こんにちは!わいあーるです。
前編に引き続き、駿台と河合塾を細かく比較していきます。今回は授業や担任についてです。またまたかなりのボリュームです。
Contents
授業・テキスト
ここからは河合塾の情報を赤で、駿台の情報を黒で書いていきます。
国語
国語の講師は良くも悪くもない。現古のテキストは東大京大向けのテキスト。古文は昔の過去問が多くてかなり難しい。漢文は過去問が多い。
駿台の現代文は霜栄と平井隆洋が個人的な感触からかなり良く、他は普通以下という印象。テキストは色んな過去問が混じっていて、文章ごとにテーマが埋め込まれています(作成者の霜栄だけがそれを話してくれる)。
古文は講師によりピンキリ。お茶飲みwikiをご覧ください。テキストは文章の羅列です。
漢文は三宅崇広が神。授業も人格も彼が作るテキストも神です。特に前期テキストは、漢文の句形や予備知識などの「基礎」と呼ばれるものはすべて順序よく解説できるように文章が練られて配列されており、前期テキストの1~10の文章を音読して覚えれば入試で困ることはないというレベル。ぜひ漢文は三宅を。他は知らん。
数学
数学は本質から、独学では気づけないことを教えてくれていい。教え方の特徴は講師によるがハズレはない。数学①,②,③の前期テキストが神。
駿台は月刊誌「大学への数学」に記事を何本も出している雲幸一郎、森茂樹といった受験数学界で有名な講師を始め、上級問題精講の執筆者である長崎憲一など、有名な講師が多数います。以上の3人と、小林隆章、雲孝夫、石川博也は個人的にかなり好きです。
が、駿台の数学の講師にはハズレがいます。数学の前期テキストは駿台のも神です。これを何周もして基礎を確固たるものにし、後期のテキストで実践的な思考力を鍛え大きく飛躍するというのが常套手段です。
ちなみにここで申し上げますが、わざわざ良い講師の名前を出しているのは、お茶飲みwikiに各講師のページができていて、長々と特徴などが書かれていて読むことができるからです。
地歴
地歴は3人の講師が完全に運で配分され、1年間固定。
しかも潜りが徹底的に弾圧され、かなりの勇気と覚悟が必要なので、悪い講師に当たると悲惨(注:潜っても人があふれなければ問題ないと言っている友達もいるのでよく分かりません)。
ちなみにテキストは基本的に終わらず、東大対象ではない。
運でしかも1年間固定ってマジか。駿台はお茶飲みwikiにクラス別講師情報が載っていて見られますが、けっこう同じ人が担当しています。校舎長がどうやら講師配当の権利を一部握っているそうです。
駿台はテキストが終わる講師、終わらない講師どちらもいます。基本的に駿台のテキストは東大向けです。
ちなみに潜り(自分のクラスじゃないところの授業に無断で参加すること)は駿台では演習コースじゃなければできます。というのも演習コースは人数が少なく、出席確認とかされるので(座席指定制だからできること)。
しかし通常コースでも、潜りすぎて担任に目をつけられた人はいます。
- 世界史 世界史の講師3人は良い・普通・切る人多数で分かれてた。坂本って人が、知識入ってる前提だけどかなり良い。ちなみに今年の東大の論述を丸々的中させた神もいる。テキストは普通。 駿台は渡辺幹雄と茂木誠の2人が有名ですね。特に茂木誠はWeb上で質問とかテキストのまとめとか載せてくれているらしくて、超助かると文系の人が言っていたのを覚えています。
- 地理 地理の講師は1人(伊藤)良くて2人普通。 駿台では宇野仙が有名です。が、宇野の授業にきちんと出て元日の地理の講習にも出ていた人がセンター70点台で授業を切っていた僕より点が低かったので、結局は自分次第。文系はまたちがう良さがあるみたいです。 しかし東大実戦で地理の平均点が20/60くらい、最高点40点くらいのテストを作っているような講師陣ですから、ほ、本当に東大のこと分かっているのかなあという感じではあります(理系並感)。
- 日本史 日本史は坂本(注:世界史の坂本とは別人)が良い。(注:全体的にゴミなので学研プライムゼミの野島がいいという人もいます) 駿台の日本史は延長魔で名高い福井紳一が有名ですね。しかし好き嫌いが分かれるとか。
英語
英語の講師はクラス差が激しく、さらにどれもクセが強い。
上のクラスは東大OPのチーフ(高沢)や英作文の添削(超厳しい)をしてくれる人(墺タカユキ)がいる。テキストはOP、私大、昔の東大の過去問が混ざってる。
英語の駿台と言われるほど、駿台は英語が講師・テキストともにすごいです。受験に限らず様々な講演・セミナーなど(iPS細胞の山中伸弥教授のセミナーで司会をするほど弁が立つ)で活躍する大島保彦や、ドラゴン桜の元と言われる竹岡広信など有名人ばかり。
他にも駒橋輝圭(俺の英文法はコイツでできている)や斎藤資晴など挙げればキリがありません。駿台の英語講師も若干クセがありますが、そこまでひどくないです。
テキストは作成した講師の色が強く出ていて、受験英語にも教養にもなる教材や、21世紀の英文がないカタい英文のテキストなど様々です。どれも受けていてすごく楽しい。
理科
- 理科基礎 理科基礎はできる人はみんな切ってる。テキストやっときゃ9割いける。 駿台も同じです。裏科目(文系は理科基礎、理系は社会)を1年かけてやるのは非効率ではないか。駿台生はだいたい自分の参考書をやっています。
