理科の頻出題材 エルニーニョ現象とラニーニャ現象

皆さんは、エルニーニョ現象とラニーニャ現象ということばを知っていますか?ニュースで耳にすることも多いこの現象は、中学入試問題では時事問題的な扱いで定期的に出題されています。

エルニーニョ(El Niño)とは、スペイン語で「少年、男の子」を意味し、大文字で表記するとイエス・キリストのことを指します。

また、エルニーニョと対比する形でよく出てくるラニーニャ(La Niña)は同じくスペイン語で「少女、女の子」という意味です。

では、それぞれの現象がどのようなものなのか、見ていきましょう。

エルニーニョ現象とは

エルニーニョ現象とは、東太平洋赤道地域の海面温度が通常よりも高い状況のことをいいます。南アメリカ側から吹く東風が弱まることで、東側の冷たい海水が西へ移動できず、さらに、西側(インドネシア付近)の暖かい海水が東側一帯を覆うようになるため、海面温度が上昇するのです。

そして、海面温度が上昇した東側の地域では海水が蒸発しやすくなり、その水分が上空で冷やされ、雲(主に積乱雲…入道雲と言った方がわかりやすいですね)が発生しやすくなります。

エルニーニョ現象は海水温を上昇させ、時には大幅な(5度以上)の上昇が起こることもあります。そして、その海域の大気の温度に影響を及ぼし、それが気圧変化につながり、大気の流れを変えたり天候を変えるなど、世界中の異常気象につながることも多いのです。

ラニーニャ現象

ラニーニャ現象とは、東太平洋赤道地域の海面温度が通常よりも低い状況のことをいいます。南アメリカ側から吹く東風が強まることにより、西側の暖かい海水が東へ移動できず、さらに、東側(ペルー沖)の冷たい海水が西側一帯を覆うようになるため、海面温度が下降します。

そして、海面温度が上昇した西側の地域では、海水が蒸発しやすくなり、その水分が上空で冷やされ、雲(主に積乱雲)が発生しやすくなります。エルニーニョが東側の地域で、ラニーニャは西側の地域で、同じことが起こるわけですね。

ラニーニャ現象も、エルニーニョ現象と同じように、世界中に波及して異常気象の原因になります。その性質上、エルニーニョ現象が起こった時と正反対の異常気象になる場合があります。たとえば、エルニーニョ現象が起こったとき、アマゾンでは大雨になりますが、ラニーニャ現象の時は少雨・干ばつが引き起こされることがあります。

日本への影響

さて、エルニーニョ現象、ラニーニャ現象がどのようなものかわかったところで、今度はそれぞれが日本に与える影響についてまとめておきましょう。

エルニーニョ現象

夏は、太平洋高気圧の勢力が弱まるので、冷夏や日照時間の減少などが起きます。また、日本海側では降水量が増加する傾向にあります。冬は、西高東低の気圧配置が弱まり、暖冬になると言わています。

ラニーニャ現象

夏は、太平洋高気圧の勢力が強まり、猛暑になりやすく、沖縄地方では南方からの湿った気流の影響で降水量が増加する傾向にあります。冬は、西高東低の気圧配置が強まり、厳冬になると言われています。

まとめ

このように、日本への影響を見ていくと、エルニーニョ現象は、「気圧勢力を弱める」ため、「冷夏・暖冬」になりラニーニャ現象は、「気圧勢力を強める」ために、「猛暑・厳冬」になる、と整理できます。

昨今、テレビのニュースなどで毎年のように「記録的○○」や「例年にない××」といった報道を目にします(ちょうどこの記事を書いているときも、4月なのに気温が28度まで上昇していました)。その原因の一つは、エルニーニョ現象やラニーニャ現象によるものです。

そして、これらの現象が生じる要因として「地球温暖化」があると言われています。猛暑や厳冬になれば、それだけ冷暖房の使用が増え、CO2の排出も増加するという悪循環に陥ってしまいます。これからの季節、冷房がますます手放せなくなる時期ではありますが、設定温度に注意する必要がありますね。

「地球温暖化」は時事問題の重要キーワードです。時事問題は社会だけではなく、理科でも出題が増える傾向にあります。近年、理科と社会が融合したような時事問題も増えており、その題材としてエルニーニョ現象やラニーニャ現象はよく出てきます。ぜひ、日々のニュースを見るときにも「この現象はどういう理由で起こって、結果としてどういうことが起きるのだろう」という興味をもって見る姿勢を意識しておきましょう。

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