勉強しないのは親のせい?子どものやる気を削いでしまうNG言動集【中学受験】

中学受験は、小学校のお受験や高校受験・大学受験と比べ、親と子の関わり方でその経過や結果が左右されやすいものです。

小学校のお受験のときはまだお子さんも小さく、ほとんど何もよくわかっていないままに受験しています。逆に高校受験や大学受験になれば、ある程度将来の見通しや自分の現状を受験生本人が理解できるようになってきています。

小学校高学年となるとちょうど反抗期の時期も重なり、定期的に繰り返される親子でのバトルに疲れてしまっている親御さんも多いのではないでしょうか。

血の通った我が子とはいえ、自分自身ではないのですから、何を考えているのかを100%理解することはお互いに難しいと思います。

しかし、もしかすると可愛い我が子のやる気を削ってしまったのは、自分自身の言動かもしれません。

思い当たることがないかどうか、振り返ってみてください。

NG言動1 「勉強しなさい!!」と命令する

  • 親「早く勉強しなさい!」
  • 子「今やろうと思ってたのに!もうやる気なくした!」

そしてこのあと、口喧嘩になってお互いに時間とやる気を浪費するという、お決まりのパターンです。自分の子どもの頃を思い返してみても、こういう光景に覚えがある方も多いのではないでしょうか。

「勉強しなさい!」と言われて、何も言い返さずに素直に勉強するような子は、そもそも何も言われなくても勉強できる子です。

「やろうと思っていたのに」という言葉自体は、おそらく嘘ではありません。「勉強しよう、しなきゃいけない」という気持ちは持っているはずなのです。ただ、子どもにもその子自身のペースがあります。それを自分のタイミングでなく、親のタイミングで強要されることで、「やろうと思っていた気持ち」を信じてもらえずに、否定されたような感覚になります。

お母さん自身も、もし旦那さんから「どうして家の片づけが出来ていないんだ!今すぐ片づけなさい!」などと命令されたらどう感じますか?「今は晩御飯を作っていて手が空いていないのに…」とか、「今日は下の子が熱を出して大変でそれどころじゃなかったのに…」など、言いたいことがあっても、聞き入れてもらえずに一方的に命令されてしまったら、嫌な気分ではないでしょうか。理由があって今できていないのであればその理由を伝えて、結局すぐには片付けまで手が回らないですよね。

同じように、本人の言い分を何も聞かずにいきなり頭ごなしに叱りつけて命令するのは、子どもにとっては非常に理不尽に感じられてしまいます。命令されるということ自体、言われる側にとっては不快な気持ちになりますし、反発心が生まれてしまいます。その場はしぶしぶ勉強に向かったとしても、勉強することを強要されたことにより「勉強=いやなもの」という意識になりやすく、「やりたくない」という気持ちが芽生えてしまいます。

こうして、「勉強をしたくない子どもと、それを叱りつける親」の負のスパイラルに陥っていきます。叱れば叱るほどやる気がなくなっていく、ということに気づかず、追い打ちをかけてしまっていないでしょうか。

親子でなくとも、先生と生徒、上司と部下のような立場でも同じです。上から威圧的に強要されてしまっては、その人本来の良い所や持ち味が出せなくなり、どんどん萎縮してしまいます。『北風と太陽』のお話のように、無理に自分の思い通りにしようとすれば人は反発するものです。結果的に自分の望むように、うまく人を動かせるように自分自身の行動を工夫してみるのもひとつの手段です。

命令するのではなく問いかけてあげる

「勉強しなさい!」では余計にやらなくなってしまうのであれば、どのように声をかけていけばよいのでしょうか。

この言葉が反発心を起こすのは、「一方的に命令されて理不尽さを感じているから」です。「勉強に対してどうするつもりでいるのか」を子ども自身に聞いてあげるだけで、その理不尽さは緩和されます。

  • 親「今日は何時から勉強を始める予定なの?」
  • 子「ん~あと10分したら!」

勉強するのが嫌で後回しにしていたとしても、上のような聞き方であれば、自分でスタート時間を決められるので自分から勉強に向かいやすくなります。もし本人が言った時間を過ぎても勉強に向かわない場合にも、叱る前に「約束した時間を過ぎているけど、大丈夫?」と確認してあげてください。

今すぐできない理由があるなら、「どうしたの?何かやりたくない理由があるの?」と、本人の気持ちを聞いてあげることも大切です。言い方がきついと責め立てられているように感じますので、問い詰めるのではなく、あくまでも優しく問いかけてみてください。

