これで解決!鷗友学園女子中学校算数の特徴と対策法を徹底検証

この記事では、鷗友学園女子中学校の「算数」の入試傾向や入試対策方法についてご紹介します。

問題構成・解答形式

 

国語 漢字問題(5)+読解2(物語文1問+説明文1問)【記述式+記号選択】
算数 大問7~8(小問2〜3題がつく場合あり)【記述式】
社会 大問3題(地理・歴史・公民)、総設問30題程度【記述式+記号選択】
理科 大問4(化学・物理・地学・生物)、小問各78題【記述式+記号選択】

 

鷗友学園女子中学校の算数は近年、大問7・8問前後で構成されています。それぞれの大問につき1〜3問程の小問があり、総設問数は15問程度になることが多いです。また年々難易度が上昇しているのに際し、設問数もやや減少気味の傾向が見られるので、注意してください。

鷗友学園女子中学校の算数は、解答欄の形式が特徴的です。一般的に問題用紙と解答用紙を分ける学校が多いですが、当校の算数では問題用紙に直接解答を書き込む必要があります。大問1問につき冊子1ページ分の余白が用意されており、その余白スペースに解答を書き込んでいきます。また、途中式や解答の途中過程も採点対象となります。答えのみを記入しても十分な得点を期待することができないため、注意が必要です。

解答形式についてよく知らないまま入試本番を迎えてしまうと、解答用紙がないことに戸惑うことがあるかもしれません。事前に目を通しておき、焦らず試験に取り組めるようにしましょう。過去問を解くときは、実際に使用される解答用紙と同じサイズの紙を用意し、だいたいどのように解答を書いていくかを決めておくと良いでしょう。

近年の出題内容

2020年度

 

大問番号 単元
大問1 計算問題
大問2 割合と比
大問3 平面図形
大問4 場合の数
大問5 平面図形
大問6 立体図形
大問7 速さ

 

2019年度

 

大問番号 単元
大問1 計算問題
大問2 数の性質
大問3 場合の数
大問4

平面図形

大問5 立体図形
大問6 ニュートン算
大問7 速さ

 

2018年度

 

大問番号 単元
大問1 計算問題
大問2 売買損益
大問3 文章題
大問4 立体図形
大問5 数の性質
大問6 平面図形
大問7 仕事算
大問8 速さ

 

出題傾向

出題分野についての詳細

鷗友学園女子中学校の算数では、「速さ」・「平面図形」・「割合と比」・「数の性質」・「規則性」などからの出題が多く見られます。

まず前半の基本〜標準問題では、必ず第1問で計算問題が出題されています。全体の中でも最も難易度が易しいため、計算ミスなく正解したい問題となっています。

また、前半3問では「割合と比」からの出題も頻出です。食塩水の濃度・売買損益・還元算・相当算・平面図形の縮尺に関する問題がよく出題されています。

同じく頻出の「数の性質」からは、約数と倍数・整数に関する問題がよく出題されています。

次に、後半の応用問題では「速さ」・「図形」からの出題が多く見られます。「速さ」からは、速さと比に関する問題がほとんどです。辺の比や相似比を使って、グラフやダイヤグラム上で解かせるような問題がよく出題されています。このような問題は、学習院女子中などでもよく出題されているため、時間に余裕がある場合は合わせて過去問演習を進めていくと良いでしょう。

「図形」からは、基本的に平面図形・立体図形問わず様々な種類の問題が出題されています。なかでも面積・体積を求めさせる問題、点の移動、図形の移動、相似比と面積比、立体図形の切断に関する問題が頻出となっています。

難易度について

鷗友学園女子中学校の算数では、基本〜応用レベルまで、様々な難易度の問題がまんべんなく出題されています。基本的には前半から後半にかけて徐々に難易度が上がっていくという問題構成になっています。

難関男子校で出題されるような、難問・奇問といった問題は見られません。あくまで受験生の演習量や、単元についての理解度が得点に直結するような内容となっています。

一方で、当校はここ最近で徐々に難易度が上昇している傾向があります。いわゆる都内私立女子校の「御三家」になぞらえて、「新御三家」のうちの一校として定評があります。倍率も年々上昇傾向にあるため、より完成度の高い解答が求められます。

対策

分野別対策法

速さ対策

まずは基本問題をくり返し解くことで、速さにおける3要素(速さ・時間・道のり)に関する基本公式を自由に使いこなせるようになりましょう。

そのあとは、速さに関する典型問題を一通り解き、具体的な公式の使い方を学びましょう。特に池の周りを歩く問題、往復しながら出会いと別れを繰り返す問題などは、速さにおける3要素が見えづらいことが特徴的です。このような問題はくり返し演習を行い、完ぺきな解答を目指しましょう。

