体の体積の求め方を和美と詩織の2人が次のように考えました。ア~オに当てはまる数を答えなさい。

和美「いきなり20段を考えると大変そうだから、まずは6段積み重ねたときのことを考えてみよう。」

詩織「6段のうち、1段目、3段目、5段目の3段がブロックAになって、2段目、4段目、6段目の3段がブロックBになるね。それぞれの個数を考えてみると・・・」

和美「Aの個数が\(1+3+5\)で求められるでしょ。Bは\(2+4+6\)だね。」

詩織「あっ、Aの計算って1から数えて3個の奇数を足してるけど、足した答えがア×アになってない?」

\(1+3+5=ア \times ア\)

和美「本当だ。そういえば、Bのほうも2から数えて3個の偶数を足してるけど、これって、イ×(イ+1)で求められるってお兄ちゃんが言ってたよ。」

\(2+4+6=イ \times (イ+1)\)

詩織「へえ、そうなんだ。ねえ、この考え方を使えば20段あっても簡単にブロックの個数が出せそうじゃない?」

和美「そうだね。えっと、20段積み重ねたとき、ブロックAは何段あるかな・・・Bは・・・分かった!ブロックAの個数はウ個、ブロックBの個数はエ個になるから、立体の体積はオだね。」

解説

まずは、問題文の流れに沿って、普通に計算してみると、

アを含む式は、

\(1+3+5=9=3 \times 3\)

イを含む式は、

\(2+4+6=12=3 \times (3+1)\)

となるので、ア=3、イ=3とわかります。

また、上の問題で読み取ってほしいのは、Aのブロックの平均の段数が分かれば、6段の時と同じような計算で体積が求められるという点です。(別の言い方をすれば、1から順に奇数を足していくと、個数の平方数が和になる、ということです)

そこで、20段のうちAの奇数段の段数だけを取り出すと、

\(1, 3, 5, 7, 9, 11, 13, 15, 17, 19\)

この平均を求めると10となるので、6段の場合と同様に、Aのブロックの個数を求めると、

\(10 \times 10=100\)

より、ウ=100(個)とわかります。

同様にして、Bのブロックの個数を求めると、

\(10 \times 11=110\)

より、エ=110(個)とわかります。

以上より、Aのブロックが100個、Bのブロックが110個ある立体の体積は、

\(8 \times 100+4 \times 110=1240\)

より、オ=1240(㎤)とわかります。

答え:

  • ア=3
  • イ=3
  • ウ=100
  • エ=110
  • オ=1240

おすすめ記事

参考

中学受験生のお母さん向け無料メールマガジン

    本サイトの監修者である、開成番長こと繁田和貴が執筆する無料メルマガは、その内容の濃さから6000人以上の読者に愛読されています!

    登録も解除も簡単にできますので、まずはお気軽にご登録ください。

                                

「開成番長・繁田の両親が語る繁田の中学受験PDF」プレゼント!

無料メルマガ登録