【新5・6年生】国語の学習目標!新学年ごとに徹底検証

前回は、新・4年生になるまでの国語の学習目標についてお伝えしました。中学受験では、毎年2月に次の学年の学習カリキュラムがはじまります。そして、前年度に学習した内容をさらに深堀りしていくような形で、日々の学習が進んでいきます。

つまり、前の学年までに勉強した内容がしっかり身についているかどうかが、次の学年の学習をスムーズにするために必要だということです。それができていないと、土台のないところに家を建てるようなもので、必ずつまずいてしまいます。

多少のつまずきは受験生なら誰しもありますし、苦手分野や弱点となっているところがないということはまずありません。ただし、国語の場合は、知識・読解・表現(記述)というトータルの国語力をアップさせていく必要があるという意味で、ほかの教科と異なる点があります。

新・5年生、6年生になると、塾のテキストや模試で扱われる文章の文字数がまず格段に増えます。そして、設問の数も増え、記述問題もより長く、難しくなっていきます。だからこそ、1週間ごとの学習内容を早め早めに定着させていくことが必要になるのです。

今回は新5年生・6年生に向けて、来年の2月までにこれはできておくと良い、というポイントをお伝えします。日々の学習の中でできることを、積み残さずにコツコツやっていきましょう。

【新・5年生】知らないテーマの文章の内容を把握できる

新・5年生として、国語の学習目標に挙げたいのは、何よりも知らないテーマの文章を読むことができて、内容を大まかにでも把握できるようになることです。5年生になると、国語の文章が扱うテーマが深くなり、文章量も格段に増えます。4年生までは同年代の主人公をテーマにした物語文や、小学生向けの説明文・論説文がほとんどでしたが、5年生になると変わります。

これまで自分の経験からうなずける内容や、実生活になじみのあるテーマの文章を多く読んできたでしょうが、5年生になると、経験したことのないことをテーマにしたり、実際の日常生活や家庭環境から想像できないようなテーマを扱う文章が増える点に注意が必要です。

文章の内容やテーマが難しくなる

5年生になると、国語の問題文は格段に難しくなります。中学受験の勉強で最も内容が厚いのは5年生と言われますが、国語も例外ではありません。5年生でさまざまなテーマや難易度の文章に数多く触れ、入試に向けた実力の土台を固めることになります。

そんな5年生の国語ですが、それまでは特に問題なくできていたのに5年生になって急に国語でつまずいてしまい、点数が取れなくなるという受験生は少なくありません。その大きな要因が、問題文のテーマが自分になじみがないものであるケースが増えてくるという点です。

たとえば、物語文の場合、4年生までは同年代の少年少女の視点から描かれるものが多かったですが、5年生になると、大人の視点から子どもの様子を描いている文章が増えてきます。これは最近の入試問題の傾向でも言えることです。大人の目線が理解できないと、5年生からの国語を攻略していくのは難しくなると言えるでしょう。

また、いわゆる「一般的」とは異なる家族のかたちをテーマにした文章も増えてきます。たとえば離婚、再婚した義理の親、といったことが含まれる文章は入試でも出題されています。これに対してクレームを出す保護者の方もいらっしゃるようですが、海城中学校の先生は、「多様な家族のかたちがあるという現実から目を背けず、さまざまな価値観を大切にしてほしいから」という理由で、そういったテーマを扱う文章を出題することに躊躇はない、と話していらっしゃいました。

このようなさまざまな価値観を理解していく必要があるということが、5年生からの国語の勉強には求められるということを知っておきましょう。

文章だけでなく設問でも大人の心情を聞くなど、小学生とは異なる年代の人の考え方を理解することが求められます。また、説明文や論説文では、動物や植物の生態などについての文章が多かったのに比べ、コミュニケーション、情報社会、現代社会、文化といった抽象的で本質的理解が難しいテーマが取り上げられるようになり、文章自体も一読して理解が難しいような抽象的なものが増えてきます。それに伴い、設問も抽象的なものが増えるため、一読して内容をつかむのが難しくなる可能性が高まるでしょう。

対策方法その1 精読

では、このような大人の視点を求められる、あるいは抽象的な文章、設問に対応するためにはどうすればよいのでしょうか。中学入試はけっしてできないことを求めているわけではありません。ですから、必ず攻略方法はあります。

まず、精読を徹底しておこないましょう。精読は、一文を丁寧に細かく読むことです。塾の授業や模試では制限時間がありますので、なかなかできないかもしれませんが、それをそのまま放置していては成績は上がりません。塾で解いてきた問題、模試で出題された文章、そして宿題として出された文章を使って、ていねいに読み込む精読を行うことが、最大の攻略方法です。