多くの子は、「勉強しなきゃいけないのはわかっているけど、後回しにしたい。できるだけ遊びたい。」という気持ちがそのまま行動に表れ、なかなか切り替えられずにいます。

問いかけに答えることによって、あくまでも「自発的に行うつもりがある」ということを主張することになり、勉強することを強要されたようには感じなくなります。また、実際に自分で口にすることで、気持ちを切り替えて行動に移しやすくもなるものです。

NG言動2 別の子と比較して責める

  • 親「お隣のAくんは毎回宿題もきちっとやって今回の小テストも満点ですって!なんで同じようにできないの?」
  • 子「そりゃあ、同じ人間じゃないからだよ。じゃあお母さんもAくんのお母さんみたいにやせれば?」

例え同じ遺伝子を持つ双子の兄弟であっても、それぞれに個性があります。まったく同じ環境で同じように育てても、同じ結果になるわけではありません。兄弟との比較はもちろんのこと、他人との比較によってできないことを責めたところでどうなるのでしょう。

上記の例では、お母さんがグウの音も出ないほど言い返してきている子どもですが、実際にはうまく言い返すこともできずに物に八つ当たりしたり、傷つくだけの子もいるでしょう。極端に言い換えれば、「あんたなんかいらないから隣のAくんのような子が欲しかった」と言われているようなものです。一番に自分を認めてもらいたいはずの人に、認めてもらえないという悔しさと悲しさがおわかりになるでしょうか。

もし上記の例ようにお子さんが言い返したとしても、そのあと「よそはよそ、うちはうち。」などとでも言いようもんなら、お子さんは親の言うことを信じられなくなります。「自分のことは棚にあげ、人のことだけ不当に責めるのだ」と思うだけです。

比較するのであれば良いところも褒める

「隣の芝生は青く見える」ものですから、ついつい他のお子さんと比べてしまうことはあると思います。

その際、本当にお子さんはダメなところしかないのかどうか、よく考えてみてください。算数では負けていても、国語では勝っているのかもしれないですよね。勉強はできなくても、スポーツが得意かもしれないですよね。

まずはお子さんが「頑張っているところ」に対して、認めてあげましょう。認めてもらえると多少の嫌なことも、頑張ろうという気持ちが芽生えやすくなります。

  • 親「最近の国語の漢字テストは頑張って高得点を取れているね。ところでお隣のAくんは算数の小テストでまた満点取ったらしいよ。」
  • 子「そうだったのか、僕もAくんに負けないようにちょっと算数も勉強しようかな。」

お子さんがいつも何に時間を使っているのか、何を優先して行動しているのか、どんなことが得意なのか、などをまずよく観察しましょう。褒めるにも、まったく見当違いのことを褒めてしまうと、「自分のことをちゃんと見てくれていない」という逆効果にもなりかねません。

本人が良かった状態のときと比較してみる

他人との比較は、結局のところは「違う人間なんだから、違ってて当たり前でしょ」という結論になってしまうと、何も生み出しません。しかし、自分自身の中での比較であれば、「あのときはこうすればうまくいった」という成功体験を思い返すことで、またやればできるかもしれないというプラスの気持ちが生まれていきます。

  • 親「先月の実力テストのときは、算数もいつもより良い結果が出ていたよね。今回と何が違うのかな。」
  • 子「いつも計算ミスしちゃうから、先月の実力テストのときは、計算の見直しをしたんだ。今回はそういえば見直しをしていなかったかもしれない。」

本人の中での「良い状態」と「良くない状態」のときの比較は、自分自身の分析にも繋がるのでとても建設的です。今が「良くない状態」だと思うのであれば、「良い状態」にするためにどうすればいいのか、本人と相談してみるのもよいのではないでしょうか。

本人が自分の中から答えを見つけてくる場合もあれば、周りの人間が客観的に見ていた方がわかるような違いがあることもあります。環境が変わったり、成長に伴って性格が変わったりすることもあります。人は成長と共に変わっていくので、過去に一番良かった方法が今でも一番とは限りませんが、闇雲にやることを変えていくよりは、「良い状態」のときに取っていた行動をまず取ってみるように促してみるのがよいでしょう。

NG言動3 本人より先に諦める

  • 親「またこんなテスト結果なの?やる気がないんならもうやめたら?」
  • 子「こっちだって頑張ってるのに、そんなこと言うならもうやめるよ!」

売り言葉に買い言葉、頭に血が上るのはわかりますが、本人の気持ちを他人が決めつけても全くいいことはありません。

きちんとした信頼関係が成り立つほどのコミュニケーションができていないときに、上記のようなやり取りが生まれやすいです。普段の経過を見ることもできていないのに結果だけで判断している場合や、本人の適性や状態を考えずに過度な期待をかけてしまっている場合などに、結果が思わしくなければ勝手に裏切られたような気持ちになってしまっているのではないでしょうか。

