はじめての模試、どう受ける?4年生の模試の受け方のコツ教えます

中学受験をお考えの方の中には、模試の受験が気になるということも多いのではないでしょうか。特に4年生なら、まだ本格的な模試は受験したことがないケースがほとんどです。そのため、模試の受け方がよくわからない、というご家庭も少なくありません。

中学受験の勉強を進めていくうえで、模試の位置づけは非常に重要です。もちろん入試本番ではないので、盲目的に模試を受けていればいいというわけではありません。大切なのは、模試をできるだけ有効に活用することです。ただ受けて終わりで満足、というのでは、せっかく時間を使って受けてくる模試はただの時間の浪費になってしまいかねません。

そのため、今後模試を受けるにあたっては、受け方のコツを知っておくことが非常に重要です。5年生、6年生の方はすでに何度も模試を受けているでしょうが、新4年生は本格的な模試をまだ受験していないでしょう。そこで、今回は、新4年生が模試を受ける際に押さえておきたい準備のポイントや受け方のコツ、そして結果が戻ってきてからの模試の扱いについて解説します。ぜひ模試をうまく活用して、成績を上げていく参考にしてください。

Contents

模試と小テストはまったく違うことに注意

これから本格的に模試を受けていく新4年生の方の中には、「これまでも小学校でテストを受けているから、それほど違わないんでしょう」とお考えの方もいるかもしれません。しかし、塾が主催する模試は、小学校のテストとはまったく違うということをまず意識しましょう。

また、模試は、塾で毎回のように行われる教科ごとの小テストとも位置づけからしてまったく異なるものです。このようにこれまで受けてきたテストと、模試を同じ感覚でとらえることは危険ですので注意してください。もし同じ感覚で模試を受けてしまうと、ギャップに驚き、勉強が手につかない、受験して大丈夫だろうか、と親子でモチベーションが下がってしまうことになりかねません。

小学校のテストや、塾の小テストは、いわば単元の決まった短距離走のようなものです。範囲がせまく、どのような問題が出題されるかもだいたい予測がつくでしょう。しかし、模試の場合は、それまでに学習した全範囲から出題されるので範囲が広く、また教科ごとではなく受験した教科すべての総合点や総合判定も出るのが特徴です。そういう意味で、模試は中距離走に近いイメージでしょう。

範囲も、また走り方も異なるので、これまでの小学校のテストや塾の小テストと模試は別物だと考えておくのが賢明です。違いを踏まえた上で受験しないと、これまでのテストではいい成績がとれたのに、模試では全然点数が取れないということになりかねません。そうすると、模試を受けるのに恐怖感を感じるようになり、受験勉強にも身が入らないということも起こり得るので注意が必要です。

では、模試とこれまでのテストとの違いはどこにあるのでしょうか。

違いその1:出題範囲が広い

これまでのテストでは、出題範囲が決まっており、多くの場合は1つの単元ごとに実施されてきました。しかし、模試の場合は複数の単元、つまりこれまで学習してきたすべての単元から出題されるので、過去に学習したこともしっかり定着しているかを測るものです。

出題範囲が広いと、どれかひとつの単元の積み残しがあるだけでも、成績に大きく関わってくるので注意が必要です。以前に学習したことがどれだけ定着しているかが、模試で点数を取るためには必要だと言えるでしょう。

違いその2:応用問題も出題される

小学校のテストや塾の小テストは、ある単元の基礎基本が身についているかをチェックするために実施されます。それに対して模試は、そうした基礎基本の問題だけでなく、応用問題も出題されるので、どこまで理解できているか、身につけた知識や解法をチェックされるだけでなく、聞き方を変えても答えられるかどうか、つまり知識や解法が使いこなせるかどうかが大切です。

模試によって配分は異なりますが、おおむね6~7割が基本問題、残りが応用問題、ということが多いです。特に4年生の間は基本問題が大半を占め、いくつかの応用問題で深い理解を問われると考えておけばよいでしょう。

