中学受験で志望校選びにおけるポイント6つ

受験とは人生における分岐点です。受験をするとなったら、やはり大事なのは「志望校選び」です。

「どの学校に通うのか」を選ぶというのは、「どの道を歩んで人生を進んでいくのか」に繋がってくると言っても過言ではないでしょう。中学受験の場合、中高一貫校であれば「どのような6年間を過ごすのか」に直結します。

  • 通学時間、費用面などの物理的な面
  • 学校の雰囲気があうかどうかなどの相性の面
  • 大学受験はするのかどうかなどの将来的な面

など、考えるべきことはいくつかあります。

学校の価値とは偏差値の数値で見るものではありません。「偏差値が高いからいい学校、偏差値が低いからよくない学校」と決めてかかってしまうのは”世間知らず”と言われてもおかしくないでしょう。偏差値の高さはわかりやすく言えば、「現段階での入りにくさ」を表しているにすぎません。

では偏差値ではなく、何を見て志望校を決めていけばよいのか?

この記事では、6つのポイントに分けて志望校の選び方をご紹介します。

高校卒業後の進路、大学合格実績

中高一貫校を経て、その後の人生設計まで考えたとき、現在小学生の子どもがどこまで真剣に自分の未来を思い描いているのでしょうか。今現在、何かしらの夢があったとしても、それが実現するためにどのような道を通るかまで見えている子どもは少ないでしょう。

  • 大学付属の場合は、付属の大学の学部及びその他の大学への進学先を見ておく
  • 大学付属でない場合は、指定校推薦枠や大学進学実績を見ておく

現段階で明確に進みたい道が決まっていなかったとしても、様々な可能性を残せるような選択をしておきたいものです。高校卒業後の進路を見ていくと、中学入学時の偏差値というものがその学校の価値に直結しているわけではないことが見えてきます。

  • 大学進学実績がよい=学校の面倒見がよい、または大学受験のノウハウが学校にある
  • 指定校推薦枠が多い=一般受験をしなくても大学進学できる可能性がある

御三家を筆頭に、この条件のどちらかを満たしている学校の多くは、すでに偏差値が上がっていて入りにくい学校も多く存在します。しかし、ここで知っておいていただきたいのが、「現在の中学の偏差値が高くなくても、上記のような好条件を満たしている学校がある」ということです。いわゆる、「お買い得」と言われるような学校です。ただしそれらの学校も、今現在は入りやすいとしても、人気が上がってきてしまうと徐々に偏差値も上がり、数年後には入りにくくなってしまう可能性が十分に考えられます。

また、大学付属校の場合、希望の学部が付属大学にあったとしても、成績による人数制限が考えられます。特に医学部希望の場合には、他大学受験も視野に入れなくてはならないことが多いので注意しましょう。

学校の校風、教育理念

6年間通うとなった場合に、自分に全く合わない雰囲気の中で過ごすのはなるべく避けたいもの。どういう学校が気に入るかというのは、本当に人それぞれです。

実際に足を運んでみて、その学校の雰囲気を感じておくことは必要です。親子といっても別の人間ですので、「親が気に入っても子が気に入らない」ということも考えられます。なるべく親子で文化祭や学校説明会など、参加できる行事に参加してみましょう。

  • 共学校か、男子校・女子校か
  • 自由な校風か、規律正しい校風か

共学校は男女ともにある自然な状態とも言えます。進学校には男子校・女子校が多いのですが、これらは思春期の男女を一緒にしないことで、「恋愛よりも学業に専念させる」ということが1つの要因として考えられます。また、「男女別学」という学校もあり、教室の中では男子校・女子校の雰囲気、体育祭などでは共学校の雰囲気で過ごすことができます。

 

自由な校風かどうかは、制服にも表れます。完全私服の学校もあれば、式典の時だけ制服着用というような学校もあります。

また、成績についても自己責任として自立を促す方針のところもあれば、自由な校風でも成績次第で補習があるなど、学校により様々です。規律正しい学校の中には、制服はもちろんのこと、朝の挨拶などの礼儀作法にも力を入れて指導をしている学校もあります。また、カトリック系や仏教系などの宗教色のある学校の場合、その宗教に関する授業などがあることも珍しくありません。

立地、通学時間

「気に入った学校であれば、どんなに時間をかけても行きたい!」というようなたったひとつの学校に出会えれば問題ないのですが、気に入った学校がいくつかあった場合に、通いやすさや学校周辺の環境で決定することも珍しくありません。

  • 家からの通学時間、乗り換え回数
  • 駅からの距離
  • 最寄り駅や学校近辺の様子

通学する電車の中で勉強することができるのであればそれはそれで良いのですが、通学時間が短ければその分の空いた時間を他のことに費やすことができます。また、乗り換え回数が多い場合は電車の接続状況によって通学にかかる時間が変わりやすいことや、電車内で集中して勉強することができないため、あまり好まない方が多いです。

