【都内女子御三家】豊島岡女子学園中学校の算数の特徴とは?最新の出題傾向や入試対策方法ついてもご紹介!

中学受験ー福久

豊島岡女子学園中学校は、東京都豊島区東池袋に所在する、中高一貫の私立女子中学校です。

完全中高一貫校ではなく、高等学校は中学校から入学した内部進学生と、高等学校から進学した外部進学生徒とで構成されています。

ただし、高校から入学する生徒募集は2021年度までで、2022年度からは完全中高一貫校となる予定です。

また、創立は1892年に遡り、東京府東京市牛込区下宮比町に設立された東京女子裁縫専門学校が前身となっています。

桜蔭中学校、女子学院中学校とともに、東京都の女子御三家のうちの1校として知られています。

今回は、そのような豊島岡女子学園中学校の、算数の出題傾向や入試対策方法についてご紹介します!

入試情報

問題構成

豊島岡女子学園中学校の算数は、試験時間50分に対して大問が6問、総設問数が15〜20問程度となっています。ここ数年でこの傾向に変化は見られません。

大問6問のうち、第1問が計算問題や応用小問で、第2問が応用小問のみで構成されているのに対し、残りの5問では応用問題が出題されています。

解答形式

問題用紙と解答用紙が別々に用意されており、ともにB5サイズです。基本的に解答欄には必要な単位などがあらかじめ印刷されています。

当校の算数では、基本的には答えのみを空欄に記入する形式となっています。

このような問題では、答えが合っていても考え方や式の記述が不十分であった場合、十分な得点を期待できない可能性が高いため、注意が必要です。

近年の出題内容

2020年度

2019年度

出題傾向

概要

  • 過去8年間の出題ランキング
    • 1位:図形:32%
    • 2位:割合と比:14%
    • 3位:速さ:11%
    • 4位:調べ・推理・条件の整理:10%
    • 5位:数の性質:9%

豊島岡女子学園中学校の算数は、試験時間40分に対して大問が6問、総設問数が15〜20問程度となっています。

基本的な計算問題から、思考力を必要とする手ごたえのある問題までバランスよく出題されています

全6問のうち、第1問では基本的な計算問題や一行問題を中心とした応用小問が出題されています。計算問題は四則計算や逆算など基本的な内容のものがほとんどで、応用小問は割合と比や図形、特殊算からの出題が頻出です。

第1問は全体の中で見ても難易度がもっとも平易で、必ず満点を目指したい内容と言えるでしょう。

第2問〜第6問では、応用問題が出題されています。頻出分野は図形、速さ、和と差、数の性質などで、それぞれまんべんなく出題されています。

応用問題といっても難易度はさまざまで、定型問題をベースにしたような問題から思考力を要するような融合問題まで、毎年いろいろな問題が出題されています

内容

出題分野・出題傾向についての詳細

第1問では、ここ数年で毎年必ず計算問題が出題されています。当校の計算問題は、分数・少数・整数を中心とした四則計算・逆算・計算の工夫などの基本的な問題がほとんどです。全体の中でも最も難易度が易しく設定されているため、必ず満点を目指したい内容となっています。

そのほかにも、第1問・第2問では各単元の一行問題が出題されています。なかでも割合と比や図形、特殊算、速さなどは頻出です。

第1・2問で出題される応用小問は、単元についての基礎的な理解を問うようなものが多く、様々な範囲からまんべんなく出題されています。

具体的には、食塩水の濃度・時計算・つるかめ算・割合と比・相当算・仕事算・約数と倍数・速さ・流水算・平面図形の折り返し・角度などが頻出です。

次に第3問以降の応用問題についてですが、頻出分野は図形、速さ、特殊算、数の性質などで、いずれもまんべんなく出題されています。

図形からは平面図形・立体図形問わずまんべんなく出題されています。平面図形からは図形の性質、角度、長さ、面積、平面図形の折り返しなどが、立体図形からは展開図、体積などが頻出です。なかでも求積の問題は毎年必ず出題されています。

そのほかにも場合の数や、割合と比から正比例と反比例、百分率、割合などが取り上げられています。

難易度について

まず第1・2問の計算問題と応用小問についてですが、計算問題は基本的な四則計算や逆算などがほとんどで、全体で見ても平易で、一番得点しやすい内容となっています。また応用小問は各単元の一行問題で、定型問題を中心とした標準的な内容となっています。

第3問以降では応用問題が出題されています。応用問題と一括りに言っても難易度は様々で、定型問題をもとにしたような問題から、複数の分野を組み合わせた融合問題のように思考力や発想力を必要とする難易度の高い問題まで、多岐にわたります。

全体として見ても、そこまで難易度が高いというわけではありません。しかし、試験時間に対し問題の分量が多いため、速く正確な問題処理能力が求められます

冒頭の第1・2問と比べて後半4問は難易度が高くなるため、第1・2問でどれだけ得点できるかが合格するためのカギとなります。

計算ミスや問題文の読み間違いといったケアレスミスは、思わぬ失点や時間のロスにつながりかねません。十分に注意しましょう。

対策方法

分野別対策法

図形対策

豊島岡女子学園中学校の算数入試は、図形からの出題頻度が高く、さまざまな単元からまんべんなく出題されています。

そのなかでも、平面図形からは図形の性質、角度、長さ、面積、平面図形の折り返しなどが、立体図形からは展開図、体積などが頻繁に出題されています。苦手分野は克服し、幅広く対策しておきましょう。

