今回は「速読英単語」の特徴と、「速読英単語 入門編」「速読英単語 必修編」「速読英単語 上級編」の違いについて紹介していきます。
Contents
速読英単語の特徴
まず3冊の違いについて見ていく前に、速読英単語の特徴を紹介します。
- 英文の中で単語を覚える
- 徹底的なデータ分析による単語選定
- 別売りのCDでリスニング対策
詳しく見ていきましょう!
英文の中で覚える
速読英単語の最大の特徴は、やはり「英文」だと思います。
レベルによって語数は変わりますが、それぞれ長すぎず短すぎずの英文が用意されています。
詳しく言うと、入門編は40~170words、必修編は70~250words、上級編は130~270words程度です。
「英単語だけ覚えられればいいし、英文は別の教材で読めばよくない?」と思う人もいるかもしれませんが、この英文には様々なメリットがあります。
- 英文の中で単語を覚えられる
- 英文に対する苦手意識がなくなる
- 飽きずにリスニング対策ができる
それぞれについて見ていきます。
英文の中で単語を覚えられる
英文にはその項で覚える単語がいくつか入っています。
まず英文から読んでわからなかった単語だけチェックするのもよし、先に単語一覧から単語を覚えて英文で確認するのもよしです。
単語と意味を一問一答形式で覚える方法は楽かもしれませんが、人によっては忘れやすい・飽きやすいなどの欠点もあります。
そのため速読英単語は、一問一答形式が合わないと思う人にぜひ試してほしい英単語帳です。
英文を覚えるくらい読んでいく中で、自然と文脈の中の使われ方と一緒に単語も覚えることができます。
英文に対する苦手意識がなくなる
英文は英単語暗記のためだけではありません。
それぞれのレベルごとに読みやすい英文が掲載されているので、英文を読むのが苦手と感じる人にも取りかかりやすくなっています。
長文問題と違って設問や時間を気にする必要がないので、楽に読み始めることができると思います。
内容も面白いので、単語暗記は一問一答形式の方がいいという人も一度目を通してみてもいいかもしれません。
飽きずにリスニング対策ができる
個人的に一番おすすめしたい使い方が、このリスニング対策としての使い方です。
速読英単語では、別売りのCDで英文の音声を聞くことができます。
先ほども書きましたが、英文の長さや単語のレベルはちょうど良く、内容も面白いので、リスニング対策にはもってこいです。
ただし、必修編と上級編の音声のスピードはある程度速くなっています。
そのためリスニング対策として使うのは、リスニングを得意にしたい人だけにおすすめします。
大まかには、必修編は共通テストレベルのリスニングはある程度聞き取れる人、上級編は共通テストレベルのリスニングはほとんど聞き取れる、かつ国公立2次や私大でリスニングがある人がいいと思います。
そんなに自信がないという人や、リスニングは足を引っ張らない程度でいいという人は、入門編や『速読英熟語』を使うことをおすすめします。
私が受験生のときにしていたやり方を書いておくと、
- 何も見ずに聞く
- 英文を見ながら聞く(発音をチェック)
- 英文を見ながら、1文ずつ音声を止めて音読する
- 英文を見ながら、音声に合わせて音読する
- 音声を聞かずに、英文を見ながら音読する
こう書くと面倒くさそうと思うかもしれませんが、慣れれば簡単です。
私はこれを毎日寝る前にやって、朝の通学中に必修編の英文をランダムで聞いていました。何周もするうちに内容も覚えますし、読むスピードもグンと速くなります。
これはリスニングだけでなく速読にも繋がるので、早い段階から習慣にして慣れておくといいと思います。
向いていない人
速読英単語は、大学受験生の中では有名な英単語帳だと思います。有名になるだけあって、単語のレベルや覚えやすさはとても良いと思います。
ただ、
- ただ単語だけを早く覚えたい
- 短い例文と一緒に覚えたい
