家庭でムダな勉強、していませんか?

6年生にとっては、中学受験まで残された時間はあと少し。最後の追い込みに、ひと時でも惜しんで勉強したいですよね。それも、できるだけ効率的に、学習計画を回したいのが本音だと思います。ですが、なかなかうまくいかないと悩んでいらっしゃる方も多いでしょう。今回は、成績の上がらない、また、時間がかかりすぎてしまうムダな勉強をしないために、どうするべきか、考えてみたいと思います。

「予習」には要注意!

家庭学習をする中で、「予習」には特に注意を払わなければなりません。「え、予習ってムダになるんですか?」と言われるかもしれません。予習をして、授業を聞いて、復習をして・・・というのがオーソドックスな学習サイクルだと言われて育った親御さんが多数派だと思います。ですから、「予習」には意味があり、良いものというイメージをお持ちでしょう。だからこそ、要注意なのです。つまり、「なんでも予習すればいいわけではない」ということです。

そもそも「予習」とは

予習とは、「自分の力でできるところまでやってみる」ことが基本だと思います。反対からみれば、「自分の力だけでできないものは予習しても時間ばかりかかり、効率が悪い」ともいえるわけです。

ですから、積極的に予習したいのは、国語の漢字や知識、ことばの練習や、社会や理科のテキスト読みのような、自力でできる、また暗記が必要なものでしょう。こういうものは、自分から先の単元に予習を進めていきたいことです。

こういった特に知識系のものは、あらかじめ家庭学習の段階で内容を理解していれば、授業で問題に踏み込んでも、「ある程度」は分かっているので、理解もスムーズに進みます。また、授業の進み方や内容に応じて柔軟に対応することもできますから、そういった意味でこのような予習は時間の短縮にもなり、効率的な学習と言えるでしょう。

予習で避けたいのは「未習範囲の問題を解いていくこと」

しかし、国語にしても、社会や理科にしても、教科書や問題集の「未習範囲の問題を解いていく」というのは、少しばかり避けたい予習です。未習範囲なのですから、まだ学校の先生からも、塾の繊維からも「説明」を受けていません。問題を解く場合には、正しい理解と解法がなければ先に進むことができません。

受験において必要になるのは、単に「どれだけ問題をこなしてきたか」という回数ではなく、少ない問題数であっても、すべての問題に対して、正しい理解に基づいたアプローチができたか、ということです(もちろんたくさん解ければそれにこしたことはないでしょうが)。これを我流でやって、間違った解法で解く癖がついてしまうと、応用問題、つまりは実際の入試を想定した問題を正しい流れで解くことができません。もちろん、解法が一つとは限らない場合もありますが、とんでもなく回りくどい解法を選択してしまうことだってあり得るのです。

また、予習で未習範囲の問題を解くということは、教科書や塾のテキストを逐一確認しながら解き進めなければならないので、かなりの時間がかかるという点も効率を下げてしまうことにいなります。

その意味では、知識中心のものではない、手順や考え方が重視される算数の「予習」は、この記事で書いてきた未習範囲の問題演習に当たると言えます。もちろん、公式や基本的な考え方までは予習を進めることができるお子さんもいらっしゃるでしょうし、例題の解説を読んで先に進めていけるお子さんもいらっしゃいますから一概には言えません。よほど解説が親切な問題集で、一人で進められるものであれば別ですが、解説が不親切な(または答えしか書いていない)問題集ならば、この予習はやはり時間のムダと言わざるを得ないでしょう。応用問題まで使える考え方が身についているのか適切な工夫はできたのか、そもそも公式の理解が正しいのか、それは「答え」しか載っていない問題集を使って予習しても検証することすらできません。中学受験を見据えるなら、「答えがあったからOK」ではなく、二度目、三度目にやったときに本当に理解できているか、また、数値が変わったり聞かれ方が変化したらできないということはないか、そこまで突っ込んだ学習が必要です。

家庭学習は、予習よりも復習に重心を置く

最初に書いたような、知識や暗記系のものに関しては、どんどん予習で進めていっていいと思います。ですが、未習範囲の問題を解く場合はやはり予習より復習に重心を置く方が、効果的に成績を上げていくことができます。解説を受けて「解き方」を知ったうえで、その解き方を自分のものにする「思考訓練」の時間、これこそが復習です。この復習をする時間をぜひ家庭学習で確保してください。

一度解説を受けた問題であれば、解き方のヒントが思い浮かぶでしょうし、もしやはりわからなければ、最初に戻って考え方の道筋を確認する、そして解法を確認してまた解いてみる、それを繰り返し、解法を体得できるまで解いてみることが大事です。

予習を否定するものではありませんので、予習に向いているものと、復習中心にした方が効率が上がるもの、その取捨選択をして、家庭学習も効率よく進めていきましょう。

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