英文法を基本から!限定詞とは?準動詞を使った同格の表現とは?【詳しい例文付き】

はじめに

今回は限定詞と準動詞、そして所有格についてみていきます。限定詞とはなんなのかを、2つの例文と共に探っていきましょう。

また準動詞のところでは、準動詞を使った同格の表現について詳しく見ていきます。

最後に所有格のところでは、人間や生物以外の所有格や所有格の省略について見ていきます。

限定詞

「限定詞」とは、a, the, my, this, someのような名詞の前に置かれる語を指す用語です。「冠詞」や「所有格」などを一つの呼び名でまとめるのは「後に続く名詞についてあらかじめ情報を与える」という共通の働きがあるからです。

例文①

例えば「私は弟を待っている」という意味の英文を作りたいとします。そのとき「弟」を表すには「a brother」「the brother」「my brother」のどれを使用するのがいいのでしょう。

「a brother」の場合は「任意の一人の弟」「(相手には誰のことか分からない)ある弟」という意味合いになります。

「the brother」は「あなたもご存知のあの弟」という意味合いになるが、他人の弟を指すこともあります。つまり文脈次第でどの人のことを話しているのかが変わるのです。

「my brother」なら、“〔the+私の家族の一員であるという意味で限定できる〕brother”になるので、これが最も良いでしょう。

このように、所有格には「だれだれの」という説明をその場で加えることで、話の中に突然登場しても違和感なく会話を成り立たせることができます。

したがって「私は弟を待っている」という文を英訳すると「I am waiting my brother.」というのが一番自然なのです。

例文②

続いてまた例文を見ながら考えていきましょう。

今回は「すぐに連絡をとりたいっていうお友達から電話がありましたよ、名前は忘れたけど」という意味の文を見ていきます。

まずfriendを先行詞として、関係代名詞whoを使い「すぐに連絡がとりたいっていう(友達)」を表します。その場合、先行詞となるfriend(友達)は「a friend」「the friend」「your friend」のどれが一番自然でしょうか。

まず「a friend who…」なら「複数いるあなたの友達の1人で、具体的にどの人かは言えない(言わない)」という意味になります。

続いて「the friend who…」ならば「連絡をとりたがっている友達といえば一人に決まっているから、だれのことかわかるね」という意味合いになります。

最後に「your friend who…」は成り立たない。なぜなら所有格を使えば、話に初めて出てくる名詞でもyour friendで説明が一応済んだことになるため関係代名詞を使って詳しく友達の説明をする必要がないからです。

したがって「すぐに連絡をとりたいっていうお友達から電話がありましたよ、名前は忘れたけど」という文は「I got a phone call from a friend who wants to get in touch with you as soon as possible」とするのが自然ということになります。

「限定詞」の例

《不定か特定かを表す》(これらの限定詞を2つ続けて用いることはできない)

a / an / the / this / that / these / those / my / your / his / her / its / our / their

  • My camera is on the desk. (私のカメラは机の上にある)

《数や量を表す》

all / some / any / no / every / both / each / many / much

  • Some students come to school by bus.(バスで通学する生徒もいる)
  • There is no water in the bottles.(その瓶には水が一滴も入っていない)

準動詞を使った同格の表現

《名詞+of+動名詞》で同格を表現することもある

  • His idea of making a fortune overnight is unrealistic.(一晩で大儲けするという彼の考えは非現実的だ)

動名詞は「実際に起きていること、習慣的なこと、客観的な可能性」などを表現する。「of」は「~に関する」という意味合いを持ち、idea, difficulty, dream, habitなどの名詞と結びつく。

したがってこの例文は「“making a fortune overnight”に関する彼の考え」という意味合いになる。

《名詞+to不定詞》で同格を表現することもある。

  • She has a desire to succeed as an opera singer.(彼女にはオペラ歌手として成功したいという願望がある)

desire, planなどのように「これからやりたい、やるべき、やろうとすること」に関わる名詞はto不定詞でその内容を説明することが可能だ。上記の例文では「to succeed as an opera singer」が彼女のdesireということになる。

 

人間と生物以外で所有格を用いる場合
時の表現(時間・日・週・月など)
  • ten minutes’ break(10分の休息)
  • tomorrow’s weather(明日の天気)
金額・距離・重さ
  • three dollars’ worth of candy(3ドル分のキャンディー)
  • a yard’s distance(1ヤードの距離)
  • ten kilometers’ weight(10キロの重さ)
国名など
  • Japan’s climate(日本の気候)
  • The world’s population(世界の人口)

所有格の表す意味

所有格は《所有》を表すだけでなく、次のような意味を表す。

《作者・発明者》や《対象》を表す

  • Dasai’s novels(太宰の小説)
  • a women’s college(女子大学)

《主格》:所有格で名詞が表す行為の意味上の主語を表す

  • We were delighted by Jim’s success.(私たちはジムの成功をとても喜んだ)

《目的格》:所有格で名詞が表す行為の意味上の目的語を表す

  • I have to save a lot of money for my daughter’s education.(私は娘の教育のために、たくさんのお金を貯めなければならない)

所有格の後の名詞は、省略されることがある。以下、省略される場合の2つのパターンを紹介する。

反復を避ける

  • This bicycle is my brother’s (bicycle).

(この自転車は私の兄のものです)

家・商店などを表す

  • I am going to stay at my uncle’s (home).

(私はおじさんの家に泊まるつもりです)

  • John want to the flower’s (shop).

(毛糸はパン屋さんに行きました)

さいごに

いかがでしたか?今回は限定詞、準動詞、所有格の3本立てをお送りしました。

限定詞や準動詞は結構見逃しやすい単元になります。限定詞ってなんだっけ?準動詞ってなんだっけ?となりやすいので、ぜひこの機会にしっかり覚えておきましょう。

また所有格は何度も出てくる重要なものですが、所有格の働きや省略について理解しないまま進むと長文読解で躓きやすくなります。細かい文法ルールもしっかり頭に詰め込んで、次へ進みましょう!

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参考

 

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上智大学総合人間科学部社会学科の片倉優花です。 私は中高をドイツで過ごし、高校はインターナショナルスクールに通っていました。ドイツ語も英語も身につけないといけなくて語学習得に苦労したのですが、その経験を生かして、主に「英語」をみなさんに楽しく分かりやすく習得してもらえるような記事を書いていきます。現在は弓道サークルに所属していて、中高はバスケ部でした。他にも水泳やクラシックバレエなども過去に習っていて、体を動かすことが好きです。趣味は、読書、旅行、写真撮ること、食べることです。ドイツに住んでいた時に、ヨーロッパ中を旅行しました。お気に入りの場所は、イタリアのベネチア、フランスのモンサンミッシェル、トルコのイスタンブール、ドバイです。60ヶ国制覇を目指しています!英語だけでなく、モチベーションや勉強法なども書いていけたらなと思っています。 よろしくお願いします!