また図形問題では、しばしば割合や比の考え方と組み合わせて解くことを求められます。図形対策と合わせて割合と比の対策も進めましょう。

まずはそれぞれの問題の典型的な解き方や公式を身につけるため、標準的なレベルの問題集を一周して定型問題を一通り解きましょう。定型問題が一通り解けるようになったら過去問研究に移り、実際に出題されている問題の難易度や特徴を理解しましょう。

速さ対策

豊島岡女子学園中学校の算数では、速さの問題が頻出です。なかでも旅人算がよく出題されています。

対策方法ですが、まずは標準的なレベルの問題集を一周して速さに関する定型問題を解き、速さの基本公式や定型問題の解法を理解しましょう。定型問題を一通りマスターしたら過去問研究に移り、応用問題に慣れましょう

旅人算の応用問題は定型問題と比べて、図を描かないと状況が整理しづらい問題が多いです。普段問題を解くときから図を描く練習をするようにしましょう。

計算対策

ここ最近の入試では、毎年大問1で必ず計算問題が出題されています。内容は分数・少数・整数を中心とした四則計算や逆算など、いずれも難易度は易しめであるため、必ず満点を目指したい内容となっています。

計算問題の対策としては、一度に大量の問題を解くというより、コツコツ少量の問題をこなしていく方が効果的です。計算問題のみを集めた問題集やドリルなども各出版社から発売されているので、自分の好きなものを1冊購入し、毎日3〜5 問程度のペースで進めていくと良いでしょう。その際、ただがむしゃらに解くというより、入試本番と同じように慎重に解き、解き終えた後も検算をして計算ミスを減らす努力をしましょう。

問題集別対策法

【おすすめの問題集】

  • 『予習シリーズ』 (中学受験の四谷大塚)

四谷大塚や早稲田アカデミーなどを始めとした中学受験大手塾と同じカリキュラムで算数の学習ができるシリーズ。各学年用の教材が出版されており、レベルに合った教材を選ぶことができます。予習シリーズ6年下まで一通り理解すれば中学受験における典型問題は一通りおさえることができます。予習シリーズが終了したら過去問研究に取り組みましょう。

また各ページに数問ずつ計算問題が掲載されているため、計画的に進めていけば、計算問題対策をすることもできます。このシリーズだけで基本〜標準レベルの問題をすべて網羅できる点が魅力的です。

豊島岡女子学園中の算数で頻出の、「旅人算」の定型問題を問題集からピックアップしました。ぜひ参考にしてみてください。

【中学受験新演習 算数小6 実力アップ問題集】より

〜旅人算の問題、追いつきの旅人算と比〜

p.31〔6〕

家から学校まで行くのに姉は12分、妹は20分かかります。妹が家を出発してから6分後に、姉が家を出発して、妹を追いかけました。これについて、次の各問いに答えなさい。

⑴姉と妹の速さと比を求めなさい。

⑵姉が妹に追いつくのは、姉が家を出発してから何分後ですか。

【解説】

⑴5:3 ⑵9分後

⑴1/12:1/20=5:3

⑵姉の速さを5、妹の速さを3とすると、姉が出発する時までに妹が進んだ道のりは、3×6=18

姉が妹に追いつくのは、

18÷(5-3)=9(分後)

実際の過去問を解いてみよう!

豊島岡女子学園中学校の算数では、「計算」、「速さ」、「図形」、「和と差」、「数の性質」などが頻出です。これから、実際に出題された過去問を参考に、入試対策方法をご紹介します。

実際の出題例

(2021年度・第2問より抜粋)

【2】次の各問いに答えなさい。

⑴4つの整数A、B、C、Dがあります。AとBとCの和は210、AとBとDの和は195、AとCとDの和は223、BとCとDの和は206です。このとき、Aはいくつですか。

⑵豊子さんと花子さんは、同時にA地点を出発し、A地点とB地点の間をそれぞれ一定の速さで1往復します。2人はB地点から140mの場所で出会い、豊子さんがA地点に戻ったとき、花子さんはB地点を折り返しており、A地点まで480mの場所にいました。このとき、(豊子さんの速さ):(花子さんの速さ)を求めなさい。

【解答】

  • ⑴ 72
  • ⑵ 7:5

【解説】

    • A+B+C=210、A+B+D=195から、C-D=15−①
    • A+C+D=223、B+C+D=206から、A-B=17−②
    • A+B+C=210、B+C+D=206から、A-D=4−③
    • A+B+D=195、A+C+D=223から、C-B=28−④
    • A+B+C=210、A+C+D=223から、D-B=13−⑤
    • A+B+D=195、B+C+D=206から、C-A=11−⑥
    • ①〜⑥の連立方程式として考える。

【ポイント】

  • 豊島岡女子学園中学校では、第1問の応用小問で「数の性質」「速さ」の問題がよく出題されています。前半の問題は、基本〜標準レベルの問題がほとんどで、定型問題と同じように解くことができます。
  • 難易度が比較的易しいため、満点を目指したい内容となっています。

合格点を取るには?

