【中学受験】国語書き抜き問題の落とし穴と克服法

国語の長文読解問題では、選択肢問題、書き抜き問題、記述式問題といった、さまざまな種類の設問が出題されます。

なかでも、書き抜き問題については特に対策をしていないという受験生の方も多いのではないでしょうか。記述式問題については、皆さん意識して早めから対策仕様と考えるのですが、書き抜き問題についてはあまり意識しないという方が多いです。

ただし、書き抜き問題は記述式問題のひとつです。設問の答えになっているところを文章の該当箇所から抜き出して書くというのは実は立派な記述式問題です。ただし、短いことが多いこともあって、設問が出てきたらその場で考えて解けばいいや、という方が少なくありません。

今回は、これからの模試でも重要な、国語の書き抜き問題について、読解と実際の書き抜きをする際に注意すべき点を解説します。書き抜き問題で間違えることが多いという方、今まで意識をしてこなかったという方はぜひ参考にしてください。

国語の書き抜き問題とはどんなもの?

皆さんは、模試の際などに書き抜き問題を解いてきていると思います。その際の出来はどうでしょうか。書き抜き問題という意識を持たずにかずある設問のひとつと考えていないでしょうか。国語の書き抜き問題については、大きく分けて2種類あります。

そのまま抜き出し系

書き抜き問題で多いもののひとつに、「そのまま抜き出し系」があります。これは、「〇〇について説明している部分を△字で書き抜きなさい」という形式で出題されることが多いです。解答が比較的短めのときにそのまま該当部分を全部書き抜くという問題が出題されることが多いです。

何字の部分を書き抜くように指定されるので、該当する部分は一か所しかありません。いわゆる記述式問題の場合は、書き方にバリエーションがあり得ますが、書き抜き問題の場合は、解答が決まっているので、正解するか間違えるかのどちらかしかありません。

そういった意味で、文章と設問をしっかり読み解くこと、そして文字数と一致する箇所をさがして書き抜くことは、非常に緊張感をもって対処しなければいけない問題と言えるのです。

一部だけ書き抜き系

書き抜き問題には、該当箇所をそのまま抜き出す問題だけでなく、一部だけ書き抜く問題もあります。「~はなぜですか。該当する箇所の最初の〇文字と最後の〇文字を書きぬきなさい」「最初の〇文字」「最後の〇文字」という形式で出題されることが多いです。

該当箇所が長めの場合にこの形式で一部だけを書き抜きさせる問題が多いです。また、出題も最初と最後を書かせる、最初だけ書かせる、最後だけ書かせる、などの種類があります。ただし、これもそのまま抜き出し系と同じように、解答となる部分はひとつしかありません。そのように作られているので、適当に書いていては永久に正解することができないのです。

一部だけ書き抜き系の場合も、正解は決まっているので、正解するか間違えるかは、正確に該当部分を読み取ることができたかどうかがカギになります。

書き抜き問題を解く際に大切なのは文章の読解

書き抜き問題を解く際に、何度も問題文を読み返すことになり、とても時間がかかってしまうということはありませんか?それは、正しい文章読解をしていないからです。ここでは、書き抜き問題を正解するために大切な文章読解の注意点について解説します。

文章読解の基本を守って最後まで読み通す

書き抜き問題に限らず、国語の問題で正解するためには、文章の内容をしっかり把握しながら読み進むことが必要です。どこに何が書いてあったかということが読み終わったときに分かるようにしておかなければなりません。

問題文の中には、設問を解く際に必要な情報がたくさん書いてあります。ですが、長文を読み進むうちにどこに何が書いてあったのかわからなくなってしまい、何度も最初から読み直して時間切れになってしまうことが多いです。

文章読解を速く、正確にするためには、読み進みながら手掛かりとなるところに自分なりのヒントを残しておく必要があります。たとえば、論説文・説明文なら、段落の中で中心となっている文(中心文といいます)に線を引いておく、筆者の意見、対立意見、その理由の部分、具体例を挙げている部分、といったように分けながら読み進み、文章の上の部分に「これは意見」「これは理由」「これは具体例」といったように、どこに何が書かれているかを読みながらメモしていきましょう。

物語文なら、場面の説明部分、場面の切り替わり部分、時系列、登場人物が誰か、登場人物の心情について書いてあるところ、登場人物の心情が変化した部分、その結果どうなったか、文章全体のテーマに関わる部分、といったところに大きく文章を分けます。そして、該当する箇所に、論説文や説明文と同じように、「登場人物の心情」「心情が変化した部分」「変化した理由」「場面が変わった部分」「場面が変わって登場人物がどう動いたか」といったことを、文章の上の部分などに書き残しておきましょう。また、心情の読み取りが物語文では非常に大切なので、心情を表す心情語が書かれているところは〇で囲むなどして、さらにプラスの心情なのかマイナスの心情なのかについて+、-といったようにしるしをつけておくと、心情の変化も一目でわかるのでおすすめの方法です。また、重要だと思う部分については線を引いておきましょう。

文章読解問題を解く際には、まずは最後まで正確に文章を読み通すことがもっとも大切です。文章のどこに何が書いてあったか後から設問を解くときに参照できるよう、自分なりのヒントを残しておきましょう。

答え探し読みはまちがいのもと

文章読解問題の場合、文章が長いと、先に設問を見てその答えに該当しそうなところを探しながら読んでしまう受験生が少なくありません。いわば「答え探し読み」をしてしまうのです。

ですが、「答え探し読み」をしてしまうと、文章全体で何が書かれていたのかを意識することができないので、トータルして解ける問題が非常に減ってしまいます。設問一つひとつを解いていくためには、何よりも文章全体を通して筆者が何を伝えたいのか、ということをつかむことが大切です。ですから、一部分だけを切り取って読むような答え探し読みをしても正解にはつながらないのです。

