【新・4年生】国語の学習目標!新学年ごとに徹底検証

通常、中学受験においては2月、つまり受験日程が終わったときから新学年の学習カリキュラムがスタートします。学年が上がると、学習する内容も増え、毎日の学習主家ジュールがタイトになってきます。

では、新学年になると、どのような点が大きく変わるのでしょうか。これから1年間、何を目標にして、どのように学習を進めていけばよいのでしょうか。各教科設定されているカリキュラムがありますが、特に国語の場合、漢字・ことばなどの語彙力養成や長文読解と言ったように、学年に応じてやるべきことが大きく変わるわけではありません。ただし、前の学年で学習したことが次の学年でどう活かされるか、それが如実に表れるのが国語と言う教科であることはたしかです。

今回は、学年が上がるこれからの2月に向けて、国語と言う教科を学習するにあたってどのようなことを目標に定め、学習を進めていけばよいのかについて解説します。特に新5年生・6年生は受験を一層意識する時期ですから、それぞれ学習目標をどう立てていけばいいのか、参考にしていただきたいと思います。

【新・4年生】少し長い文章を読んで概要がつかめるようになることが重要

近年の中学入試の国語の特徴を挙げるならば、やはり「長文化」が進んでいると言えることが挙げられます。この長文化とは、問題文となる本文が長文化することに加えて、設問自体が長文化していることも合わせて考えなければなりません。

おおむね、中学入試で出題される国語の本文は7,000字程度が平均的であり、学校によっては10,000字を超えることも少なくありません。また、国語の特徴として、本文だけでなく設問の読解も必要になるので、やはりおおむね10,000字は超えることを覚悟しておいた方が良いでしょう。

新4年生の場合、塾で読む文章自体は1,000字~3,000字であることが多いです。最初は短めの文章を読むことからスタートしますが、新4年生=小学校3年生にとって、普段読んでいる本とは異なる難しいことばを使った「大人の視点」から書かれた文章を読むのは、1,000字でもなかなか大変です。そのため、その文章量に圧倒されてしまい、文章だけを読むのにいっぱいいっぱいになってしまい、設問を解くところまでたどり着かないことも少なくないのが現状です。問題を解く以前に本文を読むだけでタイムアップしてしまうこともあるのです。

そこで、新4年生にとって大切な国語の受験勉強の第一歩は、まずは「本文をしっかり読み切れる」ことに限ると言っても良いでしょう。新5年生になれば、さらに長い文章にチャレンジすることになるでしょう。ですから、新4年生の間に1,000字程度の文章は自由自在に読解できて、できれば2,000字~3,000字程度、文庫本に換算すると4ページから6ページ程度の文章を読み、書いてあることの概要を理解し、ようやくできるようにしておくことを目標にすることをお勧めします。

受験生をたくさん指導してきた経験からすると、じっくりとした読書体験は小学校3年生までの時間が勝負と言えると思います。それ以後は、塾のテキストを中心に長い文章の一部を切り取った部分的な読書になってしまうことが多いので、小学校3年生までの読書量がものを言うと言っても良いでしょう。これはやはり、文章を読む際には「慣れ」というものが重要であり、単に読み飛ばすのではなく、そこに書かれている内容や重要な点、場面の転換点などと言ったことが読み取れるかどうかは読書習慣に掛かっていると言えることはたしかです。

どうしても読書経験が少ない場合は、今後塾のテキストなどを使ってさまざまな文章に触れていくことで文章の経験値を上げていくことになるでしょうが、基本的に新4年生、つまり小学校3年生までは、さまざまな本を読んで、どのような本文でもすらすら読めるようにしておくよう、配慮することがとても大切です。

正直言って、本格的に中学受験の勉強がはじまった場合、ほかの教科の勉強も含めてよほど時間的に余裕がない限り読書の時間を別に取ることは難しくなるでしょう。ですから、新4年生になり、中学受験勉強が本格化するまでに読書習慣を身につけ、それも単に読み飛ばすのではなく文章の内容や重要部分をしっかり把握し、言語化できるような読書習慣を身につけておくことが大切だということをいま一度認識していただきたいところです。

近年の入試問題で出題される国語の文章では、テーマが非常に多岐にわたります。たとえば、将棋の藤井王位のようにAIを相手に将棋の修業をしている人もいるくらいですから、そういった内容の文章が出題されても決して不思議ではありません。ニュースなどで報道されることも多いからです。また、入試問題でよく出題されるのが文化論や言語論と言った抽象的な文章です。難しいことば、知らないことばが使われていることも多く、新4年生にとってみるといきなりそのような文章を読むのは非常に骨が折れます。

