模試は受けておしまいはNG!見るべきポイントと復習法

入試本番に向け、受験学年の皆さんは毎週のように模試を受けてきたことでしょう。また、受験学年でなくても模試を受ける機会があったという方は少なくないはずです。

模試には小テストのようなものから、総合模試、志望校別模試など種類がさまざまありますが、それぞれ目的が違います。小テストはその週の学習内容の理解度を見るために実施されますし、総合模試はそれまでに学習した内容全体についてどこまで理解できているかを測るためにあります。特に6年生の場合、受験カリキュラムは終わっているのでカリキュラム全体、範囲なしの模試となります。そして志望校別模試の場合は、いくつかの特徴ある難関校の入試に似せて、出題傾向に合わせた出題がなされ、受験する層もその学校を志望校としている受験生たちです。

このようにさまざまな種類のある模試ですから、受験する層も、そして模試の出題傾向も全く異なります。その点にまずは注意したうえで受験しましょう。

模試を受ける上で大切なのは、「受けっぱなしにしない」ということです。模試は、制限時間の中で、入試に似た形でライバル受験生に囲まれて受けるものです。いわば本番の疑似体験です。それを体験することはもちろん重要なのですが、模試の本質は「いまどこまでできていてどこからができていないのか」ということを把握し、その後の対策に活かすことにある点に注意しなければなりません。

もし受けただけで終わってしまうと、偏差値などのデータのみに目が行ってしまい、解いてきた問題それぞれの特徴や自分の得意・不得意を見極めることができません。入試を前にしてやるべきことはたくさんありますが、何より重要なのは「できるものをできると確認すること」よりも「できないところがどこかを把握する」「できないところを克服する」ことです。

中学受験の勉強は、山あり谷ありです。範囲も非常に広いため、得意不得意がはっきりわかります。そして、受験生が不得意とするところが狙われて入試問題がつくられます。なぜなら、差がつくからです。模試を受けるからにはそういう入試の出題傾向にも目を向けて、「できないところをできるようにする」道具として使うことが重要です。

今回は、受けっぱなしではもったいない模試について、結果で見るべきところと復習する際に重要なポイントについて解説します。せっかく時間をかけて受験してくるのですから、その結果も徹底的に活用して合格を引き寄せたいものです。ぜひ見るべきポイントを理解し、実力アップのために模試を活用していきましょう。

模試が返却されたら重点的に分析すべきポイント

模試を受験し、結果が戻ってきたら、まず何を見るでしょうか。やはり、成績結果表に載っている偏差値、合格可能性といったいわゆる「順位に関するデータ」という方が多いのではないでしょうか。

もちろん、受験層の中で自分がどの立ち位置にいるのかを知る上で偏差値や合格可能性のデータを確認することは大切です。しかし、それらのデータだけを見て「この模試の出来は良くなかった」「もっと成績を上げなければ」と終わらせてしまうのは非常にもったいないことです。

もし出来が良くなかった、と思うのであれば、次回の模試に向けてどのようにその良くなかった部分を良くしていくのか、また、もっと成績を上げなければ、と思うのであれば成績を上げるためにどのような対策をしていかなければならないのか、大切なのは模試のその先です。

偏差値や合格可能性の判定はあくまでその模試の中だけのことであり、大切なのはお子さんが解いてきた問題の正解・不正解とその原因です。最も時間をかけて分析すべきなのは、表面的な全体データよりも個々の教科、単元ごとの「得点の仕方」なのです。なぜこの点を重点的に見るべきかと言うと、お子さんの今後の「伸びしろ」がどのくらいあるのか、そのために何をすればよいのか、といった今後の学習の指針を把握することができるからです。ですから、得点と失点の仕方を細かく分析することこそが、今後の成績を上げるポイントだと言えるでしょう。

具体的にどのようにするかと言うと、模試の結果が戻ってきたら、まずは教科ごとに各問題の「正答率」をチェックしましょう。そして、お子さんが正解できた問題と正解できなかった問題を仕分け、正解できなかった問題を正答率が高い順にピックアップするのです。正答率は、志望校までの距離を測る上で結果偏差値よりも意味を持ちます。志望校の難易度に合わせて正答率何%以上の問題は正解しておかなければいけない、という指標になるからです。

まずは正答率が高い問題の中で正解できなかった問題をチェックしましょう。そして、それがもし正解できていたらいったい何点上積みすることができたのか、ということを洗い出します。その部分こそがお子さんの「伸びしろ」です。この部分を徹底的に復習し、×を〇にすることができれば点数、成績共に上がっていくからです。たとえば正答率70%以上、50%以上、30%以上、といったように分類して、正解できなかった理由を探っていきましょう。

