【中学受験頻出】ことわざ・慣用句まとめ・意味解説〜動物にまつわることわざ・慣用句〜

中学受験の国語では、小説・論説文の他に四字熟語や慣用句、ことわざの問題がよく出題されます。今回は頻出のことわざ・慣用句、特に動物にまつわることわざ・慣用句を紹介していきたいと思います。 

犬と猿…仲の悪いこと。
類義語水と油…水と油が互いに溶け合わないように、性質が合わず、しっくり調和しないこと。/対義語魚と水…密接な関係、親しい間柄のたとえ。
犬の遠吠え…臆病者が陰でいばるさま。
飼い犬に手を噛まれる…恩をかけたものに裏切られること。
犬も歩けば棒に当たる…積極的に行動しようとすると、わけもなく犬が棒で打たれるように、損な目にあうことが多いということ。才能や運がなくても何かをやっているうちには。思いも寄らぬ幸運に出会うこともあるの意。

猫の手も借りたい…非常に忙しく、人手不足な様子。
猫をかぶる…本性を隠しておとなしそうに見せる。
猫に小判…高価なものを与えても何の効果も反応もないもののたとえ。
類義語豚に真珠…貴重なものも、価値のわからない者には無意味であることのたとえ。

虫がいい…身勝手で利己的な態度を取ること。
虫が知らせる…予感がする
虫の息…弱り果てて死にそうな息づかい。
虫も殺さない…心のやさしいさま。
蓼食う虫も好き好き…辛いタデを好んで食べる虫があるように、人の好みはさまざまで、一概には言えないというたとえ。
蚊が鳴くよう…力弱く、細い声。
蝶よ花よ…女の子を大事に育てるさま。
虻蜂取らず…あれもこれもと、両方をねらってどちらもだめになること。
類義語二兎を追う者は一兎をも得ず…同時に違った二つの事をしようとすれば、結局どちらも成功しないというたとえ。/対義語一石二鳥…一つの事をして同時に二つの利益・効果をあげること。一挙両得。
泣きっ面に蜂…困っている上に更に困ったことが加わることのたとえ。

立つ鳥跡を濁さず…立ち去る者は自分のいた跡を見苦しくないようによく始末しておかねばならないというたとえ。また、引き際のいさぎよくきれいであるさまのたとえにもいう。
雀の涙…ほんのわずかであること。
着たきり雀…いま着ているだけで着替えのないこと。
鵜の目鷹の目…ものを探す鋭い目つき。
能ある鷹は爪を隠す…優れた能力の持ち主は、みだりにそれをひけらかすようなことはしないと言うたとえ。
烏の行水…入浴時間の短いこと。
鳩が豆鉄砲を食ったよう…突然のことに驚いて目を見張ったさま。
鶴の一声…皆が直ちに従うような有力者の一言。

逃がした魚は大きい…一度手に入れかけて逃がしてしまったものは、大損したように惜しまれる。また、逃がした魚を大きいと言っても誰も分からないから、失敗談を大袈裟に話す人をからかう時に言う。
うなぎのぼり…とまらず昇っていくこと。

狐につつまれる…わけの分からない様子。
狐の嫁入り…日照り雨。

狸寝入り…眠ったふりをすること。
取らぬ狸の皮算用…まだ捕まえてもいない狸の皮を売ることを考えること。手に入るかどうかわからないものを当てにして計画を立てることのたとえ。

馬の耳に念仏…忠告や意見をいくら言って聞かせても、聞き流すだけで、まるで効き目のないたとえ。
同義の四字熟語馬耳東風…他人の意見や批評に注意を払わず、聞き流すことのたとえ。もとは春風が馬の耳に吹く意。人が心地よいと感じる春風が吹いても、馬は何も感じないように見えることからいう。
馬の骨…素性のはっきりしない者をあざけっていう語。
馬が合う…気がよく合う。意気投合する。

蛙の子は蛙…子は親のたどった道を歩むものだ、また、凡人の子は凡人にしかなれないものだ、の意。
井の中の蛙…「井の中の蛙大海を知らず」の略。狭くて閉じた世界観の中にあり、広い世界を知らないさま。また、そのような状態にある人。

その他

しらみつぶし…端から細かく調べる。
蛇の生殺し…半死半生の目にあわせること。徐々に苦しめること。
河童の川流れ…その道の名人といわれる人でも、時には失敗する。
類義語猿も木から落ちる…木登りがじょうずな猿でも時には誤って落ちる。その道にすぐれた者でも、時には失敗することがあるということのたとえ。/弘法にも筆の誤り…弘法大師のような書の名人でも、書き損じることがある。その道に長じた人でも時には失敗をすることがあるというたとえ。

練習問題

次の( )に当てはまる動物の名前を答えなさい。 

問1、( )の手も借りたい忙しさだ。
問2、何が起こったのか分からず、( )につつまれた気分だ。
問3、もうお風呂から出たなんて君のお風呂は( )の行水みたいだね。
問4、息子にいくら言っても( )の耳に念仏で意味がない。
問5、佐藤君は片付けをしたくないからあそこで( )寝入りをしているよ。

解答

問1、猫
問2、狐
問3、烏
問4、馬
問5、狸

おすすめ記事

参考