なじみのないテーマが増え、内容も抽象的になった文章を理解するのは難しいことです。しかし、まったく内容を把握できずに読み進んでも、文章を読み終わったときに頭に何も残っていないということになりかねません。そうすると当然設問に答えることもできないでしょう。

難しい文章の内容を完璧に理解する必要はありません。どのようなことがどこに書かれているか、ということを読み取ることが大切なのです。そのために、語彙力も磨く必要があるでしょう。大切なのは、設問に答えるときに文章の内容がまったくわからない、という状態を避けることです。そのために最も有効な方法が「精読」です。せっかく題材はたくさんあるのですから、自宅学習では少し時間をかけて分からないことばは辞書で調べたり言い換えたりしながら読み進むことができるよう訓練しましょう。

対策方法その2 常識の幅を広げる

大人の視点、抽象的なテーマについての文章を少しでも理解できるようにするためには、常識の幅を広げ、自分も少し大人になった気持ちで文章を読む、ということも大切です。そのためには、いわゆる社会通念、大人の世界の常識といったことについて少しでも多く考える機会や触れる機会をつくることが必要になるでしょう。

たとえばニュース、ドラマ、時代劇、映画などが良い題材になります。ニュースを親子で見たり、新聞を一緒に読んだりして、その内容について確認し、意見を述べ合うのが一番日常的にできることとしておすすめです。時間的にも短く、毎日続けることができますね。保護者の方がお子さんに、世の中の仕組みや動向、人と人との関係性、感情の機微といったことを少しずつ刷り込んでいくと考えればイメージしやすいかもしれません。

お子さんは自分だけでは大人の視点を持つことは難しいです。ですから、保護者の方がきっかけをつかんで働きかけてあげることが国語力、理解力をアップするために欠かせません。抽象的なことばが出てきたらかみ砕いて具体的に理解させてあげることも有効です。

対策方法その3 できるだけ読書を

もうひとつ、5年生になる今だからできることがあります。それが「読書」です。5年生の受験カリキュラムがはじまると、なかなかまとまった時間を読書に充てることが難しくなります。そのため、5年生になるまでにできるだけさまざまなテーマの文章に触れる読書をすることをおすすめします。

ただし、今までのような少年少女が主人公の文章ばかりでは5年生からの国語の成績アップには足りません。最近は少年少女が主人公のファンタジー小説が人気ですが、気分転換としては良いですが、そればかりだと思い込みが激しくなるため、適度にしておきましょう。

読みたいのは、自分とは違う年代の主人公や登場人物が出てくる作品や、明治時代~昭和時代にいわゆる文豪と呼ばれる作家が書いた作品、また外国文学なども読んでいるとさまざまな価値観が垣間見えて思考の幅が広がります。開成中学校で数年前に「次郎物語」が出題されて以来、明治文豪小説は難関校を中心にしばしば出題されます。また、海外の文化に対する興味を試すために外国文学を出題する中学校もあるので、ぜひそういった幅広い物語文を読んでおきましょう。

また、説明文や論説文の対策としては、科学や人類の歩み、文化論などについて易しめに書かれた文章を読んでおくと良いでしょう、ノーベル賞を受賞した吉野彰さんが、科学に興味を持ったきっかけとなった本としてファラデーの「ロウソクの科学」を挙げていたのは記憶に新しいですが、そういった何かひとつのテーマについて解説している文章を読むのがおすすめです。

入試でもよく出題されるネタ元としては、岩波ジュニア新書や、ちくまプリマ―新書などを読むと良いでしょう。筑波大学附属駒場中学校に合格した生徒さんのひとりに、岩波ジュニア新書を全冊読んだという方がいました。そこまではいかなくても良いので、興味のもてそうな本をピックアップしてていねいに読んでみましょう。

学年が上がるにつれて、読解問題の本文の文字量が増えていきますが、5年生なら、3,000~4,000字程度の文章をしっかり読み切り、内容を大まかでも良いので把握できるようにすることが目標だと考えてください。

【新・5年生】長文の選択肢問題・記述問題に慣れる

出題される文章が長く、難しくなるのに伴って、設問の難度も急激に上がるのが5年生の国語の特徴です。

選択肢問題の注意点

選択肢問題の場合、設問の文章が長くなる上に、一つひとつの選択肢の文章が格段に長くなります。実際の入試では、ひとつの選択肢の文章は150字~200字以上ということも少なくないので、もし5つの選択肢がある設問の場合、選択肢だけで1問あたり1,000文字かそれ以上を読むことになります。