応用問題は、時間をかければ解ける問題も多いのですが、模試の短い制限時間の中で間違えないように解くことは簡単なことではありません。基礎基本問題でしっかり点数を取り、応用問題で積み上げて差をつける、という受け方が重要になってきます。

違いその3:試験時間が長くなる

学年によっても異なりますが、ほかのテストに比べて模模試は試験時間が長くなる傾向にあります。実際の入試では、算数・国語が50~60分、理科・社会が35~40分ということが多いです。模試も入試に合わせて、おおむね同様の時間配分であるケースが多いと言えます。

5年生、6年生であれば入試に合わせた時間配分であることが多いですが、新4年生の場合、模試によって幅があります。短ければ1教科30~35分程度、長ければ40~50分、教科によっても差がある場合もあります。

いずれにしても、小学校のテストや塾の小テストのように15分、20分といった短い時間ではないので、新4年生にとっては1回の模試が非常に長く感じられるでしょう。そこで大切になるのが、ペース配分を考えながら受けることです。

違いその4:1日で複数教科のテストを受験する

小学校のテストや塾の小テストは、授業時間内に実施されるので、ある1教科だけに限られます。しかし、模試の場合は、算数・国語・理科・社会の各教科のテストを1日で受けることになります。新4年生の場合、算数・国語の2教科であることも多いですが、1教科の時間も長くなることを考えると、これまで受けてきたテストに比べて負担が大きいことが分かるでしょう。

1日で複数教科の模試を受けるということは、それだけ長い時間頭を使い続けなければなりませんし、教科ごとに頭を切り替える必要があります。そのため、体と脳の両方の体力が必要になりますし、集中力も重要です。途中で集中力が切れてしまうと好成績が望めないので、制限時間いっぱい集中し続けることが求められます。

違いその5:いつもと違う雰囲気の中で受験する

中学受験生が模試を受ける理由のひとつとして、緊張感の中で実力を発揮できるかどうか体験する、ということが挙げられます。家庭学習や、小学校のテスト、小テストではいつもの授業の延長上という意識が抜けないので、ある意味リラックスして受けることができるでしょう。

しかし模試の場合、会場の雰囲気が独特です。また、受験するメンバーもいつもとは異なり、ほかの校舎から受けに来るお子さんもいるでしょう。つまり、いつもの受験勉強の時間とはまったく異なる環境で受けるのが模試なのです。受験を重ねるうちに慣れてくることではありますが、雰囲気にのまれて実力が発揮できないケースもよくあるので、注意が必要です。

【模試受験前】模試のメリットを確認しよう

これまでに受けてきた小学校のテストや塾の単元別小テストと、模試の違いについてお伝えしましたが、模試はそういったテストとは別物です。そのため、うちの子にはハードルが高いかも、と模試の「受け控え」を考える保護者の方もいらっしゃいます。

しかし、模試を受けるには、そうしたハードルを考慮してもなお得られるメリットがあるので、受け控えはせず、まずは模試を受けることによるメリットをしっかり意識しておきましょう。これはすなわち、模試を受ける際の心構えにもつながります。

模試のメリット1:今の実力がわかる

模試は、範囲が広く、それまでに学習したこと全体から問題が作成されます。そのため、学習した内容がどれだけ定着しているかを測ることができるのです。そして、ぜひ意識していただきたいことなのですが、模試の場合、実力以上の点数を取れることはまずありません。すなわち、模試は今の自分の実力を見つめ直すきっかけになるのです。

受験勉強をしていく間にいろいろな知識や解法が出てくると、自分がどこまでできていて、どこからができていないのか混乱してしまうことも少なくありません。それをわからせてくれるのが模試だと考えましょう。

模試のメリット2:合否判定が出る

模試がほかのテストと異なるのは、受験するときに志望校を登録させることです。これはなぜかというと、模試の結果から、志望校別の合格可能性をはじき出すためです。

6年生の場合、この合格可能性というのは非常に深刻で、一喜一憂することが多いですが、新4年生の場合、まだ志望校が決まっていないことも多いので、参考程度にとどめて置いて構いません。しかし、受験を考えている学校名を自分で書いて登録し、模試を受験した仲間たちの中で自分が今どの位置にいるのか意識することは大切です。

