平面図形と辺の比の利用[導入編]〜有名定理を例題付きでわかりやすく解説します!〜

はじめに

図形問題を扱う上で外すことができないものが、比です。小学校の頃は長方形や正方形の面積を求めておけば十分だったのに、中高になったら急に図形が\(XY\)座標の上に登場するなんて、、、そんなことを感じたのは私だけではないと思います。比は、なにか数学ができると自慢げになっているクラスメイトがまるで何もかも知っているかのように、「ああ、その問題?比で解けばすぐだよ。」といっているイメージしかないと思います。なんか難しいこと言ってるみたいに感じますよね。ええ、わかりますとも、みなまで言わないでください。皆さんもそんなやつをギャフンと言わせたいですよね。「え?その問題も比で解けるよ?」って言いたいですよね。今回はそんなご期待に応えるべく、ざっくばらんに図形の比を紹介しつつ、深めたい方用にその成り立ちを解説していきます。読み終わった頃には皆さんも比をマスターしていることでしょう。レッツ比マスターです。

角の2等分線の性質

角の2等分線の性質とはなんぞや?

最初に扱うのは角の2等分線の性質です。おそらく図形の比の中で一番王道の性質になると思います。まず、どんなものか見ていきましょう。

  1. まず三角形ABCを一つ用意します。
  2. その三角形の中から一つ角を選びます。今回は角Aにしておきましょう。
  3. 角Aを半分にするような直線を引きます。その直線と辺BCが交わる点を点Fとします。
  4. そうすると、あら不思議、

\(AB : AC=BF : CF\)

が成り立つんですね。

今、やっぱなんか面倒な数式が出てきたじゃないかと思ったそこのあなた!そんなあなたに魔法の言葉を授けましょう。

横の比は下の比と同じ

数式で書くと何か忌避感が生まれるようなものでも、日本語に言い換えると何か親近感がわきませんか?わきますよね?そう思った方は是非復唱してください。ただ、ひとりでにこれを復唱していると周りから怪しまれてしまうので、周囲の目は気をつけて復唱してください。

使ってみよう

ね?皆さんが思っているほど難しいものではないでしょう?

では実際に使ってみましょう!

  • Q. \(AB=12, AC=8, BF=6, CF=x\)とすると\(x\)の値はいくつになりますか?
    • point
      まず、何を使うんでしたか??そうです、横の比は下の比と同じ、でしたね。
  • A.

(横の比)=(下の比)
\(12:8=6:x\)\(x=4\)

どうだったでしょうか?さっくりできたでしょうか?もしまだ難しいよ〜という方はまず、日本語を復唱しましょう。それが暗唱できるようになった頃にはもう完璧に扱えるようになっていますよ。

メネラウスの定理

メネラウスの定理とはなんぞや

では、次に参りましょう。次はメネラウスの定理です。なんだその気取ったような名前はと思うのも当然かもしれません。それでも数学は特に外国人が見つけた定理が多い学問の一つです。こればっかりはぐっとこらえて覚えてください。私にはどうしようもないのです。まあ、名前についてはこの辺にしておきましょう。このメネラウスの定理というもの、仲間に引き込めばもう百人力といっても過言ではないくらいの強キャラです。是非仲間に加えましょう。ということでメネラウスの定理について紹介していきます。

  1. まず三角形ABCと三角形BDEを一つずつ用意します。
  2. その二つの三角形を上のように、角Bを共通するように重ねます。
  3. そのように重ねるとACとEDは交点を持ちます。その点をFとしましょう。
  4. そうすると、あら不思議

が成り立つんですね。

いや、待ってくれよと。こんな文字が何個も出てきて、しかも分数で、順番なんて覚えられないよと思っていることでしょう。しかし、安心してください。今回も魔法の言葉があるんです。リズミカルにいきましょう。

いって、いって、いって、もどって、いって、いって

いや、何を言っているので?はい、確かにこれだけでは何を言っているか、意味不明ですよね。もう少しだけ付け加えさせてください。

これは、点の進み方なんです。スタートは点Aからです。

点Aから点Eまで“いって”、点Eから点Bまで“いって”、

点Bから点Dまで“いって”、少し長かったので点Dから点Cまで“もどって”、

点Cから点Fまで“いって”、点Fから点Aまで“いって”おしまいです。

この赤字の部分だけ取り除いて、いって、いって、いって、もどって、いって、いって、になるんですね。

なるほど、順番についてはわかりました。それでも何を分母にして、何を分子にすればいいかわからないんだ。いいでしょう、その不満にお答えしましょう。

AEを①、EBを②、BDを③、DCを④、CFを⑤、FAを⑥とします。今、奇数をふった辺を分母にします。そうしたら、偶数をふった辺は絶対に分子になります。逆に、今、奇数をふった辺を分子にしたら、偶数をふった辺は絶対に分母になります。

