これで解決!学習院女子中等科理科の特徴と対策法を徹底検証!

問題構成・解答形式

学習院女子中等科の理科は、試験時間30分に対して大問が4問、総設問数が15〜25問程度となっています。ここ数年で大問数は安定していますが、総設問数は年度によってかなり変化しています。

基本的には物理・化学・生物・地学の4分野から1問ずつ出題されていますが、年度によっては同じ分野から2問以上出題される場合もあります。

中学受験理科では珍しく、問題用紙と解答用紙が一体となっており、問題用紙内の解答欄にそのまま解答を記入する方式です。

近年の出題内容

2020年度

大問番号 分野・単元
大問1 生物〜ヒトの呼吸の仕組み〜
大問2 地学〜火山・地層の仕組み〜
大問3

物理〜電気回路の仕組み〜

大問4 化学〜アルコールの燃焼〜

2019年度

大問番号 分野・単元
大問1 生物〜昆虫の生態の仕組み〜
大問2 地学〜惑星・月・星座について〜
大問3

化学〜ものの溶け方〜

大問4 物理〜ハーフミラーと光の反射の仕組み〜

2018年度

大問番号 分野・単元
大問1 生物〜生物の分類〜
大問2 化学〜物質の三態・物質の性質〜
大問3

化学〜ものの溶け方〜

大問4 物理〜電気回路、電気と磁力の仕組み〜

出題傾向

概要

学習院女子中等科の理科は、試験時間30分に対して大問が4問、総設問数が15〜25問程度となっています。

基本的には物理・化学・生物・地学の4分野から1問ずつ出題されますが、年度によっては同じ分野から2問以上出題される場合もあります。

難関男子校で見られるような、難問・奇問は見られません。高度なひらめきや思考力を必要とするというよりは、単元についての本質的な理解を問うような良問が揃っています

また当校の理科では、様々な種類の問題が出題されることも特徴的です。一般的な中学受験理科でよく出題されるような記号選択、適語補充、用語記述といった問題のほかにも、記述問題や作図問題なども毎年必ず出題されています。

出題傾向についての詳細

学習院女子中等科の理科では、物理・化学・生物・地学の4分野からまんべんなく出題されることが特徴的です。

なかでも物理からは「電気回路」、化学からは「ものの溶け方」、生物からは「生物のからだの仕組み」に関する問題がよく出題されています。

難問・奇問といった、高度なひらめきや思考力を問うような問題は見られません。あくまで受験生の単元についての本質的な理解を問うような問題がほとんどです。

難易度がそこまで高くない分、受験生同士で点差がつきにくいことも特徴的です。ここ最近の合格者平均点は7〜8割程度とかなり完成度の高い解答が求められます

また、様々な形式の問題が出題されることも特徴的です。一般的な中学受験理科でよく見られるような記号選択、適語補充、用語記述といった問題はもちろんですが、記述問題や作図問題などもよく出題されています。

記述問題は、現象説明のような短い記述を求めるものから、受験生同士の考えを問うような手ごたえのあるものまで様々です。各大問につき必ず1問は出題されており、学習院女子中の理科では頻出の問題となっています。

入試対策法

分野別対策法〜実際の過去問を解いてみよう〜

学習院女子中等科の理科では、物理・化学・生物・地学の4分野からまんべんなく出題されることが特徴的です。

そのなかでも特に頻出の、化学・生物の問題について、実際の過去問を抜粋しつつ、対策法をご紹介します。

実際の出題例1〜化学〜

(2019年度第1回・第3問より抜粋)

〔3〕100gの水に物質Aの結晶を100g加えて、よくかき混ぜました。水温と、とけ残った結晶の量との関係は次の表のようになりました。

水温(℃) 0 20 40 60 80
とけ残った結晶の量(g) 87 68 40 0 0
  • 問1 20℃の水150gに、物質Aは何gまでとけますか。
  • 問2 100gの物質Aをすべてとかすには、40℃の水は何g以上必要ですか。整数で答えなさい。
  • 問3 60℃の水75gに、物質Aを100g加えてよくかき混ぜると、19gの結晶がとけ残りました。60℃の水100gに物質Aは何gまでとけますか。
  • 問4 80℃の水100gに、物質Aは160gまでとけます。ある量の80℃の水に、物質Aを100g加えてよくかき混ぜると、4gの結晶がとけ残りました。このときの水の量は何gですか。

【答え】

  • 問1 48g
  • 問2 167g
  • 問3 108g
  • 問4 60g

〔解説〕

  • 問1
    •  20℃の水100gに、物質Aは、100-68=32(g)だけ溶けたということが分かる。
      よって、20℃の水150gに、物質Aは32×1.5=48(g)溶けると分かる。
  •  問2
    • 40℃の水100gに、物質Aは、100-40=60(g)溶けると分かる。
      40℃の水に物質Aを100g溶かすために必要な水の量は、100×100÷60=166.66…→四捨五入すると167g
  •  問3
    •  「60℃の水75gに、物質Aを100g加えてよくかき混ぜると、19gの結晶がとけ残りました。」→100-19=81(g)溶けたということ。
      60℃の水100gに物質Aが溶ける量は、81×100÷75=108(g)
  •  問4
    •  「80℃の水100gに、物質Aは160gまでとけます。」
      80℃の水□gに、物質Aは100-4=96(g)までとける。
      □=100×96÷160=60(g)

〔ポイント〕

学習院女子中等科では、物理・化学・生物・地学の4分野のなかでも、化学が特に頻出です。化学の問題では、よくものの溶け方に関する問題が出題されています。今回の問題のように、基本的には比例計算の問題がほとんどです。難易度はそこまで高くない場合が多いので、満点を目指したい内容となっています。