模試をきっかけに、志望校がだんだん定まってくることも多いので、合格可能性が受験生に火をつけることも少なくありません。モチベーションアップの要因の一つになるでしょう。

模試のメリット3:今後の受験勉強のペースメーカーになる

模試を受験してくると、できた教科、できなかった教科がはっきりわかります。また、教科の中でもどこができて、どこができないのかが一覧で把握できます。これが模試を受ける最大のメリットだと言えるでしょう。

模試は受けて成績が出て終わり、ではありません。自分がどこまでできていて、どこからができていないのか、弱点や苦手なところを発見することにその最大の目的があるのです。

勉強しているのに成績が伸びないと悩んでいらっしゃるご家庭の場合、この「どこまでできているのか」「どこができないのか」という仕分けができず、漠然と点数を見てできた、できないと判断してしまっているケースが多いです。ですが、それではせっかく受験した模試を有効活用できません。

模試で間違えた問題は「宝物」です。そこを克服していけば成績が上がることはお分かりいただけるのではないでしょうか。今後の受験勉強の指針となる模試は、徹底的に活用してこそ生きるのです。

模試のメリット4:入試問題に似た質の高い問題が入手できる

模試の問題は、それまで学習した範囲の中から作問者が練りに練って作ります。したがって、単純な問題だけではなく、入試問題に近づけたような良質な問題が多く出題されます。

普段の受験勉強は、どうしても知識の暗記、例題をなんとなく解く、ということになってしまうことが多いのですが、模試を受けることによって実際の入試ではこういう問題が出るんだ、という意識を持つことができます

また、そこで出題された問題を解けるようになれば、実力がアップするだけでなく、穴となっているところを克服できます。このように、質の良い問題が入手できるのは、模試を受験しなければできないことです。

模試のメリット5:入試の雰囲気に慣れることができる

模試を受験するときは誰でも緊張します。これもまた、模試のメリットのひとつです。入試本番では、ライバルたちが集まる中、実に独特の雰囲気、緊張感の中で制限時間に追われながら問題に取り組んでいくことになります。その雰囲気に慣れていないと、手が動かず、問題が解けないということも実際に起こり得るのです。

模試を受けることによって、その独特の緊張感を体験することができます。そして、緊張感とともに時間配分にも注意していけるようになるので、適度な緊張感の中で集中して問題を解き進むことは貴重な体験です。

本番に強くなれるのが模試のメリット

模試を受験し、活用することによって、入試本番であっても自分のペースを守って問題を解き進めることができるようになります。つまり、本番に強い子を作るのが模試だと言っても過言ではありません。いくら頑張って受験勉強をしてきても、入試本番で実力を発揮できなければ、残念な結果になってしまいかねません。そのためにも、模試を受験して、試験慣れしておくことがとても大切です。

ただし、模試にはいろいろな種類があり、主催する塾によって出題傾向もまったく変わります。6年生になれば「他流試合」といってほかの塾の模試も受けに行くことは大切ですが、新4年生の場合は、まずは自分のお通いの塾のカリキュラムに沿った模試を受けることをおすすめします。

したがって、お通いの塾のカリキュラムと連動している、例えば同じテキストを使っている塾が主催する模試を受験すると良いでしょう。新4年生の場合、模試ごとに出題範囲が公開されていることがほとんどなので、自分が学習した範囲と合っているか確認しても良いですね。また、塾に相談して、「この模試を受けると良い」と言われた模試があれば、それを受験するのも視野に入れましょう。

受ける模試を選ぶのには理由があります。まだ学習していない範囲があまりにもたくさん含まれている模試では、まったく問題が解けず、解けたという実感、達成感が持てません。また、勉強したのに解けなかった、頑張ろうという気持ちにもなれないでしょう。受ける模試を選ぶことは、お子さんの学習のモチベーションを保ち、アップしていくためにも非常に重要です。

