以前の記事では、個別指導のオンライン授業のメリットについてご紹介しました。(以前の記事がまだの方はこちらから)
そして今回の記事では、個別指導のオンライン授業は低学年の方に特にオススメというお話をしていきたいと思います。まだ低学年だから必要ないのでは、と思われるかもしれませんが、今後中学受験をお考えなら、本格的な受験カリキュラムが始まる3年生の2月までの時期に受験勉強の基礎を固めておくことが非常に重要です。
また、自宅で学習する時間を確保することができるのも低学年だからこそです。これからどのように自宅学習を進めて行ったらよいかというアドバイスを受けられるのも個別指導のオンライン授業のメリットです。
今回は、低学年の今だからこそ活用したい、個別指導のオンライン授業のメリットとともに、低学年のうちにおさえておきたい学習のポイントをご紹介します。
Contents
オンライン授業のメリット
以前の記事で、オンライン授業のメリットとしては以下の点をご紹介しました。
- 自宅に居ながらにして受験勉強のカリキュラムを進められる
- 1日の学習スケジュールが立てやすい
- 通塾時間がかからない
- 災害時でも安心
- 全国どこにいても授業を受けられる
低学年でも塾にお通いの方も多いと思いますが、通わせて満足している、というケースもよく見られます。塾に通っていれば、中学受験への流れがスムーズになることはたしかですが、保護者の方が学習内容やお子さんの学習態度を知らなければ、受験カリキュラムが本格的に始まったときに「いままで勉強したことは何だったんだろう」という事態に陥ってしまいます。
外出自粛の今だからこそ、オンライン授業をうまく活用することができれば、普段のお子さんの学習状況を確かめることができ、これからの学習計画を立てるよい手助けになります。また、近くに塾がないという地域の方でもオンライン授業であれば、受験勉強の基礎を知り、自宅で学習するうえで重要なことを把握することができるのでオススメです。
オンライン授業のデメリット
オンライン授業は自宅で塾の授業を受ける一方、オンラインだからこそ以下のようなデメリットもあるのが現状です。
- 一方通行の授業になってしまいがち
- やりとりや質問ができない
- 緊張感が緩みがちになる
- 問題を解いている時間がむだになりがち
- 授業中の様子を講師に聞けない
特に集団塾のオンライン授業は、時間とカリキュラムが決められているので、その授業で進めなければならない内容には限りがあります。そのため、生徒一人ひとりのペースで学習するということは難しいのです。
集団の場合、全員に平均的に授業しなければならないので、生徒さんがもっとできる、という状態であっても先に進めることは難しいですし、逆につまずいてしまってもスルーされてしまいます。また、質問することができないので理解不足のままで終わってしまうこともあるので注意が必要です。
また、低学年のお子さんの場合、先生が目の前にいないオンライン授業ではなかなか集中力を保つことは難しいですよね。緊張感がない授業では、画面の前でただ時間が過ぎるのを待つだけ、ということになりかねません。学習する際には、問題を解く時間が非常に重要ですが、集団のオンライン授業では、生徒さん一人ひとりの様子を講師の先生がしっかり見逃さずに観察するということはまず不可能です。小学生、それも低学年であれば、大人に「見られている」という緊張感はとても重要です。
生徒さん一人ひとりについて目が届かないということは、低学年の学習で非常に重要な計算の基礎や、漢字やことばといった受験勉強の基礎中の基礎が固まっているかどうかを確認できないということです。これらの学習はもちろん自宅でひとりで進めることも可能ではありますが、低学年の場合、だれか大人が引き締めていないと、適当に終わらせてしまうということがほとんどです。だからこそ、本当に理解しているか、できるようになっているかということをしっかり確認することが非常に重要なのです。
個別指導のオンライン授業ならデメリットを克服できる!
