【神奈川県の女子御三家!】横浜共立学園中学校の社会ってどんな特徴があるの?最新出題傾向・入試対策方法・過去問対策についてご紹介!

横浜共立学園中学校は、神奈川県横浜市中区山手町に所在する、中高一貫の私立女子中学校です。

完全中高一貫校であるため、高校からの募集は行っていません。

また、創立は1871年に遡り、首都圏の女子校のなかでも歴史が長いです。

フェリス女学院中学校・高等学校、横浜雙葉中学校・高等学校とともに「女子御三家」と称され、神奈川県内でもトップクラスの難易度をほこります。

今回は、そのような横浜共立学園中学校の、社会の出題傾向や入試対策方法についてご紹介します!

入試情報

問題構成・解答形式

横浜共立学園中学校の社会は、試験時間が40分、満点が100点となっています。試験時間に対して大問が4問、総設問数が40〜50問程度となっています。

大問数、総設問数ともにここ数年で安定しており、特に目立った増減は見られません。

基本的には地理・歴史・現代社会(公民、時事含む)の3分野からそれぞれ1問ずつと、3分野の融合問題が1問出題されています。

近年の出題内容

2021年度

2020年度

2019年度

出題傾向

概要

横浜共立学園中学校の社会は、試験時間が40分、満点が100点となっています。試験時間に対して大問が4問、総設問数が40〜50問程度となっています。

基本的には地理・歴史・現代社会(公民・時事含む)の3分野からそれぞれ1問ずつ出題されるのに加えて、3分野すべての融合問題が出題されています。

ここ数年でこの問題構成には特に変化がなく、大幅な増減などは見られません。

難関男子校で見られるような、難問・奇問は見られません。高度なひらめきや思考力を必要とするというよりは、単元についての本質的な理解を問うような良問が揃っています

また当校の社会では、さまざまな形式の問題が出題されることも特徴的です。一般的な中学受験社会でよく出題されるような記号選択、適語補充、用語記述、並び替えといった知識問題がほとんどです。

そのほかにも、各大問につき1問〜2問程度、字数制限のない記述問題が出題されることもあります。

出題傾向についての詳細

横浜共立学園中学校の社会では、地理・歴史・現代社会(公民・時事含む)の3分野からまんべんなく出題されることが特徴的です。

ここ最近の出題パターンを見てみると、大問数は4問、総設問数は40〜50問の間で増減を繰り返しています。

なかでも地理からは「国土と自然分野」「日本の各地方」「日本の諸産業」といった問題が、歴史からは「文化史」「経済史」といった問題が、公民からは「国会の仕組み」「日本国憲法・法律の仕組み」「現代社会の時事問題」についての問題がよく出題されています。

難問・奇問といった、高度なひらめきや思考力を問うような問題は見られません。あくまで受験生の単元についての本質的な理解を問うような問題がほとんどです。難易度がそこまで高くない分、受験生同士で点差がつきにくいことも特徴的です。

受験者平均点や合格者平均点などは特に公開されていませんが、社会が苦手な場合であっても7〜8割の得点は目指したいところです。

また、毎年さまざまな形式の問題が出題されることも特徴的です。一般的な中学受験社会でよく見られるような記号選択、適語補充、用語記述、並び替え問題といった知識問題が大部分を占めています。

そのほかにも、各大問につき、字数制限のない記述問題が出題されることもあります。字数制限がないと言っても与えられている空欄がそこまで大きいわけではありませんが、論理的かつ整理された記述が求められます

当校の社会は、時間にあまり余裕がないことが特徴的です。試験時間が40分と、他の学校と比べてもかなり短いなかで、多い年では50問近い問題を時終えなければなりません。

1問あたりにかけることのできる時間は30秒〜1分ほどしかなく、かなり短いので、試験時間には余裕がありません時間がない中で完成度の高い解答が求められるので、高得点を取る上では解くスピードも非常に重要です。