制限時間の中で設問と選択肢を読み、本文で確かめるという作業を繰り返すことになるため、その手順を守り、慣れることがとても重要です。そして正解するためにはやはり本文の内容を正確に読み取れているか、どこに何が書いてあるのかを一読して把握しておかなければなりません。ですから、選択肢問題で正答率を上げるためにも、やはり精読がきちんとできているかどうかがカギになることを忘れないでください。

記述問題の注意点

また、記述問題にも変化が現れるのが5年生の国語です。4年生までの記述問題は、本文中のどこに答えが書いてあるのか比較的見つけやすく、また、解答も本文中の表現をそのまま持ってきて文末処理ができれば良い、というレベルのものが多いです。しかし、5年生になるとそう単純ではありません。

本文全体を通して筆者が伝えたいこと、つまり要旨や主題といった文章の本質を的確にすばやくつかみ、それを制限字数内でまとめることが求められます。そして求められる解答は、本分の一部分だけを切り取ればいいというものではなく、本文全体を俯瞰してみて内容を把握する力、文章全体に散っている必要な要素を集めてくる力、さらにはそれらのヒントをまとめ、文章中の要素を自分のことばで言い換えたり補ったりして書く表現力が総合的に問われています。

何よりも意識しなければならないのは、読み手が読んで意味が分かる文章、しかも設問の意図をつかんで正確に答えられている答案をつくることです。いくら自分がいい文章を書いたとしても設問から離れていては正解になりませんし、読みにくく意味が通らなければ点数のつけようがありません。そのため、対話を意識し、相手からの質問に答える気持ちを持って記述の訓練を積み重ねる必要があります。

そうはいっても、小学生の記述ですから、異常に難しいことを聞かれるわけではありません。あくまで文章に即して、語彙力・読解力・表現力を発揮することが大切ですし、最終的には入試本番にできるようになっていればいいので、5年生はその土台をつくる学年だと思って、設問に端的に答えられるように記述問題対策をすると良いでしょう。記述問題は部分点が配点されているので、模範解答通りでなくて構いません。必ず書かなければいけない要素を意識して、最初は要素の取りこぼしがないか箇条書きしてみることから無理なく進めていきましょう。

【新・5年生】語彙力アップは必須

文章を読むうえでも、設問を読み、答えるためにも、漢字やことば、ことわざ、慣用句、故事成語といった語彙に関する知識はしっかり身につける必要があります。語彙については、4年生までも学習してきていますが、5年生で学習する内容が受験レベルの基礎を決定づけるといっても過言ではありません。同義語や類義語、反義語などについてもレベルがアップし、数も増えます。

語彙力をつけるためには使えることが重要

4年生まではどちらかというと語彙力をつける=数を増やすことにウエイトが置かれていたでしょうが、5年生以降は、数を覚えるだけでなく、覚えた語彙を実践的に使えるようになることが求められます。しかし、塾ではそういったことはあまり指摘してもらえず、変わらずにひたすら覚えるという学習が続くことが多いので、ぜひ意識するようにしてください。

たとえば、「馬の耳に念仏」ということわざを覚えたら、実際にどのように使うのか、短文を作ってみましょう。ただそのことわざの意味を覚えただけでは、実際に出てきたときに使える実践的な力にはなりません。どう使いこなすか、それが5年生以降の語彙学習では重要なポイントです。

イメージを持ち、日常のどの場面で使うのかな、と考えながら短文を作り、保護者の方が見てあげると良いでしょう。使い方がおかしければ理解できていないことになります。その際は一緒に意味を確かめ、再度短文を作ってみましょう。

物語文は心情語がカギ

物語文では、心情語のバリエーションを増やすことが重要です。登場人物の性格や気持ちを表すことばとして、読解でも記述でも必須です。たとえば、「おくゆかしい」「いぶかしむ」「はにかむ」といったことばは、日常会話ではあまり使わないかもしれませんね。しかし、入試レベルの物語文では頻出の心情語です。こうしたことばは「やまとことば」とも呼ばれ、昔から使われていることばです。こうしたことばも使いこなすことが求められます。

説明文・論説文は外来語と熟語が重要

説明文や論説文では、外来語も要チェックです。文化や社会に関する文章が多いため、小学生にとっては少し難しいカタカナことばがよく出てきます、たとえば「グローバリゼーション」「コミュニティ」「コミュニケーション」「アイデンティティ」「ニッチ」といったことばの意味を知っていますか?これらは中学入試レベルの文章では頻出のことばです。