集団塾のオンライン授業におけるデメリットは、基礎中の基礎を身に着けるうえで大切な低学年の授業はどうしても後回しにされがちです。ですが、個別指導のリアルタイムオンライン授業であれば、集団塾のデメリットを克服し、お子さんに合わせた授業を受け、今後の自宅学習の指標とすることができます。
なぜかというと、個別指導のオンライン授業には以下のようなメリットがあるからです。
- 双方向の良さがある
- 講師の先生と対話しながら問題解決ができる
- 質問しやすい
- 問題を解いている時間も見逃さない
- 一人ひとりに合わせた課題を出してもらえる
- 保護者にとってもメリットがたくさん
集団授業のオンライン授業はその性質上、一方通行になりがちです。そのため、講師の先生も生徒さんの様子を一人ひとり把握することが難しいです。ですが、個別指導のオンライン授業なら、生徒さんと講師の先生と対話しながら進めることができるので、やり取りをしながら必要な基礎知識や少し応用的な問題など、一人ひとりに合わせた学習が可能なのです。
低学年だからこそ、一人ひとりの理解度やペースに合わせて学習することが何よりも大事です。わからないことがあっても低学年の場合なかなか自分で手を挙げて主張することも難しいでしょう。ですが、「自分のためだけ」に授業をしてもらうことができれば、学習意欲もアップします。
授業を受けた後は、自分に合わせた課題を出してもらえます。課題は、勉強したことを自分のものにし、できるようになるために非常に重要なものです。授業の理解度は生徒さんによってまちまちです。だからこそ、自分だけの課題が必要になりますし、それを有効活用して力をつけるうえで見過ごせないポイントと言えます。
低学年のお子さんの場合、何よりも大切なのは「学習意欲を引き出す」ことです。人に比べられたり、自分だけができない、ということがあると、いっぺんに勉強嫌いになってしまいます。ですが、自分のペースプラスアルファで学習していき、着実に基礎を固めていくことができれば、「できる」自分を自覚できるので、より学習意欲を引き出していくことができ、それがよい成績につながっていくという良いスパイラルが出来上がります。
低学年だからこそ保護者に対するメリットが重要
集団塾のオンライン授業では、保護者がお子さんの様子で気になっていることや悩んでいること、また今後自宅でどのような学習をしていけばよいのかについて質問することができません。
低学年だからこそ、自宅学習の際には保護者の目が非常に重要ですし、学習計画を立てるのも保護者の方ということになります。ですが、お子さんの今の状態を客観的に見てくれる存在がなければ、学習計画を立てたくても立てられませんし、無理なスケジュールを立ててしまいがちです。
リアルタイムのオンライン個別指導の場合は、その日に学習した内容や、講師の先生が指導して気になったことを教えてもらえます。その際に、次の授業までの学習計画についても相談できるのは保護者にとってとても大切なことです。また、塾の責任者に相談することも可能ですので、学習全般についてのアドバイスを受けることもできます。
低学年だからこそ、お子さんができていることとできていないことを把握することが非常に重要です。その点を、保護者と講師の先生の間で共有でき、進捗状況を確かめられると安心できますよね。そして、受けたアドバイスをもとにお子さんの状態に合わせた学習計画を立てることができます。お子さんに負担をかけすぎずに「自分のための学習」を進めることができるので、お子さんの学習意欲をアップすることができます。
低学年でも大切なのは「自分のための学習」
受験生の皆さんに向けて、受験勉強において非常に大切なことは「自分のための学習」であるということをお伝えしていますが、低学年の生徒さんについても同じことが言えます。低学年だからこそ、より「自分のための学習」をする習慣を身に着けることは非常に重要です。
低学年では受験勉強の基礎になる計算力や漢字、ことばといった、必ずできなければならないことを着実に固めていくことが何より大切です。早くそういった基礎部分を固めることができれば、中学受験の本格的なカリキュラムが始まったときに後れをとることなくスムーズに流れに乗ることができます。そのために必要なのが、どこまでできていなければならないのかを把握しながら「自分のための学習」を進めていくことです。
個別指導のオンライン授業の大きなメリットは、生徒さん一人ひとりに合わせた授業を自宅で受けることができることです。また、今の自分の状態に合わせて進めてもらえ、課題も自分だけのものを出してもらうことができます。お子さんにとっても「自分だけの授業」という自覚が芽生えるので、「勉強しなさい!」と保護者が叱らなくても自分から進んで学習をする姿勢ができていくのです。