入試対策法

分野別対策法〜実際の過去問を解いてみよう〜

横浜共立学園中学校の社会では、地理・歴史・現代社会(公民・時事含む)の3分野からまんべんなく出題されることが特徴的です。

そのなかでも現代社会(公民・時事)の問題について、実際の過去問を抜粋しつつ、対策法をご紹介します。

(2019年度・第4問より抜粋)

〔4〕在位中の天皇が2019年4月20日に退位し、新天皇が5月1日に即位して、元号も改められます。これらに関する文章を読み、あとの問いに答えなさい。

天皇陛下は高齢となり、公務の国事行為が行なえなくなるのは、日本国憲法が規定する象徴としての役割が果たせなくなる、という思いから、2016年8月「お気持ちの表明」という形で、退位の意向を示されました。

問1. 天皇が国事行為を行なう上で必要な、助言と承認を行なう機関について書かれたものはどれですか。

  • ア. 弾劾裁判所を設置する。
  • イ. 予算案をつくって提出する。
  • ウ. 国民審査を受ける。
  • エ. 国会を召集する。

問2. 国事行為については、日本国憲法第7条に規定されていますが、この規定の内容として正しいものはどれですか。

  • ア. 自衛隊を指揮する。
  • イ. 衆議院を解散する。
  • ウ. 恩赦(刑をゆるすことなど)を決定する。
  • エ. 最高裁判所長官を指名する。

問3. 最高法規である日本国憲法に法律が反しているという訴えがあった場合、その法律を審査する必要があります。その審査を行なう機関はどれですか。

  • ア. 衆議院
  • イ. 法務省
  • ウ. 内閣府
  • エ. 最高裁判所

問4. 国民が定めた形式をとる日本国憲法に対し、天皇が授けた形式をとる大日本帝国憲法(明治憲法)は、何憲法といいますか。

今回、天皇陛下が生前退位(存命中に退位)するにあたり、特例法が制定されました。それは皇室のことを規定する皇室規範には、「天皇が崩じた(亡くなった)ときは、皇嗣(後継ぎ)が、直ちに即位する」と書かれていて、生前退位についての規定が無いためです。

問5. この特例法は、衆議院と参議院でともに可決され、2017年6月に成立しました。一般の法律案の場合、現在の衆議院で定数全員が出席し投票すると、最低何票あれば衆議院で法律案は可決されますか。算用数字で答えなさい。

問6. この特例法の施行日は、2019年4月30日と決定されました。

⑴ この決定は内閣の命令として実行されますが、内閣の制定する命令を何といいますか。

⑵この4月には多くの地方自治体で、主張や議会議員を選出する地方選挙が行われます。住民は、直接請求権の一つとして首長や議員をやめさせるよう請求する権利を持っていますが、この権利を何といいますか。カタカナで答えなさい。

問7. 新天皇即位に備えて改正された法律はどれですか。

  • ア. 国民の祝日に関して定めた、祝日法
  • イ. 市民生活や事業などにおける基本的なルールを定めた、民法
  • ウ. 内閣の職権や組織などについて定めた、内閣法
  • エ. 旅券(パスポート)の発給、効力などの旅券について定めた、旅券法

新元号の発表は4月1日になりました。即位前に発表するのは、改元に伴い、納税や年金などのコンピュータシステムへの対応が必要になり、改修による混乱が心配されているからです。

問8. 年金は、日本の社会保障制度の一つですが、どれに分類されますか。

  • ア. 公的扶助
  • イ. 社会保険
  • ウ. 社会福祉
  • エ. 公衆衛生

問9. 改元後、旧元号である「平成」を商標登録できないように法律が改正される予定です。商標とは他社の製品と区別するために自社製品に使用するマークや名前で、商標権の管理は特許庁が行なっています。特許庁が属する期間はどれですか。

  • ア. 経済産業省
  • イ. 国土交通省
  • ウ. 財務省
  • エ. 総務省

【答え】

  • 問1 イ
  • 問2 イ
  • 問3 エ
  • 問4 欽定
  • 問5 2、3、3
  • 問6 ⑴政令  ⑵リコール
  • 問7 ア
  • 問8 イ
  • 問9 ア

