学校内に川?ヤギやタヌキがいる?武蔵中学校の豊かな自然と、自然を活かした「本物教育」

東京都練馬区にある私立武蔵中学校(武蔵高等学校中学校)は「御三家」の一つにも数えられる歴史ある進学校です。そんな武蔵中学校の最大の特色は、何と言っても豊かな自然です。東京都内にありながら広大な敷地を持っており、みどりに囲まれた環境で学ぶことができます。なんと校内には川があり、ヤギも飼育されているとか…?

 また、自然を活かしたユニークな授業や課外活動も行われています。武蔵中学校の校風は、一言で言えば「自由」。豊かな自然とともに生徒たちはのびのびと過ごし、そして学ぶことができるのでしょう。今回はそんな武蔵中学校の自然と特色ある学びをしょうかいしていきます!

 

武蔵中学校の自然・生物

 武蔵中学校・武蔵高等学校には同じ敷地内に武蔵大学もあります。中学校・高等学校と大学を分けるようにして流れているのが濯川(すすぎがわ)です。濯川の周囲には草木が生い茂っており、上流はまるで森のようにもなっています。

 また、武蔵中学校の新しいシンボルにもなっているのが校内で飼われているヤギです。そのヤギの他にも、学校の中でたくさんの生き物を観察することができます。

 それではこの章では、武蔵中学校の自然や生物について説明していきます。

 

濯川(すすぎがわ)

 敷地の中央を走る小川「濯川」は、かつては千川上水の一部でした。現在はポンプで水を循環させており、周囲にはいろいろな種類の木々が生えています。季節によってちがった様子を見せ、川近くのベンチでお弁当を食べることもできます。また、休み時間になると川の周辺で鬼ごっこなどをして遊ぶ生徒も見られ、たまに川にはまってしまうことも…

 濯川は様々な生物たちのすみかにもなっています。ザリガニや小魚のほか、水鳥が見られることもあります。

 

  濯川周辺の自然

 (筆者撮影、転載は記事名を明記の上で許可)

 

武蔵中学校の植物

 武蔵中学校には200種類もの樹木が植えられているそうです。濯川沿いや校舎の周辺、「散歩道(さんぽどう)」と呼ばれるランニングコース沿いはちょっとした林のようになっています。春には桜が咲き、また秋にはイチョウが黄色く映えるなど、季節によって様々な景色を楽しむことができます。

 校内の地面をよく探すと、キノコが生えているのを発見することもできます。中には毒のあるキノコも生えているため注意が必要です。

 

 武蔵中学校・高等学校の校歌がわりになっている「武蔵讃歌」には

 庭面にそそる 大欅

 千代の髪振り かたりけり

という歌詞があるように、学校のシンボルとなっているのが「大欅(おおけやき)」です。この大欅は樹齢200年を超える大きなケヤキの木で、中高の生徒も使用することができる大学図書館の窓から眺めることができます。

 

 大欅

 (武蔵大学HPより引用)

 

武蔵中学校の生物

 武蔵の豊富な自然は、いろいろな生物たちのすみかとなっています。濯川の魚やザリガニ、水鳥だけでなく、校内にはたくさんの種類のこん虫たちもいます。また、タヌキも住んでいるそうです。

 最近の武蔵中学校について説明するうえで欠かせないのがヤギの存在です。数年に飼育され始めたヤギは、今や武蔵の新たなシンボルとなっています。門の近くにはヤギ小屋があり、学校を訪れた際には数匹のヤギたちが出迎えてくれるでしょう。ちなみに、当初は2頭だけしかいませんでしたが、どんどんと数が増えており、時期によってはかわいい子ヤギを見ることができるかもしれません。

 

 武蔵中学校のヤギ

 (筆者撮影、転載は記事名を明記の上で許可)

 

 武蔵中学校の子ヤギ

 (武蔵高等学校中学校HP「校長散歩」より引用)

 

 それ以外にも、池にカエルがいたり、様々な野鳥がすみかにしていたり、夜になるとコウモリが飛んでいたりと、学校とは思えないほどたくさんの生物を見ることができます。

 

武蔵中学校の自然を活かしたユニークな授業・課外活動

 前の章でしょうかいした武蔵中学校のめぐまれた自然は、授業や課外活動にも活かされています。また、学校内での学びだけでなく、校外の施設を使った行事を通して「本物」の自然に触れることができるのです。

 この章では、武蔵中学校の自然を活かした授業や課外活動、行事について説明していきます。

 

