漢字が覚えられない、知識の問題が解けないというご相談を受けることがよくあります。たいていの場合、「勉強の方法」に問題があるケースがほとんどです。
「かなり時間をかけて漢字練習をしています」という方もいらっしゃいますが、漢字の場合、ただ時間を書ければいいというものではありません。
今回は、国語の漢字・知識について、ダメな勉強法と、成績を上げるために守るべきルールをご紹介します。
Contents
ダメな勉強法
漢字ノートにただ書くだけ
漢字を覚えるのにただひたすら漢字をノートに書いているお子さんがいますが、これは全く意味がありません。漢字を覚えることができればいいわけですから、1回で覚えられるのならそれでいいですし、100回練習しても覚えていないのであれば100回書いた意味がありません。手がつかれるだけでしょう。
ことばの意味を調べてノートに書くだけ
ことばの意味を調べなさいというと、辞書で意味を調べてノートに書いているお子さんも多いです。意味を調べるのはよいことです。ですが、それをただノートに写しているだけで、意味そのものを覚えていないのであれば、やる意味がありません。「書くだけ」では頭に入ってこないのですから。
問題を解いても赤で直して終わり
漢字や知識の問題を出題すると、答えを見て赤字で直して終わり、というお子さんも多いです。記号選択問題でもよくあることですが、ただ間違えたものを、赤で正解に変えただけでは意味がありませんよね。
なぜ間違えたのか、に気づかなければいくら直しても頭の中の知識は定着しません。漢字も同じです。正解と見比べて、何が自分の字と違ったのか、きちんと把握しなければ直す意味がないのです。
成績を上げるために守るべきルール
暗記ものは短時間で夜覚える
漢字や知識といった暗記ものは、時間を区切って短時間で覚えたほうが効率が良いです。時間帯は朝でもいいですが、夜の方をお勧めします。人間の記憶は夜、寝ている間に定着すると言われていますので、夜、時間を区切って短時間で覚え、そして確認のために繰り返し自分でテストしてみましょう。
漢字は読みがな、送りがなもつける
漢字は覚えているのに、読みの問題で間違えたり、送りがなを間違えたりする子どもが少なくありません。漢字のテストの範囲を決め、テストで送りがなを少し変えて出題したことがあります。ただ丸覚えしてきた生徒は全滅でした。
漢字の練習をする際には、漢字の読み方はもちろんのこと、送りがなも必ず書いて練習するようにしましょう。口に出して言いながら書くのも有効ですよ。
ことばの知識は文で覚える
ことばの知識は意味を調べて終わり、というお子さんも多いです。漢字練習と同じく、書いて終わりにしてはいけません。そのことばを使えるようになるためにも、必ず例文を作ってみましょう。そして、その例文そのものを意味を含めて覚えてしまいましょう。
意味は最初は詳しくわからなくても、例文として覚えておけば、そのことばの意味がだいたいどういうものかイメージできます。読解問題を解くときにも役立ちます。
まとめ
漢字、知識で点数が取れない方は、逆に大きく点数を伸ばすチャンスです。
漢字や知識の得点は、効率よく勉強をすれば必ず点数が取れるようになります。入試問題でも避けて通れない道です。もう一度、勉強法を見直して、毎日習慣的にしっかり学習していきましょう。
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一橋大学卒。
中学受験では、女子御三家の一角フェリス女学院に合格した実績を持ち、早稲田アカデミーにて長く教育業界に携わる。
得意科目の国語・社会はもちろん、自身の経験を活かした受験生を持つ保護者の心構えについても人気記事を連発。
現在は、高度な分析を必要とする学校別の対策記事を鋭意執筆中。