本人としても、やりたくもないのに無理矢理やらされているような場合は、やめろと言われれば願ったり叶ったりかもしれません。しかし、何かしら本人にも目標があったり努力をしている場合に、上記のようなマイナスの言葉かけは本人のモチベーションを一気に下げ、本当にやる気を失っていきます。

そもそも、本人が「やりたくない」と言っているわけでもないのに「やる気がない」と判断した基準はなんでしょうか。成績が伸びないから?勉強している姿を見ていないから?

成績が伸びていないのであれば、やっている内容もしくは方法が本人に合っていない可能性もあります。その場合は本人のやる気の問題だけではなく、塾選びや使用しているテキストなど、学習環境の見直しも必要なのではないでしょうか。

家で勉強している姿を見ていないということあれば、塾や学校での様子も確認してみてはいかがでしょうか。「学校や塾は勉強する場所、家はくつろぐ場所」と、オンとオフを使い分けている子もいます。受験生であれば、家での時間も勉強に充ててほしいという考えもごもっともですが、そのように切り替えている場合もあるということです。

本人の気持ちを確かめた上で方向性を示してあげる

一番大事なことは、本人が「どうなりたいと思っているのか」ということです。やる気があるのかどうかは、「やる気はあるの?」と聞いたところで本心まではわかりません。何でもかんでも素直に答えてくれるとも限りません。

周りから支える方法としてできることは、「いくつかの選択肢と可能性を示してあげること」です。

  • 親「もしもう勉強したくないなら、中学受験は諦めて高校受験する?どちらにしてもいつかは受験するから、考えて選んでいいよ。塾の勉強についていけないなら、もうちょっと少人数で手厚く見てくれるところに塾を変えてみようか?隣駅に熱心な個人塾らしいって評判のところがあるよ。」
  • 子「勉強したくないわけじゃないし、志望校の〇△中はまだ諦めたくない。でも、今の塾は僕には早すぎて解説がよくわからないことがあるから、その塾の見学に行ってみたいな。」

本人の気持ちとこの先のことを、本人の意見も踏まえて一緒に考えていきましょう。もし本人がどうしようもなく諦めを感じているような場合には、逆に励ましてあげる必要もあるかもしれません。

いずれにしても、親子でしっかりとコミュニケーションを取る時間を作ってあげることが大切です。

NG言動4 物で釣る、またはペナルティを与える

  • 親「今度のテストで偏差値60取れたら好きな物なんでも買ってあげるね。でも偏差値50未満だったら、来月のお小遣いはなしね。」
  • 子「えーーー!!何それ!じゃあ勉強するしかないじゃん!!」

一見、うまくコントロールできているように見えますが、勉強する目的が完全に別の物にすり替わってしまっているパターンです。このパターンで気をつけなくてはいけないのは、「一度エサの味をしめてしまうと、次からもエサがないと勉強しない」または「ペナルティが課されていないなら勉強しなくても大丈夫」という意識が芽生えてしまう点です。

  • 子「その次のテストは偏差値60取ったら何くれるの?」
  • 親「今回のテストで偏差値60取って、もう好きな物買ってもらったんだから次はいいでしょ。」
  • 子「なーんだ、つまんない。じゃあいいや。次に買ってくれるのはいつのテスト?」

ご褒美のために頑張った子は、ご褒美のあるときにしか頑張ろうとしなくなる危険性があります。そもそも、何のために勉強するのかが曖昧で、ご褒美のために勉強するという姿勢になってしまっているのです。

また、ペナルティを回避したいがために頑張った子は、どんどん勉強嫌いになっていく傾向にあります。下手をすると、そのうち「勉強するくらいなら、お小遣いくらいなくてももういいや。」と、願っていない方向へ歪んで成長してしまうかもしれません。

ご褒美は突然もらえるほうがいい

  • 親「この間のテストで前より成績よくなってたし、いつも復習きちんと頑張っているから、今日はケーキ買ってきたよ!」
  • 子「わあー!!やったあ!!また次も頑張るね!!」

「ご褒美のために頑張った結果で手に入れたご褒美」よりも、「頑張っていたから突然もらえたご褒美」ほうが、嬉しさが倍増しますよね。結果だけでなく、「頑張ったこと」に対して認めてもらえると、「また次も頑張ろう」という意欲につながります。