そうすると克服すべきことがピックアップできるので、そこを重点的に復習します。その際には、ケアレスミスなのか、問題の読み違いなのか、解法や公式が思い出せなかったからなのか、記述の内容が足りなかった、または書きすぎたのか、といった「間違い方」を分析するようにしましょう。受験勉強が進んでくると、間違い方にクセのようなものが出てきます。同じような問題で同じような間違いをしてしまうのです。そういったクセを一つひとつつぶしていくことによってお子さんの理解が深まり、伸びしろがある分だけ成績を伸ばしていくことができるのです。

このように、正解できなかった問題に着目することによって、入試本番に向けて何をしたらよいのかが一目で分かるようになります。最終的な目標はもちろん入試本番ですが、次の模試をひとつの目標にしても良いでしょう。そのときまでに「ここはできるようにしておこう」という明確な目標があれば、ただのんべんだらりと問題を解くのではなく、目的意識を持って学習することができます。目標設定のためにも、正解・不正解の分析が模試では非常に重要なのです。

偏差値とはどう付き合うべきか

正解できなかった問題一つひとつを重視すべき行っても、偏差値など、模試の結果データにはどうしても目が行ってしまうものですよね。もちろん、偏差値は入試に向けた重要データです。ただし、それだけに目が行ってしまい一喜一憂して、模試の本質的な活用法を忘れてしまわないことが重要です。では、模試の偏差値を見るときのポイントはどこにあるのでしょうか。

志望校との距離を測る

偏差値を見るなら、現在の偏差値と志望校の偏差値とのギャップ、つまり合格までの距離を確認する意識を持つことが大切です。あまりにもギャップがあるとどうしてもイライラしてお子さんを責めてしまいがちになるのですが、そこはガマンが必要です。

大切なのは、その偏差値ギャップ、つまり今の実力と志望校との距離を埋めていくためにこれから何をしていくべきなのか、また何ができるのかを考えることです。具体的には、「この教科のこの部分を強化しよう」という目標設定をすることによって、どれくらい点数が上がっていくか、実力が上がっていくかを考えるようにしましょう。

偏差値だけで叱ることなく、やるべきことを具体的に指摘してあげれば、お子さんは努力します。成績を上げることができるのはお子さんの頑張りしだいです。模試の結果を見て、学習計画をしっかり立てて学習すれば得点を上げることは十分可能だということを再認識しましょう。

総合模試の多くは、得点の分布と対応する辺幸が一覧表になって返ってきます。こういうデータが得られる模試の場合は、まずは目標とする偏差値に届くためにあと何点必要なのか、何点取れれば届くのか、ということを割り出してみることをおすすめします。

そのうえで、何点取れれば目標偏差値に届くのだから、どの問題を正解できればよかったのか、その問題の正答率はどの程度か、今の実力で正解することができたのか、それともまだ足りないのか、といったことを分析してください。一足飛びに成績を上げようとするよりも、着実に1問ずつ、1単元ずつ攻略していこうという姿勢を忘れないようにしましょう。ステップを踏むことで無理なく次の目標や学習計画を定めることができるのです。

やみくもに偏差値だけを上げようとするのはNG

このように模試の偏差値はうまく活用すればお子さんの成績アップに役立つ数字です。しかし、模試の結果を見て「偏差値が低すぎる!なんでできないの」とお子さんを責めたり、やみくもに偏差値を上げなければ、と焦ることはお勧めできません。

たしかに偏差値が良ければ安心しますし、「できている」と実感できるのでその効果は否めません。しかし、偏差値マジックに惑わされるべきではないのです。偏差値とは、その模試を受験した受験生全体の成績との比較、つまり相対評価で決まるものです。模試の受験者層によっても異なりますし、模試によって偏差値1に対応する点数も変わります。

つまり、お子さんが何をどう勉強すれば偏差値が上がるのかという絶対的な答えは、模試の偏差値だけを見ても把握することはできないということです。その点には注意が必要です。

また、偏差値の数字だけ見ていると良い数字を出したいためにお子さんにはっぱをかけて「もっと頑張らなきゃ」と声をかけたくなるものです。もちろん頑張れば成績が上がるよ、という前向きな声かけは良いことなのですが、偏差値を上げようという漠然とした声かけでは、何が良いのか悪いのか、また何をすればよくなるのかといったことがあいまいなまま学習しなさい、というのと同じことになってしまいます。そうすると間違った方向性で勉強を進めるということにもなりかねません。