- 物理 物理は苑田(注:東進のCMでよく見るサングラスの人)の補講がやばかった。 駿台は、かの「新・物理入門」を執筆した山本義隆に始まり、森下寛之や小倉正舟が台頭しています。 高校では「物理」は微・積分を使わないで教えるのですが(微積分を使わないのは物理とは言わないby森下)、駿台ではきちんと微積分を使った物理を教えます。 ちなみに山本義隆以外の2人は延長魔です。駿台の講師についていければまず物理で困ることはありません。これは自信を持って約束します。 もちろん苑田も微積分使って教えますけどね(ただ駿台の方が学問的)。テキストも森下先生がすごーくよく考えて練って作ってあり、素晴らしいものです。
- 化学 化学はよく分からん。(⇦おい。) 駿台は石川正明、中村雅彦、吉田隆弘が素晴らしい。有機は高野辺康介もいい。駿台の化学は大学っぽく、高校より体系的に教えます。例えば有機では電子論を導入します。ただ、中村さんは最高に眠い。
授業時間
河合は授業が90分で良い!みたいなこと言ってるけど普通に長い。しかも地歴は休み時間20分で2コマ連続とかでキツい。
駿台は50分ですが、慣れれば50分でも長い。人間は怠けた生き物ですね。駿台では同じ授業が2コマ続いて、100分(その間に休み時間10分)ということもあります。こちらの方が効率いいですね。
ちなみに河合塾は東大の講義を真似して90分にしたそうですが、いま東大の講義は105分になっています。
添削
添削が割と多い。国数(数回)、地歴(隔週)、英語(英作文が毎回)。担当の人が添削するが英作文はネイティブ。
駿台には1年で4回「東大添削システム」というのがあります。現代文古文数学理科社会英作文。理科は物理が1問、化学が軽めの2問。生物と社会は知らん。
このシステムは返却が遅すぎる。演習コースは演習ごとに答案は添削されて、次の授業の日の朝に返却されます。僕のときは、化学の演習コースのテスト問題と添削システムの化学の問題が被っていたことがあり、本当にガバガバです。
ちなみにどれも採点・添削はかなりテキトーです。特に英作文はひっどい。あれは出すだけムダですよ。
担任(駿台)、チューター(河合塾)
チューターは割と親身に相談に乗ってくれる。
駿台の担任も同じです。割と、というか食い気味にどんどん来てね!という感じです。通常コースは1クラス150人程度いるからそうでもないのですが、演習コースは50人程度またはそれ以下で、担任との距離がすごく近いです。
が、担任の良さは校舎によります。詳しいことはここには書けません。
講習を無理やり取らされることはないし、勧誘もキツくない。
えーうらやましい。駿台の担任にはノルマが設定されていて勧誘が激しいです。センター模擬問題集のパックVの販売のときは、けっこうしつこく僕も担任に勧誘されました(パックVはよくないって噂をきいて買いませんでしたが)。
夏期・冬期講習については、お茶の水校の担任は講座を取るようしつこく勧めてくることは全くありませんでした。「こんな少なくて大丈夫?」とは言われましたが、きちんと考えてこれに絞ったので、と言ったらすんなり「それならよかった」とニコニコしてくれました。ああ優しい。
ちゃんと勉強してる人に対しては、授業を切ったり模試をサボったりすることにおいてチューターは割と寛容だった。
駿台は、全体的に授業を切ることに関して担任はあまり口を出してきません。明らかに切ったとき(切った次の授業に出るために教室に行ったら担任とばったり会ったときとか)も「あれ〜どうしたの〜?」と言われるくらい。
しかし模試のサボりに対してはけっこう口を出してきたり、ひどいときは解いて自己採点を出せと言ったりしてくることもありました。生徒が出ないと母集団の質が落ちるからでしょうか。
先ほども言った通り、駿台のクラス分けは、前期はプレースメントテスト1発、後期は前期中に4回ある模試(駿ベネ、判定、全国、マーク)の総合点で決まります。
したがって前期は後期のためもあり、あまり模試をサボる人はいませんが、後期も駿ベネとか判定模試とかは受けさせられるので、多くの人は切ります。僕は全部受けるつもりでしたが後期の駿ベネは寝坊して行きませんでした。
最後に
以上です。かなり長いですが次がラストです。後編では、施設やその他のことなど、授業には直接関係ないその他の面について書きます。
では今回はこのへんで!
最後に
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参考
駿台予備学校お茶の水3号館東大理系演習コースでの1年の浪人生活を経て、2019年に東京大学理科一類に入学。浪人中に書いていたAmebaブログ「東大理1を目指す浪人生の物語」は、その悲喜こもごもの浪人生活を絶妙な筆致でつづることにより、東大受験生ブログランキングで半年以上に渡って1位を獲得するのみならず、Amebaブログの高校生・浪人生ジャンルでも長きに渡って頂点に立ち続けた。地方の非進学校出身で、都心の名だたる有名校との格差を感じながらも工夫をして成績を伸ばした姿が共感を生み、いまも受験を控える高校生・浪人生から支持を得ている。東大進学後も「とある東大生の脳内をのぞく」と銘打ったブログを開設し、Twitterで受験生の質問に親身に答え続けるなど、精力的に活動している。