【模試受験前】模試までの勉強のコツ

模試を受けるんだから、何か特別な勉強をしなくてはいけないのではないか、とお考えになる保護者の方もいらっしゃいますが、模試のための特別な勉強というものはありません。基本的には、お通いの塾のカリキュラムに沿って、授業を集中して受け、宿題を確実にやっていくことが模試対策になります。

新4年生の場合、範囲が決まっていることがほとんどなので、その範囲の知識や解法がしっかり身についているか、実際にテキストの問題を解き、テキストに出てきた知識を理解することに努めましょう。ここで手を抜いてしまうと、結果的に模試で点数を取ることができなくなります。単元ごとの小テストで間違えた問題の解き直しも含めて、範囲の問題を正確に、速く解く練習を積み重ねていきましょう。

また、模試対策をしようと思っても、塾では模試のある週であっても通常授業を行いますし、宿題も普通に出されるでしょう。そこで、これまでに学習した範囲の復習を1週間の学習スケジュールの中に組み込んでいくことが大切です。塾の授業と宿題の時間はしっかり確保しつつ、模試に向けて計画的に復習していきましょう。

たとえば、模試の出題範囲が5単元あったとしましょう。1単元ずつ念入りに見直していたのでは、塾の授業と宿題と並行して復習をするのは難しいです。そこで、模試に向けて考えたいのが、出題範囲を模試当日まで「何周できるか」です。

べったりとその回の内容をもう一度やり直す必要はありません。前もって、毎週の学習の際に間違えた問題、わからなかった問題、あやふやな問題に印をつけておきましょう。そして、それらの問題を自力で解けるように訓練することが大切です。もし自力で解決できないことがあれば、解説を読む、それでもわからなければ塾の先生に質問するなどして、解決しておきましょう。

また、出題される単元から何問かずつできなかった問題をピックアップし、1日にすべての単元に触れるようにシャッフルして問題演習を行うことも効果的です。模試では、習った順番に問題が並んでいるわけではありません。1問1問頭を切り替えながら解いていく必要があるのです。そのためにも、シャッフルしながら頭を切り替える訓練をしておくのも有効なのです。

目安としては、1単元について2日程度で間違えた問題、わからなかった問題を解いていき、一通り終わったらシャッフルしてまんべんなく各単元の問題を解く練習をすると良いでしょう。模試までに両方合わせて単元全体を2周するのが目安です。

【模試当日・親】プレッシャーをかけすぎない

模試当日に、保護者の方がやってしまいなのが、「頑張ってきなさいよ」とプレッシャーをお子さんにかけることです。また、「あれは覚えた?この問題はできたの?」などと当日になって心配になり、ぎりぎりまで勉強させようとするケースも良く見られます。

しかし、これらは得策とは言えません。模試を受けるにあたっては、適度な緊張感は必要ですが、プレッシャーを感じる、あるいは「できなかったら怒られる」という恐怖心を持って受けることは避けたいものです。そのような状態では、実力を十分発揮できません。

模試を受けるメリットのひとつに、試験会場の独特の雰囲気を体験し、慣れることがありましたね。しかし、緊張しすぎて本来解けたはずの問題が解けなかった、という残念な状態にはなりたくないです。そのため、失敗が許されないという雰囲気は出さないようにして、「模試は今の力を試すものだから、全力でやっていらっしゃい」という程度にとどめ、緊張感を持ちながらも「よし、頑張るぞ!」という気持ちで模試に臨めるように声をかけてあげてください。

【模試当日・本人】模試前の準備3つ

これは、最初のうちは親子で確認していただきたいことですが、模試の最中にあわてなくて済むように、心がけたいことが3つあります。もし会場に入れるのはお子さんだけですから、その前に親子で確認し、いずれはお子さんだけでしっかりルーティンにできるようにしておきましょう。

準備その1:筆記用具の準備

模試の必需品といえば、鉛筆・シャープペンシル、消しゴムです。定規などは指定がない限り基本的には机の上に出すことはできません。筆記用具以外はカバンに入れて、机の上に出してはいけないと指定されていることが多いので、しっかり準備しておきましょう。

