フルタイムお仕事ママの中学受験体験談、前回は、子どものモチベーションアップと、子ども一人一人に合わせた処方箋を根気よく見つけてあげることについて書きました。
今回は、悩ましい日々の学習スケジュールをどう管理するべきか?について、具体的に書いていこうと思います。
中学受験のスタートは、「小学校3年生の3学期から」というのが一般的ですが、中には5年生の4月や、6年生からスタートするお子さんもいらっしゃいます。スタート時期が異なれば、当然、今やるべきこと、中・長期的にやっていかなければならないことは異なります。
では、どうやって計画を立て、管理していけばよいのでしょうか。
スケジュールを共有・見える化しよう
いつ受験勉強をスタートするにせよ、中学受験までの長期的なスケジュールと、1日単位まで落とし込んだ短期的スケジュールを作成し、それを親子で共有して勉強・その他のスケジュールを「見える化」することは非常に効果的だと思います。
わが家では、息子が小6の1月、中学受験本番ぎりぎりまでスポーツチームの練習や試合を継続していたため、スケジュール管理が命!でした。土日に試合が入ってしまうこともしょっちゅうだったので、サピックスの大量の宿題や自己学習の時間をどう確保するかを具体的に考える必要があったのです。
わが家の場合ですが、下記のようにスケジュールを「見える化」しました。見本は、6年生のとある月のスケジュールです。
意識したことは、
- その時するべき(必要な)自宅学習内容を具体的にし、リスト化(図の下の部分)
- 1をこなすためにどの程度時間が必要かをおおよそ数値化
- 必要時間が算出できたら、1か月間のタイムスケジュールを作成
- 学校や塾、習い事などの時間を塗りつぶし、自宅学習の時間がどれだけ捻出できるか確認
- あいている時間枠に、自宅学習予定時間を埋めていく
・・・こんな具合で作成していました。この例は、1か月単位に落とし込んだものですが、これ以外に年間スケジュールも作成しました。それぞれの月にクリアすべき単元や内容を年間で計画を立て、それをベースに具体的な学習内容を1日単位に落とし込んでいくという作業です。
「見える化」すると、子どもも時間を意識する
このように「見える化」し、学校や塾へ行っている時間や習い事の時間を除くと「意外に自宅学習できる時間が少ないんだなあ」ということが、子どもにとっても理解しやすくなります。
また、しっかり休みや休憩時間も「見える化」できるので、子どものモチベーションという面でも役立ちました。
ここで大切なのは、欲張ってあれもこれも予定に詰め込まないことです。消化できる程度の学習計画を立てましょう。もちろん、予定通りにいかない日も出てきますので、その調整日を2~3日は作ること。翌月に未消化の学習を持ち越さないようにする工夫・努力が大切になってきます。
計画は計画通りにいかないときも
私はフルタイム勤務のため、塾がない日はいつも子どもの後に帰宅していました。ですから、6年生の前半までは、私が帰宅するまで(当然かもしれませんが)息子がサボっていることもよくありました。
それも想定内でしたので、息子にわからないように計画を組んでいました。また、こうやって学習計画を立てておくと、その日にやるべき内容を事前に把握できているので、「今日は●●、どこまでやれた?」など、進捗度合もチェックしやすくなります。
今回のまとめ
仕事やプロジェクトでも、「段取り7割」とはよく言ったものです。学習内容を具体的に「見える化」し、子どもが何をすればよいのか具体的に示してあげると、子どもはもちろん、親も中学受験に向けての取り組みがしやすくなると思います。
計画の立て方にはいろいろあります。また、立てる時期によっても変わってきます。週ごとに何をするか計画表を作る方が向いている、など、ご家庭によってやりやすい方法を見つけてくださいね。
一橋大学卒。
中学受験では、女子御三家の一角フェリス女学院に合格した実績を持ち、早稲田アカデミーにて長く教育業界に携わる。
得意科目の国語・社会はもちろん、自身の経験を活かした受験生を持つ保護者の心構えについても人気記事を連発。
現在は、高度な分析を必要とする学校別の対策記事を鋭意執筆中。