奇数偶数のグループに分かれている

ということなんですね。

まとめると、奇数と偶数に分けて、いって、いって、いって、もどって、いって、いって、を暗唱できればもう完璧ということです。これも角の2等分線同様、まずは復唱していってください。

使ってみよう

今回も実際に使っていましょう。

  • Q. \(AE=10, EB=4, BD=8, DC=7, CF=a, FA=b\)とします。\(a:b\)はいくつになりますか?
    • point
      もう言えるようになりましたか?そうです、あれです。
      いって、いって、いって、もどって、いって、いって
  • A.

\(a:b=14:75\)

これがメネラウスの定理です。角の2等分線の性質よりイメージがしにくかったかと思います。それでも、魔法の言葉を暗唱できるようになれば、あれ、メネラウスの定理ってどうやって使うんだっけ?とはならなくなると思います。まずは暗唱できるように復唱しましょう!!

チェバの定理

チェバの定理とはなんぞや

それでは最後です。最後はチェバの定理です。チェバの定理は他の二つに比べて使用頻度は高いかと言われると、そうでもないものです。しかし、それでも覚えていると非常に便利に感じることがあります。いってしまえば、他二つは使うことができる人は多いですが、チェバの定理は使いこなすことができている人が少ないので、より比マスターとしての箔がつくというものです。こんなことを言っていますが、別段構える必要はありません。なんなら、メネラウスの定理よりも簡単なくらいです。

それでは気楽に聞いてください。

  1. 三角形ABCを一つ用意します。
  2. 三角形の中に一つ点を置きます。今回は点Dとでもしておきましょう。
  3. 頂点から点Dに向かって直線を引きます。その直線と対辺(点Aでいうところの辺BC)との交点をそれぞれ、点E、F、Gとします。
  4. そうすると、あら不思議

が成り立つんですね。

また、メネラウスの定理と同じで、文字がたくさん出てきてそれが分数なんて、、、

もう勘弁してくれと。メネラウスの定理だけでお腹いっぱいで覚えらんないよ。そんなことをそこのあなた!!

くどいからもういいよと思われていても、私は言いますとも。これにも魔法の言葉があるんです。

ぐるっと1周

点Aから始めて隣にある点を繋いでいく、ただそれだけなんです。点Aの隣は点Fです。だから最初に出てくるのは辺AFです。次に点Fの隣は点Bです。だから次に出てくるのは辺FBです。次に点Bの隣は、、、こんな具合に最後に点Aが出てくるまで辺を繋いでいけばいいのです。

順番についても簡単です。メネラウスの定理と同じように奇数を分子にしたら、偶数を分母にすればいいのです。逆に、奇数を分母にしたら、偶数を分子にすればいいのです。

使ってみよう

ね?そんなに構えるようなものではないでしょう?

今回も実際に使ってみましょう。

  • Q. \(AF=4, FB=6, BE=7, EC=7, CG=a, GA=b\)とします。\(a:b\)の値はいくつになりますか?
    • point
      もう大丈夫ですよね?これも暗唱できますよね?
      ぐるっと1周です。
  • A.

これがチェバの定理です。とてもメネラウスの定理と似ているものですが、覚え方から違いをしっかり覚えればもう完璧です。意外とメネラウスの定理と同じように文字が多い割に簡単だったでしょう?

まとめ

今回は、角の2等分線の性質メネラウスの定理チェバの定理を扱っていきました。どうでしょう?この3つに対して抱いていたイメージは変わりましたでしょうか?意外と簡単なもので、覚えたもの勝ちなところがおおいにあったと思います。

図形の比は覚えているか、覚えていないかが重要になってきます。しかし、もう3つとも暗唱することができるようになった皆さんはもう大丈夫なはずです。

これでもうクラスメイトの「その問題?比で解けるよ?」という言葉に歯噛みしなくて良いのです。むしろそんなクラスメイトが解けずに悩んでいたら「それ?比で解けるよ?」とドヤ顔で返せるようになるとスカってしますね!

今回は3つとも性質や定理の内容と簡単な例をあげました。なんでこの性質や定理が成り立つの?実際の問題ではどのように使うの?と疑問に思う方は、これとは別にまとめたものがありますのでそちらを参考にしてください。

最後に、皆さんが少しでも比マスターになってくれることを願って筆を置かさせてもらいます。

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参考