また、ご褒美は毎回必ずあるよりも、「頑張っているとたまにもらえる」くらいの方がよいでしょう。

「ラットがレバーを押すと必ずエサが出る装置Aと、たまにしかエサが出ない装置Bがある、ラットは装置Bの方を押し続ける傾向がある。」という有名な実験から得られる心理は、ヒトにも大いに当てはまります。(間欠強化というものです。)

そもそも、「ご褒美のためではなく自分自身のため」に頑張っているはずなのですが、そのあたりはまだまだ子どもであるうちは理解できているかどうかが微妙なところです。幼少期の頃などはもっと単純に、何かを頑張るときは「お母さんが喜んでくれるから」というのを原動力にしていることが多いと思います。そこからの成長途中の延長線上に今のお子さんがいます。物をもらうことより、お母さんの笑顔を見られることのほうが嬉しいかもしれませんね。

恐怖心で行動を促しても自発心は育たない

逆に、ペナルティがあることによって勉強をしている場合、他人に強いられているうちは「積極的に自分で勉強していこう」という自発心は生まれません。自分自身を奮い立たせるために、自分で自分に何かのペナルティを課している場合に限り、有効的な手段であると言えます。

ペナルティを恐れて形式上は思い通りに動くようになったとしても、まさに「形だけの学習」になりがちで、思うような効果が得られないことが多いです。間違えた問題は赤ペンで解説を写しただけで済ませていたり、机に向かっている時間は長いのに成績が上がらないなど、「ただやっているだけ」になってしまっていないでしょうか。

ここでも、「問いかけによって自発心を促す」という方法がよいでしょう。

  • 親「今の状態はどう?自分の行きたい学校に合格できそう?」
  • 子「いや、無理だね。もっと頑張らないとダメだよね。」

自分自身を見つめ直すような声掛けをしていくだけでも、本人が自分を客観視できるようになっていきます。前向きに取り組む姿勢があったほうが、成績も上向きになりやすいです。

NG言動5 無関心のような反応

  • 子「今日塾でやった算数の小テスト、10問あったけど難しくて1問しか解けなかった。でも漢字テストは満点だったよ!」
  • 親「へえ~。あ、そういえば明日雨が降るかもしれないらしいから、傘持って行ってね。」

一見、ちゃんと親子のコミュニケーションが取れているように思うかもしれませんが、上記の例ではお子さんの話した内容に対しては、お母さんは生返事で何も答えていません。しかも、すぐさま別の話題を話し始めています。

実際には無関心とかいうことではなく、本当に明日の天気が心配だっただけなのかもしれません、しかしお子さんにとってみれば「自分の成績状況のことには興味なさそう」と感じてしまいます。「自分が頑張っても頑張らなくても、何も変わらないんだ」と思ってしまうと、頑張ろうという意欲は薄れていってしまうこともあるので、要注意です。ある程度お子さんの精神力が逞しく成長していれば、そのあたりを気にせずにその後もちゃんとやるべきことをやっていってくれるかもしれませんが、まだ幼いタイプのお子さんであれば特に気をつけてあげましょう。

お母さんもお仕事をされているなどで忙しく、普段なかなかお子さんの話を聞ける時間がない、というような場合にも注意が必要です。

お母さん自身も、もし旦那さんが「仕事で疲れているから」などと言って自分の話を聞いてくれなくなったら、「自分に興味がなくなったのかな」と不安になったり寂しく感じたりするのではないでしょうか。それでも仕事のときはそういった不安は押し隠して、仕事は仕事と切り替えられるタイプの人もいるかもしれません。お子さんも、そこまで精神力が強く育っていれば問題ないのかもしれませんが、小学生でそこまでの精神力を持っている子はごくわずかではないでしょうか。

短くてもよいのでちゃんと返事をしてあげる

お子さんが自分から自分の状況を話しているときは、お母さんに聞いてほしいから話しているのです。それに対して、「そっか、頑張ったね」や「おしかったね、また次がんばろうよ」などの一言があるかないかだけで、話したかったことを聞いてもらえたかどうかを判断します。ほんの少しの言葉でも、自分が頑張っていることを認めてもらえればモチベーションが持続します。

仕事で忙しいときなど、なかなか十分なコミュニケーションが取れないという方もいるかもしれません。いくら気持ちの上で応援していても、相手に伝わらなければ何とも思っていないのと同じことになってしまいます。そういう場合にも、付箋などを使って励ましの言葉や成績状況を気にしていることを伝えてあげるとよいでしょう。

