これだけは覚えよう!海に関係する地理「海流と海岸線」

皆さん、海は好きですか?前回の記事では「水」に関係する地形について書きましたが、今回はタイトル通り「海」に関係することがらについて説明していきます。 

日本はまわりを海に囲まれた島国です。そのため、古くから海とは深い関係をもってきました。魚を食べたり、外国と行き来してものを運んだりと、今でも海は生活に欠かせません。

半島の名前など覚えなければいけないことはたくさんありますが、それも日本が「海」にめぐまれているからこそです。がんばって一つひとつ覚えていきましょう。 

日本のまわりの海 

海と海流 

まずは、海について復習です。日本のまわりには、太平洋、日本海、オホーツク海、東シナ海という4つの海があります。それでは、下の図を見てください。 

 

図1 海と海流 

「キッズ日本海学」より引用) 

 

この図の中で書かれている矢印が海流です。実は海の水は常に動いているのですが、そのうちいつも流れる方向が決まっているものを海流といいます。海の中の「川」のようなものだと思ってください。 

海流には「暖流(だんりゅう)」と「寒流(かんりゅう)」の2種類があります。名前の通り、暖流は水の温度が高い海流で寒流は低い海流のことです。かんたんに言えば「赤道の方から流れてくる海流は暖流で、北極や南極の方からのものは寒流」です。 

さて、日本のまわりには4つの海流が流れています。暖流(図の赤い矢印)の日本海流(黒潮)、対馬(つしま)海流と、寒流(図の青い矢印)の千島(ちしま)海流(親潮)、リマン海流です。ちなみに、日本海流は透明度が高く黒のような色に見えるので「黒潮」と呼ばれ、千島海流は魚のえさとなるプランクトンがたくさんいるため「親潮」と呼ばれています。 

これらの海流は漁業をするときのポイントにもなります。暖流と寒流がうつかる場所は潮目(しおめ)と呼ばれ、たくさんの種類の魚が集まるため良い漁場となります。日本のまわりの場合、日本海流と千島海流がぶつかる東北地方の沖合は世界でも有数のめぐまれた漁場です。 

海に関係する地形 

海岸線の地形 

日本には島や入り組んだ海岸が多くあり、海岸線の長さはとても長くなっています。約34000㎞で、これは世界で第6位の長さです。なんと面積の大きいアメリカやオーストラリアより長いのです。(ちなみに地球1周の長さが約40000㎞です。) 

 海岸線にはいろいろな種類の地形ができます。陸地から大きくつきだした半島(はんとう)岬(みさき)・崎(さき)、反対に海水が陸地に大きく入り組んだ湾(わん)など覚えましょう。 

 

 表1 主な海岸の地形 

 (髙橋作成、転載は名前・記事名を明記の上で許可) 

 

リアス海岸 

海岸線の地形で必ず覚えなければいけないのがリアス海岸です。リアス海岸とは出入りの複雑な、ギザギザの海岸のことです。

このリアス海岸は、大昔山だったところに水が入り込んで(海面の高さが上がったため)できたもので、海岸近くの海も深くなっているため古くから港として使われてきました。 

 

図2 伊勢湾(いせわん)の海岸 

「伊勢志摩観光ナビ」より引用) 

 

リアス海岸の特徴 

 それでは、リアス海岸については何を覚えればいいのでしょうか。 

 まずは地名です。下の表に大事なリアス海岸についてまとめましたが、この中でも特に三陸海岸は必ず覚えるようにしましょう。 

 

 表2 有名なリアス海岸 

(髙橋作成、転載は名前・記事名を明記の上で許可) 

 

 続いて、リアス海岸の重要な特ちょうを見ていきます。上の表を見ても分かるように、リアス海岸では養殖がさかんなことが多いのが特徴です。その理由は地形にあります。上でも述べたように、リアス海岸は陸と海が入り組んだ地形で、大昔や山地だったところです。そのため海からの風の影響をうけづらく、さらに波や潮の流れもおだやかになるため養殖に適した地域になっています。 

 その一方で、津波(つなみ)の被害が大きくなるということも覚えてください。リアス海岸では「湾」の両側に山があるためせまい部分に波が集中します。その分津波の高さは高くなり、内陸部まで高い津波がとどき、大きな被害をうむのです。2011年の東日本大震災で津波の被害がかなり大きかったのもこれが理由の一つでした。 

 

 図3 リアス海岸での津波 

 (「SCIENCE PALPUNTE」 より引用 

 

覚えた方がよい海岸線の地形と地名 

 最後に、覚えた方がよい半島・湾などの地名について書いていきます。地図帳で場所を確認しながら見てください。 

 

 表3 覚えた方がよい海岸線の地形 

 (髙橋作成、転載は名前・記事名を明記の上で許可) 

 まとめ 

今回の記事では「海に関係する地理」ということで海流と海岸線の地形について見てきました。実際の問題ではこのような地形がそのまま出るのではなく、農業や水産業・工業など他の分野と関連づけて出ることが多いように感じます。

特にリアス海岸は東日本大震災もあり注目されている分野です。ただ名前と場所を暗記するのではなく、そこで何が行われているのか、何が有名なのかをいっしょに考えて勉強しましょう。

たとえば、「三陸海岸」と出てきたときに「東北地方の沖合=潮目だ!」ということに気付きましたか?他の分野と関連づけていっしょに覚えれば印象にも残りやすいし復習にもなるのでオススメですよ。 

また、下北半島と津軽半島、渥美半島と知多半島などセットで覚えるものの位置関係にも注意しましょう! 

 

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初めまして。髙橋利弥と言います。 武蔵中・高校から一年浪人を経て今年東京大学文科三類に入学しました。中高時代はサッカー部に所属し、高校では主将を務めていました。現在は体育会サッカー部のスタッフとして主にプレー分析などを担当しています。趣味は音楽を聴くことで、[ALEXANDROS]などの日本のバンドのほか、QUEENも好きです。ボヘミアン・ラプソディーは浪人していたにも関わらず公開直後に観に行ってしまいました。また、ライブに行くのも大好きです。高校時代は部活で忙しくてあまり行けず浪人の時も我慢していましたが、大学に入ったからには行きまくりたいと思います。今ハマっていることはハリウッド版のGODZILLAシリーズです。オリジナルのゴジラは見たことがないのですが、興味がわいてきて見てみたいと思っています。最後に、自分は昔から文章を書くことが好きでこうやってライターとして仕事ができることがとても嬉しいです。まだまだヘタクソですが、これから経験を積んで成長していきたいです。 よろしくお願いします。