ここで気を付けたい点ですが、筆記用具を模試の最中に落としてしまうことが良くあります。基本的には挙手をして試験監督の先生に拾ってもらうことになりますが、遠くまで転がってしまったり、先生が気づいてくれるまでに時間がかかることもあります。そうすると時間が無駄になってしまうので、鉛筆・シャープペンシル・消しゴムは2~3個ずつくらい、少し多めに机の上に準備しておきましょう。

鉛筆は芯が折れてしまうこともありますし、シャープペンシルは芯が途中で亡くなってしまうこともあり得ます。大丈夫だろうと思っていると、タイムロスが発生してしまい、また頭が真っ白になって実力を発揮できないケースは枚挙にいとまがありません。たかが筆記用具、と思わずに、万全の準備をしておきましょう。

準備その2:トイレは済ませておき、場所を確認しておく

模試の最中にどうしてもトイレに行きたくなることはあります。その場合は仕方ありませんが、問題を解いている最中にトイレに行きたくなってしまうと集中力が一気に低下してしまいます。また、トイレに行っている時間はタイムロスになりますし、場合によっては試験監督の先生がついてくることもあるので、緊張感が増してしまいます。

基本的には模試がはじまる前にトイレに行っておきましょう。そして、万が一のアクシデントに備えてトイレの場所をよく確認しておくことも大切です。休み時間にさっとトイレを済ますためにも、場所の確認は忘れずにしておきましょう。

準備その3:試験監督の先生の説明を聞きのがさない

模試がはじまる前には、注意事項や、志望校登録の記入方法などについて、試験監督の先生から説明があります。意外とやってしまいがちなのが、そうした説明をよく聞いておかずに、あとになってあわててしまうことです。

直前まで知識を覚えておかなければ、などと考えてギリギリまでテキストなどを見ているお子さんもいるのですが、そうすると注意事項が頭に入りません。説明がはじまったら、テキストやノートなど、筆記用具以外はカバンにしまい、しっかり注意事項を確認するようにしましょう。

【試験中】成績アップのための3つのポイント

実際に模試がはじまったら、あとは自分の力を出し切るだけです。とはいえ、答案を提出するわけですから、細心の注意を払いながら問題を解き、解答を書き込んでいくことが必要になりますよね。模試の成績を上げるポイントを3つご紹介します。

文字は「ていねい」に書くこと

模試の場合、採点する先生は受験生のことを知らないですから、答案に書かれている文字、内容がすべてです。もちろん内容があっていれば高得点を狙えるわけですが、ここで落とし穴になるのが「どういう文字を書くか」です。

算数の途中式でも、国語の漢字でも、理科や社会の知識でも同じですが、採点する人が読めないような字だと、たとえ解答があっていても0点扱いになってしまうことが少なくありません。ここで大切なのは、「ていねいに」書くことです。

よく、キレイな字で書きましょう、と言われるかもしれませんが、受験生が書く文字はそれぞれ個性があり、字がうまい生徒さん、そうでない生徒さんがいらっしゃいます。字は「下手」でも構いません。読めればいいのです。そのため、もともと字がうまくても雑に書いて読めないようでは点数になりませんし、反対に上手でなくてもていねいに書けば、判別できるので点数がもらえます。

ただし、一画一画時間をかけて書いていてはタイムアップになってしまいますので、「採点者が読める文字」を書くことが大切です。これは普段の受験勉強の中で対処できることなので、ぜひ心がけてください。漢字の書き取りの場合は、やはり「トメ・ハネ・ハライ」が大切です。漢字についてはていねいに、そしてできるだけきれいに書くことを意識しましょう。

解く順番は「できる問題」から

模試を受け慣れていないと、どうしても頭から順番に解いていくケースが多いです。しかし、模試の場合、最初に計算問題や漢字・ことばといった問題が配置されていることが多いですが、そのあとは単元をシャッフルすして出題されます。つまり、易しい問題から順に並んでいるとは限りません

途中に難易度の高い問題が配置されていると、そこに時間をかけてしまい、そのあとに難易度の低い、確実に得点できそうな問題を解こうとすると時間切れになってしまうことが良くあります。