またここ最近の出題の傾向として、グラフやダイヤグラムを利用して解く問題がよく出題されていることが挙げられます。例えば、「2地点間で複数人往復する」、「異なる時間に出発する場合に二者が出会う、もしくは追い越す時間を求めさせる」問題などが頻出です。

このような問題では、複数の条件を同時に整理していく必要があります。グラフを全く使わず手計算のみで解くことも不可能ではありませんが、計算ミスを防ぐためにはグラフを使って解く方が効率的です。グラフ上の辺の比や図形の相似比に注目すると、より簡単に解くことができる場合がほとんどです。過去問を解くときは、必ずグラフを利用して解く練習をしておきましょう。

図形対策

まずは図形に関する基本的な公式を一通り覚えましょう。平面図形の面積公式、立体図形の体積公式などが分かっていないと全く歯が立たなくなってしまいます。

また、余力のある人は円周率に関する計算結果をある程度頭に入れておくと良いでしょう。円周の長さや円の面積を求める計算では、円周率にかける数値のなかにも頻出のものがいくつかあります。円周率関連の計算結果をある程度覚えておくと、計算にかかる時間や計算ミスを減らすだけではなく、検算の手間を省くことにも繋がります。

次に面積比・相似比など、比を用いた図形問題に取り組みましょう。ここ最近では、辺の長さの比から面積比や相似比を求めるパターンがよく見られ、なかでも平行四辺形に関連した問題が頻出です。

また、平面図形上の点の移動・図形の移動に関する問題は、図形の分野ではありますが「速さ」の考え方が根底にあることに注意しましょう。図形対策と合わせて、速さの問題にも触れておきましょう。

このような問題では複数の点を同時に移動させ、各時間での位置関係を考えさせる場合が多いです。条件が多いため戸惑うかもしれませんが、落ち着いて一つずつ処理していくよう心がけましょう。

割合と比対策

鷗友学園女子中では、前半3問で「割合と比」の問題がよく出題されています。特に食塩水の濃度に関する問題・売買損益が頻出なので、これらの単元については特に重点的に対策を行いましょう。

食塩水の濃度に関しては、まずはじめに複数の種類の食塩水を用意し、“その一部を取り出したり、もう一方の容器に入れる”といった作業をくり返し行う問題がよく出題されています。

基本的には食塩水の濃度に関する基本公式のみで解くことができますが、条件や作業量が多く、計算のみでは処理しきれないことがほとんどです。それぞれの作業によって容器内の食塩水がどのように変化したのか、図を用いて整理しながら解くようにすると良いでしょう。

またリットル・ミリリットルやパーセント・歩合など、単位の違いにも注意して計算を進めるようにしましょう。

次に売買損益についてですが、こちらも複数の条件が用意されており、式のみでは情報を整理しきれない場合が多いです。必ず線分図を描きながら解いていくようにしましょう。

どの問題も基本的には定型問題レベルの内容となっているため、満点を目指しましょう。苦手分野がある場合は、早急に対策をかため、必ず基礎から復習するようにしましょう。

実際の過去問を解いてみよう!

実際の出題例1〜売買損益〜

(2018年度第1回・第2問より抜粋)

ある商品にいくらかの利益を見込んで定価をつけました。この商品を定価の15%引きで売ると利益は2000円になります。また、定価の3割引きで売ると利益は800円になります。この商品の原価を求めなさい。

【解答】

  • 4800円

【ポイント】

  • 鷗友学園女子中の算数では、売買損益をはじめとした割合と比の問題が頻出です。他の頻出分野である速さ、図形などの問題と比べると、比較的難易度が易しめの場合が多いため、満点を目指したい内容となっています。
  • 条件が複数用意されている場合がほとんどなので、必ず線分図を描きながら整理していくようにしましょう。

実際の出題例2〜速さ〜

(2016年度・第6問より抜粋)

1周が3.6㎞の池があります。友子さんと学君が同じスタート地点から同時に出発し、友子さんは自転車で、学君が徒歩で同じ方向に進みます。友子さんの進む速さは時速14.4㎞です。二人はそれぞれスタート地点まで戻ってきたら、休むことなく速さを変えず逆向きに進みます。下の図は、二人が出発してからの時間と、二人の間の道のりとの関係を表しています。ただし、二人の間の道のりは、地に沿って測った時の長くない方とします。

