明治大学付属中野中学校に合格するためには?評判や入試情報、偏差値をチェック!

いよいよ12月に入り、受験生の皆さんは、第1志望校はおおむね決められていると思います。これから直前まで親御さんが頭を悩ませる難しい問題は、併願校としてどの学校を受験するかという点です。

もちろん、第1志望校に合格が確実で、その学校しか考えられない、そういうお考えのご家庭もあると思いますし、それも一つの考え方だと思います。ですが、現実をみると、1校だけの受験、というのは、公立中高一貫校を受検される方にはみられる傾向ではありますが、多くの中学受験をされるご家庭では、1校だけの受験ではなく、何校か受験することが多いです。男子で5~6校、女子で4~5校、というのが首都圏中学入試の受験校数の推移です。

もちろん、大学附属校であったり、いわゆる大学受験をみすえた中高一貫の進学校であったり、ご家庭によってどのような受験をしようと考えるかという視点は異なると思います。でも、そもそもなぜ中学受験をしよう、と考えたのか、そこに立ち戻って考えてみる時期、それが今なのです。

お子さんが一人ひとりもつ個性、それを伸ばしてくれる学校、のびのびといろんなことにチャレンジできる学校、伝統校、新興校、いろんな考え方があると思いますが、中学受験は一生に一度しか受験することのできない特別な受験です。いろいろな学校を見に行き、通っている方がいれば話を聞き、親御さんもこの数年間様々行動されてきたと思います。

いろいろな学校があるがために、選ぶのに12月末までかかるご家庭もあります。また、入試日程も関係してくるので、受験スケジュールをこれから組むのは親御さんにとって緊張と悩みの期間です。頑張って学習しているお子さんのためにも、今まで考えていなかった学校を考えてみよう、と塾の先生にすすめられることもあるかもしれません。

いろいろな考え方があると思いますが、このブログでは、すでにいくつか学校情報を書いておりますが、さまざまな学校の評判や入試情報、入試問題分析をこれからできる限りアップしていきたいと思います。今回は、明治大学附属中野中学校を取り上げてみたいと思います。

明治大学附属中野中学校の定員、交通の便について

明治大学附属中野中学校は、男子校ですが、多くの大学附属の学校にあるように、中学入試と高校入試の両方を行っています。定員は、中学入試が240名(第1回:160名、第2回:80名)です。ちなみに、高校入試では一般入試の定員が135名、スポーツ推薦が30名となっています。

【所在地・交通】

明治大学附属中野中学校の所在地は、東京都中野区東中野3丁目にあり、非常に便利なところに位置しています。都営地下鉄大江戸線・東中野駅から徒歩5分、東京メトロ東西落合駅から徒歩10分,JR中央線・総武線の東中野駅から徒歩5分です。線路沿いからも校舎が見える位置にあり、駅から近いのも人気の一つです、

教育方針・建学の精神

大学附属の学校は共学校も多いですが、明大付属中野中学校は男子校です。中学校で入学したら、高校、大学と最大10年間の一貫教育を受けられることが魅力の一つとして、大学までのエスカレーター校を志望するご家庭に人気があります。

スポーツに力を入れていることでも有名ですが(最近なにかと話題の相撲なども強豪校として知られていまが・・・)、スポーツだけでなく、基礎学力を強化し、学校行事や課外授業などを通して、体力と精神力の双方を養っていく教育を重視しています。

それは、何か一つに打ち込むもよし、バランスの良い「人間力」を養うもよし、という、選択肢の幅の広さを重視していることを意味しているといってもよいでしょう。明治大学は、近年卒業生の就職率が非常に高いことで知られていますが、それも人間力の幅を広げ、バランス感覚を養うという学校の教育方針が功を奏していることが大きな影響を与えているといえるでしょう。

大学付属校ではありますが、近年は約75%が明治大学に進学し、25%は明治大学にはない学部の受験を目指して退部の大学を受験しています。大学附属校の中には、その大学に進学しない生徒に対してはかなり冷たい態度をとる(進学指導をしないなど)というところもありますが、本校はそういうことはなく、生徒がどのような進路を選ぶにしても対応できるような指導を教員が日々研究しているところが、大きな特徴といえるでしょう。

他大学の合格実績は、早稲田大学7名、慶應義塾大学7名、上智大学3名、東京理科大学3名、となっています。

学園の合言葉は、「みんなで 仲良く 正直に 真面目に 精一杯努力しよう」とされています。特別なことばを使っていませんが、人間の本質、学校生活で大事にするべき本質を素直にあらわしているといえますね。男子ならではの、飾り気のない人間性や協調性を身につけ、のびのびと学園生活をおくるという学校の方針が、生徒たちに将来を考える上で重要な影響を与えています。