中学校によっては、入試で本文中に難しい外来語が出る場合は脚注をつけてくれるところもありますが、知っていることを前提としている学校も少なくありません。知っていればそれだけ読み進むのに時間がかからないので、やはり普段の学習で出てきた外来語についてはしっかり意味を含めて覚えておく方が良いでしょう。

そのほか、説明文や論説文では日常会話ではあまり使わないような熟語がよく出てきます。たとえば「自意識」「有機的・無機的」「多様性」「抽象化」などは入試レベルから言えば基本的な語彙の知識です。そういった熟語についても、意味を理解したうえで使いこなせるように例文を作って練習しておきましょう。

漢字とことばの知識は語彙力の基本

語彙力を総合的にアップするためには、基礎的な漢字とことばの知識が必須です。特に漢字は、放置しているとあっという間にわからないものが増えてしまいます。5年生になるまでにまず4年生で習う漢字を復習して完璧にし、できれば5年生で学習する漢字も一通り読み書きできるようにしておくことをおすすめします。先取りしておくと5年生のボリュームある学習量にも負けない語彙力が身につきます。長期休暇を利用して、ドリルなどを使って一通り学習しておきましょう。

【新・6年生】本文全体の展開を見抜く

5年生まででおおむね国語の基礎力をつけ、6年生からは実戦演習の連続になります。そうすると、塾のテキストや模試などで出題される文章の内容がさらに難しくなり、文章量もさらに増えます。文章量はおおむね5,000字~10,000字超えと幅がありますが、5年生よりも大幅に増えていることが分かりますね。

そういった長文をすばやく正確に読み切って内容を把握できるようにすることが受験学年の第一歩です。

6年生で読む文章の内容・レベルとは

6年生で読んでいく文章の内容やレベルを見てみると、とても小学生が日常的に読む文章ではありません。中高生対象の文章が出題されることも少なくありませんし、女子御三家の桜蔭中学校では大学入試センターレベルの文章が出題されることもあります。また、大人が読むような文章の比率も高くなります。

5年生のところでも明治~昭和の文豪の物語文について言及しましたが、6年生ではそういった文章が容赦なく出題されるようになります。近年の入試では、芥川龍之介や志賀直哉、室生犀星などの作品や、藤沢周平や池波正太郎の時代小説などもよく出題されます。ですから、幅広いジャンルの文章を読めるようにならなければなりません。

説明文や論説文の場合、哲学、経済、政治、言語コミュニケーション、異文化など、小学生にとってはかなり骨のある難しいテーマを扱った文章も良く出題されます。

先日外山滋比古さんが亡くなりましたが、彼の著書「思考の整理学」は東大生・京大生が一番読む本としても有名ですが、中学入試でも頻出です。内容は哲学的な部分も多く、小学生が一読して意味を理解できるほど簡単なものではありませんが、どこに何が書いてあるかを把握できればよいので、そういった文章にも触れておくと良いでしょう。2021年度の入試では多くの中学校で国語の問題文に採用される可能性があります。

内容を俯瞰的に把握するためにはやはり精読が重要

6年生で触れる文章は長くて内容も難しいです。そういった文章ほど、文章を構成する一つひとつの文の内容をその都度しっかり把握していかなければ最後まで読み切れません。レベルの高い文章を最後まで内容を把握しながら読み切るためにも、やはり重要なのは「精読」です。

6年生になるとほかの教科とのバランスを取るのが難しくなってきます。算数は解法パターンを覚え、理科社会は覚えるべき知識が増えるため、どうしても国語にかける時間は減ってしまいがちです。ですから、いちいち精読する時間はない、と思うかもしれません。

しかし、それではせっかく積み上げてきた国語力は後退するばかりです。文章全体を俯瞰してみることができること、細部と全体像をリンクさせながら読む力も求められるようになるので、文章をていねいに読むことを怠るわけにはいきません。

文章全体を見てどこに何が書いてあるのか、重要部分=要旨や主題はどこに書いてあるか、具体例はどこか、登場人物の心情が変化したのはどこか、といったように段落ごとに書いてある内容を正確に把握することが、設問に答えるためには必須です。設問に答えるためには結論と理由付けが必要です。本文中に結論とその理由がどのように書いてあるのかつかみ、次の展開を予測できるようにするためにも精読をしっかり行っていきましょう。