できる問題から確実に

豊島岡女子学園中学校の算数は、試験時間40分に対し、大問数6問、総設問数が15〜20問程度と、時間にあまり余裕がないことが特徴的です。

そのため、「全ての問題を解き終える」というより、「できる問題を正確に・確実に解く」ということが重要になります。

試験時間が始まったらまず問題用紙に一通り目を通し、自分の得意分野や解きやすそうな問題から手をつけましょう

特に第3問以降の応用問題は、必ずしも難易度順に並べられているわけではないので、どれか1問で詰まってしまうと他の問題に割く時間が足りなくなってしまい、大幅に失点してしまう危険性があります。時間を意識しつつ、順番に注意して取り組みましょう。

途中式・考え方をわかりやすく・簡潔にまとめる

豊島岡女子学園中学校の算数入試では、基本的に解答用紙に答えのみを記入する形式となっています。このような問題では、途中式や考え方が正しくても、最終的な答えが正しくなかった場合、高得点を期待することはできません

問題用紙上の計算スペースも限られているので、筆算や途中式などを整理して残すことが重要です。

まずは、日頃問題を解くときから途中式や考え方を整理して残すようにしましょう。一度解き終わったら自分の解答を模範解答と見比べてみて、「どのように書けばもっとコンパクトに、分かりやすく説明できるのか」を考察するようにしましょう。

過去問研究はしっかりと

豊島岡女子学園中学校の算数入試では、第3問〜第6問に応用問題が出題されており、複数の分野を組み合わせた融合問題など、思考力や発想力を必要とするような手ごたえのある問題も出題されています。

また近年では、図表やグラフと文章題を組み合わせて一緒に考察させるような、難易度の高い問題もよく出題されています。

これらの問題を解くには、定型問題の対策だけでは難しい部分があり、実際に過去問で出題されているような難易度が高く複雑な問題に慣れる必要があります。なるべく多くの過去問に触れ、実践的な力を身につけましょう。

時間配分は慎重に

豊島岡女子学園中学校の算数は、試験時間40分に対して大問数が6問、総設問数が15〜20問前後となっています。

1問あたりにかける時間は2〜3分程度となっており、問題の難易度や分量を考えても、そこまで時間に余裕があるわけではありません

時間配分の仕方についてですが、第1・2問はそれぞれ5〜10分程度、第3問〜第6問はそれぞれ5〜7分程度を目安に解き進めると良いでしょう。

試験時間が始まったら、まずは自分の得意分野や解きやすそうな問題から手をつけるようにしましょう。試験終了前の5〜10分間程度は必ず見直しや検算の時間とし、計算ミスをはじめとしたケアレスミスを防ぎましょう。

まとめ

今回は、豊島岡女子学園中学校の算数入試対策についてご紹介しました。当校の算数は、第1問が計算問題・応用小問、第2問が応用小問、第3問〜第6問が応用問題という問題構成で、全体的に難易度が高めに設定されていることが特徴的です。

前半と後半の難易度を比べてみると、前半の問題には基本〜標準レベルの定型問題が多いことから前半でどれだけ得点できるかが最終的な点差を分けると考えられます。

「全部解き終える」ことよりも、「できる問題を確実に、正確に解く」ことを意識すると良いでしょう。特に第2問以降の応用問題は難易度順に並べられているわけではないので、自分が解きやすい問題から順番に解いていくことが重要です。

まずは定型問題を集めた標準的なレベルの問題集を繰り返し解き、苦手な単元を克服することが重要です。定型問題を一通りマスターしたら過去問研究に移り、応用問題を解く上での実践的な力を身につけましょう。

算数は全科目の中で一番点差を分ける科目です。算数の点数が合否を分けると言っても過言ではないでしょう。入試本番まで時間は限られていますが、他科目とのバランスを考えつつ、限られた時間の中で優先順位に気をつけながら最大限の対策をしましょう。

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参考

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こんにちは。東京大学教育学部の福久はなです。 中高一貫の女子校出身で、中高6年間でバトントワリングというスポーツに熱中していました。大学受験を経て東京大学文科3類に入学してからは、大学から始めたダンスや、塾講師や家庭教師のアルバイトに打ち込んでいます。休日は友人とカフェ巡りをしたり、ショッピングをしたりなど外に出ていることが多いです。大学では教育学部に在籍しており、教育財政や教育経営などについて学んでいます。趣味は旅行で、夏休みや春休みなどの長期休みを利用して様々な国に旅に出ています。大学は高校時代に比べて長期休みの期間が長いので、海外など遠出の旅行をするのには絶好の機会です。世界史の教科書で見ていたような建築を実際に目にしたときには、なんとも言えない感動があります。これから私の中学受験・大学受験を含めた学習経験をもとに、皆さんの役に立つような、面白くて分かりやすい記事を書いていきます。 よろしくお願いします!