低学年からの学習も含めれば、中学受験は非常に長丁場です。生徒さんに必要な学習は一人ひとり異なります。「自分のための学習」は、とても重要であるがゆえに、時間的にある程度の余裕がないと実行するのが難しいです。
今の学年で必要な学習内容を把握し、お子さんが今どこまでできている必要があるのか、また余裕がありそうなら少し先に進める、などして柔軟に学習を進めることができるのは大きなメリットです。すでに弱点があるなら、今がそれを克服するチャンスです。
まとめ
今回は、小学校低学年の生徒さんに向けて、個別指導のオンライン授業のメリットと「自分のための学習」の大切さについてご紹介しました。
受験勉強をおこなっていく際に重要なのは「自分のための学習」をおこなうことです。それを実現するためには、今どこまでできている必要があり、足りないところはないか、重点的にやっておくべきことは何か、ここまでできているから先に進みたい、といったように柔軟にお子さんに合わせた学習計画を立てることが重要です。
また、低学年であるからこそ、1日中勉強だけ、というわけにはいきませんよね。遊びの中で吸収していくことや、親子の対話の中で新しいことに興味を持つということが非常に重要です。つまり、1日の学習計画においても、メリハリをつけることが大切になってくるということが低学年の場合は特に求められます。
新型コロナウイルスの影響で、自宅に閉じこもりがちになり、親子でストレスをためてしまって何も手につかない状態になっては時間がもったいないですよね。そんなとき、客観的な第三者にお子さんの様子を見てもらい、アドバイスをもらうことは保護者の方にとっても大きなメリットです。
また、「本当にできるようになっているか」というところまでお子さんに任せることは低学年の場合は避けた方がよいでしょう。お子さんは保護者の方にほめられたくて勉強するので、できない、とは自分からは言いません。保護者の方も、これくらいできて当たり前、と思ってしまうのが低学年の学習内容です。
ですが、基礎を固めるうえでとても重要な内容を学習するのが小学校低学年であることを忘れないでください。低学年には低学年なりの学習の方法があります。また、受験学年と異なり、単に教科書を読んで理解しなさい、と言ってもそれは低学年のお子さんにとっては無理なことです。だからこそ、大人とのやり取りの中で確実に実力を固めていくことがとても大切になってきます。
お子さんに合わせたカリキュラムに基づいて、受験のための基礎を固めることが低学年では非常に重要です。また、今までは近くに塾がないのでアドバイスをもらうことができなかった、というご家庭でも個別指導のオンライン授業なら全国どこでも受けられるので、ぜひ活用していただきたいと思います。必要な知識に始まり、問題の解き方ひとつにとっても的確なアドバイスをもらうことが可能です。
保護者の方にとっても、低学年の今の時期に何をしておけばスムーズに受験勉強に入れるのかがわからずに不安があるということも多いのではないでしょうか。そういった悩みは早いうちに解消したいですよね。また、中学受験はお子さんと保護者の方が二人三脚で進めていくという意味で、高校受験や大学受験と大きく異なるという特徴があります。
お子さんの様子をしっかり把握し、またお子さんとよく話し合いながら、何でも相談できる環境を作ってあげることが低学年の場合とても重要です。「これを言ったら怒られる」とお子さんが思わないように、困ったことをすぐに保護者の方に相談できるような家庭環境を作っておけば、長丁場となる中学受験の道においても、精神的にストレスをためずに学習を進めることができます。
数年後には本格的に始まる受験勉強では、新しい単元を毎週のように理解し、実力をステップアップしていくことが必要になります。「自分のための学習」の習慣を今のうちにしっかりつけておくためにも、ぜひオンライン授業をうまく使ってください。
なお、中学受験ナビを運営する個別指導塾テスティーが提供するオンライン授業「WEB個」なら、低学年のお子さんの学習のお悩みを解決したり、小学校が休校中の自宅学習についてアドバイスをさせていただくことができます。まずはぜひ一度お問い合わせくださいね。
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【中学受験】塾のオンライン授業 メリットとデメリットとは?
一橋大学卒。
中学受験では、女子御三家の一角フェリス女学院に合格した実績を持ち、早稲田アカデミーにて長く教育業界に携わる。
得意科目の国語・社会はもちろん、自身の経験を活かした受験生を持つ保護者の心構えについても人気記事を連発。
現在は、高度な分析を必要とする学校別の対策記事を鋭意執筆中。