【中学受験・理科】気体の発生に関する問題は算数の比と比例の問題

理科の中でも気体の発生に関する問題は、受験生が苦手と感じる問題の一つです。グラフなどの資料を読みとり、計算問題に持ち込むことが多いですが、一見して何を求めるのかがわからない、そういう受験生が非常に多い分野です。

最近の中学入試問題は、問題文が長く、その条件を読みとるのも一苦労、そして計算問題はどういう手法で解いたらいいのか・・・という迷いを持ちながら解くので、時間もかかりますし、正答率も低くなりがちです。

ですが、気体の発生に関する問題は、算数の比や比例に関する問題とほぼ同じなのです。比に関しては、受験算数では様々な問題に接していますよね。ではなぜ、理科の問題になるとその発想が出てこなくなってしまうのでしょうか。

今回は、気体の発生に関する問題は算数の比と比例の問題だということを理解し、気体の発生に関する問題に対する苦手意識を少しでも減らせるヒントについて解説していきます。

なぜ気体の発生に関する問題が苦手になるのか

そもそも、算数の比や比例の問題が苦手、というのが気体の発生に関する問題に対する苦手意識の一大原因となっていることが挙げられます。算数の中でも、比の問題が出たと思うと構えてしまって、難しいと思い込んでしまうことがあるのではないでしょうか?ですが、比に関する考え方は、それをどう使って解答を導いていくための手段です。その段階で止まってしまうと、気体の問題はおろか、算数やほかの理科の単元についても白紙で出してしまいかねません。

もし、問題にグラフが出てきた場合に、そのグラフの意味を理解できなくて先に進めなくて困っている、というお子さんがいたら、注意が必要です。グラフが表していることの意味を理解できなくては解答に持ち込みたくてもできません。

また、計算に対する苦手意識も問題が解けない大きな要因です。単純な計算問題は解けたとしても、概数の計算や四捨五入の概念をしっかり理解せず、ただ単純な計算問題の練習をいくら積んでも、計算力を応用して、問題を解いていくことは難しいでしょう。特に、スピード感をもって小数の計算ができないと時間に追われ、解答にたどりつく前に時間切れになってしまいます。

比や計算といった算数の部分の弱点を挙げましたが、気体の発生に関する問題は理科の問題ですから、当然物質の性質の理解があいまいだと迷いが生じることが出てきますから、そういった知識をしっかり理解しておくことは必須です。その物質が水に溶けるか解けないか、酸性かアルカリ性か、など、覚えておかなければならない知識は穴のないようにしっかり身につけておかなければならないことです。

このような部分に苦手意識を持っていると、それらすべてを使わなければならない気体の発生に関する問題を解くのはかなり難しく、苦手意識を持ってしまいます。

ダメな勉強法

気体の発生に関する単元の問題は、問題文が長くなりがちです。実験結果やそれに対する考察についての文章も長く込み入ったものになっていることが少なくありません。ただ長い問題文を読むだけという意識で読んでいても、目の前にあるはずのヒントに気づかないことになってしまうのです。問題文を何度も読み返したり、見落としを何度も確認したりしているうちに時間はどんどん立っていくのです。

単位や数値にむとんちゃくで、いいかげんな読み方がくせになっていると、解法のヒントすらつかめないでしょう。そうすると、解答にたどりつくどころか、何の問題だかわからないままで終わってしまい、他の問題に手を付ける時間すら失ってしまうことにもなりかねません。もし、そのようないいかげんな読み方をしているなら、今すぐ読み方を改めましょう。

どのように勉強するか

まずは、問題文を読み進みながら、内容を確実に理解することが最も大切です。問題文に出てくる物質名とその量や単位に線を引きながら、また数値を囲んだりしてヒントの部分に印をつけながら読みこんでいきましょう。この習慣を普段の学習を行うときから繰り返し、クセにできるくらいまで身につけましょう。

また、気体の発生に関する問題は比と比例の問題である、という意識で算数の問題を解くように解きましょう。気体の発生の問題で表やグラフが問題文に見えてきたら、その意識を持つようにしましょう。

出題の例

では、具体的には、入試問題でどのような出題がされるのでしょうか。例を挙げてみましょう。2015年度の巣鴨中学校、第Ⅰ期の入試問題の一部です。

問1から問3までは知識問題なので省略します。問4に注目してみましょう。

表から、これは比例の関係だなということがわかります。炭酸カルシウムが2倍、3倍になると、気体Aの体積は2倍、3倍になっていますね。この関係は、気体Aが1320㎤になるまで続いています。

そのことから、塩酸X200㎤からは最大で1320㎤の気体Aが発生します。このときの炭酸カルシウムの量を計算します。

表を見ると、炭酸カルシウム1gに対して気体Aは240㎤増えていることがわかります。ですから、1320㎤発生させるには、

炭酸カルシウム:気体A=1g:240㎤=□g:1320㎤

という関係にあるということを見つけられれば、それを式で表すことができます。これを解くと、

□=5.5g

となり、塩酸X200㎤と炭酸カルシウム5.5gで、気体Aが1320㎤発生することが明らかになりますね。

問題で要求されているのは、4グラムの炭酸カルシウムを完全に溶かすために必要な塩酸Xの量ですから、ここでも比を利用して、

炭酸カルシウム:塩酸X=4グラム:□㎤

という式を立てることができます。これを解くと、

□=145.4・・・

となります、問題文に、「計算の答えは小数点以下第1位を四捨五入して書きなさい」とあるので、答えは「145㎤」となるわけです。

この計算の経緯を見ると、理科というより算数の問題に見えませんか?まずは、算数の比と比例の基礎ができていないと、気体の発生に関する問題は解けないということがわかりますよね。気体の発生に関する問題は、このような比や比例の考え方をグラフや表に応用して読みとり、計算でも比を使う、という複雑さを持っているので、苦手意識を持つお子さんが多いのです。

まとめ

具体的な問題を挙げて気体の発生に関する問題の解き方を解説しましたが、必要な知識、手法がどのようなものかがわかりましたか?

理科の計算問題が出てくると、特殊な問題という意識を持ってしまいがちですが、気体の発生に関する問題は結局は問題文とそこに出てくる資料やデータを確実に読んだ上で、算数の問題として解いていくものだということがわかると思います。

理科の計算問題は、理科の知識+問題文やグラフ、表などのデータの正確な読み取り+算数の計算、これで成り立っています。最終的な答えを出すために使うのは算数の基本的な式の立て方と計算です。それを忘れないようにして解くことを心がけましょう。そして、くれぐれも問題文の読み落としの内容に気をつけましょう。

このような仕組みになっていることがわかれば、気体の発生の問題に限らず、理科の計算問題で求められていることは何か意識することができますから、苦手意識も薄れていきます。ぜひ、理科の計算問題を敬遠することなく、必要なことはこれと、これと・・・と確認しながらいろいろな問題を解いて練習を重ね、決してこわいものではないのだということを実感していただきたいと思います。

そして、理科の計算問題は得意、と言えるまでになれば、一つ中学受験の難関を克服したことになります。どうぞ、必要とされていることは何か、を意識して問題を解く習慣をつけて様々な問題に触れて理解を深めていただきたいと思います。

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