しかし、それは入試の本番で読めればよいわけですから、新4年生の段階でそういった難解な文章を読めなければいけないというわけではありません。まずこの段階でしっかり読み取りできるようにしたいのは、自分たちと同じような年代の少年少女が主人公である物語文や、身近な植物や動物に関する説明文などを読み、その内容を簡単にまとめられるようにすることだと言えるでしょう。そういった文章の概要がつかめるようになるのが新4年生の一番の目標となります。

【新・4年生】文章を精読し、客観的に内容を把握できるようになることがポイント

新小学校4年生の受験カリキュラムは、小学校3年生の2月から始まります。塾に入って国語の授業を受けると、お子さんが口々に言うのが小学校の国語の授業との違いに戸惑う、ということです。小学校の国語では、ひとつの文章を時間をかけて読み、自分がどう感じたか、その内容を「主観的に」どうとらえるかを問うような授業が主流です。

中学受験の国語のキーワードは「客観的」

一方で、塾の授業や中学入試の国語の問題では、客観的な読み方が要求されます。小学校のような、文章の内容を主観的にとらえるような授業は行われません。「その文章には何と書いてあったか」「筆者は結局何が言いたいのか」ということがすべてです。つまり、中学受験の国語では、主観を排して文章を客観的に読み、内容を把握し、書かれていることを正確に理解して設問に答えることが求められるという点が小学校の国語の授業とは全く異なるのです。

主観的な読みをしてしまうと、出題された文章の内容を正確にとらえることができません。客観的にとらえられないと、設問に答えることもできません。生徒さんは、どうしても自分の印象に残ったところや面白いと思ったところを重要な部分だと思ってしまい、内容を自分流に解釈してしまったりします。しかし、中学受験で求められている読解は、その文章が面白かったか、詰まらなかったかという主観的な要素は求められていないのです。

もし主観的な読みをしてしまうと、自分がどう思ったか、という観点で解答を選んだり書いたりしてしまいますが、求められているのはあくまでその文章で筆者が何と書いているか、筆者がどう思っているかということです。主観で回答しては、模試はおろか入試でも得点することは難しくなるでしょう。

精読の大切さ

では、中学受験で求められる客観的な読みを実現するためにはどうすればよいのでしょうか、文章の内容を客観的に、正確に理解するためには、やはり精読を行うことが欠かせません。もちろん、一読して内容を把握できるお子さんもいらっしゃいますが、新4年生の段階ではそう多くはありません。やはり子どもらしい、「自分がどう思ったか」ということに引きずられてしまいます、

ですから、一文ごとに、その分の構造や文が著している内容をていねいに確認していくという精読の作業が非常に重要になるのです。小学校ではひとつの文章を時間をかけて読みますが、それは受験で言う精読とは異なります。あくまで中学受験で求められる精読は客観的な読みですから、ご家庭でぜひ保護者の方が一緒に文章を細かく読み、内容をお子さんが把握できているかどうか確認するという精読を徹底して行いましょう。もし保護者の方に時間が内容であれば、個別指導や家庭教師と一緒に精読する機会を設けることも考えても良いかもしれません。

たとえば、親子である物語文を読んだとしましょう。そこでは、主人公をはじめ登場人物が喜怒哀楽を表しています。登場人物が泣いている場面、笑っている場面、そういったところが出てきたら、ぜひその理由をお子さんに聞いてみてください。答えは必ず本文中にあります。最初のうちは、理由が書いているところを見つけることが難しく、お子さんが想像に任せて自己流で答えることもあるかもしれません。ですが、それでは主観的な読みの域を超えないので、客観的に見て、筆者が文章中で何と書いているか、関連付けられる部分を一緒に探してみてください。「あ、ここか!」とわかった瞬間に、お子さんの読解力は飛躍的に発展します。

国語の学習の基本は、何よりも文章を正確に読むことです。新4年生ならば、まだ時間が十分にあるので、文章を精読する方法を親子で実践し、文章の内容を客観的にとらえることができるように実力をつけていくことが何より大切です。

【新・4年生】問題の解答ルールを身につける

小学校3年生からプレ・中学受験のクラスに通うお子さんも少なくないでしょう。しかし、多くの保護者の方が4年生のカリキュラムに入って、「いままでやってきたことは何だったのかしら」とおっしゃいます。つまり、4年生からの中学受験カリキュラムで実践していく解答のルールはそれまでとは明らかに違うのです。

いわゆる読解問題にまだ慣れていないお子さんの場合、本文と設問を分けて考えてしまうことが少なくありません。本来、本文の内容を理解したうえで設問一つひとつに答えていくことが求められるのですが、別物と考えてしまうのです。そうすると怒るのが、設問だけを見て、本文の内容に関連付けずに自分が考えたことや知識(一般常識)で答えてしまうということが頻発します。

