秋からでも間に合う!算数の克服のしかた

中学受験をされる予定のご家庭では、そろそろ気持ちが落ち着かなくなってくるのではないでしょうか。

一生懸命算数を勉強したけれど、5年生の頃からずっと苦手だった算数がまだ克服できていない・・・というお子さんも多いでしょう。

とはいえ、これからの時期、あと数か月しかないのに、他の教科の勉強もある中でじっくりと算数の苦手克服だけに取り組む時間もそうそう取れないのが悩むところです。

そこで今日は、算数の秋からの克服のしかたについてご紹介したいと思います。

算数は,とにかく基礎が大切

どの教科ももちろん,基礎が大切なのは変わりがありません。

しかし、その中でも算数は特に基礎が大切です。応用問題は基礎の上に成り立ち、基礎となる解法を組み合わせてはじめて応用問題に解答することができるので、基礎ができていない人が応用問題に取り組んでも、例えるなら漢字の問題で、小学生が全く習ったことも見たこともない漢字を想像で書くことと同じことになってしまいます。

しかし逆に言うと、基礎がしっかりできている人ならば,取り組んだことがない応用問題に出会ったとしても、基礎の知識や技能を用いて、正解にたどり着くことが十分に可能なのです。

それが算数という教科の特性です。

では算数の基礎って、何?

算数の基礎というと、計算力という人が多いと思います。もちろん、算数の問題を解くためには計算力は必要不可欠です。

しかしそれは、あくまで計算力であって、解くための道具であり、必要最小限のルールのようなものですから、算数の基礎力とはちょっと違います。算数の基礎力とは、『思考力だと言えるでしょう。思考力とは、わかりやすくいうと、ひらめきと頭の柔軟性のことです。


例えば、数列の和を求める時に、公式を覚えておいてそれを用いる人がほとんどだと思いますが、それは暗記をしているだけで特に自分でひらめいた訳ではありませんね。それだと、ちょっと応用問題や発展問題となって暗記している公式で求められる範囲を超えてしまうともう、解答ができなくなってしまいます。

しかし例えば、公式を忘れてしまったり、初めから覚えていなくても、頭の中で数列の和を考えたときに、

「そうか!数列は図で書いてみると台形を横に倒したような形になるから台形の面積を求めればいいってことだな。」

とひらめくことができれば、公式を頭にいれておく必要はありませんね。

また、そこをひらめく柔軟性を持っていれば、もう少しひねった問題に出会っても、同じように少し試行錯誤してみれば工夫次第で基本的な知識(例えば小学校中学年で習う図形の面積の求め方を組み合わせるなどして、複雑な形の面積を求めたりすること)だけで応用問題や発展問題にも解答することができてしまう訳なのです。

思考力はどうやったら身に着く?

それでは,思考力は短期間でどうやって身に着けたら良いでしょうか?
答えはひとつ。毎日,思考を試みることです。
「それが,どうやったらいいかわからないんですよ。」
という声が聞こえて来そうですが,ズバリ,

簡単な問題(短めの文章題や図形問題)でかまわないので,毎日10題,必ず自力で解く

これを実践してみて下さい。ポイントは,

  • 図や絵を書いてみたり、補助線をあれこれ引いてみたりしてあれこれ考える。
  • 計算したものはそのまま書いておく。
  • ノートの片側1ページに1題。スペースが余っていても次の問題は次のページに。
  • わからなかった時でも、解法は見ないで日を変えて取り組んでみる。それでもどうしてもわからない時は、類題でもう少し簡単な問題を自力で何問か解答し、再び戻ってくる。

これらを守って、毎日必ず取り組んでみてください。重要なのは、頭を柔らかくすることなので、解答例と同じように解答することではありません。

算数が苦手な子は、少し考えてわからない問題を早々に解答例を見てしまうと、思考力を養う前に暗記をしてしまって、似たような問題もその記憶を呼び起こして数値だけを入れ替えて覚えたとおりに解答しようとしてしまいます。

しかし算数は,どの問題も踏まなければならないステップが微妙に異なりますから、自分で解き方をひらめいたのでなければ、模範解答どおりにやっていても全く同じ問題でなければ適応できなくなってしまうでしょう。

それを胸に、焦らず、頭の体操をするつもりでやってみると良いと思います。
残り5か月。これを長いと感じるか、短いと感じるかはやり方次第です!

ぜひ悔いが残らないように楽しんで頑張って下さいね。

<関連記事>

中学受験生のお母さん向け無料メールマガジン

    本サイトの監修者である、開成番長こと繁田和貴が執筆する無料メルマガは、その内容の濃さから6000人以上の読者に愛読されています!

    登録も解除も簡単にできますので、まずはお気軽にご登録ください。

                                

「開成番長・繁田の両親が語る繁田の中学受験PDF」プレゼント!

無料メルマガ登録