首都圏中学受験の動向②~千葉編~

千葉県の中学入試は、埼玉に次いで1月から始まります。とはいえ、今やいわゆる「腕試し」ではなくなっています。学校数が少ないうえ、進学校が多く、また、東日本大震災後に地元志向が強まったこともあり、難化傾向にあります。

今回は、注目を集めている千葉県内の中学受験の動向について調べてみました。

入試スケジュール

千葉県の入試解禁日は1月20日です。1月20日に市川中学、21日に東邦大東邦中学、22日には最難関の渋谷教育学園幕張中学と、千葉御三家(すべて共学校)といわれる難関校の入試が3日連続で実施されます(それぞれ第1回の入試)。20日に行われる市川中学の入試は毎年非常に多くの受験生が集まり、試験会場は幕張メッセです。どれほど多くの受験生が集まるかお分かりでしょう。

東京都の入試解禁日は2月1日なので、併願する受験生も多いのですが、1月の千葉受験で不合格となり、2月1日の御三家中学に合格するという現象も起きています。

また、公立中高一貫校となった県立千葉中学では、平成29年度入学者決定一時検査日は12月10日、二次検査が1月28日と早い時期の設定となっています。千葉市立稲毛高校付属中学では、平成29年度入学者選抜検査の倍率が8倍、平成28年から中高一貫校となった県立の名門、東葛飾中学では12倍という高倍率となっています。もともと県内でも有数の名門高校が公立中高一貫校化しているという事情もあり、人気が高まっています。

首都圏内では学校が少ないエリア

千葉県は、他の首都圏の都県に比べて中学受験を行う学校が少なく、学校間の格差がくっきり見て取れるのが特徴です。同じくらいのレベルの学校を併願することが難しい場合もあり、通学が可能な範囲であれば東京都内の学校を併願あるいは第一志望にするケースが多いです。ただし、先ほど書いたように震災後の地元志向の強まりも影響してか、千葉御三家、特に渋谷教育学園幕張中学に合格した場合、東京の御三家に合格してもこちらに進学するケースも増えています。渋幕第1回に不合格→桜蔭中学合格→渋幕第2回に合格し、渋幕に進学した生徒さんもいらっしゃいました。

千葉県は入試解禁日が東京、神奈川よりも早いので他県からの受験生が集まってきます。しかし、千葉御三家とよばれる渋谷教育学園幕張、市川、東邦大東邦は学力レベルも高く進学実績もある難関校ですから、第一志望として他県から受けに来る受験生も非常に多いほどの激戦になっています。

近年の千葉県内の中学受験動向

千葉は東京からのアクセスも良く、首都圏全体からの受験生が集まってきます。先ほどの千葉御三家、また昭和学院秀英の一志(第一志望)入試も人気が高く、合格するのは年々難しくなってきています。全体的に学校数が少ないので、競争率は上昇の一途をたどっています。腕試しと思って受けに行っては痛い目にあいますから、第一志望をどこにするかしっかり決め、埼玉→千葉→東京、神奈川の入試スケジュールを立てる必要があります。対策をしないで受けに行くにはリスクが高いですから、慎重に受験校選びをしていただきたいと思います。

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一橋大学卒。 中学受験では、女子御三家の一角フェリス女学院に合格した実績を持ち、早稲田アカデミーにて長く教育業界に携わる。 得意科目の国語・社会はもちろん、自身の経験を活かした受験生を持つ保護者の心構えについても人気記事を連発。 現在は、高度な分析を必要とする学校別の対策記事を鋭意執筆中。