読解問題と言うのは、正解部分を本文の中から探し出し、それをもとに設問の形式に合わせて答えていくのだということが分かっていなければ、いつまでも政党に届くことはありません。解答は本文中にあるもの、それをもとに設問に答えていくものだという意識を植え付けることが必要です。それを意識したうえで、読みとれたことを正確にアウトプットすることが求められるのです。

国語には独特のルールがある

これは、新・4年生に限ることではありませんが、中学入試の国語の問題では、解答の方法に独特なルールがあることも知っておきましょう。特に「文末処理」は重要ですが、小学校ではあまり習うこともなく、塾でもできて当たり前、ということが前提になっているのであマりていねいに教えてもらえません。中でも新・4年生で受験勉強を始めたばかりのときは、特に間違えやすいところです。

たとえば、記述問題を解く際には、文体を常体(だ・である)と敬体(です・ます)のどちらかで答えますが、入試ではまず常体で答えます。また、「~の理由を答えなさい」と言う問いに対しては「~から。」と答えますし、「どういうことですか」という問いに関しては「~こと」と言ったように対応して答えることがまとめられます。設問に合わせて文末をまとめることを意識することは非常に大切です。

字数制限がある書き抜き問題の場合にもルールが存在します。模試などで「15字以内で書き抜きなさい」という問いの場合、あなたなら何字で答えますか?もし8字、9字程度、つまり制限字数の半分程度で答えていては、大幅な減点を食らうでしょう。しかし、新・4年生の解答用紙を見る限り、解答欄のマス目が多く余っていることは少なくありません。

字数制限は5文字単位で指定されていることが多いので、余らせても構わないのは4文字以下、と言うのがひとつのお作法です。もし15字、20字と言った制限字数がある記述問題で5文字以上余っているようなら、書き抜くべきところを間違えているか、書き抜くべき語句が間違っている可能性が非常に高いですが、慣れていないとお子さんはそれに気づくことができません。

特に書き抜き問題ではミスが多い

新・4年生の場合、字数の多い記述問題はそれほど多く出題されませんし、塾の授業でもそれほど触れる機会はないでしょう。その代わりに頻出問題として出てくるのが「書き抜き問題」です。書き抜き問題の場合、設問に対応して、求められている条件に即して正しく書き抜くことが求められます。

しかし、実際のところ新・4年生の答案を見てみると、句点や読点を省いていたり、逆に勝手につけてしまっていたり、あるいは一文字余計に書いていたリ足りなかったりというミスをしていることが非常によくあります。これらは初歩的なミスとも言えますが、部分点ももらえないのが書き抜き問題なので、1問まるまる落としてしまうことになりかねません。

また、一部分を間違える以外にも、「一文を書き抜きなさい」という問題を苦手とする生徒さんも少なくありません。一文と言うと、一見設問と関係ないように見える内容が書いてあっても一文は一文、必ず一字一句間違えることなく書き抜かなければなりません。もちろん一部分を端折ることはできませんし、句点や読点も間違えてはいけないのです。

しかし、書き抜き問題の場合、生徒さんがよくやってしまうのが、どこが解答にあたる部分なのか、どの文から解答部分がはじまっているのかがわからず、一文の途中から書き抜こうとしてしまうことが少なくないのです。文の最初、最後は誰でも本来わかるものですよね。しかし、いざ問題を解こうとすると陥ってしまうのが、焦りのあまり設問をよく読まずに解答部分に飛びついてしまう、という行動です。

また、記述問題も新・4年生ではまだあまり対峙することはないでしょうが、特に物語文の場合、話しことばで書かれている内容を説明しながら書き直すことが求められることも少なくありません。たとえば、話しことばでは「なので」「だけど」「やってない」など、普段使うようなことばで書かれている文章であっても、記述問題で「どういうことか説明しなさい」とされている場合、文章中のことばをそのまま抜き出しただけでは解答にならないことも多いのです。その場合は、いわゆる「書きことば」をつかって説明する必要があるのです。

ここで問題なのは、そういったお作法は意外と塾では教えてもらえない、と言うことです。それが当たり前、前提とされているからです。受験勉強をしていくならば、入試問題でルールとされている解答方法は早めに理解し、覚えておく必要があります。もし内容は合っているのに得点につながらない場合は、速めに塾の先生に何が間違っているのか聞き、修正することが大切です。

3年生の2月から新受験カリキュラムがはじまり、春休みにはいったん復習のタイミングに入ります。2月、3月に学んだ内容を振り返るには良い機会です。このタイミングでぜひ、塾で習ったこと、テキストの内容やテストの答案を見て、何が足りなかったのか、どこができていてどこができていないのかということを親子でしっかり確認することが大切です。解答ルールは一度理解してしまえばそれほど難しいものではありませんので、ぜひ一度確認することをおすすめします。