- 単語の成り立ちを理解しながら覚えたい
というような方には他の参考書の方が合っていると思います。
そうじゃないという方や、ここまで読んで速単を使いたくなったという方は、これから自分に合ったレベルを考えていきましょう。
それぞれのレベルについて
この3冊の違いは、「取り扱っている英単語の難易度」にあります。
(出典:速読英単語 必修編)
この図を見てもわかるように、速読英単語ではそれぞれで取り扱っているレベルが大きく異なります。
最終的に目指すレベルがどのレベルであれ、まずは今の自分に必要なレベルから始めましょう。
それでは、それぞれについて詳しく見ていきましょう。
速読英単語 入門編
入門編では、基礎レベルの単語を取り扱っています。
- 中学レベルの英単語から覚えたい人
- 英語が大嫌いで、基礎から始めたい人
- 高校の授業についていけない高校1年生
中学レベルだからといって、覚えていないのに次のレベルから始めることはやめましょう。
基礎から固めたい中学生や高校1年生・2年生はもちろん、英語が苦手で1から学びたいという受験生にもおすすめです。
高校の基礎レベルは必修編にも含まれるので、どっちがいいか迷う人は一度手に取ってみるといいかもしれません。
速読英単語 必修編
必修編では、共通テスト~中堅私大レベルの必修単語を取り扱っています。
- 中学レベルの単語は完璧な人
- 基礎から英単語を覚えたい人
- 基礎的な単語はある程度覚えていて、英文に慣れたい人
必修編は高校レベルの単語で、大学入試で頻出のものが載っています。
このレベルは、大学受験をする人なら必ず完璧にしたいレベルです。国公立2次・難関私大を目標としていない人は、ここまでで十分です。
中学レベルの英単語はバッチリ!という人は、迷わずここから始めるといいでしょう。
英単語暗記のためでなく、英文に慣れたい人やリスニング対策として使いたい人は、基礎的な単語を覚えたら使い始めるといいと思います。
もちろん英文を読みながらわからない単語を覚えていけばいいのですが、他の英単語帳と併用する際はどっちも中途半端にならないようにしましょう。
速読英単語 上級編
上級編では、国公立2次・難関私大レベルの上級語を取り扱っています。
- 基礎レベルの英単語はもう覚えている人
- 共通テストの問題の半分以上は理解できる人
- 国公立2次・難関私大レベルを目標にしている人
必修編は共通テスト・中堅私大(日東駒専)レベルでしたが、この上級編は国公立2次・難関私大(GMARCH~早慶)レベルを目標としている方向けになります。
上級編では難関大を受験する人に向けて、「わからない単語を文脈から推測する訓練」をしていきます。
英文を読んでいく中で必ず出会う「未知語」に対してどう立ち向かうか、それは難関大を受験する人にとってとても重要な問題です。
上級編の英文は、大学入試で実際に出題された文章が多く選ばれています。
そのため、難関大の入試で必要となる難しい英単語を覚えていくというよりは、実際の文章の中で前に覚えた単語を確認したり知らない単語を推測したりしていくという感じです。
手っ取り早く英単語を覚えたい方や、入試本番まで時間がないという人はあまりやる必要はないかもしれません。
ただ、実際の入試の英文なだけあって内容は面白く、読み応えがあると思います。
難関大レベルの受験生は英文やリスニング教材が少ないと思うので、英語に慣れておくために使うにもちょうど良いでしょう。
ちなみに私は上級編のリスニング教材として使っていましたが、本当にリスニングで点を取りたい人以外にはおすすめしません。
まとめ……の前に
早稲田大学の文系学部。事務が主な仕事ですが、大学受験の経験を活かして参考書紹介などの記事を書いています。口癖が「寒い」「暑い」「眠い」の面倒くさがりですが、記事を作るのは楽しんでやっています!読者の皆さんが勉強になったと思えるような記事を作れるよう頑張ります(^^)/