【演習問題付き】分かりづらい「呼応の副詞」や「副詞の判別」もこれでばっちり!副詞の基本を学習する

以前の記事で品詞について説明しました。この記事では、特にその中でも副詞についてくわしく説明していきます。副詞には様々な種類があり、入試問題ではその判別が問われることもあります。

実際に演習問題にも取り組んでみながら、副詞の使い方や種類について学びましょう。

 

副詞の基本

副詞とは

副詞とは

修飾語になる単語のうち、おもに用言(動詞、形容詞、形容動詞)を修飾するもの

のことです。また、活用はありません。

 ここで、品詞の分類についてももう一度復習してみましょう。図を見ても分かるように、体言(名詞)を修飾する連体詞とセットで説明されがちです。しかし、連体詞は実際の単語の種類が少ないのに対し副詞は様々な例があります。

 

①品詞の種類

 (髙橋作成、転載は記事名を明記の上で許可)

 

副詞の役割と例

 副詞の役割は、かかる(修飾する)用言をくわしく説明することです。その中でも、特に状態程度などを表します。

 

状態を表す副詞…ゆっくり・きらきら・しっかりと・モグモグ

・彼はゆっくり走った。

・ガラスがきらきら光っている。

・彼女はしっかりと勉強に取り組んでいる。

・ご飯をモグモグ食べる。

いずれの場合も、後ろの動詞(「走る」「光る」「取り組む」「食べる」)がどのような状態であったかを表しています。

 

程度を表す副詞…少し・とても・ちょっと・もっとも

・電車が少し止まった。

・ポチはとてもおだやかだ。

・彼は、ぼくよりもちょっと背が高い。

・山田さんはクラスの中でもっともかしこい。

後ろの動詞・形容詞・形容動詞(「止まる」「おだやかだ」「高い」「かしこい」)がどれくらいの程度であるかを表しています。

 

注意!

 副詞は「おもに用言にかかる」と説明しましたが、名詞や他の副詞を修飾するパターンもあるので注意が必要です。

しばらくの間お待ちください。

 ⇒状態の副詞「しばらく」に「の」が付くことで「間」という名詞を修飾しています。

とても昔の出来事のように思える。

 ⇒程度の副詞「とても」が「昔」という名詞を修飾しています。

もっとしっかり走りなさい。

 ⇒程度の副詞「もっと」が副詞「しっかり」を修飾しています。

 

その他の副詞:呼応の副詞

 続いて、副詞の種類について説明していきます。副詞には上で述べた「状態を表す副詞」「程度を表す副詞」の他に、決まった組み合わせの中で用いられる「呼応の副詞」というものがあります。この章では、そんな「呼応の副詞」について学習しましょう。

 

呼応の副詞とは

 呼応の副詞とは、

 受ける部分(被修飾語)に決まった言い回しを要求する副詞

のことです。

 

 まずは、具体的な例を見てみましょう。

 

・このミスはけっして君のせいではない

おそらく彼は来ないだろう

どうしてそんなひどいことをするの

もし僕が君だったら、そんなことはしなかった。

 

 上の文章で、赤字になっているのが「呼応の副詞」です。この「呼応の副詞」は、下に決まった言い回しが来ます。それが青字の表現です。

 

呼応の副詞の例

呼応の副詞について、例題を見ながらもう少し詳しく見ていきましょう。

 

例題 カッコ内に当てはまる言葉を考えてください。

 

①宝くじが当たるなんて、まるで夢( )だ。

②あの絵はすばらしいから、あなたにもどうか見て( )。

③彼の話はちっとも面白く( )。

④なぜ事故が起きたの( )。

⑤たとえ雨が降っ( )決行します。

⑥彼女なら、たぶん大丈夫だ( )。

⑦まさか彼は来( )。

 

解説

①カッコ内に入るのは「みたい」「のよう」などです。(「まるで~ようだ」

 たとえを表しており、同じ意味で使われる「ちょうど~みたい」というパターンも覚えましょう。

②カッコ内には「ほしい」が入ります。(「どうか~たい」

 このような希望を表すパターンには「ぜひ~たい」「どうぞ~ください」などがあります。

③カッコ内には打ち消し「ない」が入ります。(「ちっとも~ない」

 他にも同じパターンとして「けっして~ない」「少しも~ない」「めったに~ない」などを覚えましょう。

④カッコ内に入るのは「か」です。(「なぜ~か」

 疑問を表し、「どうして~か」なども同じ使われ方をします。

⑤カッコ内には「ても」が入ります。(「たとえ~ても(でも)」

 同じ仮定の働きを持つ呼応の副詞は「もし~なら」などがあります。

「ろう」などが入ります。(「たぶん~だろう」

 推量(すいりょう)を表しており、「おそらく~だろう」「きっと~だろう」なども同じパターンです。

⑦ここには「ないだろう」が入ります。(「まさか~ないだろう」

 打ち消し推量の意味を表しており、「よもや~まい」なども同じ仲間です。

 