学校から駅までの距離が遠い場合に、学校専用のスクールバスがある場合とない場合があります。道路の混み具合により、到着時間が変わりやすいので注意しましょう。また、乗り物酔いをしやすい子はバス通学になってしまう志望校を避けたほうがよさそうです。

最寄駅や学校近辺に若者が賑わうような場所がある場合には、寄り道してしまう危険性などを考慮しましょう。

 

学校の設備

教室にエアコンが設置されていなかったような一昔前までとは、想像もできなかったような近代化が進んでいる学校も多数あります。まるで研究室のような実験室があるところや、スポーツジムのようなトレーニングルームなどを備えているような学校もあれば、昔ながらの作法を重んじてお茶室(和室)などを残している学校もあり、多種多様な学校の色が出ています。

学生時代の思い出を作る場所として見たとき、設備の良し悪しで学校に満足するかどうかに少なからず影響があります。学校設備で確認しておくべきポイントは以下の通りです。

  • 図書室、コンピュータールーム
  • グラウンド(校庭)、プール
  • カフェテリア(食堂)、売店

授業の中での知識だけでなく、何かを調べたいと思ったときに学校の図書室やコンピュータールームが使えるととても便利です。図書室の蔵書数や、設備の使用可能時間帯などを確認しておきましょう。

グラウンド(校庭)が学校の敷地内になく、体育祭や部活を行うのには別の場所まで移動しなければならないという学校も都心にはいくつかあります。スポーツの部活などを考えている場合には、必要不可欠なポイントとなりますので確認しましょう。また、プールが設置されていない学校もあり、その場合には水泳の授業がなかったり、別の施設のプールを借りて行うことがあります。

カフェテリア(食堂)や売店が設置されている学校では、お弁当を持っていかなくても昼食を購入できるので、朝の忙しい親御さんにはありがたい存在となります。ただし、学校によっては中学1年生の間は使用禁止などのルールが決まっている場合もありますので注意しましょう。

 

学費、特待生制度

私立の学校というと、やはり「学費が高い」というのがネックになることもあります。初年度の費用は都内の私立中学ではおおよそ50万円~190万円、公立中学ではおおよそ15万円~40万円となっており、私立中学に行かせるための費用が圧倒的に高いということがわかります。「受験はさせたいけど学費が気になる」という方は、公立の中高一貫校の受験を検討されるとよいでしょう。また、寮のある学校の場合は、寮費が授業料とは別途かかります。

そういった中で、特待生制度などのある私立中学もいくつかあります。特待生選抜用の入試が一般入試と別枠で設けられているところや、一般入試の受験生の中から成績上位者を特待生とするなど、学校により様々です。また、同じ学校の特待生の中でも、授業料全額免除、半額免除などを成績によって区分するという学校があります。

入試の結果で特待生となった場合、入学金や最初の1年間の授業料を免除して2年目からは特別免除なしという学校も珍しくありません。しかし中には、成績によって1年ごとに更新される学校や、最初の入試選抜に合格すれば6年間の学費が免除されるという学校もあります。

 

部活

中学・高校時代の部活の思い出は大人になっても記憶に残る方も多いでしょう。部活が忙しすぎて勉強時間が十分に取れなかった、という苦い記憶のある方も少なくないかもしれません。しかし、「子どもが何かに熱中する」というのは健康的な心身の成長にも欠かせないものではないでしょうか。部活動の時間と勉強時間とのバランスは大切ですが、部活が学校選びの大きな要素になることは十分に考えられます。

中学に入ったらぜひやってみたいと思っていることがあるのであれば、その環境もなるべくよいものにしたいはず。部活の大会出場などの記録などが良い年は、翌年の入学希望者が増えるなどの影響が出ることも少なくありません。

また、男の子には昔から一定数の支持がある、鉄道や自動車関係・ロボット関係の部活があるという学校もあります。チアリーディングや新体操・ダンス部などに憧れる女の子もいるでしょう。興味はあるけどなかなか普段の生活の中では気軽にチャレンジできない、というような部活に入ってみるというのも学生時代のよき思い出となるかもしれません。

ただし、学校によっては一部の部活動に熱を入れすぎているようなところもあり、週5や週6で練習や試合に時間を取られてしまうようなこともあります。中にはうまく両立できている子もいるのですが、体力的な面や、勉強する時間の確保なども考えて、身体を壊さないように気をつけたいものです。

 

ここまで、志望校選びの6つのポイントを挙げてきましたが、すでに人気のある学校には多くの受験者が集まります。成績上位者から合格していく入試の性質上、入試結果による学校の偏差値は高くなっているでしょう。偏差値で選ぶのではなく、その学校の魅力で選んだ結果として偏差値が高かったのであれば仕方がありません。その学校にどうしても行きたいのであれば、自分の実力をその学校の合格レベルにする努力が必要となります。

ただし、「なぜその学校に行きたいのか?」を考えてみたとき、もしかしたら選んだ理由によってはその学校でなくても条件を満たしてくれる学校があるかもしれません。志望校選びを悩んでいる方に、少しでも参考にしていただけたら幸いです。

 

(ライター:桂川)

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