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はじめに
今回は代名詞について学んでいきます。代名詞とは「名詞の代わりをすることば」です。代名詞には「人称代名詞」「指示代名詞」「不定代名詞」「疑問代名詞」「関係代名詞」があります。今回は「人称代名詞」と「指示代名詞」「不定代名詞」の3つを詳しく見ていきます。
人称代名詞
人称代名詞をまとめたものが以下の表になります。
人数 |
数 |
主格 |
所有格 |
目的格 |
所有代名詞 |
再帰代名詞 |
1人称 |
単数 |
I |
My |
Me |
Mine |
Myself |
複数 |
We |
Our |
Us |
Ours |
Ourselves |
|
2人称 |
単数 |
You |
Your |
You |
Yours |
Yourself |
複数 |
You |
Your |
You |
Yours |
Yourselves |
|
3人称 |
単数 |
He |
His |
Him |
His |
Himself |
She |
Her |
Her |
Hers |
Herself |
||
It |
Its |
It |
– |
Itself |
||
複数 |
They |
Their |
Them |
Theirs |
themselves |
1人称は話し手(私、私たち)、2人称は聞き手(あなた、あなたたち)を指し、3人称はそれ以外のものを指します。以下、「①主格」「②所有格」「③目的格」を使った例文です。
- She comes from America.(彼女がアメリカから来ました)
- His shirt has his initial on it.(彼のシャツには彼のイニシャルがついている)
- Please tell me the way to the theater.(その劇場への行き方を教えてください)
〈ばくぜんと「人々」を指すyou / they / we〉
- You can’t get a driver’s license until you’re (18歳になるまでは、運転免許をとることはできません)
- They say she is getting married next month.(彼女は来月結婚するらしい)
- We had little rain last month.(先月は雨がほとんど降らなかった)
上記の例文は、ばくぜんと「人々」を表した例文になります。①の「you」は「あなた」という具体的に指しているのではなく、ばくぜんと「人々」という意味になります。②では、話し手も聞き手も含まれないときに「they」を用います。③では、話し手を含む「人々」の代表として「we」が用いられています。
〈所有代名詞の用法〉
- Whose pencil is this? Is it yours?(この鉛筆は誰のもの?君の?)
- I met a friend of mine at the station.(私は駅で友人に会いました)
代名詞の所有格は「my pencil」のように、「my」の後ろに名詞を持ってくる必要があります。それに対して、mine(私のもの)やyours(あなたのもの)のような所有格代名詞は、単独で用いることができます。
例文①の「yours」は「your pencil」と同意です。②の「a friend of mine」は「友人が何人かいるうちの不特定の1人」を表し、「my friend」は「特定の1人の友人」を指します。
〈再帰代名詞の用法〉
- 再帰用法:動詞や前置詞の目的語として用いる
I fell down the stairs and hurt myself.(私は階段が落ちて、怪我をした)
-self / -selvesのついた形は「(だれだれ)自身」という意味になります。他動詞の目的語が主語や同じ人やものである場合、目的語には再帰代名詞を用います。つまり例文では「hurt」という他動詞に対して、自分自身が怪我をしたので、目的語は「私自身」という意味の「myself」が入ります。
- 強調用法:名詞や代名詞を強調する
You should do it yourself.(それは自分でやるべきだよ)
再帰代名詞は、名詞や代名詞を強調するので、この例文では「あなた自身で」ということを強調しています。
Itの用法
〈it を主語とする表現〉
- What day is it today?(今日は何曜日?)