呼応の副詞には、主に上の7つのパターンがあります。意味について(「推量」や「希望」など)名前を覚える必要はありませんが、それぞれの呼応の組み合わせは頭に入れておくようにしましょう。

 

演習問題

 それでは、実際に問題を解きながら副詞について学んでいきます。自信のなかった問題についてはしっかり解説も確認し、完全に理解できるようにしましょう。

 

問題編

 

問1

次の文章から副詞を抜き出し、その種類を

ア:状態を表す副詞 イ:程度を表す副詞 ウ:呼応の副詞

から選びましょう。

 

①上流から、ゆっくり葉っぱが流れてきた。

②君のことはけっして裏切らないと固く約束しよう。

③今日はひときわ暑かったのでアイスを買って食べた。

④どうか彼女には遅れずに来てほしい。

⑤遠くの方でかみなりがゴロゴロ鳴っているのが聞こえる。

⑥私はその本をそっと机の上に置いた。

⑦もし病院に行っていなかったら、体調はもっと悪くなっていただろう。

 

問2

次のカッコの中に入る言葉を考えましょう。

①いくら彼が意地悪だと言っても、よもやそんなことは言う( )。

②どうしてポチの体調が悪いと分かったのです( )。

③おそらくそのお店に母親はいない( )。

④彼女の心はまるで海の( )広い。

⑤どうぞその席にお座り( )。

⑥あそこにいるのは、きっと君のお兄さんだ( )。

 

 

解説編

 

問1

問1の解答・解説は以下のようになります。

 

 ② 問1の解答・解説

 

 (髙橋作成、転載は記事名を明記の上で許可)

 

⑤のように、ものごとの音を表す擬音語(ぎおんご)は状態を表す副詞です。

②や④のような呼応の副詞も見分けられるようにしましょう。

 

解答

①:ア ②:ウ ③:イ ④:ウ ⑤:ア ⑥:ア ⑦:イ

 

問2

問2は呼応の副詞に関する問題です。分からなかった問題は2.2の例題を見てしっかりと復習しましょう。

 

①:「まい」

2.2では⑦の打ち消し推量のパターンになります。

②:「か」

「どうして~か」で、疑問を表すパターンです。

③:「だろう」

推量を表すパターンです。

④:「ように」

たとえを表す「まるで~ようだ」のパターンです。ここでは活用して「ように」になります。

⑤:「ください」

希望を表す「どうぞ~ください」です。敬語の文章で使われています。

⑥:「ろう」

これも推量を表す「きっと~ろう」のパターンです。

 

おわりに

 この記事では副詞について、演習問題もまじえながらその種類を説明してきました。まずは副詞の種類を見分けられるようにするところから始めましょう。また、呼応の副詞については組み合わせを覚えることが重要です。声に出しながら覚えるとより効果的でしょう。

副詞を使うと、より表現豊かな文章を書くことができます。日ごろから、文章を読む際、また自分で書く際にも副詞について意識するといいかもしれません。

 

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参考

四谷大塚『四科のまとめ』

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初めまして。髙橋利弥と言います。 武蔵中・高校から一年浪人を経て今年東京大学文科三類に入学しました。中高時代はサッカー部に所属し、高校では主将を務めていました。現在はダイビングのサークルに入りつつ、サッカー部のスタッフとして主にプレー分析などを担当しています。趣味は音楽を聴くことで、[ALEXANDROS]などの日本のバンドのほか、QUEENも好きです。ボヘミアン・ラプソディーは浪人していたにも関わらず公開直後に観に行ってしまいました。また、ライブに行くのも大好きです。高校時代は部活で忙しくてあまり行けず浪人の時も我慢していましたが、大学に入ったからには行きまくりたいと思います。今ハマっていることはハリウッド版のGODZILLAシリーズです。オリジナルのゴジラは見たことがないのですが、興味がわいてきて見てみたいと思っています。最後に、自分は昔から文章を書くことが好きでこうやってライターとして仕事ができることがとても嬉しいです。まだまだヘタクソですが、これから経験を積んで成長していきたいです。 よろしくお願いします。