理科と算数が得意な人の、国語と社会の伸ばし方

初めに

今の時期は苦手な科目を少しでも強化して足を引っ張らないようにしたい、と思っている人も多い事でしょう。

そこで、今日は特に、理科と算数は得意だけれど国語と社会が何をやってもどうしても伸びない、あるいは嫌いで中々手をつける気になれない、という人に、なるべく理科と算数と同じようなやり方・考え方で国語と社会のベースアップをはかってもらう方法をお伝えしたいと思います。

国語の文章題は図式化して考える

まず国語ですが、理科や算数などの『考える』力を試される問題に取り組むのが好きな人なら、国語も、算数の文章題だと思って取り組むと良いと思います。

例えば、算数の文章題を解く時に、まずは問題文をじっくり読み、そこに与えられているいくつかのヒントを書きだしたり、面積図や線分図に書きだしてみて、そこからあれこれ考えたりしますよね。

算数が好きな人はそうやって、与えられたヒントを元にあれこれ思考を錯誤させるのが苦にならないので、国語の文章題も同じようにやれば良いのです。

ぱっと見た感じだと国語の文章題は算数の文章題よりもずっと長くて難解に見えるのですが、実は情報量としてはあまり変わりません。

国語の場合は、同じ情報が言葉を変えて何度か登場するので、問題に解答するにあたって不必要な部分をそぎ落として考えて見ると、筆者の言いたい事の骨格が見えて来ます。それを自分なりにわかりやすく矢印を使って流れを書いてみたり、登場人物の関係性だったり物事の因果関係を簡単な図にしてみたりして、その図を見ながら問題に解答するようにしてみると良いです。

その際、先ほど書いたように同じ情報が言葉を変えて何度か登場する事がよくあるので、同じ情報にあたる部分は四角で囲ったり、傍線Aで統一して見たりして、同じものである事が自分でわかるようにしておくと良いと思います。

国語の漢字や語句問題は算数の計算問題と同じ

次に国語の漢字や語句問題といった、長文読解以外のものに関してですが、これらは算数で言う計算問題と同じ扱いで毎日少しずつドリルなどで練習を積み重ねて行くと良いです。

計算問題は単体で出題される事もありますが、文章題を解く際にも必ず必要になる基本的なスキルですよね。

国語に関しても同じで、漢字や語句問題が単体で出題される事もありますが、文章題の中で出題されたり、あるいは長文を読解する際に必要となる基本的な知識ですから、そんなに時間をかけないで、でも毎日少しずつ必ず手を付けるようにしてベースアップをはかる必要があるのです。

これらはなるべく短時間でおさえるために、算数の計算と同様、早朝に時間を取って、時間を決めてコツコツやると良いでしょう。

社会はひたすら暗記

社会に関してはひたすら暗記作業となりますから、興味がある事だったらラッキーですが、興味のない分野の事柄を大量に暗記する作業は誰にとっても苦痛です。

また、いくら時間を費やしても、興味がないと中々頭にも入って来ませんよね。

そこで社会は、理科の暗記分野(生物・地学)と同じようなやり方で暗記するようにしましょう。

理科は細かく分けると物理・化学・生物・地学の4つの分野に分けられますが、物理と化学は算数の文章題同様、問題文をよく読んで、掲載されている図を利用しながら計算式を作る事が出来れば解答する事が出来ますね。

でも生物と地学は、ほとんどが事実ですから、『どうして』という事はなく、ひたすらその事実を頭に入れて暗記する作業が必要になって来るのはご存知だと思います。

ただ理科の場合は、元々参考書や問題文に図や写真や絵が掲載されているので、それとリンクして持っている知識を呼び出す事も左程苦痛に感ずることなく出来るでしょう。

しかし社会となると、問題文一つとっても長い長い文字だらけの文章で、そこに穴埋めだったり、起こった順に並べ替えといった、問題が入れ込まれている事が多いため、見ただけで気が滅入ってしまう、という人も相当多いと思います。

そこで、いやな社会の問題も、理科の生物や地学の問題と同じように加工してしまえば良いのです。

具体的には、普段から問題として出題されたらその語句や人名を、自分が最も思い出しやすいように社会の教科書やテキストに書いてある事実の説明の文章を自分なりに表や図に描いてみて頭に入れる癖をつけておきます。

そして、実際に問題として出題されたら、学習の際に自分なりに表や図にしたそのものを思い出して問題文の横の空いているスペースに書いてしまいましょう。

それを見ながら、問題に解答するようにすれば、文字だけを読んで一生懸命思い出して解答するよりも正解を思い出しやすくなるはずです。

とにかく文字を図や絵にすればよい

結局のところ、理科や算数が得意な人は頭の中が描いた図そのもののイメージとリンクしている訳ですから、当然文字だらけの国語や社会の問題文は、ぱっと見ただけではイメージ化できずに、筆者の言いたいことや書いてある事実関係が頭の中に入って来ない訳です。

それを図式化すれば、直で頭の中にそのイメージごと飛び込んで来るのですから、とにかく文字を図や絵にして『イメージ化する』ということがいかに重要かがお分かりいただけると思います。

世の中には活字中毒なる人もいて、うらやましい事に文字だけを読んで頭の中にそこに書いてある情報が面白い程飛び込んで来る、という人もいますが、それは元々の思考回路なので、文字のまま頭に情報を取り込むトレーニングをいくらしたところで限度があると思います。

それより自分の思考回路にあった方式に問題文の方を加工してしまう方が手っ取り早いと思いませんか。

まとめ

夏休みも終わって9月に入ると、受験生もその親も、気持ちがそわそわして落ち着かなくなってきます。

苦手な科目や苦手な分野もわかってはいるけれど、結局どうやって克服したら良いかもわからず、塾の宿題や模試に追われて、結局苦手を克服できないまま本番を迎えてしまう事も毎年かなり多いと思います。

そんな余裕がなくなってくる時期だからこそ、時間をかけずに手っ取り早く苦手を少しでも解消したいはずです。

どうせ今まで苦手だったのですから、急に得意にしようなどと考える必要はありません。

それよりも、得意教科がどうして得意なのかを考えて、出来るだけそれと同じような方法で苦手教科を『苦手じゃなくて普通』に引き上げるべきです。

それが今日ご紹介した、『理科と算数が得意な人の国語と社会の伸ばし方』です。

簡単なようで中々思いつかない方法なので、是非試してみて下さい。

模試で苦手科目が平均点辺りを得点出来るようになると、合否判定も一気に改善されますよ。

一人でも多くの受験生の国語と社会の克服を応援しています。

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