NG言動6 親がでしゃばりすぎる

  • 親「テストの解き直しは?ほら一緒にやってあげるから!こんな問題、こうしてこうすればできるじゃない!簡単なの間違えたわね~。まったく、こんな感じで志望校の〇□校に合格できるのかしら…。」
  • 子「ちょっと、勝手に僕のテストの直しやらないでよ!それに、〇□校はお母さんの希望で、僕は〇△校に行きたいんだってば!」

問題を解いたり直したりするのは、本人がやらなければ力にならないのですが、ついつい手を出してしまうお母さんもいるようです。お子さんに代わって、お母さんのほうがどんどん成績が上がってしまいますね。

上記の例のようにお子さんが「自分でやる」という意思表示をしてくれればよいのですが、「お母さんがやってくれるからいいや」と受け身になってしまう子も少なくありません。そのような受け身の子たちは、徐々に自分から何かをしようという意欲がなくなり、他人任せで何かしてもらうことが当たり前になってしまいます。お母さんとしては「子どもが何もしないからやってあげている」と思っているのかもしれませんが、「親が手を出しすぎているから子どもが何もしようとしない」というのが事実です。

また、お子さんにご自身の希望や理想を託す場合、本人が納得していなければただの押し付けになってしまいます。親の想いをお子さんに押し付けて、お子さんは一方的に自分の希望を否定されてしまうのであれば、やる気を出そうにも出せるはずがありません。

逆に、お子さんが自分の希望を特に言わず、お母さんに任せようとしている場合にも、注意が必要です。すでに受け身タイプになってしまっている場合、「自分からやる気を出す」というよりも「言われたからやってあげている」という感覚があります。この感覚がある時点ですでにやる気は出せないものなのです。

自立を促すために、手を出しすぎない

どうしても可愛い我が子のために何かしてあげたくて、ついつい手を出しすぎてしまったり口をはさんでしまうお母さんは、愛情が行き過ぎて空回りしています。これは、過保護や過干渉と言われてしまうタイプです。

子どもに任せるより自分でやったほうが早くて確実なのは当然のことですが、それでは子どもは育ちません。仕事でも、うまく下を育てられる上司は、テクニックを伝授し、やれるようになったことは任せて、少しずつハードルを上げていきます。それも、何かあったときの責任は自分で負う覚悟はあってのことです。

放っておいたら行動しないお子さんを、見るに見かねて手を出してしまいたくなる気持ちはわかりますが、お子さんは行動の仕方がわからないだけかもしれません。そこは「こういう風にしたらいいよ」程度の助言をするだけに留め、実際に行動するのは本人となるように促していきましょう。失敗しても間違えても、そこから成長につながるように動いていく方法を学ばせてあげるべきです。

本人の気持ちをしっかり聞き出す

すでに受け身になりつつあるタイプのお子さんに対して、お母さんがこの先全ての選択肢を決めてあげるわけにもいきません。お母さんの希望と本人の希望が一致しただけであれば問題ないのですが、「どういうところを気に入ったのか」などを自分の口から言えるかどうか聞いてあげるとよいでしょう。

  • 親「お母さんは〇□中学に行ってくれると嬉しいんだけど、どう?」
  • 子「うん、そこでいいよ。そこを志望校にするよ。」
  • 親「本当?どんなとこが気に入った?」
  • 子「校舎がキレイだし、グラウンドも広いのがいいな。」

逆に、親子で希望が異なる場合には、お互いの妥協点をしっかり話し合いましょう。子どもの希望は、短絡的なことが理由であることが多く、まだ将来のことまで見据えて考えられているとは言えません。将来的なこと、金銭的なことなど、大人目線でなければわからないようなことも伝えてあげることは必要です。

まとめ

親子であっても、お互いに別々の人間です。どのように接していくのがよいのかは手探り状態の部分もあると思います。お互いの意見は遠慮なく言い合えつつ、相手を尊重できるような、そのような信頼関係が築けるとよいのではないでしょうか。

しかし、親と子は必ずしも対等な関係ではありません。親が子を育てる以上、育てていくうえでの責任は親にあります。全てを子の言う通りにしてしまうのも非常に危険です。個人差はありますが、大概にして子どもは大人よりも感情的で短絡的です。うまくコントロールするためにも、大人が一歩引いた状態で接してあげる必要があるでしょう。

この記事を読もう、と思った時点でお子さんに対しての愛情があることは間違いありません。相手に何とかして変わってもらおうとするよりも、自分の言動の工夫ひとつで思うような方向に変えられるのであればそのほうが簡単です。親子で前向きに進んでいけるように、普段の言動に少しだけ気をつけてみてはいかがでしょうか。

(ライター:桂川)

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