実際の出題例2〜生物〜

(2019年度第1回・第1問より抜粋)

〔1〕こん虫のからだは頭、むね、はらの3つの部分から成り、それぞれの部分が特有の役割を持っています。

  • 問1 頭とはらに見られるものを、次のA〜Fからそれぞれ選び、記号で答えなさい。
    • A. はね B. 心臓 C. 触角 D. 卵巣や精巣 E. 口 F. あし
  • 問2 こん虫のむねの主な役割を答えなさい。
  • 問3 こん虫の触角と同じはたらきをする、ヒトのからだの部分を答えなさい。
  • 問4 こん虫とヒトでは骨格にどのような違いが見られますか。
  • 問5 こん虫には、生活する場所が幼虫の時期と成虫の時期とで異なるものがいます。幼虫の時期は水中で、成虫の時期は陸上で生活するこん虫を2つ答えなさい。
  • 問6 次の文中のアとイに当てはまるこん虫を答えなさい。
    • 近年、こん虫のからだの構造やしくみが、さまざまな製品に応用されている。たとえば、(ア)の口の構造から「痛くない注射針」が、(イ)のはねの構造から「色素を使わずに構造で色を見せる素材」が開発された。

【答え】

  • 問1
    • 頭 C,E
    • はら B,D
  • 問2
    • 昆虫のむねには脚やはねがついていて、歩行や飛行のような移動を担う役割。
  • 問3
  • 問4
    • ヒトには背骨があるが、昆虫には背骨がない。また、からだの外側が固いからでおおわれている。
  • 問5
    • カ・トンボ
  • 問6
    • ア カ  
    • イ タマムシ

〔解説〕

  • 問1〜問4 こん虫のからだの仕組みについての知識問題。基本的な内容ばかりなので、満点を目指したい。
  • 問5 最近の生物分野のニュースを基にした問題。実際にこのニュースを知らずとも、「注射針」→「カ」を、「はねの構造から『色素を使わずに構造で色を見せる素材』」→「タマムシ」を連想できるといい。圧倒的に難易度が高いため、必ずしも得点しなければいけない問題ではない。

〔ポイント〕

  • 学習院女子中等科の理科では、様々な形式の問題が出題されることが特徴的です。一般的な中学受験理科でよく見られるような記号選択、適語補充、用語記述といった問題のほかにも、記述問題や作図問題も出題されています
  • なかでも記述問題は毎年必ず出題されています。今回のように、基本的な知識を問うような簡単な問題から、受験生独自の思考を問うような手応えのある問題まで、分量・難易度も様々です。

高得点を目指す上での「カギ」とは?

知識問題では満点を目指す

 

学習院女子中等科の理科では、あくまで単元についての本質的な理解を問うような良問が揃っています。

問題によって難易度に少しばらつきがあることも特徴的です。覚えていればすぐに答えることができるような知識問題は、時間をかけずに解き終え、なおかつ満点を目指しましょう。

過去問演習は入念に

学習院女子中等科の理科では、一般的な中学受験理科でよく見られるような、記号問題、適語補充、用語記述といった問題のほかにも、記述問題、作図問題などが出題されています。

なかでも記述問題は各大問につき必ず1問は出題されているほどで、当校の理科に特徴的な問題と言えるでしょう。

また当校の理科は、問題用紙と解答用紙が統一されており、問題用紙にそのまま解答を記入する珍しい解答方式となっています。

入試本番で独特の形式に戸惑うことがないよう、過去問演習は事前にしっかりと行いましょう。

時間配分は慎重に

学習院女子中等科の理科は、試験時間30分に対して大問が4問、総設問数が15〜25問となっています。1問あたりにかけることができる時間は約1分程度と、あまり時間に余裕がないことが特徴的です。

焦らずに自分の力を発揮できるように、普段から練習しておきましょう。

まとめ

今回は、学習院女子中等科の学校情報や、理科の出題傾向、入試対策方法についてご紹介しました。

当校の理科は、試験時間30分に対して大問が4問、総設問数が15〜25問程度となっており、試験時間に対する問題量が多いことが特徴的です。

高度なひらめきや思考力を問うというよりは、単元についての本質的な理解を問うような問題がほとんどで、受験生の知識の定着度や演習量がそのまま得点に直結するような良問が揃っています。

また「記述問題の分量が多い」、「問題用紙と解答用紙が同一である」といった点も特徴的です。過去問研究は抜かりなく行い、入試本番で動揺しないようにしましょう。

入試本番まで時間は限られていますが、他教科とのバランスを考えつつ、できる限りの対策を行いましょう。

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参考

    

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こんにちは。東京大学教育学部の福久はなです。 中高一貫の女子校出身で、中高6年間でバトントワリングというスポーツに熱中していました。大学受験を経て東京大学文科3類に入学してからは、大学から始めたダンスや、塾講師や家庭教師のアルバイトに打ち込んでいます。休日は友人とカフェ巡りをしたり、ショッピングをしたりなど外に出ていることが多いです。大学では教育学部に在籍しており、教育財政や教育経営などについて学んでいます。趣味は旅行で、夏休みや春休みなどの長期休みを利用して様々な国に旅に出ています。大学は高校時代に比べて長期休みの期間が長いので、海外など遠出の旅行をするのには絶好の機会です。世界史の教科書で見ていたような建築を実際に目にしたときには、なんとも言えない感動があります。これから私の中学受験・大学受験を含めた学習経験をもとに、皆さんの役に立つような、面白くて分かりやすい記事を書いていきます。 よろしくお願いします!