算数の 空きビン の問題を絶対に間違えないコツとは?[規則性、テープつなぎ]

算数の問題で、「ジュースの 空きビン 5本で新しいジュース1本と交換してもらえる」という問題があります。

例えば100本買ったら、20本もらえて、そこからさらに4本もらえて…というように求めることはできますね。

しかしこの考え方をしていると、逆に「全部で100本飲むためには何本買えばいいでしょうか?」という問題では解けなくなります。

「5本で1本もらえるから、5+1=6でわるんじゃないの?」と思う方が多いのではないでしょうか。実はそれ、間違っています。

「5本のうち1本がもらえるということは、100÷5=20もらえるから100-20=80でしょう!」いえいえ、それも間違っています。

80本買ったら、16本もらえて、そこからさらに3本もらえますが、全部で99本しかないですよね。(だから+1本して81本が正解)

どう考えれば解けるようになるのか、間違えない考え方をご紹介します。

大事なのは「初めの1本」

なんとなく「だるまさんが転んだ」を連想する方が多いのではないでしょうか。「初めのいーっぽ」ならぬ「初めの1本」が、この問題では重要な役割を果たします。

百聞は一見にしかず、まずはこちらの図をご覧ください。

空きビン の問題 図解

(問題)あるお店では、そのお店で売っているジュースの空きビン5本を持っていくと、新しいジュース1本と交換できます。最初に100本のジュースを買うと全部で何本のジュースが飲むことができますか。

上の図では、「買ったジュース=牛乳」「もらったジュース=コーヒー牛乳」で表しています。ツッコミたい気持ちは非常によくわかりますが、どうか大目に見て下さい。(絵でわかる人にはわかると思いますが、いらすとやさんにお世話になっています。)

さて上の図で見ていただくとおわかりかと思うのですが、「初めの1本」を買うのは当たり前として、残りは「4本買い足せば1本もらえる」というシステムになっています。つまり、99÷4で「もらえる本数」が計算できるということになるのです。

この考え方を使うと、逆から考えなければならない問題の時にも、間違えずに計算することができます。

逆の場合も間違えずに計算できる!

さて、先ほどの問題とは逆に「全部で〇〇本のジュースを飲むためには~」という問題について考えてみましょう。

(問題)あるお店では、そのお店で売っているジュースの空きビンを5本持っていくと新しいジュース1本と交換できます。全部で100本以上のジュースを飲むためには、最低何本のジュースを買えばよいですか。

この場合にも先ほどの問題と同様に「初めの1本は必ず買う」として、「残りは4本買うごとに1本もらえる=5本のうち1本がもらったもの」として考えます。すると上の図の解説のように、「99÷5=19(セット)あまり4」だから「19本もらえる」ということになります。

ここで、「あまりの4本でもう1本もらえるんじゃないの?」と気づいた人は素晴らしいです。その通りなのです。

問題でも「100本以上」となっているのがポイントです。実は「100本ぴったり」になることはありません。あまりの4本でもう1本もらえるので、100+1=101本になります。

そのとき、もらった本数が1本増えているので「20本もらえる」ということになります。上の解説と答えが変わるのかというと、変わりません。101-20=81(本)が正解となります。

初めが1本じゃないパターンもある

序盤で「初めの1本が大事」と書いたばかりですが、実は初めは1本ではなくなる場合もあります。

「〇本持っていくと1本もらえる」という問題であれば、すべて「初めの1本」を最初に除いて考えることができます。

しかし、「〇本持っていくと2本もらえる」という問題になれば、「初めの1本」ではなくなります。下の図をご覧ください。

(問題)あるお店では、そのお店で売っているジュースの空きビンを7本持っていくと新しいジュース2本と交換できます。全部で100本以上のジュースを飲むためには、最低何本のジュースを買えばよいですか。

上のように、「2本もらえる」という問題になれば「初めに2本」買い、残りは「5本買い足せば2本もらえる」という問題になります。

この問題であれば、上の解説のように、「1セットにつき2本もらえるから、14セットで28本もらえる」と考えればよいです。

このように、「もらえるのと同じ本数分だけ最初に買い、残りをセットにして求める」という方法で計算していくと、間違えることなく考えることが可能になるのです。

最後に……の前に

登録6000人以上!
本サイト、中学受験ナビの監修も務めている『開成番長』こと繁田和貴が執筆する完全無料のメールマガジンでは、主に中学受験生のお子さんをお持ちの方へ向けた様々なお役立ち情報を配信中!
さらに今なら登録者にはもれなく「開成番長・繁田監修 中学受験必勝の5箇条PDF」をプレゼント!

登録及び登録解除も簡単ですので、お気軽にご登録ください。

2202_TESTEA_BANNER-300x250.jpg

最後に

2枚目の図の中にも書きましたが、実際に問題を解くときに、ちゃんとしたジュースの絵(今回はなぜか牛乳)を描く必要はありません。実際に問題を解くときには「買ったジュース=〇、もらったジュース=●」というように記号で表して考えます。

実はこの問題は「テープつなぎ」の問題にとてもよく似ています。

例えば「長さ10㎝のテープ10本を、のりしろ1㎝でつなぐと全部で何㎝になりますか。」というような問題の場合に、「のりしろが10ー1=9か所だから10×10-9=91(cm)」と考える人は、逆の考え方のときに答えが出せなくなります。

「初めのテープだけ1㎝長くて、残りはのりしろ分短いから1本あたり9㎝ずつ⇒1+9×10=91(cm)」と考えれば、逆の考え方のときにも答えが出せます。

テープつなぎも、この空きビンの問題も、どちらも「規則性」という単元に当てはまります。植木算とも似ていますよね。規則性の問題はどうしても答えがずれやすいので、間違えない考え方を身につけていきましょう。

おすすめ記事

参考

中学受験生のお母さん向け無料メールマガジン

    本サイトの監修者である、開成番長こと繁田和貴が執筆する無料メルマガは、その内容の濃さから6000人以上の読者に愛読されています!

    登録も解除も簡単にできますので、まずはお気軽にご登録ください。

                                

「開成番長・繁田の両親が語る繁田の中学受験PDF」プレゼント!

無料メルマガ登録