【新・4年生】ことばの知識を増やし、漢字は次学年の分も先取りを

国語の基本は、読むこと・書くことですが、それが自由自在にできるようになるためには何より高い語彙力が必要です。塾でも漢字やことばに関する問題集を毎回の授業の宿題として出され、小テストを受けている方がほとんどだと思いますが、どうしてもそういった語彙力の問題についてはおろそかにしてしまいがちです。

漢字やことばの知識としては、四字熟語や慣用句、ことわざ、故事成語などさまざまなものがあります。これをただ頭から覚えようとしてもそう覚えられるものではないですし、第一数が多すぎます。だからこそ、新・4年生のうちから積極的にコツコツ理解し、覚えていくことが必要なのです。特に、意味を理解し、成り立ちのエピソードを調べながら覚えていくと理解も早いでしょう。

漢字やことばの知識は、直前期にまとめてやればなんとかなる、と考える方も多いのですが、それは間違いです。さまざまな文章を読む中で出てくる一つひとつのことばの意味が分からなければ、文章全体の意味を理解することもできません。つまり、ことばの知識一つひとつが文章の内容把握のカギとなることを忘れてはいけないのです。

また、物語文に特有なことでもありますが、心情語のバリエーションを増やすことも大切です。物語文では、さまざまな心情を表すことばが出てきますが、言い換えも非常に多いので、どのことばとどのことばが同じ意味なのか、それとも反対の意味なのかを理解できていないと文章をしっかり読み解くことができませんし、設問に答えることも難しくなってしまいます。本文や選択肢に出てきた心情語について、知らないものがあればその都度調べて、どういうことを指すことばなのか理解を深めておきましょう。

入試で必要となる語彙力をしっかり身につけるためには、できるだけ入試に出てくる感じを早め早めに覚えていくこと、書けるようにしておくことも必要です。国語だけでなく、社会などでも漢字指定の問題が多く出題される今、ひらがなで書いては点数をとれないという状況になってきています。だからこそ、漢字については学年先取りで勉強することをお勧めします。

小学校でももちろん漢字のテストはあるでしょうから、それらもおろそかにしないことが大切です。小学校では、1年生で80文字、2年生で160字、3年生で200字、4年生で202字、5年生で193字、6年生で191字、合計6年間で1,026字の漢字を習います。1学年にならしてみるとそれほど多いとは思わないのではないでしょうか?

でも、6年分を受験直前に覚えようとすると1,000字越え、とても一度に覚えられる量ではありません。新・4年生の間にすべての漢字を完璧にしておくことまでは要求されませんが、漢字の学習は自宅学習でコツコツできることです。せめて、5年生で習う範囲の漢字については、4年生の間に先取りして覚えておく方が、その後の学習がスムーズにいくでしょう。

まとめ

今回は、各学年の国語の学習目標について、新・4年生についてお伝えしてきました。新・4年生は、中学受験のカリキュラムがはじまる時期です。だからこそ、何から手を付け、その学年が終わるまでにどこまでのことができているか、と言う目標を立てて着実にコツコツと学習を進めることが大切です。新・4年生の間に押さえておきたい学習目標をまとめると以下の通りです。

新・4年生の学習目標

  • 2.000~3,000文字程度の文章を最後まで読み切り、内容を大まかに把握できるようになる
  • 文章の精読を徹底し、書かれている内容を客観的にとらえること
  • 読み取ったことを正確にアウトプットできるようにすること
  • 問題の解答ルールを覚えること
  • 四字熟語、慣用句、ことわざ、故事成語、心情語など、ことばの知識を増やすこと
  • おおむね5年生までに習う漢字については先取りで一通り書けるようになること

これらのことは、新・4年生の早いうちに手を付けるからこそできるようになることだと言っても過言ではありません。国語は普段から使っていることばだから、後回しにして直前期にやっても何とかなるだろう・・・これは受験生も、そして保護者のことも思ってしまいがちなことです。

しかし、国語は範囲があってないようなもので、さまざまな文種を正確に読み、設問に一つひとつ正確に答えていくためには早め早めの対策が必要です。時間が足りなくならないように、ぜひ早めにできることには手を付け、特に文章の精読については時間があるうちにぜひ細かくおこなっておくことをおすすめします。

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一橋大学卒。 中学受験では、女子御三家の一角フェリス女学院に合格した実績を持ち、一橋セイシン会にて長く教育業界に携わる。 得意科目の国語・社会はもちろん、自身の経験を活かした受験生を持つ保護者の心構えについても人気記事を連発。 現在は、高度な分析を必要とする学校別の対策記事を鋭意執筆中。