中学受験を本格的に始める4年生の親御さん必見!4年生で「やってよかったこと」と「反省点」を教えます

わが家では、小学校6年生の1月、中学入試ぎりぎりまで習い事(スポーツチーム)と中学受験勉強の両立をしていくためにいろいろ悪戦苦闘してきました。

今回は、中学受験を本格的に始めた小学校4年生のころにフォーカスして、そのころの学習とやってよかったこと、反省していることなどについて振り返ってみたいと思います。

まだまだ習い事優先だった4年生のころ

他の記事でも書きましたが、小学校4年生の頃は、まだまだ息子も普通の小学校生活を送っていました。塾がない日は夕方まで遊び、スポーツチームの練習がある日は練習に行く毎日。このころは、自主トレも普通に入れていたので、土日はプロの選手が教えてくれるような練習に行くこともありました。

唯一木曜日だけは何もなかったので、この日に塾の宿題やわからないところに集中的に取り組むように勉強をする、そのような生活を送っていました。

思えば、このころはまだ、「受験するんだなあ」という意識付けができてきたかな、という程度の時期だったように思います。どちらかというと、親子ともども受験勉強よりもスポーツチームの試合で勝つことや、チームのレギュラーメンバーに入ることを最優先に考えていた時期でした。

中学受験まではまだまだあと3年もある、「とりあえず」受験勉強はやっていこう、そんな意識が親子ともども、どこかにあったと思います。

やってよかったこと

ふせんでわかりやすさと達成感を

そのような、「とりあえず」といった受験勉強に対する意識ではありましたが、決して不真面目にやっていたわけではなく、一つ一つやらなければならないことはきっちりこなしてはいました。このころはいわゆる「捨て問」もまだほとんどありませんでしたから、まんべんなく解いて処理をしていきました。

ただ、息子は小学校4年生の男子でした。精神年齢は同年代の女子に比べるとやはり幼かったと思います。また、サピックスの授業は進度が速いですし、わからない問題や、やるべき範囲が見えていないとやる気がなくなるようでした。やるべき範囲も、多すぎるとかえってやる気がなくなるように思えたので、1日にやるべき範囲を親の方で決めて宿題に取り組ませるようにしていました。

親である私自身が仕事で息子より帰る時間が遅くなることが多かったので、その間にやらせたい範囲の箇所に付箋をつけて、「これは7月13日」「これは7月14日」といったように付箋で色分けをして見える化をし、息子にも今日何をやったらよいのかわかりやすいように色分けしておきました。

その日、やることが終わったら、該当日の付箋をはずしていく、そうやってどんどん付箋が減っていくのも「やり切った感」が出てよかったようです。4年生のころまでは、そういった視覚的な工夫、わかりやすい工夫も有効だったのではないかと思います。

計算問題と漢字演習の習慣づけ

また、個人的には、計算問題や、漢字演習はこのころから習慣化していかないと、あとになって、5年生や6年生になって「今日はやることがたくさんあるから、計算や漢字はやらなくていいや」という意識が働いてしまうことが多いのではないかと思います。

ですが、計算力と漢字力、語彙力は受験勉強の基礎中の基礎です。これをおろそかにするとあとからリカバーすることは難しいのではないのかと思っていたので、これだけは毎日コツコツやるようにしていました。

具体的には、わが家では学校に行く前の20分間を計算問題、漢字演習の時間にあてていました。長時間そればかりやる必要はなく、コツコツと短時間でよいので早くから習慣づけて毎日やることが大切な学習だと思います。

反省点

わからない問題を放置

わからない問題については、夜にその日にやったテキストを確認して、親が教えられる問題とそうでない問題に分けて(親が全部教えられれば良かったのですが、なかなかそうもいきませんでした)、教えられる問題は翌日に回し、そうでない問題は塾の質問教室で質問するようにしていました。

ですが、実際、このころはそれほど切羽詰まってはおらず、質問教室は授業後だったため質問しに行っても並んで待ち時間が長く、帰りが遅くなるのを嫌がってか、ほとんど息子は先生に質問しに行っていなかったようです。これが後々の学習の「穴」につながってしまっていくわけです。

まとめ

小学校4年生というと、中学受験の勉強が本格的に始まるとはいえ、まだまだあと3年ある、と意識的に余裕がありますよね。わが家でもそれなりにきちんとやっていたと思いますが、まだ切羽詰まっていないからか、わからない問題を先生に質問しに行かないなど、ここできちんと理解できていれば今になってこんなに苦労しなかったのにという場面が後になって出てきました。

中学受験においては、「はじめが肝心」。これは誰もが頭ではわかっていることだと思いますが、実践できているご家庭はそう多くないと思います。親の心構え、実際に勉強をする子ども自身も「まだ3年ある」と思ってどこかで手を抜いてしまう、それがのちのち差がついてくる一つの原因なのだと思います。

小学校4年生で学習する内容はそれほど難しくない、と思われがちですが、次に学習するときには内容がかなり掘り下げられ、そこで理解するのが難しくなってしまうという事態に落ちいりがちです。らせん状の学習と言われますが、それはもう一度学習するから心配しなくていい、ではなく、一度に理解できるものではないので何回も繰り返してやる、しかも基礎→応用→発展と進んでいく、ということを忘れてはいけないと思います。

カリキュラムをにらみながら、まず必ずやらなければならない計算練習や漢字演習は絶対に手を抜かずに毎日コツコツやること、これだけは本当に大切なことだと思います。時間がかかりますし、文章題はじめ問題を解くにあたっても、計算や漢字、語彙といった道具を使いこなせなければまず解けないからです。ぜひ、受験勉強を始めたときから、これだけは手を抜かずにやっておいてほしいと思います。

おわりに

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一橋大学卒。 中学受験では、女子御三家の一角フェリス女学院に合格した実績を持ち、早稲田アカデミーにて長く教育業界に携わる。 得意科目の国語・社会はもちろん、自身の経験を活かした受験生を持つ保護者の心構えについても人気記事を連発。 現在は、高度な分析を必要とする学校別の対策記事を鋭意執筆中。