ここでは野原や花だんで見られる草花について学びます。生活に身近な草木について理解を深め、活用することを可能にします。
Contents
野原や山林で見られる草花
⑴野原で花を咲かせる草
- 春のはじめころから花をさかせる植物
セイヨウタンポポ、ホトケノザ、ナズナ、オオイヌノフグリ
二ホンタンポポ(カントウタンポポ、カンサイタンポポ、シロバナタンポポなど)とセイヨウタンポポの違いは、たまに問題になるので知っておきましょう。花の下のがく片に注目してみましょう。
がく片が反り返っていない左のタンポポが二ホンタンポポで、がく片が反り返っている右がわのタンポポがセイヨウタンポポです。
- 十分にあたたかくなってから花をさかせる植物
ハルジオン、スミレ、カラスノエンドウ、シロツメクサ(クローバーのこと)、ゲンゲ(レンゲソウ)
帰化植物・・・人の手によって外国からわたってきて、日本で増えた植物。
例:セイヨウタンポポ、ハルジオン、シロツメクサ
⑵春の七草
セリ、ナズナ、ゴギョウ(ハハコグサ)、ハコベラ(ハコベ)、ホトケノザ(コオニタビラコ)、スズナ(カブ)、スズシロ(ダイコン)
*注:ここのホトケノザは⑴で紹介したホトケノザとは違う植物です。
⑶雑木林などの山林で花をさかせる草
カタクリ、フクジュソウ・・・早春の雑木林で花をさかせる。片栗粉は昔このカタクリの根から作られていたが現在は主にジャガイモから作られている。
⑷春に芽を出す植物
ススキ、ドクダミ・・・地下のくきで冬をこす。
エノコログサ・・・たねで冬をこす。
→夏や秋に花をさかせる。
⑸冬のこし方
冬のこし方は植物によって異なり、その仕方によって一年草、二年草(越年草)、多年草…といった分け方ができる。またそれによって草花のさく時期がある程度予想できる。
- 一年草・・・種子の状態で冬を過ごし、春に芽を出し、秋から冬にかけて枯れてしまう。その年だけで一生を終えてしまう。
例:エノコログサ - 越年草(えつねんそう)・・・秋に芽を出し、冬は小さな植物で過ごし、春に大きく成長し、花をさかせ、種子を作る。二年草ともいう。
例:ホトケノザ、ナズナ、アブラナ - 多年草・・・球根や根などで越冬し、地上のくきは枯れても、地下では生きている植物。
例:ススキ、タンポポ、ドクダミ、チューリップ
⑹日照時間と開花時期
日照時間(一日のうち太陽が出ている時間)は開花と関係があることが多い。
- 長日植物・・・春から夏にかけて、日照時間が長くなると花をさかせる植物。
例:ムギ、アヤメ、レンゲソウ、ホウレンソウ、スミレ - 短日植物・・・夏から秋にかけて、日照時間が短くなると花をさかせる植物。
例:イネ、キク、ダリア、コスモス、ホウセンカ - 中性植物・・・日照時間に関係なく開花する。
例:トマト、トウモロコシ
花だんや畑で見られる草花
⑴花をさかせる草
- 花だん・・・スイセン、クロッカス、チューリップ
→球根から芽を出し、若い姿で冬をこす。 - 畑・・・アブラナ、エンドウ、ダイコン
⑵たねまきをする草
アサガオ、ヒマワリ、ヘチマ、コスモス
→春にたねをまき、夏から秋に花をさかせる。
⑶春から育て始める畑の作物
- たねをまく・・・トウモロコシ、トマト、ナス、キュウリ、ダイズ
- たねいもを植える・・・ジャガイモ、サトイモ
- なえを植える・・・サツマイモ
注:ジャガイモのいもは、地下のくきが変化したものである一方、サツマイモのいもは、根が変化したものです。
⑷草花の1日の様子
- タンポポ・・・日光が当たると、花が開く
夜、雨のとき、花は閉じている。 - チューリップ・・・花は、気温が高いと開き、気温が低いと閉じる。
- カタバミ、シロツメクサ・・・暗いとき、葉を閉じる。
カタバミ・・・日が当たり、気温が高いとき花が開く。
春に花をさかせる木
⑴サクラ(ソメイヨシノ)のようす
- 冬芽・・・花や葉になる小さい芽。
りんべん・・・冬芽の表面をおおっている。植物もよってふさふさだったり、ベトベトしていたりするものもある。 - 開花・・・10℃以上になると開花する。
- サクラ前線・・・ソメイヨシノの開花前線
開花前線・・・開花日を調べ、地図に表したもの。
⑵春に花をさかせる木
ウメ、コブシ、モクレン、ツバキ、レンギョウ、ツツジ
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