⑴出発してから10分後の二人の間の道のりは何kmですか。

⑵学君の進む速さは分速何mですか。

⑶出発してから3回目に二人の間の道のりが1.3㎞となるのは、出発してから何分何秒後ですか。

【解答】⑴1.8㎞⑵分速60m  ⑶16分20秒後

【ポイント】

  • 鷗友学園女子中学校の算数では、速さの問題が頻出です。なかでもグラフを使って考えさせたり、速さと比を関連させて解く問題がよく出題されています。
  • 「式だけではなく、必ずグラフをもとに考えること」、「速さ・時間・道のりの基本3要素をしっかり理解すること」を意識するようにしましょう。

問題集別対策法

【おすすめの問題集】

 

  • 『予習シリーズ』 (中学受験の四谷大塚)

四谷大塚や早稲田アカデミーなどを始めとした中学受験大手塾と同じカリキュラムで算数の学習ができるシリーズ。各学年用の教材が出版されており、レベルに合った教材を選ぶことができます。予習シリーズ6年下まで一通り理解すれば中学受験における典型問題は一通りおさえることができます。予習シリーズが終了したら過去問研究に取り組みましょう。

また各ページに数問ずつ計算問題が掲載されているため、計画的に進めていけば、計算問題対策をすることもできます。このシリーズだけで基本〜標準レベルの問題をすべて網羅できる点が魅力的です。

合格点を取るには

頻出単元の対策を中心的に

鷗友学園女子中の算数では、様々な単元からバランスよく出題されることが特徴的です。

なかでも、前半の基本〜標準問題では「割合と比」、「規則性」、「計算問題」などが、後半の応用問題では「図形」、「速さ」などがよく出題されています。

解答形式に慣れよう

鷗友学園女子中の算数は、問題用紙に直接解答を書き込む形式が特徴的です。

解答形式に慣れるため、日頃問題を解くときから途中式、説明を残して問題を解く練習をしましょう

その際「分かりやすい順番で途中式を残す」・「必要な式のみを残して他の計算は解答欄外で行う」といった点を意識しましょう。採点者にとって分かりやすい説明をすることがなによりも重要です。

また、答え自体が間違っていても、途中式が正しければ部分点をもらえる可能性が高いです。最終的な答えまでたどり着けなくても決して諦めず、理論的な説明や記述を心がけましょう。

過去問研究はしっかりと

鷗友学園女子中の算数は、出題傾向が比較的はっきりしていることが特徴的です。出題傾向を理解するためには、過去問研究をしっかりと行うことが何よりも重要です。

時間が許す限り過去問になるべく多く触れ、特徴的な問題や解答方法について理解しましょう。過去問を解いたときは答えの正否だけを確認するのではなく、途中式や過程なども解答と照らし合わせ、その上で必ず解き直しを行うようにしましょう。

何回も解き直すことで、単元についての理解を深めるだけではなく、ベストな解答の残し方を効率的に身につけることができます。

時間配分は慎重に

鷗友女子学園中の算数は、試験時間45分に対して大問が7・8問となっています。まずは全体を前半の基本・標準問題と、後半の応用問題とにおおまかに分け、前者に15分程度、後者に25分程度かけることを目安に解いていきましょう。

時間に対する問題数は決して少なくありません。ケアレスミスなくテキパキと解き進めていく必要があります。

総括

今回は、鷗友学園女子中の算数入試対策についてご紹介しました。

当校の算数は試験時間45分に対して大問が7・8問、総設問数が15問程度という問題構成で、幅広い分野からまんべんなく出題されていることが特徴的です。

対策としては、定型問題を集めた標準的なレベルの問題集を繰り返し解き、苦手な単元を克服することが得点率を上げる上で特に重要です。

入試本番まで時間は限られていますが、他科目とのバランスを考えつつ、優先順位に気をつけながら最大限の対策をしましょう。

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参考

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こんにちは。東京大学教育学部の福久はなです。 中高一貫の女子校出身で、中高6年間でバトントワリングというスポーツに熱中していました。大学受験を経て東京大学文科3類に入学してからは、大学から始めたダンスや、塾講師や家庭教師のアルバイトに打ち込んでいます。休日は友人とカフェ巡りをしたり、ショッピングをしたりなど外に出ていることが多いです。大学では教育学部に在籍しており、教育財政や教育経営などについて学んでいます。趣味は旅行で、夏休みや春休みなどの長期休みを利用して様々な国に旅に出ています。大学は高校時代に比べて長期休みの期間が長いので、海外など遠出の旅行をするのには絶好の機会です。世界史の教科書で見ていたような建築を実際に目にしたときには、なんとも言えない感動があります。これから私の中学受験・大学受験を含めた学習経験をもとに、皆さんの役に立つような、面白くて分かりやすい記事を書いていきます。 よろしくお願いします!