親は理想を掲げるだけで実際の勉強にはノータッチ。そんな状態では中学受験は上手くいかない。中学受験に臨むのはまだ12歳の子供。まだ人生経験も少ないから、親の一言で意見がコロッと変わったりもする年齢だ。やれと言っても自発的に計画を立てて効率よく勉強しようとする子供なんて滅多にいない。だって、勉強しなさい、と言われても、何をどうすれば良いのかなんて分かるはずない。
それより、親が楽しく勉強に取り組む姿を見せ、一緒に議論し、一緒に作業する。何でも具体例を見せてやれば良いのです。子供は楽しいことが大好き、そして、何でも身近な大人である親を真似して成長するのだから。
以前、こう言うご家庭に家庭教師として中学受験をお手伝いに行っていた事がある。
父はエリート外資系サラリーマン。役職付きで、帰宅は毎日深夜。母は専業主婦で家事と一男一女の育児をされているが、ご自身は短大卒で中学受験の経験がない。お嬢さんが中学受験につき、お兄ちゃんと同じ慶○系列の中学に入学させたいが、4年生から某大手有名進学塾に通わせているものの、クラスは最下、模試の成績も芳しくないと焦りを感じ、週4回の塾がない日に3日間、家庭教師を頼みたいと言う。
お母様は勉強の中身までは見れないので、朝学のために朝6時にたたき起こす事と、常に塾の宿題をちゃんとやっているかだけ見張る事に専念していたが、ふと目を離すと居眠りをしているとこぼしていた。確かに、私が行き始めた頃も授業中コックリコックリしていた。結果は不合格。滑り止めの女子中学に進むことになったが、本人はそんなにガッカリもしていなかった。
反対に、こう言うご家庭もあった。
父は同じくエリート外資系サラリーマンで帰宅は毎日深夜。母は専業主婦で家事と一男一女の育児をされているところまではほぼ同じだ。こちらのお母様は中学受験経験者だが、第一志望には不合格で、第二志望の学校に中学から大学まで進学されたとの事。
やはりお嬢さんが中学受験につき、志望校を伺ったところ、お母様とお嬢さんであちこちの学祭を見て周ったところ、お嬢さんが最も雰囲気の気に入った某中堅女子高に入りたい、と言うので手伝って欲しいとのこと。偏差値に少し余裕があるのでワンランク上を狙ってみますか?と提案してみましたが、娘が気に入ってるのでそこに入れれば結構です、との返答。その後ゆっくりと苦手分野だけつぶして不安な点を解消し、第一志望に合格。
その間の授業は全てお母様も一緒にご参加、自分の時より問題が難化しているとのご感想を抱きながら、宿題をメモしたり一緒に効率的なノート作りの作業をされたりしていた。こちらのお嬢さんは授業中居眠りもなく、常にお母様と私とあれこれ会話しながら楽しそうに手を動かしていた。
どちらも進学した中学は同程度の偏差値だが、どちらが子供が前向きに勉強に取り組み、その後の生活も満喫し、良好な親子関係を築いているかは言うまでもないだろう。
要は、教えるのではなく共同作業に誘い込んで学ぶ快感、出来るようになる快感、合格する快感を体験してもらうことが大切なのだ。
一緒に学び、一緒に悩み、一緒に乗り越え、そして一緒に喜ぶ。
長年に渡り数百名の子供たち、すなわち数百組の親子を見て来て、出来るだけたくさんの方々に強くお勧めしたいと思う親子関係だ。
おわりに
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