校訓は、「質素剛毅、協働自活」とされています。文武両道を大事にするとともに、それぞれの個性を大事にしながら協働し、「知・徳・体」のバランスのとれた教育を行うことをモットーとしています。教科の枠を超えて集団生活の中で、「自ら考え、行動する力」を養うこと、そのために付属校のメリットを活かした教育を行っています。

設備の特徴

建学80年を記念し、校舎の建て替え計画が行われています。2017年8月には協働棟が完成し、2017年10月には第二体育館が完成しています。2018年1月にはグラウンドが完成する予定です。

中学入試情報

入学の定員などについては最初に書きましたが、高校からの入学生もおり、最終的には生徒数はかなり多くなりま【す。

入試問題の傾向については別の機会に書きますが、明大付属中野中学の入試対策としては、各分野まんべんなく、基礎を固めることが何より大事です。算数では基本的な問題嫌計算問題が多めに出題され、図形やグラフの融合問題などが応用問題として出題されています、国語もそうですが、文章問題は全体的に基本的な問題が多く出題されます。

教育における特徴

【学校行事】

さまざまな体験をさせることによって、「心の教育」、「協働して解決する力」を養成するということを目指し、各学年で様々な行事が用意されています。

  • 中学1年生 4月に1泊2日の学年旅行があり、山梨県環境科学研究所、東海大学教育センターを訪れます。7月には、長野県で2泊3日の移動教室があります。
  • 中学2年生 4月に都内近況で教科見学を行います。7月には、長野県で3泊4日の移動教室があります。
  • 全学年 12月に長野県北志賀高原 小丸山でスキー合宿が行われます

いわゆる進学校というわけではないため、英語や数学の進度が特別早いということはありません。基礎学力の養成を重視しており、進度にしっかりついていき、課題を確実に提出していくことが学力養成のために一番大切なこととされています。

【留学・海外研修制度】

  • 中学3年生 春休みにニュージーランドのオークランド近くの、テプキというところで11日間の海外研修旅行が行われます。
  • 高校1年生、2年生では、夏休みに2週間のアメリカ研修が行われます。

偏差値や各塾の合格者数など(2017年度)

【入試倍率】

  • 第1回入試 2月2日 定員160名に対し、出願者882名、受験者749名、合格者238名。倍率3.1倍、合格者平均点199点
  • 第2回入試 2月4日 80名定員に対し、出願者750名、受験者555名、合格者144名、倍率3.9倍、合格者平均点197点

他校に比べ、出願者と受験者の差が大きくなく、志望順位が高い受験生が多いことがわかります。

【偏差値】

サピックス偏差値は50を少し下回る程度、四谷大塚偏差値は53、早稲田アカデミー偏差値は53、日能研偏差値は51から52でした。

【合格者数】

サピックス51名、四谷大塚135名、早稲田アカデミー117名、日能研86名

まとめ

大学付属の学校としては、通学の便もよく、100%が明治大学に進学するわけではないのですが、進学の幅を広げられる可能性や、反対にのびのびと充実した学生生活を送ることができるという点で人気を集める学校です。ただし、入ってからの学習については、自分から積極的に課題に取り組んでいくことが求められる環境でもあります。

「付属校だから入ったら安心」そのように思うのではなく、時間をかけて自分の将来を考えていく、そのような姿勢が求めらる学校です。大学付属校と一口にいっても本当にいろいろな個性を持っています。その個性をよく考えて、お子さんとの相性をしっかり判断して受験に向かっていっていただきたいと思います。

<関連記事>

中学受験の基本~学校の選び方のポイント3つ

本郷中学校に合格するためには?偏差値や入試情報をチェック!

連載・フルタイムお仕事ママの中学受験体験談㉖志望校選び~中高一貫校か大学附属校か

中学受験生のお母さん向け無料メールマガジン

    本サイトの監修者である、開成番長こと繁田和貴が執筆する無料メルマガは、その内容の濃さから6000人以上の読者に愛読されています!

    登録も解除も簡単にできますので、まずはお気軽にご登録ください。

                                

「開成番長・繁田の両親が語る繁田の中学受験PDF」プレゼント!

無料メルマガ登録

ABOUTこの記事をかいた人

アバター

一橋大学卒。 中学受験では、女子御三家の一角フェリス女学院に合格した実績を持ち、早稲田アカデミーにて長く教育業界に携わる。 得意科目の国語・社会はもちろん、自身の経験を活かした受験生を持つ保護者の心構えについても人気記事を連発。 現在は、高度な分析を必要とする学校別の対策記事を鋭意執筆中。