志望校を決定する過程で、学校訪問はとても大切だと思います。息子の受験当時目にした資料だと、1家庭当たりの平均訪問学校数は10校弱でした。「あの学校に興味がある」と思ったら、やはり実際に見に行って、自分の目で見て確かめたいことがたくさんありますよね。そして、できれば親だけではなく受験をする子ども自身が学校の様子を見てモチベーションを高めないと意味がないのではないかと思います。また、受験勉強が立て込んできたらなかなか学校に足を運ぶのも大変になってきます。いつごろから学校訪問を始めるのがいいのでしょうか。
今回は、実際に息子と訪問した学校数と、志望校を決定した時期について振り返りたいと思います。
学校訪問は「4年生から効率よく」が鉄則!
わが家は訪問した学校は4校、そして学校説明会に参加した学校は1校のみという、中学受験をする中でもかなり少ない方だったと思います。なぜこんなに少なかったかというと、5年生の秋ごろから学校訪問を意識してはいたものの、土日の野球やホッケーの練習、試合などでなかなか行けなかったのです。普段働いているということもあり、また、スポーツチームのアテンドや応援、送迎がなければ家事をやりたかったという思いもありました。いずれにせよ、「あと1年もあるし、6年生になってからでもいいか」と思っていたのです。
今になると、その当時の私自身に教えてやりたいと思いますが、6年生になると土曜日の特訓、そして秋以降は日曜特訓が始まります。つまり、土日は塾の予定が入ってくるので、さらに習い事を継続していたら、それこそ時間が全く取れなくなってしまうのです。また、子どもも楽しみながら学校の様子がわかる文化祭などの行事も、同日に複数の学校で開催されていることも多く、行きたかった学校を回れないということになりかねません。
そんなこともあり、学校見学はかろうじて志望度の高い3校のうち2校と、受験するつもりは今のところないけれど通っているお子さんたちの雰囲気などを見たかった2校、合計4校のみ行きました。学校説明会に至っては、パパが興味のあった、英語が充実している新設校(もともと別の学校だったところが、名称・カリキュラムを変更した)1校のみでした。今振り返ってもやはりかなり少ないな・・・と思います。ちなみに、今息子が通っている学校には、学校見学も説明会もいけませんでしたが、現在楽しく通っているので、これはかなりラッキーなケースだったのだと思います。
私は、学校の様子を見に行くには、息子自身が見に行かないと意味がないと思っていましたし、今でもそう思っています。習い事も継続する場合は特に、4年生のうちから行けるだけ、少しでも興味のある学校は訪問しておいた方がいいと思います。私自身、もし実際に見に行っていたら、息子に「受けてみない?」と打診したくなるような学校がもっとあったのかもしれない、と思っています。
また、個人的には、一般的な学校説明会についてはたいていWEBサイトや学校案内に載っている内容が説明されることが多いので、それ以上質問したいことや疑問が特になければ、わざわざ時間をかけなくてもいいかもしれないと思っています。でも、やはり何らかの形で学校の雰囲気には触れておきたいですよね。WEBサイトや学校案内に載っていないような内容や実際の学校の取り組みをもっと知りたいという場合は、個別相談に行くのも手だと思います。学校説明会に個別相談の時間が設けられているところもありますし、都合のいい日に個別で学校を見学させてくれ、相談にもこたえてくれる学校もありますから、学校に問い合わせてみるのもいいと思います。
受験校の決定時期は6年生の12月だった
学校訪問も先ほど書いたような状態でしたので、わが家ではぶれることなく当初の志望校は第一志望校として受験することを決めました。あとは、併願校、押さえの学校をどこにしようか少し迷いましたが、それも含めて願書を出す学校は6年生の12月頭には全て決定しました。
押さえの学校については息子の意見ももちろん聞いたのですが、最初から第一志望か第二志望以外に行くつもりはない、と断言され、押さえの学校は「どこでもいい」といった感じでした。サピックスの先生からはもう1校志望校と押さえの学校の中間くらいに位置する学校の受験も勧められたのですが、息子の意見も聞きつつ、結局願書は出しませんでした。また後日詳しく書こうと思いますが、受験の2、3日前に実はもう1校願書を出すことになるのです。
まとめ
学校訪問は、学校や通っている生徒さんの様子や雰囲気を知る絶好の機会です。文字情報だけではわからない部分も多いので、個人的には積極的に足を運んだ方がよいと思っています。自分はよく知らなかったけれど、わが子にとって良い学校を発見できるかもしれません。6年生になると土日のスケジュールは塾の予定で埋まってしまい、習い事やスポーツチームなどを継続しながらの場合はなおさら、スケジュール調整が難しくなってきてしまいます。できるだけ4年生くらいの早い時期から、行けるときに積極的に学校に足を運んでおいた方がよいと思います。
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一橋大学卒。
中学受験では、女子御三家の一角フェリス女学院に合格した実績を持ち、早稲田アカデミーにて長く教育業界に携わる。
得意科目の国語・社会はもちろん、自身の経験を活かした受験生を持つ保護者の心構えについても人気記事を連発。
現在は、高度な分析を必要とする学校別の対策記事を鋭意執筆中。