【東大生が実践】模試の復習方法を科目別に詳しく解説します(物理・化学編)

こんにちは!わいあーるです。

前回に引き続き、僕の模試の復習法を書きます。中編では、物理・化学についてです。

僕は理系なので社会科目については詳しく書くことができませんごめんなさい。

物理・化学を2次試験レベルまで使う読者のみなさまへ向けた記事になります。

物理

物理も数学とほぼ同じで、

時間を決めて問題を解く→解答・解説を見て、どこでつまずいたのか確認する→解説と同じ解法で解く→日にちをあけてもう一度復習する

という流れです。

赤字にしたところがそもそも模試のいちばん重要なところであるという話は前回書いたとおりですので、改めてその重要性を強調することはしません。

加えて物理の場合は、問題のパターン化傾向が数学よりも顕著です。

えば気体分子運動論の話であれば、「分子の運動を一方向に制限して考える→壁に当たるときの力積→単位時間で壁に当たる回数→…」として圧力を分子レベルで捉え直し、運動エネルギーについて考え、ボルツマン定数を定義するなどの流れはもう様々な問題集で取り上げられているお決まり的な話です。

二体問題のときに重心運動と相対運動にわけるあの話も、だいたいやることは一緒です。

何が言いたいかというと、パターン化が顕著なので、上に書いたプロセスのうち「日にちをあけてもう一度復習する」という段階を重視するべきかもしれないということです。

一度出会った問題に次会ったとき、確実に仕留められるように定着させておく作業が数学のときよりも有効かもしれません。

さらにもう1つですが、解説と同じ解法で解いた後に「問題研究をする」というプロセスを加えましょう。

文字通りその問題について研究するのですが、研究といっても具体的になにをするのかパッと来ないと思います。

ここで、駿台が出版している「東大入試詳解 物理」のまえがきに書いてある「問題研究」の方法が、漠然としていますが非常に有効であると思うので、それを以下に引用します。

文中の “ , “(コンマ)は “、”(読点)に変えています。

演習問題は、解いて答が出たところからがスタートである。自分の導いた答は正しいのか正しくないのか、次元を確認したり、グラフや図を描いて考察してみる。

答を導くのに手間がかかったならもっと簡潔に答を見つける道筋を探す、逆に敢えてもっと遠回りをして答を探してみる、与えられた物理量の一つをパラメータにしてそれを変化させたときの振る舞いを調べる等々、一つの問題をいろいろな側面から考察してみるのが揺るぎない学力をつけるための最短経路である。

具体的かと問われればそうではないですよね。漠然と指針だけが示されているという文章です。

おそらくこれの筆者は、道標だけ示しておいて、そこをどう歩くかは読者の自由だと言わんばかりに、研究の方針は書いたけど実際にどう手を動かせばよいのかはできる限り隠しているのでしょう(東大入試の物理の問題文みたいですね)。

この記事ではわかりやすさ重視のために、僕のやっていた研究方法を一部だけ書いてしまうのですが、例えば力学において運動エネルギー保存則を使って問題を解いたら、問題研究では時間追跡をしてみるとか(微積分が必要ですが)。

これが「逆に敢えてもっと遠回りをして答を探してみる」に該当するところです。

引用の筆者の意図を汲んで、僕のやりかたを書くのはこれだけにとどめておきますが、こんなノリでいろんな方法を使って、物理における式の運用の仕方とか議論の方法とかに習熟するのがいいのではないかな、と、問題研究をたくさんした僕は思っています。

化学

これは物理の冒頭に書いたフローとほぼ同じです。

しかし化学は数学・物理に比べて暗記するものが多いので、出題された知識をいちいち参考書や教科書に戻って確認するという作業をしていました。

なにか特別な方法を取っていたわけでもなく、地道に問題・教科書や参考書と向き合って、なぜ点数が取れなかったのかを考えていました。

化学も、通常の模試であればパターン化された問題がほとんどですので、物理と同じように、日にちをあけて復習するのを重視してもいいでしょう。

しかしこれだけで済むのはあくまでも通常の模試の話で、大学別の模試に目を向けると話はちがいます。

例えば東大の化学は、化学に関する長い文章の中から情報を拾い上げて、それを自分の持っている知識と組み合わせて解く(東大のアドミッション・ポリシー参照)という独自の傾向の問題になっています。

東工大の化学に特有の正誤問題では、教科書のめちゃめちゃ細かい部分の知識が必要だったり、文を非常に丁寧に細かく考えないと間違いに気づけなかったりします。

このように大学ごとに特有の形を取っていて、パターン化されているとは言い切れないような構成になっていることがあります。

もちろんこういう場合にも、日にちをあけて復習するという作業は非常に重要ですが、それとは別に過去問を参照して問題の内容だけでなく形式にも慣れなければならないなど、一筋縄ではいかないということです。

最後に

ここまで見てきて、いかがでしたでしょうか。

どれもやることの基礎にあるものはけっこう似通っているのですが、科目ごとに工夫できる点・注意しなければならない点が少なからずあるといった感じですね。

では今回はこのへんで〜!

次回は、模試の復習(英語・総括編)です!そちらもぜひご覧ください!

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駿台予備学校お茶の水3号館東大理系演習コースでの1年の浪人生活を経て、2019年に東京大学理科一類に入学。浪人中に書いていたAmebaブログ「東大理1を目指す浪人生の物語」は、その悲喜こもごもの浪人生活を絶妙な筆致でつづることにより、東大受験生ブログランキングで半年以上に渡って1位を獲得するのみならず、Amebaブログの高校生・浪人生ジャンルでも長きに渡って頂点に立ち続けた。地方の非進学校出身で、都心の名だたる有名校との格差を感じながらも工夫をして成績を伸ばした姿が共感を生み、いまも受験を控える高校生・浪人生から支持を得ている。東大進学後も「とある東大生の脳内をのぞく」と銘打ったブログを開設し、Twitterで受験生の質問に親身に答え続けるなど、精力的に活動している。