中学受験をするにあたって塾選びをしている方も多いと思いますが、塾選びには費用面も大きく影響しますよね。わが家でも行かせたかった個別塾は費用面で見送りました。
お子さんの資質にもよりますが、正直なところ、かけられる費用が多ければ多いほど、中学受験には有利だと思います。そうとは言え、多くのご家庭では極力出費を抑えて中学受験に臨みたいとお考えだと思いますし、わが家もそうやって望んで突破してきました。
今回は、そんな中学受験と私立中学進学について、避けては通れない費用面について、経験を書かせていただきます。
中学受験について検討するなら早いほど有利
わが家では、小学校3年生の3学期になって中学受験を検討しました。また、受験すること自体即決だったので、費用面での事前準備は正直なところ全くしていませんでした。ですから、受験期間の3年間はけっこうな節約モードでした。今になって思うと、小学校に入ったころから、長期的な進路はある程度考えておいたほうがよかったと思います。
6年生になってから急に思い立って中学受験を志し、見事「サクラサク」お子さんもいらっしゃいますが、受かったお子さんがフォーカスされやすいだけで、実際はそういうお子さんは少数派だと思います。また、中学受験だけでなく、「海外留学させたい」というご家庭もあるかと思いますが、一般的な情報収集だけでなく、費用面についても準備期間が早ければ早いほど有利に事が進めやすいのではないかと思います。
中学受験にはいったいいくらかかるのか
3年間塾に通い、講習や特訓授業、模試を受け、数校受験するとなると3年間で約300万円かかる、というのが一般的だと思います。ちなみにわが家の場合の年間費用はこんな感じでした。
- 3年生 約10万円
- 4年生 約50万円(習い事:約30万円)
- 5年生 約60万円(習い事:約40万円)
- 6年生 約140万円(習い事:約40万円)
( )内は習い事の費用なので、中学受験だけに集中すれば合算した費用が捻出したお金ということになります。受験関係だけでもざっと280万円。
ちなみに6年生の時の内訳は、通常の塾、5月・8月のスポット家庭教師、各種講習、模試、10月~1月の家庭教師、受験料といった感じです。一般的ではないでしょうが、知人で6年生の12月・1月だけで100万円ほどかけた方もいらっしゃいました(ちなみに、このご家庭のお子さんは首都圏模試偏差値40~45くらいの学校に通われています)。
やろうと思えば金額の上限も方法も際限ない中学受験、個人的には「やれる範囲でやる」と割り切ったほうが対策も立てやすいと思います。
他の記事でも書きましたが、わが家ではスポットでお願いした家庭教師の先生は「サピックスの講習と同じ費用程度で探す」など決め事をしたことで方法も絞りやすくなり、むだな時間もお金もかかりにくくなったと思います。子どもに合った方法を模索するのはいいと思いますが、ある程度のラインを決めないと「あれもこれも」ということになり、模索するだけでむだに時間が過ぎてしまうことになります。
また、わが家では最後の追い込み時に、サピックスに加えて家庭教師の先生をお願いしましたが、わが家でお願いしたプロ家庭教師の先生は1回3時間で12,000円。週1回の依頼で月に換算すると交通費もあわせて月額5万円ほどでした。この時も、「月額5万円まで」と決めていました。
ある程度のラインを決めておいても、最後の最後には多くのご家庭が「何とかしたい」「あとちょっと」という、わらにもすがりたい思いに駆られると思います。その時のためにも、「最後の切り札」の費用も念頭に置いた費用計画を立てることをおススメします。
今回のまとめ
この記事を読んでくださっている方の多くは、すでに受験生のお子さんを抱えていらっしゃると思いますが、費用計画を立てるのはなるべく早くから着手するに越したことはないと思います。
また、上を見ればキリがない私立中学受験対策は、第一志望校と子供の資質のバランスを見ながら、各ご家庭での上限やガイドラインを決めておいたほうが、時間的にも費用的にも無駄なく、効率よく受験対策を進められると思います。
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一橋大学卒。
中学受験では、女子御三家の一角フェリス女学院に合格した実績を持ち、早稲田アカデミーにて長く教育業界に携わる。
得意科目の国語・社会はもちろん、自身の経験を活かした受験生を持つ保護者の心構えについても人気記事を連発。
現在は、高度な分析を必要とする学校別の対策記事を鋭意執筆中。