模試で大切なのは全部正解することではありません。そのとき解ける問題を確実に解いて点数を積み重ねていくことです。もし途中で、一見して分からない問題が出てきたら、いったんそれは飛ばして次の問題にいくといった取捨選択が大切です。

取捨選択といっても、慣れていないとなかなかできないでしょうから、「わからない問題は飛ばして次に行って、時間があったら戻ろう」と確認しておきましょう。普段の勉強の中でも、1問に長時間かかっていることはありませんか?手が止まっている場合は「次行こう」と声かけをしてあげると、模試の場でも臨機応変に対応することができます。

解ける問題から先に解き、確実に解ける問題を正解して、あとで飛ばした問題に戻る、それが模試のセオリーです。

【ありがち】記入ミスには要注意

小学校のテストや塾の小テストでは、問題用紙と解答欄が一緒になっていることが多いですよね。しかし、模試の場合は、問題用紙と解答用紙が別になっています。そうするとありがちなミスが、解答欄の記入ミスです。

模試では数多くの問題が出題されるので、解答欄もたくさんあります。特に途中で問題を飛ばした場合、解答欄と解答がずれてしまうことは、特に模試の受けはじめのときにやらかしてしまいがちなミスです。

せっかく解答は合っているのに、記入するところを間違えてしまってはもったいないですよね。こうした積み重ねが大きな点数差につながるので、問題と解答欄の番号が合っているかよく確認して、間違いの内容に記入していきましょう。

【模試のあと】模試は受けて終わりではない!受けたあとが重要

模試を受けてきたら結果が返されるのを待つだけ、成績を見て終わり、というご家庭も多いのですが、それでは模試を受けた意味がありません。模試は、模擬試験、つまり入試本番に備えて実力を確認し、今後の学習につなげていくために受けるものです。ですから、模試のあと、その結果をどう活かすかがポイントです。

模試を受けた日の振り返り、成績返却後の解き直し・復習までが模試を受験することだと考えてください。それができると、今後の成績が飛躍的に伸びていきます。では、具体的に何をするべきなのか解説します。

模試当日のうちに簡単に解き直す

模試の最中には、解けない、わからない問題が必ず出てくるでしょう。そういった問題があった場合は、当日のうちに解き直しをしておきましょう。模試の当日には、問題と解答を持って帰ることができるので、「こうだったのか!」ということがわかります。

ポイントは受けてきた当日に解き直すことです。なぜなら、受けてきたばかりなので、まだ解いている最中の記憶が鮮明だからです。日数が経ってしまうと、なぜその問題がそのときに解けなかったのか忘れてしまいます。

模試の最中のことを思い出しながら、「この問題はここがわからなかったんだよな」「この問題は全然わからなかった・覚えていなかった」などをチェックして再度解き直しをしてみましょう。この時点で完璧にする必要はありません。あくまで、試験中の記憶を喚起して、どこができてどこができなかったのかをチェックするのがポイントです。

解答を持ち帰っているので、間違えた問題、カンで解いてたまたま正解した問題など「怪しい問題」をピックアップしてファイリング、もしくはノートにコピーして貼って「間違いノート」を作っておきましょう。返却後の復習に役立ちます。

結果が返ってきたら振り返りと復習

模試の結果が返ってきたら、まず成績表を見るでしょう。そこで意識したいのは「何点取れたか」よりも、「どこを間違えたか」です。点数や合格可能性が数字で出るので、そのデータばかり気にしてしまうのはある意味しかたないことなのですが、模試はあくまで長丁場の受験勉強の一時点に過ぎません。結果に一喜一憂するよりも、今後に向けて前向きに対処していきましょう。

具体的には、教科ごとの正答率表と、お子さんの答案を使って振り返り・復習をします。模試当日の解き直しの際のことも思い出しながら、まずどの問題ができていて、どの問題ができていなかったのかチェックします。そして、できなかった問題の正答率を確認しましょう。

偏差値と問題の正答率は違います。正答率が50%だとすると、ちょうど平均点くらい、偏差値だと50程度です。まずは正答率50%の問題で間違えたものについて、「なぜ解けなかったのか」その理由をしっかり確認しましょう。計算ミスだったのか、問題の意味そのものが分からなかったのかによって、いまの自分の実力がよく分かります