生物の授業

 中学校・高等学校の科学(生物)の授業では、豊かな自然をフルに活用した内容が見られます。たとえば、中学1年生の最初の科学の授業では学校内を散歩し、生えている草木についての説明を受けました。

 その他にも、草をスケッチしたり、落ち葉を拾ってきて同定(その落ち葉がなんの植物なのかを突き止めること)をしたりと、「本物」に触れながら楽しく生物について学ぶことができます。

 

ヤギを題材とした授業・課外活動

 1.3で説明したヤギは、高校1年生の「総合講座」の一つとして身近に触れることができます。「総合講座」とは武蔵特有のユニークな授業で、数人ずつに分かれ高校の範囲を超えるような専門的な内容を学んだり、体験的な学びを行ったりする授業のことです。この授業(「やぎの研究」)ではヤギの世話を通してその生活のありさまなどを学ぶことができます。

 また、課外活動の一環として日常的にヤギの世話を行っている生徒たちもおり、通称「ヤギ部」などと呼ばれています。

 

その他のユニークな授業・課外活動

 サッカーや陸上競技を行うグラウンドの横には小さな畑があります。ここでは、中学校の授業の一環としてトウモロコシを育てています。土を耕すところから生徒たちが行い、植物が育つ課程をくわしく観察するのが目的です。

 また、生物部では濯川にいる生物について研究したり、校内で合宿を行ってこん虫について調べたりといった活動を行っています(現在は新型コロナウイルスの影響で不明です)。これも武蔵中学校の自然を最大限に活かした活動と言えるでしょう。

 

校外の施設を使った学び

 武蔵中学校・高等学校は、学校の外にも施設・敷地を持っており、その施設を使った行事も行われています。

 群馬県の赤城山(あかぎさん)のふもとにある「赤木青山寮(あかぎせいざんりょう)」は中学1年生で行われる「山上学校(さんじょうがっこう)」で用いられます。3泊4日で豊かな自然に囲まれたこの寮に宿泊し、山登りや赤城山の豊かな自然の観察を行います。

 また、埼玉県入間郡に約32000平方メートルの「学校山林」も有しており、同じく中学1年生で行われる「山林遠足」で用いられます。

 その他にも、神奈川県の箱根山(はこねさん)で地形や岩石の観察を行う「地学巡検(ちがくじゅんけん)」や、山梨県の清里高原(きよさとこうげん)で望遠鏡を用いて天の川など天体の観測を行う「天文実習」など、東京にはない自然に触れられる行事をたくさん経験することができます。

 

おわりに

 この記事では、武蔵中学校の自然とそれを活かした授業をしょうかいしてきました。

 武蔵中学校・高等学校は長い歴史を持つ学校であるため、東京都の23区内にありながら広い敷地と豊かな自然を持っています。首都圏の進学校を見回しても、ここまでたくさんの緑に囲まれた学校は少ないと思います。まして、ヤギのいる学校はほとんどないでしょう!

 武蔵中学校はポリシーとして「本物教育」を掲げています。記事の中でも触れたように、この学校の環境があるからこそふだんの生活では体験できないような「本物」の自然を知ることができるのでしょう。

 実際に足を運び、どのような雰囲気なのかを知ることもオススメです。説明会や文化祭などを訪れて、その自然を体感してみてはいかがでしょうか。

 

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参考

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初めまして。髙橋利弥と言います。 武蔵中・高校から一年浪人を経て今年東京大学文科三類に入学しました。中高時代はサッカー部に所属し、高校では主将を務めていました。現在はダイビングのサークルに入りつつ、サッカー部のスタッフとして主にプレー分析などを担当しています。趣味は音楽を聴くことで、[ALEXANDROS]などの日本のバンドのほか、QUEENも好きです。ボヘミアン・ラプソディーは浪人していたにも関わらず公開直後に観に行ってしまいました。また、ライブに行くのも大好きです。高校時代は部活で忙しくてあまり行けず浪人の時も我慢していましたが、大学に入ったからには行きまくりたいと思います。今ハマっていることはハリウッド版のGODZILLAシリーズです。オリジナルのゴジラは見たことがないのですが、興味がわいてきて見てみたいと思っています。最後に、自分は昔から文章を書くことが好きでこうやってライターとして仕事ができることがとても嬉しいです。まだまだヘタクソですが、これから経験を積んで成長していきたいです。 よろしくお願いします。