【中学受験】今年の夏期講習、どう取り組む?注意すべき点1

中学受験生の皆さんは、間もなく夏期講習の時期に入りますね。今年度は新型コロナウィルスの影響もあり、例年とは異なる点がいくつもある夏期講習期間になると考えられますが、やるべきことは中学入試に向けた「自分のための学習」をすることです。

ですが、塾の集団授業では、なかなか「自分のための学習」をするのは難しいかもしれません。自分のための学習をするためには、目標を設定することが非常に重要ですが、塾の夏期講習ではカリキュラムが決まっており、それを限られた時間内にすべて終わらせる必要があるため、受験生一人ひとりに合わせた学習のためのモチベーションにつながるとは限りません。そのため、夏期講習が終わってみたら、「たくさん問題は解いたけれど、自力で解けた問題がほとんどなかった」「知識があやふやなままで、解けるはずの問題が解けなかった」といったことがよくあるのです。

夏期講習では「総復習」をする、と説明を受けることが多いですよね。中学受験のためのカリキュラムはこの時期一通り終わっているので、それをもう一度総ざらいしてくれるのでは、と期待される受験生や保護者の方は多いのですが、塾の夏期講習で言うところの「総復習」とは、カリキュラムが終わっていることを前提とした総合的な「問題演習」をひたすらやる、ということなので注意が必要です。

今回は、夏期講習を受講するにあたって、注意しておくべき点や意識しておく点について解説します。夏期講習を最大限に利用するためにも、目標をもって受講することをおすすめします。

保護者の悩み~夏期講習の意味って?

受験生の保護者の方から良く受ける質問のひとつに、「夏期講習に対して疑問を持っている」というものがあります。たとえば、集団塾に通っているけれども、受験のカリキュラム上必要だとはわかっているにしても震度が非常に速すぎて消化不良になりがちである、あるいは夏期講習の拘束時間が朝から夜までと非常に長く、自宅学習をする時間、復習をする時間がとれない、といったものです。

なかでも受験算数に対して不安をお持ちの保護者の方は多く、お子さんの「自分のための学習」を意識している保護者の方ほど、大量の問題をこなしているだけで、答え合わせもおざなり、理解度も分からないまま、家に帰ってきて宿題をしているけれど遅々として進まない、ということをご相談されることもあります。算数では反復学習が非常に大切ですが、時間的な余裕もなく、ただその回の問題を解いては解説、解いては解説の繰り返しなので、結局どこが弱点になっていて、それをどういう形で補強していったらよいのかわからない、という不安を抱えるご家庭も少なくありません。

夏期講習の時期に最適な学習とは

たしかに、こういった疑問、ご心配はごもっともです。塾の夏期講習の本質を言い当てていると言えるかもしれません。特に、受験算数については、志望校によって出題形式や出題分野がまったく違うので、その傾向をそろそろ意識しながら学習を進めることが非常に重要になってきます。秋以降、学校別コースなどで志望校に合わせた問題演習を進めていくことになりますが、志望校別コースが設定されていない学校も少なくありません。そういう場合はどうしたらよいのでしょうか。

ひとつ言えるのは、やはり志望校の傾向を少しずつつかんだうえで、その傾向に即した傾向の問題を解いていくことは非常に効率的な学習だと言えるでしょう。たとえば、スピード重視の小問集合中心であれば、基礎基本の問題を着実に解くこと、図形問題が難しい学校ならば図形のいろいろなパターンの問題を解き、弱点となっているところを把握すること、など、志望校の出題傾向に合わせてその学校の入試問題レベルを一度体感してみることはとても大切です。

ですが、塾の集団授業ではそのように志望校別に対策をしてくれるわけではなく、カリキュラム全体をザっとみる、また、最大公約数の問題を解いては解説、ということが中心になってきます。塾によっては夏期講習中に志望校別錬成特訓という形で入試問題に少し触れるというところもありますが、たった数日で入試レベルを体感できるわけもありません。

塾のカリキュラムには合わせなければいけないの?

夏期講習においても、通常の授業と同様、塾のカリキュラムは事前に決められているので、受講する受験生の側が合わせなければなりません。1日ごとに扱う範囲が決まっており、そこを過ぎたら振り返っている余裕はない、というのが実情です。

そのため、進度は受験生一人ひとりの実力に合ったものとは言えません。ある生徒にとっては速すぎてついていけない、ある生徒にとってはむしろ遅い、と個人差が生じてしまいます。また、それまでに終了している受験カリキュラム全体をまんべんなく扱うことになるので、その回その回が自分の得意なところ、苦手なところ、と日替わりになるわけです。

夏期講習は「総復習です」と塾から説明を受けるでしょうが、夏期講習期間は、自分の弱点部分を洗い出し、それを克服するための最後のチャンスといっても良い期間です。もし自分が得意なところばかり夏期講習で習っていても、問題は解けるかもしれませんが、その時間はむしろ弱点克服に充てるべきです。そうかといって、弱点となっている部分はさらっと流してしまわれるということもありので、十分時間をとることができないのです。これでは長い拘束時間の中で自分に必要な勉強をすることができません。

生徒一人ひとりによって弱点は違いますが、最大公約数である塾の夏期講習ではそれを克服するのは難しいのです。長時間の拘束に加え、むらなくすべての範囲をやる、というのでは時間的効率があまりよくありません。どうしても集団塾の夏期講習では、進度が自分にピッタリ合っているということにはならないので、進度が速いと思う場合は負担が増しますし、逆にここはやらなくてもいいんだけどな、ということになると時間が無駄になってしまいますよね。

とにかく拘束時間が長い

塾の夏期講習でやはりネックになるのは「拘束時間の長さ」です。6年生の夏期講習ともなれば、朝から夜の9時ごろまで1日中、ということも少なくありません。また、今年度は新型コロナウィルスの影響もあるので、夏期講習期間が通常とは異なる可能性があります。小学校が休校中の部分を取り戻すために夏休みが短くなることも考えられるからです。期間が少しでも短くなれば、それだけ塾の夏期講習の拘束時間は確実に長くなるでしょう。

そして、その長い拘束時間の中でやっているのは大量の問題演習です。もちろん、受験生は吸収する力が高いので、正しいやり方で学習をすれば、日々実力はアップしていきます。しかし、この「正しいやり方」は、塾の夏期講習で実現するのは非常に難しいと言えるでしょう。

まとめ

これから始まる夏期講習は、受験生の皆さんにとって非常に長い時間をかけてこれまで習ってきたカリキュラムの内容を確認するものです。そのこと自体は決して悪いわけではありません。ですが、「総復習」ということばに惑わされてしまうと、ただ時間をかけてたくさん問題を解いた、という事実が残るだけで、この時期もっとも大切な「自分のための学習」、すなわち弱点を把握し、克服するという学習をすることはなかなかできません。

夏期講習にはメリット、デメリットがあります。それをしっかり把握したうえで、どのように夏期講習を受講するかを受講前によくご家庭の中で話し合っておきましょう。それをすることで、1日の学習の中で、自分の弱点克服のための学習時間をどこに入れるか、ということを理解したうえで主体的に夏期講習を受けることができます。

次回は、拘束時間の長い夏期講習のメリットやデメリット、夏期講習を受けるために準備しておくべきことについて解説していこうと思います。

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