【新・6年生】記述や比喩表現のレベルアップ

6年生になると、設問自体が複雑になってきます。たとえば記述問題ひとつとってみても、「〇〇と△△ということばを使って答えなさい」「○○をふまえて△字以内で答えなさい」など、条件付きの問題が増えます。条件に外れると点数がもらえないので、設問を細かく読むことと、本文自体を細部まで理解することが求められます

記述問題で気をつけたいポイント

記述問題には制限字数があるものとないものがありますが、マス目がある場合はその字数を守らなければなりませんし、枠で用意されている場合も、その大きさからだいたい何文字程度かを推測しながらまとめていく必要があります。限られた字数で、過不足なく必要な要素をまとめるためには、書くべきことは何か、構成をしっかりすることが重要です。

どうしても何か書かなければ、と思うあまり、書きすぎてしまうことにも注意が必要です。これは社会の記述などでもありがちなのですが、設問に即していないことをいくら書いても点数には結び付きません。設問の条件をよく読み、聞かれていることに答える、それが記述問題の基本です。簡潔にまとめることを意識することも大切です。

比喩表現が読解のポイントになることに注意

物語文でも、論説文でも、比喩表現が増えてくるのが6年生の読解の特徴です。たとえば、「私は長く続く橋を渡らなければならないのだ」という文章があったとしましょう。ここで「長く続く橋」が何をたとえているのかを問う問題が実際の入試問題で出題されたことがあります。長く続く=距離=何と何の距離か、といったように思考を巡らすことが求められます。

比喩表現の内容そのものが文章中に書かれていないことが多いので、文章全体の内容を踏まえて自身で考え、自分のことばで解釈しなければなりません。特に記述問題でよく出題されるのがこのような比喩表現の意味を問う問題です。記述する際には、自分で解釈した内容を、本文中に出てきていることば以外に自分のことばも加えてまとめなければなりません。特に難関校でよく出題されます。先ほどの長い橋の例も桜蔭中学校で実際に出題された問題です。

志望校によっては、詩が出題されることもあるので、詩の解釈にも取り組んでおきましょう。詩を出題する学校と言うと、筑波大学附属駒場中学校が有名ですが、近年差が付きやすいということもあってか、さまざまな中学校で出題される傾向にあります。詩の解釈をするにあたっては、短いだけに一つひとつのことばの意味、比喩表現の解釈がまさに必要になります。

これまでに蓄積してきた語彙力を駆使して、自分のことばで言い換えられるようにする能力が求められるので、訓練しておきましょう。それが物語文などほかの文種の対策にもつながります。

【新・6年生】増える語彙や知識を自由に使えるように

6年生になると、漢字やことばの知識量はさらに増えます。また、文章読解のために必要な知識も5年生よりさらに高度になるのでポイントを押さえておきましょう。

同音異義語・同訓異字に注意!

6年生になると覚えるべき漢字の量が圧倒的に増えます。それに伴い、同じ読み方のことばだけれど意味が違うことば、字が違うことば、つまり同音異義語、同訓異字の知識が重要になってきます。

たとえば「せいさん」という読みでも「清算」と「精算」ではまったく意味が違いますし、「のぞむ」は「臨む」「望む」を使い分けなければなりません。それぞれのことばの意味が理解できていなければ適切なことばを使うことができないので注意が必要です。ことばの知識を正確に問うためにわざと違う漢字を使い、間違いを指摘させるような問題が出題されることもあるので慣れておきましょう。

時事問題に関する知識は国語でも重要

特に説明文や論説文では、時事問題に関するテーマを扱う文章を読む機会が増えるでしょう。その年の世相を反映したような文章が入試で出題されることも少なくありません。

たとえばこの数年、隈研吾氏の本からの抜粋が入試でも取り上げられています。隈研吾氏は、新国立競技場の設計を行った建築家です。本来であれば今年、2020年は東京オリンピックが開催されるオリンピックイヤーだったはずでしたね。そういった背景を意識することも入試の国語では大切です。

オリンピックに関連して、スポーツがテーマの文章も出題される可能性があります、また、食事のとり方で「個食」も話題になりました。また、将棋の藤井聡太王位が言及していた将棋のAIの読む手が話題になりましたが、AIも題材にした小説や論説文があるなど、トレンドのテーマです。そのほか、持続可能な社会のキーワードであるサステナブル、SDGsも狙われるテーマです。

普段から時事問題についてアンテナを張り、テレビや新聞で今どのようなニュースがあるのか、社会でどのような問題が起こっているのか、という話題を意識し、自分なりにまとめておくことをおすすめします。

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