- It’s very humid here, isn’t it?(ここはとてもむしむししますね)
- It’s about two kilometers to the town from here.(ここからその街まで2キロはあります)
例文①のように、「曜日」「日時」を表す文では主語が「it」になります。②のように、「天候」「明暗」「寒暖」を表す文でも「it」を主語とします。さらに③では「距離」を表す文なので、主語が「it」になります。これらの「it」は特に意味を持ちません。
〈形式主語のit〉
- It is fun to meet new people.(初めての人に会うことが楽しい)(=To meet new people is fun)
- It is important that you follow the rules.(規則に従うことは大切た)
形式主語について見ていきましょう。例文①のようにな不定詞句や例文②のようなthat節が主語として用いられる場合は、主語の位置に、形式主語(仮主語)としてitを置くことがあります。①は「初めての人に会うことは」が主語です。②は「規則に従うことは」が主語です。
〈形式目的語のit〉
- I thought it possible to solve the problem.(その問題を解決するのは可能だと思った)
- I found it surprising that she didn’t know his name.(彼女が彼の名前を知らないのには驚いた)
続いては、形式目的語について見ていきます。こちらも、目的語の位置にitを形式的に目的語として置き、真の目的語である不定詞句やthat節を補語の後ろに置きます。例文③では下線部の不定詞句「その問題を解決するのは」、例文④では下線部のthat節「彼女が彼の名前を知らない」という部分が真の目的語です。
指示代名詞
「this / these / that / those」など、特定の人やもの、文中の語句などを指し示すために用いられる代名詞を、指示代名詞といいます。後ろに名詞を伴って、形容詞として用いられることがあります。
- This is not the dessert I ordered!(これは私が注文したデザートじゃない!)
- He said he had met her at the party, but that was a lie.(彼はパーティーで彼女に会ったと言ったが、それはうそだった)
- We have the right to express our opinions freely. This is called freedom of speech.(私たちは、自分の意見を自由に表明する権利を持っている。これは言論の自由と言われている)
例文②と③では、すでに出た節や文の内容を「this/that」で表しています。②の場合、下線部の「he had met her at the party」を繰り返すことになるので「that」に置き換えています。③の場合、「this 」は下線部の「We have the right to express our opinions freely.」を指し示しています。
- The human brain is more advanced than that of the chimpanzee.(人間の脳はチンパンジーの脳よりも発達している)
- The ears of an African elephant are bigger than those of an Indian elephant.(アフリカゾウの耳はインドゾウの耳よりも大きい)
またすでに述べられた名詞の繰り返しを避けるために、「that/those」が使われることがあります。例文④では「that」が「the brain」の、例文⑤では「those」が「the ears」の代用になっています。
不定代名詞
不定代名詞とは、特定のものを指し示すのではなく、不特定の人、もの、数量などを指すために用いられる代名詞です。
[one]
- I’d like to borrow a pen if you have one.(お持ちでしたら、ペンをお借りしたいのですが)
- I lost my umbrella yesterday; I must buy a new one.(昨日傘をなくしてしまった。新しいのを買わなくては)
代名詞の「one」は、すでに出た数えられる名詞の繰り返しを避けるために用いられます。①では「one」は「a pen」を表しています。②の「one」は「umbrella」を表しています。
[another / other]
- I don’t like this shirt. Could you show me another?(このシャツは好きじゃないな。ほかのを見せてください)
- One of my sister is an office worker, and the other is a college student.(私の姉の1人は会社員で、もう1人は大学生です)
- Some like dancing, and others don’t. (踊るのが好きな人もいるし、そうでない人もいる)
「another」は「もう1つ」という「ほかの不特定の1つ」を表します。①では、ほかのシャツを見たいということになります。「the other」は「残りの1つ」という「ほかの特定の1つ」を表します。①では、姉が2人いて、「残りの1人」について述べているので「the other」になります。「others」は「ほかの複数の」という不特定のばくぜんとした数を表します。したがって、③は踊ることが好きな人以外というばくぜんとした数に対して「others」が用いられます。
最後に
いかがでしたか?今回は代名詞を学びました。人称代名詞は基本中の基本なのでしっかり覚えましょう。また形式主語や形式目的語、不定代名詞も混乱しやすい単元なので今一度復習をしてみましょう。
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参考
上智大学総合人間科学部社会学科の片倉優花です。
私は中高をドイツで過ごし、高校はインターナショナルスクールに通っていました。ドイツ語も英語も身につけないといけなくて語学習得に苦労したのですが、その経験を生かして、主に「英語」をみなさんに楽しく分かりやすく習得してもらえるような記事を書いていきます。現在は弓道サークルに所属していて、中高はバスケ部でした。他にも水泳やクラシックバレエなども過去に習っていて、体を動かすことが好きです。趣味は、読書、旅行、写真撮ること、食べることです。ドイツに住んでいた時に、ヨーロッパ中を旅行しました。お気に入りの場所は、イタリアのベネチア、フランスのモンサンミッシェル、トルコのイスタンブール、ドバイです。60ヶ国制覇を目指しています!英語だけでなく、モチベーションや勉強法なども書いていけたらなと思っています。
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