また、文章全体を通してしるしをつけながら読み進むということをしておかないと、設問ごとに答えを探すために何度も文章を読み直すということをしなければならなくなります。入試の文章読解問題は、大問2~3問出題され、答え探し読みをしていると、まず時間切れになってしまいます。ですから、文章読解においては「答え探し読み」をすることは避けるべきなのです。

特に書き抜き問題の場合、文章の中から設問の解答となる部分をそのまま抜き出すので、答え探し読みの罠に陥りがちです。〇字と書かれていると、文章を読んでいる最中でその文字数を探そうとし、それに集中するあまり、それまで読んできた部分の内容をすっかり忘れてしまい、以降の文章を読んでも何についての文章だったのかわからなくなります。

解答は設問の傍線部の近くにあるとは限らない

答え探し読みは文章読解において厳禁ですが、なぜ答え探し読みをしてしまうかというと、設問が「傍線部何番」について関連しているところを抜き出させる形式だからです。すると、傍線部の近くを探せば解答の部分があるのではないかと思い、傍線部付近で答え探し読みをしてしまうのです。

ただし、受験学年になってお感じの方も多いでしょうが、実際の入試問題や模試の出題文章は非常に長いです。また、傍線部の近くに答えがすぐ見つかるような単純な問題は出されません。文章の後半にある傍線部の解答部分が、実は文章の最初の部分にあった、などということは珍しくありません。ですから、いくら傍線部の前後を何度読み返しても、解答は見つからず時間ばかり経ってしまうということが少なくないのです。

国語で高得点を狙うなら、傍線部付近だけの答え探し読みはするべきではありません。文章全体にヒントを残しながら読み進み、読み終わってから設問を解く際に役立てることができるようしるしや線を引くなどして、あとから問題を解きやすいようにしておきましょう。

書き抜き問題で注意すべきこと

書き抜き問題の場合、解答部分を文章全体の中から見つけ出して書き抜きますよね。せっかく解答部分を見つけても、解答欄に書く際にやってしまいがちなことが実はたくさんあるのです。ここでは、注意すべき点を解説します。意識するだけで書き抜き問題の正答率がアップしますよ。

設問はどこを書き抜くよう指示しているのか間違えないこと

書き抜き問題の設問では、「該当部分を〇字で書き抜きなさい」「最初と最後の〇文字」「最初の〇文字」「最後の〇文字」を書き抜きなさい、といった種類があることについてはご説明しました。

書き抜き問題で大切なのは、設問をよく読むことです。まず、そのまま書き抜き系なのか、部分書き抜きなのかを読み取る必要があります。そして、何について書きぬくよう指示しているのかについて正確に設問を分析しなければなりません。「理由」なのか「結論」なのか「具体例」なのか、あるいは「心情」「心情が変化したのはどこからか」など、設問の中に答えの一部が含まれていると言っても過言ではありません。

設問がどこの何を書き抜くよう指示しているのかを間違えてしまうと、書き抜き問題の場合は0点になります。一般的な記述式問題に比べ、部分点をもらえることはありません。だからこそ、設問の指示を読み誤らないことがとても大切なのです。

最後の〇文字の場合は設問をよく読まないと間違える

特に、「最後の〇文字」を書き抜きなさい、という設問には注意が必要です。ある文の最後には必ず「句点」があります。設問では、その句点を含めるか含めないか、ということについて必ず書いてあります。

もし設問の指示を読み誤ると、句点を入れる入れないで間違えてしまい、せっかく該当箇所が合っていても一文字違いで×となってしまうので、特に最後の部分を書き抜かせる問題については設問の指示をよく読み、間違えないようにしましょう。

「そのまま」書き抜くことは意外とできない

該当部分全体をそのまま書きぬくときも、部分的に書き抜くときも、書き抜き問題では文章の該当部分を「そのまま」書き抜かなければなりません。実はここに落とし穴があります。

「そのまま」書き抜くということは、ひらがな、カタカナ、漢字を含め、一字一句間違えてはいけない、ということです。ですが、これができない受験生の方は意外と多いのです。

文章から内容を参照しながら書き抜くという手順を踏むことと、急いで書き抜かなければという心理が働いて「そのまま」書き抜くという一見簡単に思えるようなことが出来なくなってしまうのです。

これを克服するためには、いったん書き抜いたらもう一度文章で一字一句間違えていないか確認しましょう。ほんの数秒でできますが、このひと手間で間違いを減らすことができます。

まとめ

書き抜き問題は、あまり普段から意識されない問題と言えるでしょう。ですが、文章読解が正確にできているかどうか、設問の指示をしっかり読んでいるか、指示通りのことができているか、ということを総合的に判断できるため、必ず付いて回ってくる問題のひとつでもあります。

記述式問題のひとつの形でもあるので、正確に書けているかどうかということが満点になるか0点になるかということをはっきり分けてしまいます。せっかく該当する正解の箇所を見つけたのに、設問通りに書き抜かなかったために0店になってしまうのは非常にもったいないことです。

これから模試が続いていきますが、書き抜き問題はもちろん、どの設問であってもあくまでも重要なのは「正確な読解」です。これができないと、選択肢問題や記述式問題も正解するのは難しいでしょう。

せっかく解答がわかっているのに落としてしまうというのは非常に残念なことです。それによって書き抜き問題を白紙解答で出してしまうという受験生も少なくありません。

ぜひ、今回ご紹介したコツを参考にして、早いうちに手を打ちましょう。書き抜き問題で正解できるということは、文章読解、設問の読解、記述のすべてがきちんとできているということです。ぜひ軽視せず、必ず正解できるようにチャレンジしてくださいね。

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