中学受験・理科 植物の一生を理解するには?学習のポイント

中学受験の理科で、最初の方で勉強するところと言えば、植物が思い浮かびますよね。季節の移り変わりと合わせて、様々な植物が出てきます。植物の単元は、基本的には複雑な計算などはないので、しっかり知識を理解しておけば得点源にできるところです。ですが、意外に苦手なお子さんも多いところなのです。

なぜ苦手になってしまうのでしょうか?今回は、植物の一生を整理して理解するための学習ポイントについて書いていきます。

植物の一生には様々な要素が絡んでくる

種子やつくり、育つ環境、発芽、葉脈や葉のつき方、花の種類、種子の数や飛ばし方など、植物の一生には様々な要素が絡んできます。それらを順序立てて理解しないと、まず植物の種類分けがなぜなされるのか、その根拠がはっきり理解できません。たとえば、単子葉なのか双子葉なのか、離弁花なのか合弁花なのか、種子で増えるのかそれ以外の方法で増えるのか、などによって植物は種類分けされます。植物の一生(成長)に立ち会ったことがなければ、種類分けの根拠がわかるようにならないのも当然なのです。

なぜ苦手になるのか

植物が苦手になる一番の原因は、植物に対する無関心にあります。季節ごとに様々な植物が生え、花を咲かせたりしていますが、学校で育てたことのある植物はわかるとして、それ以外の植物については日常生活で関心を持っていないため、区別がつかないお子さんがとても多いのです。普段から、季節の花や旬の果物などに関心がないと、植物の一生についてただ知識の説明を聞いてもピンとこないでしょう。

ダメな勉強法

学校の教科書にも、塾のテキストや参考書にも、あるいは図鑑や資料集にも、たくさんの植物の写真や図が載っています。それらを真剣に見ることなく、名前だけ、用語だけを覚えて切り抜けようとすると、のちのち非常につらい目にあいます。後で書きますが、特に植物の冬越しの方法については、その名前を覚えても、植物名やその冬越しの様子を目に焼き付けておかなければその仕組みを理解することは難しいでしょう。種子の作りや発芽条件、成長条件についても、観察や視覚による確認がとても重要です。特に難関校では、実験・観察問題として植物に関する問題を出題したり、さまざまな植物の写真を並べて違いを答えさせたり、という形で正確な知識を聞いてきます。そのときに、観察や視覚による確認をしていないと、「なんとなく」の答えしか出すことができず、差が開いてしまいます。

どのように勉強するか

まずは季節の植物、野菜や果物に対する関心を育みましょう。特定の花の季節はいつなのか、旬の野菜や果物は何なのか、などを親子で話し合ってみてください。買い物の際に話題にするのもよいですね。何気ない散歩の途中や買い物のときに、自分の家や近所の庭や通りに咲いている花を見たときなどは、素通りせず、それがどういう植物なのか聞いてみたり、知らなければ一緒に家で図鑑などで調べてみたりして、活きた知識にしていきましょう。

そのようにしているうちに、半ば常識的に、植物の一生についての「感覚」が身についてきます。それが理解するということです。たとえば、一年生の植物は何か、多年生の植物は何か、などについては、本格的に習う前に理解できるようになります。すでにその単元が終わっていてもこのような習慣を続けましょう。そして、受験直前になってから焦るのではなく、今のうちに、テキストの基本に戻って、確認しなおしておきましょう。

植物でよく問われる、理解しておきたいところ

冬越し

覚えにくいのは、植物の冬越しの仕方についてかもしれません。いくつか種類があるので、その様子はぜひ実物や写真で確認しておきましょう。冬は、植物に注目することはほとんどないかもしれませんが、ぜひ外に出て実物を見てみましょう。雪国でなければタンポポのロゼットなどはすぐ見つけられますし、サクラやモクレンの冬芽も観察しやすいと思います。地下茎などは掘り起こさないとわからないので(もちろん実際に掘ってもいいのですが、問題になることもありますので)写真やインターネットを活用するのもいいと思います。できる限り肉眼で見て確認しておくことがポイントです。

冬越しに関しては、さらに、そのメリットについて考えてみることも大切です。つまり、なぜ植物が冬越しをするのか、そしてなぜその形で冬越しをするのか、その理由を考えるということです。たとえばロゼットは、茎をのばさないのでエネルギーの節約になり、さらに周りに高い植物がなければ日光をたくさん受けることができる、というメリットがあります。冬芽であれば、乾燥や寒さを防ぐという目的があります。実際にこのような理由を聞く問題が出題されたことがあります。これこそ、日ごろの観察、視覚による学習が効果を発揮するところです。

種子のつくり

種子のつくりについても確認しておきましょう。無はい乳種子と有はい乳種子の2種類がありますね。種子から芽が出ていくためには、当たり前ですが、種子の中に根や茎や葉のもととなるものが存在しなければなりません。それが「はい」です。動物と違い、植物は自分で養分を作りますが、発芽してそれができるようになるまでは養分が必要です。それが使用に蓄えられているのが無はい乳種子、「はい乳」に蓄えられているのが有はい乳種子です。これらは、ぜひ図に描いてまとめておきましょう。種子の種類も大切ですが、「はい」「はい乳」のそれぞれのはたらきをしっかり理解しておきましょう。

発芽条件と成長条件

種子の発芽条件と植物の成長条件の違いは混乱しやすいところです。

発芽条件は

  • 空気
  • 適当な湿度

成長条件は、発芽条件+日光、肥料ですね。日光や肥料が発芽に必要がないことは、実際に観察すると印象に残りやすいと思います。インゲンマメは湿らせた脱脂綿の上でも発芽しますよね。これは、文字で覚えるのではなく、やはり観察して覚えておきましょう。この、発芽条件や成長条件については、難関校で、長いリード文を読ませ、条件を整理させて答えを導く、という典型的な問題としてよく出題されます。しっかり押さえておきましょう。

植物のつくりは理にかなっている

一生の間に直面する環境の厳しさに耐えるため、子孫を確実に増やすためなど、植物のつくりには理由があります。目が出てくるのも成長するのも、冬越しにも枯死にも理由があるのです。それらの理由と結びつけて植物の知識は覚えていきましょう。知識を単に詰め込むのではなく、不思議さを感じつつ、探求心を持って取り組んでください。テレビ番組などを活用するのもおすすめです。

まとめ

植物については、できるだけ実物に触れるようにしましょう。小学校でもフィールドワークに出かけたり、植物の写生をしたり、という経験ができます。机の上だけで勉強するのではなく、そのような実体験できる機会を大切にしましょう。実体験することが、一番記憶に残る効率の良い方法です。

植物の単元は覚えることでかなり得点できるようになりますが、中学入試では実験や観察、そしてそれをもとにした「考察」まで問われます。植物について考えたことがなく、ただ知識を詰め込んだだけでは、「なぜそうなるのか答えなさい」と言われても答えることができません。覚えるだけでは不十分です。実験・観察に関する問題を数多く解いておきましょう。問題を解いていく中で、知識を整理していくことができます。ぜひ、やってみてください。

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