また、偏差値はお子さん自身も気にしています。偏差値を理由に「偏差値を上げよう」とはっぱをかけるだけでは、お子さんにとって重荷になり、受験勉強をどう進めて良いのかわからず、迷路に陥ってしまう可能性さえあります。そのような状況は避けなければなりません。

偏差値は志望校との距離を測る指標になることはたしかですが、それだけに引きずられてその後の勉強に影響が出ることは避けなければなりません。偏差値至上主義に陥るのではなく、やはり正解不正解、得点、正答率との突き合わせによる分析などを中心にしながら、具体的な学習計画を立てることが大切です。偏差値を重視しすぎると指示もあいまいになってしまいがちなので、お子さんが具体的に何をすればいいのかが分かるように、やる気をアップさせるために偏差値をうまく使うことが重要です。

合格可能性とはどう付き合うべきか

偏差値とともに模試が返ってくると気になる数字が合格可能性です。A判定、といった判定方式で返ってくることもありますね。では、この合格可能性についてはどのようにつき合っていけばよいのでしょうか。模試はあくまで模試であり、志望校の入試の傾向と必ずしも合っているわけではありません。特に総合模試ではその傾向が強いです。ですから、絶対的な合格可能性ではないのです。

志望校別模試の場合、その学校の出題傾向に合わせた問題が出題されるので、母集団にもよりますがある程度の目安にはなります。しかし、どの年度に寄せて問題がつくられているかによって結果は変わってきますし、その通りの問題が入試本番で出るわけではありません。そういった意味でも合格可能性に引きずられ過ぎる必要はないのです。

ときどき、模試の合格可能性が低いからと言って、「志望校を変えたほうがいいのでしょうか」とご相談に見える保護者の方もいらっしゃいますが、合格可能性はあくまでも可能性であって、必ずしも絶対的な指標ではないのですから、1回の模試で合格可能性が出なかったからと言って志望校をころころ変える必要はないと言えるでしょう。

たとえば、合格可能性80%と出ていたら、それはその学校に上位で合格するだけの「実力をつけられる」成績、というようにとらえましょう。必ずしも絶対に合格できる、というとらえ方は危険です。実際に、模試で合格可能性が高くなくても合格する受験生は多いですし、80%以上をそろえていた受験生でも不合格になることもあります。それだけ模試の合格可能性は必ずしも実際の入試の結果と一致するものではないということを知っておきましょう。

また、早い段階で高い合格可能性が出てしまうと、親子で気持ちが抜けてしまい、油断してしまうケースもあります。逆に、その合格可能性をキープしなければとプレッシャーを感じすぎてしまい、かえってその後何をすればよいのかがわからなくなって成績が伸び悩むこともあるのです。あくまで指標のひとつですから、よかったときは兜の緒を締めて弱点補強をしてさらに実力をつける努力をし、あまりよくなかったときは「この問題を正解すればこういう結果になるよ」と励ましてあげる材料にとどめておくことが賢明です。

振り返りと解き直しこそが重要

偏差値や順位、合格可能性といった表面的な結果に一喜一憂してそれで終わり、つまり模試を受けっぱなしにするのは非常にもったいないですし、その後の勉強の指標になりません。模試の結果を踏まえて、よかったところはそのままキープし、さらに応用的な問題が解けるようにする、できなかったところはまずその部分のどこができなかったのか分析・解決し、できるようになるまで改善していく、それができてこそ志望校合格のために必要な実力を養うことができます。それこそが模試の目的だということを忘れないようにしましょう。

こうした模試の目的から得られる結果を徹底活用するためには、「振り返り」をして間違えた原因を分析することと、「解き直し」をして今後どのように勉強するべきか、改善するための行動を起こすことの2つが何より重要です。

模試の「振り返り」はどうすべきか

模試の「振り返り」は非常に重要です。ここで意識すべきことは、まず結果を受け入れ、なぜそのような結果になったのか考察することと、間違えた問題の分析の2つです。

なぜその結果になったか考察する

まずは模試の結果の中から、教科ごとに得点と偏差値を確認し、最も結果が良くなかった教科から考察をはじめます。最も結果が良くないということは、てこ入れが必要な教科だということです。

各教科の単元ごとの得点や正答率についても細かく記載されているので、間違えた単元も明らかになります。また、正答率が高い問題なのに自分が間違えてしまっている問題、あるいは自分も正解できなかったけれども正答率も低い、という問題といったように、1問ずつの性格も見えてきます。

正答率が高いのに間違えてしまった問題は最優先で解決していくべき問題です。場合によっては基礎基本に戻る必要があるかもしれません。逆に、できなかったけれど正答率が1%を切るような問題は、その段階で解ける必要はありません。そもそも差がつかない問題だからです。まずは受験生ならみんなが正解してくる正答率の高い問題を最優先に克服するという目標をここで立てましょう。

