中学受験・理科 地球と月、惑星の動きに関する問題の対策 その1

中学受験の理科は、物理・化学が苦手、という受験生が多いと思います。では、生物や地学の分野に対してはどのような意識を持って取り組んでいるでしょうか?

生物はまず知識を整理し、正確であることが要求されます。覚えるべきことを覚えていないと、正解するのは難しいです。物理や化学に対する苦手意識は、やはり計算問題が多く出題されることと、なかなか実体験をともなった知識を身につけるのが難しいところからくるのだと思います。

そして地学分野ですが、この分野も知識と計算問題、そのどちらにも取り組まなくてはいけない分野です。地学分野の中心の一つが地球、月、惑星といった天体のところです。毎日空を見上げれば月や星などを見ることができます。その動きを見ることもできます。

それでもなかなかイメージがつかめない、そのようなところが天体分野に対する苦手意識につながっているのではないでしょうか。今回は、地球と月、惑星の動きに関する問題の対策について、まとめていきたいと思います。

地学分野はイメージをつかめるかどうかが勝負

理科の中でも地学分野は、動きをともなうところです。地球や月、惑星がどのような動きを日々しているのかについてイメージできているでしょうか。毎日のように見ている月や星でも、どのような動きをするのか、その法則性を知り、動き方をイメージできるかどうか、それが地学の中の天体のところを理解するのに最も大事なところです。

天体の立体的な動きをイメージしながら、計算問題にも取り組まなければならないので、天体のところに苦手意識を持ちやすいのです。地球や月、惑星の動きが区別できずに、頭の中が混乱してしまう受験生も多いところです。

天体分野が苦手になる理由

上述したように、天体は立体的な動きをイメージできないと混乱してしまいます。天体の動きは、実際に観察したことがないと、テストのときにその動きの問題が出題されても問題が聞こうとしている動きをイメージすることができません。

また、地球からの見かけ上の動きと、実際の宇宙での天体の動きをリンクして理解していないと、どうしても混乱してしまいます。

天体の分野の計算問題自体はそれほど難しいものは多くありません。また、使う数字や角度もそれほど種類が多いわけではなく、複雑でもありません。それでも、立体的なイメージがつかめていないと、計算の仕方、それこそ足し算や引き算でさえ混乱してしまうのです。それが、天体に対する苦手意識を生む大きな理由です。

ダメな勉強法

立体的なイメージをつかむことが天体の問題に取り組むうえでとても大事なことだと述べました。では、どうしてその立体的なイメージをつかむのが難しいのでしょうか?

頭からただ暗記しようとしていませんか?いくら図を目に焼き付けたとしても、その動きまでイメージできていなくては、理解できたことにはなりません。

図に描いたり、問題の図がどのような設定になっているのかをよく確認したりせずに、ただ問題文にある数字やことばだけを組み合わせて解こうとすると、勘違いしてしまいがちです。見かけの動きと実際の動きを整理できないからです。

どのように問題に取り組めばよいか

では、どのように天体の問題に取り組んでいけばよいのでしょうか。イメージを持つことが大事、と繰り返してきましたが、まずは問題に出てくる図の設定をよく読み、イメージをつかむことが重要です。

毎日の学習の中では、できれば模型を使うなどして、太陽や地球、月の動きを確認して、見かけの動きと実際の動きを確認しておく習慣をつけておくことが、天体の問題を克服する第一歩です。もし模型が身近にないのであれば、インターネットなどを活用して、ビジュアルで天体の動きを確認するようにしてみましょう。

テストの問題を解くときには、まず図を描いてみることを習慣づけることが大切です。計算のヒントは問題文の中にもしっかり書かれています。ですから、そのヒントをしっかりチェックして、漏れのないように使えるようにしましょう。

それができれば、あとは、基本的な知識で十分対応できるのです。1年は365日、1日は24時間、円は360度など、どれも常識的ともいえる基本的な知識ですね。天体の計算問題は、これらの常識的な数字を用いることが多いのです。角度など、覚えなければならない数字もありますが、それもそれほど多いわけではありません。ですから、細かいことを覚えなければと焦る必要もありませんし、天体マニアになる必要もありません。

実際の入試問題を見てみましょう

(例題)

これは、浦和明の星女子中学校の2016年度の入試問題です。それぞれの設問、選択肢を見ていきましょう。

問1(正解)エ

ア 常識はずれもはなはだしい選択肢です。太陽は、春分・秋分には東から昇って、南の空を通り、真西に沈みます。夏至には、真東から北寄りの地点から昇り、南の空を高く通って、真西より北側に沈みます。夏至には、真東から南寄りの地点から昇り、南の空を低く通って、真西より南側に沈みます。

この基本的な知識を知っていれば、この選択肢が間違いであることはすぐにわかります。こういった選択肢は、読んですぐに誤りだとわかるように、基本的な天体の仕組みを理解しておきましょう。

イ 夏至、冬至とで太陽の大きさや距離に関連性はありません。

ウ 日の出から南中まで、南中から日の入りまでの時間に差異はありません。

オ 太陽は1時間に15度動きます。これは1年中変化しません。もし変化するとすれば、地球の自転速度が変化するということになってしまいます。それはあり得ませんから、この選択肢が間違いだということはすぐにわかります。

カ 日の出、日の入りの太陽が大きく見えるのは、地平線の近くでは比較の対象物が見えてくることによる錯覚です。実際の太陽の大きさは変化していません。

問2(正解)イ

棒の影の長さが最も短くなるのはどういうときでしょうか?これも基本的な知識ですね。太陽の高度が最も高いときです。1年中で1番太陽の高度が高いのは、夏至のころ、ということになります。

問3(正解)(a)エ(b)⑧(c)イ(d)かたち ウ 位置 ⑦

この問題は、解く前に月が地球の周りをまわる様子と、満ち欠けを確認できる図を描いておくと説きやすいでしょう。たとえば、下のような図です。

(a)地平線の近くに、図のような半月に近い月が見えるのは西の空です。ですから、アは西、エは北ということになります。

(b)上のような図が描ければ、ほぼ問題なく正解できるでしょう。

(c)地球にいる人からみて、真上に位置するように見える位置のときに南の空に見えます。日没から真夜中の間に南の空に位置することがわかります。

(d)「日は西に」とあるので、日の入りのころ、「月は東に」とあるので、その位置は⑦だとわかります。

問4 東野方角に12度ずつずれていくとあります。月は地球を西から東に回りますが、1日で

360÷27.3=約13度

地球は同じ方向に1度公転しているので、13-1=12度

これは計算で求めるというよりは、覚えてしまっているという受験生も多いかもしれませんが、理屈は上の式の通りです。万が一に忘れてしまったときのために、導き出せるように理解しておきましょう。

まとめ

天体の実際の動きそのものは実は単純なのですが、見かけの動き、つまり地球上からの見え方がわかりにくくなってしまうので混乱してしまいがちです。一つ一つ図に描きながら整理して考え、理解を深めていくのが遠回りに見えて実は一番早道なのです。

面倒くさがらずに、基本的な図を実際に手を動かして描いてみて理解を深めましょう。頭の中だけで考えていても混乱してしまいます。

次に地球や月、惑星について扱うときにも、他の例題を題材に考え方をまとめていきたいと思います。

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