模試で間違えた、できなかった問題は、今後克服していけば成績を上げることができる大切な「宝物」です。できなかったことを攻めるのではなく、「これができればあと〇点とれたね、次回はきっともっとできるよ!」と前向きに振り返りましょう。

復習は、できなかった原因を追究し、足りなかった知識をテキストで確認し、解法を確認するなどして行います。目標は「次に同じ問題が出てきたら絶対間違えない」「似たような問題が出てきても大丈夫」という状態になることです。おざなりに解き直すことは復習とは言えません。その問題にかかわる知識や解法を自分のものにすることが復習の目的なので、ぜひ意識してください。

模試を活用して今後の勉強の指針にしよう

模試はどうしてもその結果ばかりに目が行きがちです。しかし、視点を変えて模試が受験勉強で果たす役割を考えてみましょう。模試は、克服すべき課題を教えてくれる教材でもあるのです。

解き直し、振り返り、復習といったステップをしっかり行うことで、×を〇に変えることができます〇を増やしていくことこそが、成績アップということです。正答率が高い問題で間違えた場合は、二度と間違えないという闘志を燃やしてしっかりつぶしていきましょう。

模試当日の解き直しで「間違いノート」作りをご紹介しましたが、これは非常に役に立ちます。一度作っておき、模試のたびに付け足していくと、自分の弱点がはっきりわかります。それを模試の前に解き直していけば、定着しているかどうか確認することができるので、「こういう問題が出たら間違えない」という意識付けにもなります

実際に、御三家に合格したお子さんのご家庭では、各教科間違えた、またなんとなく正解した怪しい問題について、模試のたびに間違いノートを作り、模試の前には解き直すということを繰り返していました。だんだん間違える問題が減ってくるので、範囲が広くてもどこが弱点なのかをパッと見直すことができ、短期間で全体を見直すことができたのが良かったそうです。

簡単に作れるので、ぜひ今後の武器にするためにも、間違いノート作り、あるいは間違えた問題をファイリングして模試の前に見直す習慣をつけることをおすすめします。

まとめ

模試は、入試本番に向けた練習試合のようなものです。お子さんの好きなゲーム用語でいえば入試本番はラスボス、模試はそこに至るまでの中ボスといったところでしょうか。

模試は受けて終わりではなく、復習までがワンセットです。できていないところを自覚し、いまの実力を確かめるのが第一の目的だと言えるでしょう。それでもやはり成績があまりに良くないと解き直しや復習をする気にもなりませんよね。ですから、できるだけ良い結果が出るよう、模試の前には学習した単元の復習の時間をしっかりとることを心がけましょう。

模試は入試本番ではありませんから、失敗したっていいんです。その失敗から得られる自分の弱点の発見こそが、今後の学習の指針になります。弱点を自覚せずにただ漫然と勉強していても成績が上がることはありません。6年生になってから焦っても成績を上げることは難しいでしょう。

新4年生の模試は、まだ範囲もそれほど広くなく、問題数も多くありません。だからこそ、今のうちに模試を受ける際のルーティンをしっかり身につけておきましょう。計画立てて前に学習したところの復習の時間を取る、模試を受けたら弱点を確認してそこをつぶす、ということです。

模試を受ける際にはだれでも緊張するものです。適度な緊張感は必要ですが、必要以上のプレッシャーは実力を発揮する妨げになるので、「模試を受けると得られるものが大きい」と考えて、受ける前、受けた後まで徹底的に活用していきましょう。

<関連記事>

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

ABOUTこの記事をかいた人

アバター

一橋大学卒。 中学受験では、女子御三家の一角フェリス女学院に合格した実績を持ち、一橋セイシン会にて長く教育業界に携わる。 得意科目の国語・社会はもちろん、自身の経験を活かした受験生を持つ保護者の心構えについても人気記事を連発。 現在は、高度な分析を必要とする学校別の対策記事を鋭意執筆中。