このような結果についての考察は、お子さん任せにするのではなく、保護者の方も一緒に親子で取り組んでください。お子さん任せにするとどうしても自分に甘くなり、「ちょっとまちがえただけだからこれはいいや」というように克服すべきターゲットからやるべき問題を外してしまうこともあり得るからです。それでは正確な考察ができません。保護者の方の冷静な目で「これはあやしい」「これはできておくべきだった」という考察をすることが大切です。

どうしても親子で模試の結果を前にしていると、「なんでこんな成績しか・・・」とネガティブなことばが口を突いて出てしまうかもしれませんが、そこはこらえてください。目の前にある模試の結果は過ぎたこと。過去の結果をいくらせめてもプラスになることはありません。それよりも、点数が低かったということは、そこを正解すれば成績が上がる、つまり伸びしろがあるんだ、というようにポジティブに受け止めてその後の学習に活かした方がずっと効果的です。「ここからどう上げていくか」を重視して結果を考察しましょう。

間違えた問題の分析をする

全体的な結果、どの教科から順に攻略していくかを決めたら、各教科の間違いの原因を分析していきましょう。模試の結果は最近ではインターネットなどですぐに分かるようになっていますので、記憶が新しい模試の直後にまず自己採点をし、正答率などが出たらすぐに行うことをおすすめします。

分析を行う際には、間違えた問題を3つにランク分けすることが有効です。具体的には以下のように仕分けます。

・ケアレスミス:解答欄の記入ミス、設問の指示に合致していない答えを書いた、など
・途中まではできたのに最終的に間違えた問題:計算ミス、知識が不十分、解法を間違えた、など
・まったく歯が立たなかった問題:解法すら思い浮かばなかった、何の問題なのかわからなかった、など

このように仕分けをする場合は、お子さんと保護者の方一緒に行ってください。模試を受けている最中に、その問題についてどのように感じていたのか、お子さんのリアルな感想と結果が重要だからです。そして、ケアレスミス→途中までできたのに最終的に間違えた問題→全く歯が立たなかった問題、の順に実際に解決方法を分析します。

ケアレスミスの場合、いつもならできるのに焦って間違えたケースが多いです。そこで、「設問をよく読む」「その場で見直しをする」ということを徹底すれば解決できるので、そこを確認しましょう。

途中までできたのに最終的に間違えた問題の場合、どのように解いていけばいいのか道筋はある程度理解できています。しかし、まだそれが十分に知識として定着していない問題だと言えるでしょう。ですから、類題などを使って反復練習していこう、というように対策が立てられます。

まったく歯が立たなかった問題については、解法が思い浮かばなかったならまだ良いのですが、そもそもどういう問題なのかもわからなかったというケースもあります。まずは解説をよく読んでみる、テキストの基礎に戻ってみる、塾の先生に質問することで解決していくことになりますが、正答率と突き合わせてあまりにも正答率が低い場合はしるしをつけておいて「今できなければいけない問題なのか」を塾で聞くと良いでしょう。

このような分析を行うのは、なぜ間違えたのか、失点した理由は何か、ということを具体的に明らかにするためです。そうすることで、次の模試に向けて具体的に何を、どのように勉強していけばいいのか、ということが分かるので、学習計画も立てやすいのです。

たとえば、「この漢字を間違えなかったらあと4点とれた」「ここで計算ミスをしなければ、ここまではできていたんだから10点上積みできた」など、「できていればこれだけの点数がとれた」ということを具体的な数字で把握することも大切です。お子さんもこれだけの点数がとれたはずなのに落とした、ということは悔しいですから、克服しようと頑張る原動力になります。叱るのではなく、把握をしてお子さんを励ます材料にしてください。

模試の「解き直し」のやり方

解き直しをするなら、今回間違えた問題が次に出たら絶対に間違えない、ということを目標にすることをおすすめします。そのためにはある程度反復練習が必要です。しかし、似たような問題をただ数をこなせばいいというわけではありません。解き直しをする際にもポイントがあるので、ひとつずつ見ていきましょう。

できなかった問題は宝の山!