〔ポイント〕

  • 今回の問題は、主に日本国憲法や法律に関する問題を、時事である「改元」に関連づけて出題されています。
  • 今回の問題のように、基本的な用語説明や記号選択などの知識問題がほとんどで、記述問題などはほとんど出題されていません。
  • 全体的に難易度はそこまで高い訳ではありませんが、今まで身につけた知識を組み合わせて考える複雑な思考力が求められます。

高得点を目指すためのポイントとは?

知識問題では高得点を目指すように!

横浜共立学園中学校の社会では、難関男子校で出題されるような難問・奇問は出題されていません。

あくまで単元についての本質的な理解を問うような良問が揃っています。受験生の知識量や演習量がそのまま得点に直結するため、苦手分野を残さないようにしっかり対策を行いましょう。

一方で、問題によって難易度に少しばらつきがあることも特徴的です。問題によっては、「今まで学習した内容を関連づけて推測する」ような、一筋縄ではいかないようなものもあります。

覚えていればすぐに答えることができるような知識問題は、時間をかけずに解き終え、なおかつ満点を目指しましょう

過去問演習は繰り返し行おう!

横浜共立学園中学校の社会では、さまざまな形式の問題が出題されることが特徴的です。

一般的な中学受験社会でよく見られるような、記号問題、適語補充、用語記述といった問題、並び替え問題が大部分を占めています。

そのほかにも、各大問につき1、2問程度は記述問題が出題されることもあります。内容は基本的な知識を問うものがほとんどで、字数制限のないのものがほとんどです。

入試本番で独特の形式に戸惑うことがないよう、過去問演習は本番までにあらかじめしっかりと行いましょう。

慎重な時間配分を心がけよう!

横浜共立学園中学校の社会は、試験時間が40分になっています。試験時間に対して大問が4問、総設問数が40〜50問となっています。

1問あたりにかけることができる時間は30秒〜1分程度しか与えられていないため、非常に時間に余裕がないことが特徴的です。

かなり手ごたえのある問題も多いため、記号選択形式が中心だからといって油断せず、冷静に取り組みましょう

試験時間が始まったらまず全ての問題に目を通し、得意な分野や解きやすそうな問題から手をつけましょう

試験終了前の5〜10分間は必ず見直しの時間とし、計算ミスや解答の抜け落ちがないかどうかしっかりと確認しましょう。

ここ数年で特に大きな傾向の変化などは見られませんが、昨年度と大きく傾向が変化しても焦らず、落ち着いて取り組みましょう。

まとめ

今回は、横浜共立学園中学校の入試情報や、社会の出題傾向、入試対策方法についてご紹介しました。

当校の社会は、試験時間が40分、満点が100点となっています。試験時間に対して大問が4問、総設問数が40〜50問程度となっており、試験時間に対する問題量がかなり多いことが特徴的です。

高度なひらめきや思考力を問うというよりは、単元についての本質的な理解を問うような問題がほとんどで、受験生の知識の定着度や演習量がそのまま得点に直結するような良問が揃っています。

また「記号選択や用語記述といった知識問題がほとんどである」、「さまざまな分野からまんべんなく出題される」といった点も特徴的です。過去問研究は抜かりなく行い、入試本番で動揺しないようにしましょう。

入試本番まで時間は限られていますが、他教科とのバランスを考えつつ、できる限りの対策を行いましょう。

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参考

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こんにちは!ライターの福久はなです。
都内の中高一貫校出身で、大学受験を経て東京大学に入学しました。
塾講師や家庭教師のアルバイト経験があり、算数・数学・英語を中心に教えていました。
これらの科目に限らず、中学受験の経験を活かして理科・社会といった科目の対策方法や、学校別の受験対策、学校情報についてなど、幅広く記事を執筆しています。
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