たくさんあって迷っちゃう?詩の表現方法を今一度振り返ろう!

詩の表現方法を詳しく解説!

今回は詩の表現方法について詳しく説明していきたいと思います。詩の表現には『倒置法』『比喩法』『擬人法』『反復法』『対句法』『体言止め』の6つがあります。 

まずは『倒置法』からみていきたいと思います。

倒置法 

倒置法は「倒して」「置く」という字の通り、文の語や成分の順序を逆にして強調させる表現方法です。例をあげて説明してみましょう。 

普通の文章では、「鳥の声が聞こえる」となりますが、倒置法では、「聞こえるよ、鳥の声が」となります。このように順序を入れ替えることで強調したい箇所を際立たせます。この例文の場合では「鳥の声が」を後ろに持ってくることで強調していることになります。

倒置法は強調の意味合いだけでなく、意外性感情をより大きく伝える効果もあります。

比喩法 

比喩には、“直喩”と“隠喩”の二種類があり、どちらもある物事を似ているもの、あるいは他も物事を借りて表現すること、たとえていう表現方法です。 

そのような比喩表現の一つ、“直喩”は「〜のようだ」「まるで〜」という表現をし、見つけやすい比喩表現だと言えます。 

例をあげると、彼女はまるで花のようだという表現。実際に彼女が花であるわけではないですが、“花のようだ”とたとえることで、彼女が花のように可憐で可愛らしく優しい人であるというイメージが受け取り側に伝わるのです。 

一方“隠喩”は「〜ようだ」「まるで〜」という言葉を使わずに、ある物事を別の表現でたとえる表現技法です。たとえば「人生は旅だ」という表現など。同じ文章を“直喩”で表現すると、「人生は旅のようだ」になります。

擬人法 

擬人法は人ではないものの様子や行動を人のようにたとえて表現する技法です。 

例文として、「空が泣いている」「月が見守る」など。実際に空や月が行動するわけではありませんが、擬人法で表現することで、受け取り側にイメージを持たせる効果があります。 

空が泣いている」というのは雨が降っている様子、「月が見守る」というのは夜の月の光があたたかい様子などがイメージできます。その表情や場面だけでなく、擬人法を使って話している人物の感情なども擬人法から読み取ることができます。 

反復法 

反復法は同じ言葉を繰り返し使う表現方法のことです。繰り返し使うことで、その意味を強くしたり、詩などにおいてはリズムを持たせる効果があります。 

例として谷川俊太郎の詩「春に」をみてみましょう。 

春に

この気もちはなんだろう
目に見えないエネルギーの流れが
大地からあしのうらを伝わって
ぼくの腹へ胸へそうしてのどへ
声にならないさけびとなってこみあげる
この気もちはなんだろう
枝の先のふくらんだ新芽が心をつつく
よろこびだ しかしかなしみでもある
いらだちだ しかもやすらぎがある
あこがれだ そしていかりがかくれている

心のダムにせきとめられ
よどみ渦まきせめぎあい
いまあふれようとする
この気もちはなんだろう
あの空の青に手をひたしたい
まだ会ったことのないすべての人と
会ってみたい話してみたい
あしたとあさってが一度にくるといい
ぼくはもどかしい
地平線のかなたへと歩きつづけたい
そのくせこの草の上でじっとしていたい
大声でだれかを呼びたい
そのくせひとりで黙っていたい
この気もちはなんだろう

(光村図書出版「中学国語二年」)

この詩では「この気もちはなんだろう」を4回用いることで詩全体のリズムを整えています。

意味合いを強める例としては「進め進め光の如く」など2回繰り返すことで強調される効果があります。 

対句法 

対句法は似たような表現や関連する表現を並べ、対比を作ることで印象強める表現方法です。 

たとえば、「空は青く、雲は白い」という表現では関連する“空”と“雲”、“青”と“白”という色の対比を示し、色のコントラストを際立たせる効果があります。対句は必ずしも反対の意味ではないので注意してください 

体言止め 

そもそも体言止めの“体言”とは、名詞・代名詞のことをさします。体言止めは文の末尾を動詞や形容詞の用言で終えるのではなく、体現で終わりにしている表現方法のことをいいます。体言止を使うことで強調の効果があります。 

たとえば、「あの日見上げた空。あの時の気持ちを今でも覚えている」という表現で、“あの日見上げた空”で文章を終えている部分が体現止めになっています。このように体言止を使うことでその後の文章を際立たせたり、そこに特別な意味を持たせる効果があります。 

まとめ 

以上、詩の表現技法について説明してきました。 

倒置法』『比喩法』『擬人法』『反復法』『対句法』『体言止め』の6つの技法の内容を踏まえた上で簡単な問題にトライしてみましょう。

「一つのメルヘン」 

中原中也 

 

秋の夜は、はるかの彼方に、 

小石ばかりの、河原があって、 

それに陽は、さらさらと 

さらさらと射しているのでありました。 

 

陽といっても、まるで珪石が何かのようで、 

非常な個体の粉末のようで、 

さればこそ、さらさらと 

かすかな音を立ててもいるのでした。 

 

さて小石の上に、今しも一つの蝶がとまり、 

淡い、それでいてくっきりとした 

影を落としているのでした。 

 

やがてその蝶がみえなくなると、いつのまにか、 

今迄流れてもいなかった川床に、水は 

さらさらと、さらさらと流れているのではありました…… 

(大修館書店『新編国語総合』) 

上記の詩について以下の問いに答えなさい。 

  • 問1、反復して使われている表現は何ですか。 
  • 問2、直喩が使われている箇所を抜き出しなさい。 
  • 問3、この詩は動→静→動になっています。にあたる連の最初の5文字を書きなさい。 

模範解答

  • 1、さらさらと 
  • 2、例 まるで珪石が何かのようで、/非常な個体の粉末のようで、 
  • 3、さて小石の