模試は、難問奇問が出る場合もありますが、基本的には入試を意識した良問の宝庫です。そこでできなかった問題は、いわば受験生にとって宝の山です。それを克服できたら実力が飛躍的に上がるからです。それを解き直したらポイっと捨ててしまうのはもったいないことです。自分の答案、正答率、解き直した答案をワンセットにして保管しておきましょう。

お子さんが自分でできればよいのですが、この保管には意外と時間がかかりますし、お子さんに任せると「あれ、あの問題どこにあったっけ」という迷子になりかねません。受験生とは言えまだ小学生なので、管理・保管が苦手なお子さんは多いです。そこで、ぜひ保護者の方がサポートしてください。模試ごと、教科ごとにクリアファイルに保管しておくと良いでしょう。

まちがいノートを作っておく

模試で間違えた問題は宝の山です。もし一度解いて「ああ、そうだったのか」と理解し、二度と間違えなければいいのですが、入試を意識したレベルの高い問題に関しては、一度解いただけではまた不正解、ということも十分あり得ます。そこで重要なのが反復練習です。

間違えた問題をプリントアウト、コピーするなどして、教科別に間違いノートを作っておくと、何度でも間違えた問題に取り組むことができます。作り方はとても簡単。間違えた問題をノートの左側に(国語の場合はノートを立てにして上に)貼ります。

そしてノートの右側にまず一度解いてみて、解法などがあっているか確認しましょう。もし間違っていたら、問題に×印をつけておきます。そして、解法や考え方、必要な知識などをノートの右側に書き込んでおきましょう。自分だけの間違い問題集が出来上がります。

模試のたびに見返して×がついている問題を解いていくと、範囲も網羅できるようになるので、自分ができていないところを短いスパンで回すことが可能になります。これこそが間違いノートを作る目的です。勉強する範囲があまりに広すぎるとお子さんはうんざりしてしまい、勉強が投げやりになってしまうことも少なくありません。ですが、「ここが自分の弱点だ」というところまで絞り込むことができれば、これを繰り返していけば克服できる、と具体的な目標に落とし込むことができるのです。

もし一度解いて×、二度解いて×なら色を変えて×印をつけておきましょう。三度目も間違えたらまた色を変えて×印をつけます。そうして×として残っている問題こそが自分の弱点です。あとはそれを克服していくだけです。お子さんの意識を変える間違いノートこそお守りになる自分だけの問題集です。

反復練習を徹底

間違いノートを作ったら、反復練習を徹底しましょう。特に、途中までできたけれど最終的に間違えた問題や、歯が立たなかった問題を中心に、自力で正解できるようになるまで反復練習していくのです。

ここで注意が必要なのですが、漢字や計算ミスはケアレスミスとはとらえないようにしましょう。正確な答えと直結させなければいけない問題なので、それはもはやケアレスミスとは言えません。りっぱな「間違い」です。こうした問題は速めに克服してしまいましょう。

そして、差がつく問題について反復練習を繰り返していき、模試の前にはもう一度解いてみる、ある単元を学習してきて似たような問題で間違えたらもう一度解いてみる、といったように反復を繰り返すのです。「この問題はあのノートのあそこにある」という状態までもっていければしめたものです。一度でできる問題ばかりではないので、コツコツ、学習計画に合わせて反復練習を進めましょう。

あくまで目標は志望校に合格すること

これまで模試を受けてきて、結果に一喜一憂されたことは少なくないでしょう。もちろんその時点の実力を表すものですから、その成績を見て「大丈夫だろうか」と不安になるお気持ちはよくわかります。

しかし、忘れないでいただきたいのは、あくまで模試は入試本番ではなく、受験勉強・カリキュラムの一環であり、手段のひとつだということです。入試本番が徐々に近づいているこの時期ですから、模試の結果に一喜一憂してしまうのは無理もありませんが、そのことによってお子さんの勉強のリズムやメンタルバランスを崩してしまっては元も子もありません

模試を受けたらその結果を受け入れ、正しく振り返りと解き直しをすること、それこそが直前まで受験生の実力をアップするために必要なことです。それができてはじめて弱点を克服し、入試本番で実力を発揮することができるでしょう。

しかし、実際にはなかなかそう冷静にはなれないものです。そのためにも、弱点が教科全体に広がっていて漠然と不安な状況のままにするのではなく、一か所の間違いノートに集めて反復練習し、できることを増やし、できないことを減らしていくことを意識して学習を進めましょう。

模試を受けっぱなしにするのはあまりにもったいないことです。間違いこそ宝の山。それを潰していくことで自信をつけていくことこそ大切です。模試の結果は前向きにとらえ、具体的な学習計画に落とし込んで本来の目標である「志望校合格」に焦点を定めていきましょう。

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一橋大学卒。 中学受験では、女子御三家の一角フェリス女学院に合格した実績を持ち、一橋セイシン会にて長く教育業界に携わる。 得意科目の国語・社会はもちろん、自身の経験を活かした受験生を持つ保護者の心構えについても人気記事を連発。 現在は、高度な分析を必要とする学校別の対策記事を鋭意執筆中。